[CML 026704] 東京オリンピック招致決定への姿勢

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2013年 9月 23日 (月) 11:44:45 JST


東京オリンピック・パラリンピック招致決定によって今後の日本、なかんずく東京都はオリンピックという目標に一丸となって取り組む傾向が強まると予想される。オリンピックに、どのようなスタンスで臨むのかは真剣に考えるべき問題である。 

オリンピック東京招致反対派の反対理由の多くは必ずしもオリンピックそのものに向けられてはいない。オリンピックを名目とした税金の無駄遣い、大型開発による住環境や自然環境の破壊に反対していた。この立場から東京オリンピック招致決定を歓迎することは矛盾しない。カヌー競技場建設から葛西臨海公園の自然を守る署名でも、オリンピックそのものに反対していないとの声が多い。民意に沿うことを追求するならば、この立場は無視できない。 

東京オリンピックを歓迎する立場から、人や自然に優しいオリンピックを目指し、オリンピックを名目とした税金の無駄遣い、住環境や自然環境の破壊を阻止していく。オリンピックに便乗する商業主義にも厳しい視線で臨む必要がある。既に東急ハンズが公式Twitterで東京オリンピック招致を呟き、批判された。 

一方でオリンピックそのものへの根源的な批判がある。社会全体が一つになって頑張るというところに全体主義的な気持ち悪さがある。これは社会問題になっているブラック企業・ブラック士業を克服する上でも重要である。ブラック企業もガンバリズムとも言うべき特殊日本的精神論に支えられているためである。だからこそブラック企業批判は、ワタミ・渡辺美樹などブラック企業と目される経営者の人格批判も必要になる。 

今野晴貴・NPO法人POSSE代表は、憲法9条を守る講演会2013「就活生(親)必見!ブラック企業の実態と闘い方教えます」で、「もう決まったから、後は反対しないで協力しろ」との空気が蔓延していると批判する。これは全体主義的である。憲法も「改正したのだから協力しろ」となりかねない。今野氏は東北出身者であるが、東京五輪で東北復興支援は無理があると指摘する。現実に東北の建設業界は人手不足になっており、復興の遅れにつながっている。 

純粋にスポーツの祭典を楽しむことは結構であるが、国別にメダル数をカウントする必要はない。オリンピックに限らず、サッカーのワールドカップなどにも該当するが、団体競技でナショナルチームを結成する必要はない。日頃活動しているチームの中で国内1位のチーム同士が世界大会で世界一を競えばいい。 

そもそも税金無駄遣い反対論や開発反対論はオリンピックが税金を無駄遣いせず、住環境や自然環境を破壊しなければ問題ないという結論になるが、それは可能かという疑問がある。オリンピックは巨大すぎるほど巨大なショービジネスである。近代の戦争が国民総力戦になったようにオリンピック開催も社会を巻き込まずには成り立たない。 

故に税金の無駄遣いも住環境や自然環境の破壊もないオリンピックは最初から望むべくもない不可能事との考えも成り立つ。それは白い黒猫や熱いアイスクリーム、誠実な東急リバブル東急不動産を求めるようなもので、それ自体が論理矛盾となるとの発想である。この考えも納得できる。少なくとも議論の場から排除すべきではない。オリンピックへの問題提起で、東京オリンピック開催自体には反対しないという類の前提を付けるべきではない。それが問題提起を豊かにする。 

オリンピック開催を成功させたい立場も、オリンピックそのものへの批判意見に耳を傾ける義務がある。オリンピック狂騒に巻き込まれたくない人の迷惑にならない形でのオリンピック開催を目指すことは、より多くの人が満足するオリンピック開催になるからである。 

特殊日本的精神論を問題視する管見にとってオリンピックそのものへの批判論は魅力的である。しかし、オリンピック開催返上論などへの賛成を躊躇わせる要因として放射脳カルトの存在がある。放射脳カルトは東日本が放射能汚染されているという自説を正当化するために東京オリンピックが失敗しなければならないと考える。東日本が放射能汚染されていなければならないという自分達のデマを正当化するためにオリンピックの足を引っ張ることは本末転倒である(林田力『二子玉川ライズ反対運動11外環道』「東京オリンピック招致は放射脳カルトの敗北」)。 

放射脳カルトは脱原発運動のイメージダウンになり、脱原発への市民的支持を失わせる点で有害である(林田力『二子玉川ライズ反対運動11外環道』「放射脳カルトと一線を画す保坂区政の脱原発」)。放射脳カルトの東京オリンピック反対論も、足を引っ張るだけの言動として五輪批判論への市民的支持を離反させる。オリンピック開催を喜ぶ無邪気さの中にある全体主義の危険性よりも、放射脳カルトに対する嫌悪感が勝っている。これが率直な気持ちである。 
http://www.hayariki.net/futako/39.htm
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林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
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