[CML 033107] IK改憲重要情報(58)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2014年 8月 11日 (月) 12:10:09 JST


IK改憲重要情報(58)[2014年8月11日]

 

 私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信します。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)

   

弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

 

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所

(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)

 

 弁護士アピールを支持する市民の会

 http://2010ken.la.coocan.jp/kaiken-soshi

 

(以下は、河内の個人的見解です。御了解ください。)

 

朝日新聞と従軍慰安婦報道 関東大震災と韓国

北の拉致問題 ウィグル族 高弁護士

 

 すでに多くの皆さんが御存知のように、朝日新聞は、韓国の従軍慰安婦問題に関し、「吉田氏が済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記
事を取り消す」旨を8月5日に発表しました。                  

http://www.asahi.com/articles/ASG7L71S2G7LUTIL05N.html

 

朝日新聞が、吉田清治の「証言」を取り上げ、持ち上げた最初は1982年9月2日の大阪本社版で、以後、朝日新聞は「16回」も記事にしています。朝日新聞の記
事を見ると、吉田清治の証言は虚偽だと認めましたが、朝日新聞を騙した吉田清治が悪くて自分は悪くないような書き方になっています。これでは誠実な自己検証と
は言えません。

 1989年8月14日付「済州新聞」では現地の記者が追跡調査をおこない、吉田証言が事実無根だということを明らかにしています。また1992年4月30日付産
経新聞は秦郁彦氏の現地調査にもとづき吉田証言が虚偽だということを明らかにしています。朝日新聞は、少なくともこの時点でなぜ記事を取り消さなかったのでしょう
か。朝日新聞の声明には、社内に有った少数意見を抑圧した社内の体制についての反省もありません。ここを鋭くえぐらない限り自己検証とは言えません。

 植村隆記者が、91年8月11日付の朝日大阪本社版で「元朝鮮人慰安婦 戦後半世紀重い口を開く」という記事を書いた件も同じです。

http://www.asahi.com/articles/ASG7L6VT5G7LUTIL05M.html

 

同記事によれば、植村記者は元慰安婦の証言のテープで記事を作成したので責任はないように言われていますが、こんな裏付けもない記事を書くこと自体が問題です。朝
日新聞は、こんな杜撰な取材方法を認めているのでしょうか。91年には「済州新聞」の記事も発表され、政府の「慰安婦の強制連行は無かった」という見解も発表され
ていたのです。

 元朝日新聞ソウル特派員の前川恵司氏は、「運動団体を取材するのは当然ですが、運動団体のために記事を書いたり、運動に加わったりするのは記者のモラルに反しま
す」(『正論』2014年8月号)と述べています。ここまで立ち入った自己検証が求められていると思います。

 

 河野談話が作文であることが明らかになり、朝日新聞が誤報道を認めたことは、従軍慰安婦の強制連行問題の真実に大きく一歩近づいたことを意味すると思います。し
かし、ここでストップすることはできません。私を含めて、日本の民衆運動の多くの参加者が、吉田証言を有力な根拠にして韓国の従軍慰安婦の主張を支持してきたので
すから、このままでは、日本の民衆運動は、自己に有利だと思えば、平気でウソをつくし、重大な社会的ウソを平気で放置するという評判が内外で定着することになりま
す。私は、それを許すことはできません。

 

 従軍慰安婦問題を本格的に検討しようという方に、従軍慰安婦の強制連行を否定する調査・研究等を紹介させていただきます。

▽米軍の朝鮮人慰安婦に対する尋問調書

 (http://texas-daddy.com/comfortwomen.html

▽安秉直ソウル大名誉教授らのビルマとシンガポールで働いていた朝鮮人男性の日記の分析。「朝鮮では募集を業者が行い、軍が強制連行する必要はなかった」と結
論(宇田川敬介『韓国人知日派の言い分』飛鳥新社、195頁)

▽サンフランシスコ州立大学C・サラ・ソウ教授の研究、ソウ教授は「周旋業者にだまされて売春を始めたとの主張は間違っている」「当該の女性(とその家族)は、自
分の行く先が売春宿であることを認識していた」と述べているそうです。

(http://yoshiko-sakurai.jp/2013/05/25/4711 )

▽朴裕河・世宗大学教授は、「ある慰安婦は日本軍より私を売った父親が憎いと私に語った」「朝鮮人慰安婦と日本兵の関係は基本的に同志的な関係だった」「挺対
協は慰安婦を政治的に利用しただけ」と述べているそうです。(秦郁彦「『河野談話』の検証から見えてきた慰安婦問題」『中央公論』2014年9月号)

▽前川恵司・元朝日ソウル特派員はソウルで1990年代に取材し、日本の統治時代を知る人間から、強制連行を否定する多くの証言を得ているということです。(前川
恵司・西岡力「元朝日ソウル特派員が証言する『慰安婦』報道の錯誤」『正論』2014年8月号) 

▽大高未貴は韓国現地で古老の話などを取材しています。大高未貴『日韓“円満”断交はいかが?』ワニブックスPLUS新書

 

┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉

 拳骨拓史氏は、『Voice』2014年9月号で「関東大震災虐殺訴訟が始まる」という論文を書いています。

 同論文によれば、韓国で、2014年5月26日、「1923年の関東大震災における朝鮮人虐殺の真相究明と名誉回復に関する特別法の制定をめざす推進委員
会」が発足し、慰安婦問題で活躍している韓国挺身隊問題対策協議会なども参加していると伝えられています。

 このメールを読まれた方の中には「関東大震災で実際朝鮮人虐殺があったのだから、やむをえないのではないか」と考えられる方もあるかも知りませんが、「朝鮮人虐
殺」については不明な点も多いですし(上記論文も、このことを指摘しています)、犠牲者830名に弔慰金も支払われています。国家賠償訴訟をやっても時効で排斥さ
れることが見え見えの事件を蒸し返して煽り立てることは、反日のための反日運動だと言わざるをえません。従軍慰安婦問題と同じ韓国の病気が、また現れたということ
でしょう。

 

┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉

 西岡力氏は、『正論』2014年9月号に「『拉致再調査』の欠陥と危険性」という論文を書いています。

 拉致問題は、金正恩が8月中にも特別調査委員会の調査結果を発表するという重大な局面を迎えていますが、西岡氏は、「金正恩が全被害者を帰す決断をした証拠や情
報は一切ない。逆に、今回の交渉で横田めぐみさん、田口八重子さんら主要認定被害者を再び「死亡」通報して隠蔽しようとしており、我が国外務省もそのことを分かっ
ていながら、いつの間にか北朝鮮と共に安倍首相を対北譲歩へと説得しているのではないか」という疑惑を主張しています。

 上記論文では、その根拠も述べられており、ぜひ読んで検討されることをお勧めします。

 

┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉

 イスラエルのガザ侵攻やアメリカの「限定」空爆には毎晩テレビを見て怒り心頭の思いですが、中国のウィグル族弾圧も見逃すことはできません。世界ウィグル会議議
長ラビア・カーディル氏は最近の中国軍による弾圧で「死者は少なくとも2000人」に上っていると語っています(「夕刊フジ」2014年8月8日付)。ガザの事
態と比較してみれば、それがどんなに大きな数字かと言うことが分かると思います。報道統制のため真相は分かりませんが、ウイグル人の軍事蜂起が始まったという情
報もあります。真相が分かり次第、続報します。

 

┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉┉

 最後に、明るい話題を一つ。

 中国の著名な人権派弁護士 高智晟弁護士が「刑期満了」により釈放されました。まだ当局の監視下にあるようですが。

http://www.yomiuri.co.jp/world/20140807-OYT1T50101.html

 

________________________________

                           以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



CML メーリングリストの案内