[CML 030817] なやましき裁判なりのドキュメント 千葉の東金...佐藤幹夫・本

大山千恵子 chieko.oyama at gmail.com
2014年 4月 14日 (月) 20:13:48 JST


「知的障害と裁き ドキュメント千葉東金事<http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013121500008.html>件」
佐藤幹夫 <http://www5e.biglobe.ne.jp/~k-kiga/>
岩波書店<http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/5/0238790.html>

検事から「なぜ謝罪の手紙を出すのが遅れたのか」と責められる母親。なんだこれと思って読み進める。

逮捕された青年は知恵遅れだった。責任能力とか訴訟能力とか。

難しいので図書館の自習室に籠って4時間。眠くなると散歩を百歩して完読。

物証なしの自白のみ。すわ冤罪かと思いきや、主任弁護人が辞任してしまう。

雑誌「世界」に報告したものを基にして、その後の経過を苦心して纏めたもの。

たくさんの課題に対して示唆に富む記録である。貴重。

--------------- 目 次 --------------------
*プロローグ 誰が裁かれているのか*
―― 「最後の最後まで息子のことを信じてやろうと思いました」
公判での光景 ――
「なぜ謝罪の手紙を出すのが遅れたのか」/刑事裁判とは誰の「責任」が問われる場なのか/母親の証言から/逮捕直後の被告人の発言をめぐって/「女の子に謝りたくてほんとうのことをしゃべりました」/被害者遺族のコメント

*第吃 公判まで*
*第1章 「聞き方を工夫しないと迎合的な答えになってしまう」*
―― 犯人逮捕と取材の始まり
事件現場へ/逮捕の日/取材の始まり/第一回支援集会/担任教諭の取材談話から/なぜ支援の手が途切れたのか
*第2章 「ほんとうに女児「殺人」事件だったのか」*
―― いくつかの疑義
「罪を犯す障害者」という問題/「事故・事件の両面で」という観点がなぜ捨てられたのか/「殺害」を示す直接の物証も目撃証言もないという事実/供述証言の問題/責任能力と訴訟能力の問題/報道をめぐる問題/刑事弁護の方法と生育史/「どう生きてきたか,どう生きていくのか」
という刑事弁護
*第3章 「公訴事実三件ともに犯人性はない」*
―― 記者会見,そして主任弁護人の辞任
記者会見の案内が入る/副島弁護士の記者会見での談話/「K容疑者は,被害者とはまったく接触はなかったのか」という問い/鑑定人による鑑定結果/弁護方針について/被告人の供述による犯行ストーリー/「虚偽自白」と彼らのプライド
*第4章 「無罪主張も検討中のひとつだった」*
―― 新弁護団の見解その1
2010年8月支援集会,新弁護団からの経過報告/指紋鑑定について/供述調書をどう考えるか/新弁護団の危惧/筆者の問いかけたこと/「検察側の訴えを全面的に認める」という報道

*第局 何が裁かれたのか*

*第5章 公判開始*
―― 「間違いありません」
第一回公判 ―― 検察官と弁護人,それぞれの冒頭陳述/検察官の提出した証拠/「供述調書」から
*第6章 「裁判を受けるのは女の子に謝るためです」*
被告人質問/被告人の答えから ――
頻出する「枕ことば」/犯行はどう行われたか/なぜ「ほんとうのこと」を話す気持ちになったのか/第三回公判,遺族代理人の被告人質問から/被告人は何を拒んだのか
*第7章 鑑定医が見る「知的障害」と訴訟能力*
検察側証人・F医師の見解 ―― 「善悪の判断力と行動制御力について」/裁判長の時間をかけた問いかけ/弁護側証人の証言 ――
訴訟能力と短絡反応について/鑑定 ―― 「考察と七つの着眼点」/反対尋問から/なぜ責任能力ではなく訴訟能力か
*第8章 「証拠のひとつをどうしても覆すことができなかった」*
―― 新弁護団の見解その2
公判までの経過報告 ――
物証をどう判断したか/被告人の証言をめぐって/被告人供述をめぐる経緯/各弁護人の振り返っての感想/証拠提示と殺意の有無をめぐって/再び訴訟能力について

*第敬 一審判決から最高裁まで*

 *第9章 遺族が訴えたこと*
―― 「真摯な謝罪も反省も見られない」
被害女児の母親の意見陳述/母親への証人尋問から/祖父の意見陳述/代理人による意見陳述
*第10章 刑の確定*
―― 「信じられないです.まったく自分のなかで消化できずにいます」
論告と求刑/最終弁論/三月四日 判決/障害と精神鑑定について/量刑の理由について/第一回控訴審と控訴審判決/控訴審後の報告会より/B教諭にとっての判決
*第11章 弁護団への取材から*
振り返って ――
土屋弁護士への取材から/弁護団の三つの争点について/被告人の母親の証言をめぐって/コミュニケーション能力と訴訟能力について/取り調べの可視化をめぐる問題/大石弁護士への取材から/再びコミュニケーション能力について/最後まで弁護団を迷わせたこと/三つの争点とジレンマ,という疑問/どこまで「心の内」を話していたのだろうか

*エピローグ 誰の,何が裁かれたのか*
―― 知的障害と「責任」のありか
東金事件の社会的背景として/福祉と司法の連携/なぜ「辞任」したのか/ジレンマはどこにあるか/「知的障害」についての再説あとがき

あとがき

http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/7ba277e7669be8c5f2181d074b093869

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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama


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