[CML 026410] 嘘に嘘の上塗りを重ねるアベノウソクスを許すまい!――2020年夏の東京オリンピック招致決定を揶揄する

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2013年 9月 8日 (日) 20:40:25 JST


報道によれば、安倍首相は、昨日7日夜に開かれたIOC(国際オリンピック委員会)の総会の「2020年夏のオリンピックの東京
招致を目指すプレゼンテーションで」、「汚染水問題に触れ、『福島第一原発の状況はコントロールされている。東京にダメージを
与えることはない』と述べた上で、『2020年のオリンピックが安全にきちんと実行されることを保証する』と訴えました。また、この
問題についてIOC委員から質問が出たのに対し、次のように答えました。『結論から申し上げれば、全く問題無いということであり
ます。汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の0.3平方キロメートル範囲内で完全にブロックされています』。その上で
安倍総理は、『健康問題については今までも、現在も、将来も全く問題ないと約束する』と強調しました」。さらに「プレゼンテーショ
ンの終了後、安倍総理は記者団に対し『不安は払拭できたと思う。一部に誤解があったと思うが誤解は解けたと思う』と語りまし
た。(TBS「News i」最終更新:2013年9月8日(日) 2時18分)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2011309.html

他のメディアも同様の報道を流しています。以下は、毎日新聞の報道(「20年五輪:IOC総会プレゼン 首相の発言要旨」2013年
9月8日)。
http://mainichi.jp/sports/news/20130908k0000m050093000c.html?inb=fs

しかし、多くの人が指摘していることですが、この安倍首相の「福島原発安全宣言」はうそにうその上塗りを重ねたものにすぎま
せん。

第1に安倍首相は汚染水問題について「汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の0.3平方キロメートル範囲内で完全
にブロックされています」と述べていますが、その「完全にブロックされて」いるはずの「湾は閉鎖されていない」という写真付きの
指摘があります。 また、「太平洋のほぼ全域で事故前の10倍のセシウム計測」という指摘もあります。「完全にブロックされて」
いるのであれば、「太平洋のほぼ全域で事故前の10倍のセシウム計測」という事態が生じるはずがありません。安倍首相の説
明はまったくの大うそです。
https://twitter.com/portal311/status/376381184797724673/photo/1
http://inagist.com/all/376476966985031680/

第2に安倍首相は、「福島第一原発の状況はコントロールされている。東京にダメージを与えることはない」とも述べていますが、
「太平洋のほぼ全域で事故前の10倍のセシウム」が「計測」されているというのに東京湾だけがその例外であるということはあ
りえません。海はすべてつながっているのです。安倍首相はその程度の常識も持たないのでしょうか。

第3に「福島第一原発敷地には、1日800トンの地下水が流入し、この地下水が核燃料と接触して高濃度の線量をもつ汚染水
となっています。この汚染水のうち、毎日400トンだけは回収して水槽に貯めていますが、回収できない400トンはどうなってい
るか、実はよく分かりません。相当量が海に流れていることでしょう。一方、汚染水を回収した水槽は、数限りもなく殖えて敷地
を埋め尽くさんばかりとなっています。そして、いま、その水槽から放射線汚水が漏出しているのです。その汚染水の線量は、
水槽の近くでは、毎時1800ミリシーベルトという、数時間で致死量になりうる信じられない高値なのです。しかも、水槽の強度
保持の設計はわずか5年間、実際には3年しかもたないとも言われています。汚染水漏出水槽の数は、どんどん殖えていくこと
になりましょう」という指摘もあります(「澤藤統一郎の憲法日記」2013年9月3日)。 

http://article9.jp/wordpress/?p=1111

こういう状況で「健康問題については今までも、現在も、将来も全く問題ないと約束する」などとノーテンキなことも言えるはずもあ
りません。この点についても安倍首相は大うそをついています。大うその上塗りのさらに上塗りです。もはや安倍首相及び自民
党政府に信を置くことはまったくできません(もちろん、私はこれまでも安倍政権に信など置いていませんでしたが)。

東京オリンピック開催にかかる予算は、競技施設やインフラ整備の費用だけ、かつ、都が負担する費用だけでも1兆3000億円
を超すという2016年の東京オリンピック開催を想定した際の都の試算もあります。 

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-06-18/2008061804_01_0.html

もちろん、この試算は、東京都の負担する競技施設やインフラ整備費用だけの試算で、これに国の負担する費用、その他もろも
ろの費用を加算するとその総計の負担額は膨大なものになるでしょう。その膨大な費用はそっくり福島復興のための費用に振り
向けたいものです。

ここで福島復興のための費用と言っているのは、福島にはいま問題になっているこれも膨大な汚染水対策の問題のほかに除染
の問題、避難住民に対する補償の問題、また、非避難住民に対する補償の問題(「帰還困難区域」「居住制限区域」「準備区域」
などの恣意的な区別をともなわない)、またさらに避難したくても避難できない住民に対しての転居費用や生活補償の問題などな
ど政府として責任を持って拠出しなければならないはずのもろもろの費用があります。そういう費用の総体を指してそう言っていま
す。住民の生命と生活にもろに関わっている福島の復興という緊急を要する問題から逃げて、東京オリンピックという緊急を要さ
ない競技のために1兆円単位の巨額な費用を費やすというのはあまりにも被災者を馬鹿にしすぎている。ケタ外れに人道に外れ
た行為だと強く安倍政権を批判しておかなければならないでしょう。

そこで安倍政権の東京オリンピック政策を怒りをこめて揶揄しておきます。

下記は、安倍政権の東京オリンピック政策を揶揄した私家版ポスターです。よくできたポスターだと思います。
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2013/09/tokyo-for-2020-olympic-games.html

また、下記は、安倍政権の東京オリンピック招致政策を揶揄したパロディです。これもよくできたパロディです。

IOC総会に出席して東日本大震災に各国からの支援があったことに感謝する予定という円宮妃久子さんのスピーチのパロディ。
国際オリンピック委員会スピーチスピーチスピーチ

      「世界中の皆様。わが日本は、世界で最も地震被害が頻発している国でありながら、安全神話のもと、54基もの原子
      力発電所を稼働させてまいりました。そのツケが、2013年3月11日の福島第一原発の爆発事故となって、世界中に
      放射性物質をばらまいて、皆様に多大なご心配とご迷惑をお掛けいたしました。にもかかわらず、温かい復興へのご
      援助をいただき、お礼の言葉もございません。あらためてお詫びと感謝を申し上げます。

      原発事故の被害は甚大で、事故後2年半を経たいまも終熄の見通しはまったく立っていません。とりわけ、メルトダウ
      ンした原子炉内の核燃料がどうなっているのか、どうしたらこれを安全に取り出して廃炉にできるのか、確たる方針を
      見出すことができない現状でございます。もし今、再び、大規模な地震や津波が起きたら…、考えるだに恐ろしい現状
      です。おそらく、そのときは、東京でオリンピックを開催することなど到底考えも及ばぬ惨状となりましょう。

      さらに、現在、放射能汚染水問題がクローズアップされております。福島第一原発敷地には、1日800トンの地下水が
      流入し、この地下水が核燃料と接触して高濃度の線量をもつ汚染水となっています。この汚染水のうち、毎日400トン
      だけは回収して水槽に貯めていますが、回収できない400トンはどうなっているか、実はよく分かりません。相当量が
      海に流れていることでしょう。

      一方、汚染水を回収した水槽は、数限りもなく殖えて敷地を埋め尽くさんばかりとなっています。そして、いま、その水
      槽から放射線汚水が漏出しているのです。その汚染水の線量は、水槽の近くでは、毎時1800ミリシーベルトという、
      数時間で致死量になりうる信じられない高値なのです。しかも、水槽の強度保持の設計はわずか5年間、実際には3
      年しかもたないとも言われています。汚染水漏出水槽の数は、どんどん殖えていくことになりましょう。

      東京と福島原発の直線距離は約200辧もちろん、福島の海は東京湾に繋がっています。それでもなお、世界の皆
      様が、福島と日本の復興のために、リスクをご承知で東京オリンピックを実現していただけるようご支援を心からお
      願い申し上げる次第です。

      これまでのご厚情に感謝申し上げるとともに、原発事故が安全に終熄するまでには今後相当の年月を要することを
      ご承知おきいただき、いっそうのお心遣いをお願い申しあげます。」

            (「三題噺『東京五輪・皇族招致活動・放射線汚水漏れ』」 澤藤統一郎の憲法日記 2013年9月3日付より)
      http://article9.jp/wordpress/?p=1111



こちらは藤原新也さん(写真家・作家)のパロディではないけれどもちょっとまじめなパロディ的文章。

      「私は一昨日、めったに電話をすることのないスペインのマドリッドに住む姪に電話をかけている。

      「そちらはどう?」

      「何のこと?」

      「オリンピックだよ。大きな騒ぎになってるのかな」

      「日本は騒いでるの?」

      「大変な騒ぎだよ」

      「そうなんだ。こっちは何か普通だけど」

      「普通って」

      「オリンピックの誘致やってるんだ、って程度で、カコなんかオリンピックのこと知らなかったくらいだから」

      「えっ、知らない!」

      「あまり興味がないから知らないのかも知れないけど、こっちの人って日本人みたいに集団でワッとひとつの方向く感じ
      じゃないから、カコみたいに知らない人もいると思うよ」

      カコとは姪の旦那のことである。

      40代のバリバリの働き盛りである。

      しかしいくらオリンピックに興味がないと言っても、日本のことを思えば候補地のマドリッドに住む人間がオリンピック誘
      致のことを知らないということには耳を疑った。

      そしてあらためて今回の日本のオリンピック誘致の熱狂がすざまじいものだったことに思いが及び、誘致に臨む他の
      国が日本と同じ状況にあるものと勘違いしているであろう日本人の国際感覚の欠如にも思いを致さなければならない
      だろう。

      思うに今回東京オリンピックの誘致に関して日本のまるで国の命運を賭けたかのような、悲壮感すら漂わせた熱狂は、
      よくも悪くも東日本大震災や福島問題が関わっていると常々感じていた。 


      それは今回のオリンピック誘致に対する異様とも言える熱狂と前回の石原都知事時代の誘致に対する国民やマスコ
      ミのほどほどの距離感がよくそれを物語っている。

      3・11によって日本はまるで国全体が大殺界に入ったがごとき様相を呈した。

      一難去って、また袋小路に入ってしまった原発、さらには南海トラフ巨大地震に対する恐怖、洪水、竜巻、と言った追
      い打ちをかけるような数々の自然災害、陰惨な事件の連続、さらにはハレの世界の花火大会ですら豪雨での中止、
      ガス爆発による死傷者。

      3・11以降の日本のこういった奈落の底的状況がアベノミクスに対するバブル的幻想を生み、そして今回のオリンピ
      ック誘致の異様とも言える熱狂を生んだということは否めない。

      そして、今回日本が誘致に失敗するということは一種の追い打ちをかける災難のようなものであり、国民の沈んだ気
      分をさらに沈殿させるだろうと思ってはいた。

      そういう意味においてオリンピックの是非はさておいて今回東京オリンピックの誘致を当てたことは”底付き”の状態か
      ら気分の上でまがりなりにも浮かび上がることができるだろうということで、よしとすべき面もある。

      ただし、今回東京オリンピックが承認されたことによって、原発問題もなかったかのような様相で、これからメデイア
      に展開するだろう浮かれたようなお祭り騒ぎはいまだ故郷を失い悶々としている福島の人々のことを思うと複雑な思
      いがある。

      そしてまた、余震によって福島の状況が急変する可能性を秘めていることを考えると、7年後にオリンピックが開催
      できるかどうか完全に保証されたものではないことは念頭に置いておくべきだろう。」

      (「オリンピックの功罪の功もあながちないとは言えないが、浮かれ過ぎの自失は要警戒。」(藤原新也 「Cat Walk」
      2013/9/8より)



東本高志@大分
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