[CML 027256] 脱法シェアハウス規制

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2013年 10月 25日 (金) 20:46:55 JST


脱法ハウスはゼロゼロ物件の凋落後に登場した貧困ビジネスである(林田力『東京都のゼロゼロ物件』「脱法ハウスと脱法ハーブ」)。脱法ハウスは国土交通省が寄宿舎として扱う通知を出したことで法制度上は息の根を止めた状態である。逆に厳しすぎる規制によってシェアハウス業界自体が成り立たなくなるという批判が出ている。 

管見はシェアハウスを肯定的に評価する。日本は住宅政策の貧困及び不動産業界の怠慢によって廉価で良質な賃貸住宅が少ないという問題がある。住宅政策も不動産業界も持ち家、ファミリー層中心であり、低所得の単身者が長期間居住する住宅供給が軽視されていた。それ故に複数人がファミリー向け物件を賃借するシェアハウスは消費者の知恵である。共同購入と同じ発想である。 

廉価で良質な賃貸住宅が少ないという住まいの貧困に乗じた貧困ビジネスがゼロゼロ物件である。ゼロゼロ物件は社会問題になった。東京都がシンエイエステート(佐々木哲也)とグリーンウッド(吉野敏和)という悪質な業者を宅地建物取引業法違反(重要事項説明義務違反)で業務停止処分にしたほどである。ゼロゼロ物件業者に頼らなくても、低コストで住まいを得られる方法がシェアハウスである。シェアハウスがブームになった意義は大きい。 

ところが、貧困ビジネスはイメージの悪くなったゼロゼロ物件の代わりにシェアハウス人気に便乗して脱法ハウスを展開するようになった。これは一世帯の居住を想定していた住居を複数人でシェアするシェアハウスとは別物である。最初から業者が狭い面積に多数の人を住まわせて利益を上げるようにする仕組みである。それならば共同住宅や寄宿舎などの規制を受けることは当然である。 

それで事業が成り立たないならば、脱法ハウスが当然の法規制を免れていたことで成り立つ事業であったということになる。そのような事業は速やかに市場から退出させることが賃貸不動産市場を健全化させる。悪貨は良貨を駆逐する。貧困ビジネスの存在は賃貸不動産市場健全化の障害になる。脱法ハウスの事業が成り立たなくなることは大いに結構なことである。 
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貧困ビジネスの問題は貧困ビジネスという社会悪として批判する視点が重要である。残念なことに左翼インテリには悪者を叩くだけで問題は解決しないという気取った傾向がある。確かに貧困ビジネスの背後には住宅政策の貧困、住まいの貧困という構造的制度的問題がある。しかし、貧困ビジネスが貧困者を搾取しているという現実の中で目の前の社会悪を批判せず、制度論に抽象化することは現実に社会悪に苦しめられた人々にとって逃避に映る。 

反貧困運動が生活保護バッシングなどで守勢に立たされている要因も貧困ビジネスをセーフティネット・必要悪と受容する一部の傾向にあるのではないか。これはブラック企業・ブラック士業という明確な社会悪を叩くブラック企業批判が社会的な存在感を増したことと対照的である。 

貧困ビジネス必要悪論はゼロゼロ物件や脱法ハウスがなくなると家を借りられなくなり、ホームレスが増えると主張する。そのような主張はヤミ金が増えるから、サラ金を規制するなという主張と同じである。
Poverty Business in Tokyo [Version Kindle]
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林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
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