RE: [CML 027164] 「情報収集、無制限に広がる」のではなく、すでに市民団体などは、情報収集の対象団体だ! 

MAKOTO KONISHI shakai at mail3.alpha-net.ne.jp
2013年 10月 21日 (月) 11:19:22 JST


社会批評社の小西です。

本日のBARAさんの投稿に、元警察官・原田宏二さんの、朝日新聞・オピニオン欄でのインタビュー
記事の紹介がありました。このインタビューの全体は「秘密保護法案制定で、情報収集が無制限に広
がる」ことを指摘していてひじょうに良いのですが、一箇所だけ間違いというか、原田さんの認識不足
があります。
秘密保護法案の反対運動には、大事な視点ですのであえて投稿します。

■原田さんの言うように「市民団体・オンブズマンへの情報報収集、無制限に広がる」のではなく、
 すでに市民団体・オンブズマンなどは情報収集・監視の対象になっているのです! 秘密保護法制定
 はそれを合法化し、公安・公調権限の強化に繋がります!
 
以下、私のFacebook投稿の引用ですが、ご参考にお願いします。
なお、少し長いですが、その証明に、『公安調査庁マル秘文書集』の解説文の一部を引用いたします。

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 10/19、朝日新聞「オピニオン」の秘密保護法案問題の頁で、元北海道警釧路方面本部長の原田宏二
さんが「情報収集、無制限に広がる」と題して、「(秘密保護法が作られると)原発関連の情報公開請求をす
るような市民やオンブズマンが情報収集の対象になる可能性がありますよ」と述べられています。

 しかし、これは原田さんの認識不足です。『公安調査庁マル秘文書集』によると、すでに市民団体も市民
オンブズマンも、公安調査庁などの権力機関の調査対象になっています。

 秘密保護法の制定は、「防衛・外交情報の漏洩防止、テロ対策」などの強化を口実に、違憲違法(市民団体
調査など)な公安庁などの権力機関の、活動の合法化・権限強化に繋がります。

 以下、『公安調査庁マル秘文書集』の中の、元公安庁調査官と弁護士(一部)の解説文を公開します。参考
にしてください。

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電子ブック版『公安調査庁マル秘文書集―市民団体をも監視するCIA型情報機関』(社会批評社)の発行
 
・電子ブック版 http://www.amazon.com/dp/B00FZH18M2
・ペーパーバック版 http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-916117-43-4.html

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*『公安調査庁マル秘文書集』の全体についての解説の一部を公開します。
 (野田敬生氏は元公安調査官、澤藤氏は弁護士)
 
●公安調査庁文書・資料の性格についての解説……野田敬生
◎私たちは、なぜ人権救済申立をしたのか……澤藤統一郎
◎破防法適用反対・団体規制法制定反対の教訓と今後の課題……海渡 雄一
◎今こそ破防法と公安調査庁の廃止の運動を……角田富夫
 
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公安調査庁文書・資料の性格についての解説    野田敬生(公安調査庁国賠事件原告)
 
 情報機関を目指す公安調査庁
 
私は九四年度公安調査庁(公調)にキャリア職員として採用され、九八年一二月、同庁を依願退職した元公安調査官である。本稿では、本書登載の文書・資料について、在職時代の経験・知識に基づきつつ、簡単な注釈を加えることとしたい。 その前にまず、一九九〇年代における公調の動きについて概要を説明しておこう。この間の公調の組織事情を踏まえておけば、本文書・資料が作成された真意や、行間にしか現れない意味までも容易に汲み取ることができると信ずるからである。
 
九〇年代の公調の諸施策は、端的に言えば、「行政改革=リストラ」をめぐる対応に終始した。 九〇年の大嘗祭の際、公調は、当時テロ・ゲリラ活動を活発化させていた革共同中核派への破防法適用を見送り、政府・与党からも廃止論議が噴出。九三年には、総務庁(当時)から法務省入国管理局(入管)への定員振替を突きつけられ、リストラが現実のものとなった。

これに対して公調は九四年末までに、業務・機構改革案を策定。九五年にこれを実施に移した。その内容は、〆険Δ離ぅ妊ロギー対立や団体規制にとらわれない幅広い「国内公安動向」の把握、得られた情報の「対外活用」、3こ宛安情報の収集・分析強化、というものであった。
しかし、,硫革を打ち出していたにも関わらず、一連のオウム事件の把握に失敗、事件後も調査の着手に出遅れた。結果、九七年一月、破壊活動防止法(破防法)に基づく解散指定処分請求は棄却され、公調は庁発足以来未曾有とも言える危機に直面したのである。同時期、公調は、ようやく本格化し始めた政府の行政改革会議における議論にも、対処しなければならなかった。
 
公調はなんとか省庁再編後も存続することにはなった。が、無傷というわけではない。二〇〇三年までに、現在各県に存在する地方事務所を大幅整理することが決定され、その分の人員は、入管、外務省、内閣情報調査室(内調)に振り分けられることになった。
九九年、当初企図していた破防法の全面改正は結局頓挫。「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」(団体規制法)の制定を見るにとどまった。
団体規制法により、公調が従来の任意調査権に加え、立入検査権を獲得したことは事実である。一方で、新法の運用により、公調はいわば「オウム対策の残務処理官庁」としての性格をますます強めている。
 
九〇年代前半、公調は団体規制機関から情報機関への脱皮を図ることで、組織の発展を試みていたのだ。業務・機構改革は、オウム事件とこれをめぐる対応により、複雑な軌跡を辿ることになった。公調が当初拡充を企図していた情報機関的機能、とりわけ海外情報の収集分析機能は、皮肉にも、調査第二部を中心とする職員の外務省、内調への派遣という形で、他機関に吸収されることになった。
ただし、一方で公調は、市民団体や外国人労働者問題を中心とする「国内公安動向」調査を展開しており、「情報機関」への志向を未だに捨てていないのである。
以上が公調の組織事情についての大雑把な鳥瞰図である。さて順次、登載された文書・資料を具体的に解説することにしよう。
 
 第1章の「市民運動・社会運動の動向と調査」について
 
  第1の「市民オンブズマン」資料は、冒頭触れた「国内公安動向」調査の具体例であり、公調が根拠法を逸脱して市民団体をも調査対象にしていることの証左の一つともなっている。
本資料は、いわゆる「水曜会資料」と呼ばれる資料だ。「水曜会資料」とは、本庁調査部が作成する、公調におけるもっとも中心的な分析資料である。
全国に散在する公安調査官の集めた情報は、その都度霞が関にある本庁調査部に集約され、分析を加えられる。毎週水曜日までに資料化され、長官、次長、部長といった幹部の検討会議の用に供されるので、この名がある。
 
水曜会の席で、資料の対外配付の適否・範囲が決定され、適宜、資料(情報)が関係機関、政治家に提供されるのだ。一週間に作成される「水曜会資料」の本数は、調査第一部と第二部を併せて、三〇から五〇本。「市民オンブズマン」資料はまったく氷山の一角なのである。
第2から第4の文書は、九六年度の「公安調査局長・公安調査事務所長会議」に向けて、近畿公安調査局が準備した答申である。局・所長会議とは、公調の地方支分部局の長が、法務本省大会議室に参集の上、一年間の業務展望・総括について討議する極めて重要な会議である。

すなわち、本文書は一地方局が勝手に作成した報告書ではなく、公調の業務方針を忠実に反映した内容となっているのだ。事実、「現下の諸情勢にかんがみ、……」との表現は、九六年度の同会議における調査第一部関係の「協議事項」と同一表現となっている。
九六年度の局・所長会議の業務目標が、具体的に分析資料となって現れたのが第1の「市民オンブズマン」資料である、と捉えることもできるだろう。
 
第5の文書は、九七年初め、本庁総務部総務課の企画調整室(行革対策を担当)が作成した検討案である。経済企画庁(当時)高官から、同室参事官・古市達郎に対し、NPO法成立の際の運用について協力の打診があったことから、公調内部でも検討が開始された。
第6の文書は、九五年一月の阪神大震災の発生に臨んで、当時の近畿公安調査局長であった徳丸邦夫が作成した調査指示である。九五年は、冒頭触れたとおり、業務・機構改革が実行に移された最初の年。「国内公安動向」のリーディングケースとも言える震災調査にあたって、近畿局長自ら調査指示を文書にまとめたのはこのためである。
 
第1から第6の文書・資料を見ると、いずれも、日本共産党、過激派、右翼、朝鮮総聯といった、公調が従来調査対象としてきた団体だけを対象としたものでないことが明らかだろう。冒頭、概要を説明したとおり、公調は新たな調査フィールドを確保し、得られた情報を積極的に対外活用することで庁の存在をアピールし、もって組織存続を図ろうとしているのである。
 
 第2章の「左翼団体の動向と調査」について
 
第1の「管内情勢」は、本庁幹部が地方支分部局を視察する際などの説明資料としてとりまとめられる文書である。本件は八九年度の京都公安調査事務所の管内情勢報告であり、内容も性格上素描にとどまっているが、これに国内公安動向やオウムといった項目を付け加えれば、公調各局・事務所がどういう態様で管内の公安動向を把握しているのか参考となろう。

第2の文書は、九四年度の調査第二部研修に参加した職員が個人的にまとめたメモの一部だ。文書の体裁が不完全なのはそのためである。二部研修とは、入庁五年目程度の職員を対象とした研修である。 日本共産党系の大衆市民団体については、業務・機構改革以前からも、旧調査第一部三課が所掌してきた。組織改編に伴い、新調査第一部一課に業務が移行し、対象も日本共産党の関与の如何を問うことなく拡大されたのである。

第3の文書は、九八年度の業務検討委員会の作業として、調査第一部三部門(日本共産党担当)が作成した文書だ。内容は「立証」作業の簡略化についてである。ここで「立証」とは、破防法適用のための「立証」という意。現実的に考えて日本共産党への破防法適用は想定し難い。そこで無駄な立証作業を簡略化する一方、国家公務員内の党員解明など、関係省庁から需要の高いトピックについては今後も「情報活動」を継続していく、という趣旨となっている。

第4の「革共同中核派組織系統図」は、執務参考資料の一端である。これはあくまでも、公調が分析する中核派の組織系統図なので、実態は不明である。また、公安警察も独自に異なった把握をしている可能性のあることに留意する必要がある。
第5の「年報」は、九四年度、近畿公安調査局が作成したものである。各地方支分部局は、管内の対象団体の組織・構成員等について、定期的に「年報」等の資料をとりまとめ、本庁の担当部課に報告しているのである。 

第6から第9及び第12の過激派関係資料は、九四年度の新規入庁者向けに作成された研修資料の一部だ。あくまでも「概要」ではあるが、公調が対象団体の組織勢力等につきどの程度実態把握をしているのか、一つの参考にはなろう。
第10は、新規入庁者向けの研修資料であり、旧調査第一部四課が作成したものである。中核派、解放派の団体規制作業状況についてのレジュメである。

第11は、第3と同様、九八年度の業務検討委員会の作業に係る文書である。なお、九八年当時、日本赤軍は「よど号グループ」とともに、調査第二部一課の所掌であった。
第13は、局・所長会議及び部長会議における「協議事項」をとりまとめた文書である。これらの内容を見れば、その年の公調の重点調査目標を把握できる。「13課題解明事項」とは、破防法適用のためにクリアする必要があると内部的に定められている立証項目で、本件は、刑事事件記録に基づいた革労協の13課題解明状況である。各調査対象団体ごとに、同様の立証課題13ないし14が設定されている。公安調査官の調査活動は、本来的には、この立証課題を解明することを目的としている(本文では、諸般の事情により削除した)。
 
 第3章の「労働団体の動向と調査」について
 
  第1は、第2章第2と同様、九四年度の第二部研修のメモである。日本共産党系の労働運動の調査は、かつては旧調査第一部三課の担当であったが、業務・機構改革後、かわって調査第一部一課が労働運動全般を所掌することになった。
第2は九二年度の水曜会資料であり、作成課は旧調査第一部三課だ。右に述べたとおり、現在では調査第一部一課の所掌である。

第3の資料は、調査第二部一課が、九八年度の第二部研修講義用にとりまとめた資料である。外国人労働者問題(「外労」と呼称)は、「国内公安動向」とも重複する領域であるが、九八年度には国外調査にあたる調査第二部一課の担当であった。「外労」は公調にとって新しい業務分野である。内容的にも入管の業務と関わるので、入管とは綿密な情報交換を行っている。今後、二〇〇三年までにおよそ二〇〇人程度の公安調査官が入管に派遣される。入管行政と公安調査の一体化と捉えることもでき、警戒が必要であろう。
 
 第4章の「情報提供・協力者の概要」について
 
  第1について。協力者(スパイ)工作とは、「予備対象者の選定→基礎調査→本対象者の選定→(基礎調査)→接触→説得→運営」という一連の過程を通して、調査対象団体内部に継続的で安定した協力者を設定し、もって情報収集を行う作業をいう。本文書はこのうち基礎調査について摘要を記した文書である。工作は基本的に個人対個人の作業なのでマニュアル化が難しく、また保全上の理由もあるので、公調においても教本の類はあまり作成されていない。

第2の文書は、本庁調査第二部一課が九八年度の会計検査説明用に作成した資料である。実は、本庁は分析専従なので原則として協力者工作・運営は行っていない。すなわち、本文書に記載されているのは架空の協力者リストである。こうして作り出された裏ガネが別途プールされ、運用されているのである。 一般的に言って、協力者に報償費を支払う場合、領収書の名義はペンネームである。二重帳簿が常態化している。会計検査院のチェックも、文書上の表面的な整合性を検査するにとどまっているのが実態なのだ。

第3は九四年度の第二部研修講義メモの一部。
第4は九八年度の業務検討委員会の作業を受けて調査第一部一課が作成した文書である。公調では、今後、調査・工作の手足となる地方事務所が大幅整理される。マンパワーの削減は、そのまま調査力の低下につながる。こうした事態を受けて、従来は分析専従であった本庁でも、独自に情報収集を図る必要があるのではないか、という問題が提起され、本文書のとおり検討を加えているのである。
第5は、九八年度に調査第二部一課が、調査第二部関係業務の対外情報提供の実績についてとりまとめた資料である。当時の行革推進本部での作業に対応し、公調企画調整室から依頼があり作成された。
 
 第5章の「公安調査庁の業務と機構改革」について
 
  第1から第3までの文書は、九八年までに公調内部で情報公開法対策としてまとめられた文書の一部である。公調では情報公開体制の発足に危機感を抱き、九七年から問題文書の廃棄等の対策を進めてきた。
第4は、九四年末にまとめられた業務・機構改革文書である。この文書の内容に基づき、翌九五年から実質的な組織改革が実施された。

第5の法務省組織令の改正(九六年五月)は、右の内部的な機構改革を法令面でも裏付けるために行われた。旧組織令について総務部人事課が解説した本文書を見れば、公調がどういう意図で政令改正を行ったのか、その真意が如実に明らかになるであろう。なお、今回の省庁再編に伴い、新たな法務省組織令、公安調査庁組織規則が二〇〇一年一月六日から施行されている。最新の情報はそちらに譲ることとする。

第6は、第4と同様、九四年当時の業務・機構改革文書である。「国内公安動向」の内実について比較的詳細に記されている。
第7は、九四年の新規入庁者向けの説明資料で、当時の旧調査第二部二課(外事全般を担当)の業務内容が簡略に記されている(旧調査第二部第一課は朝鮮を担当)。その後、九六年五月の法務省組織令の改正をまって、調査第二部一課が二部全体の企画・調整及び日本赤軍・よど号グループ、国際テロを、第二課が外国情報機関との渉外連絡を、第三部門から第五部門までの各公安調査管理官が、それぞれ、朝鮮、中国、ロシアを所掌するという体制が完成した。

この体制への転換を示したのが第8の文書であり、ここではとりわけ「海外公安動向の調査体制を充実」と強調している。
二〇〇一年一月現在、さらなるリストラによって、調査第二部の公安調査管理官ポスト一つが削減され二つとなっているほか、相当数の海外公安情報担当分析官が、内調、外務省に派遣されることから、調査第二部の組織及び業務展開はやや流動的である。

第9は、九九年初頭の所掌事務・組織体制についてとりまとめた資料である。右に触れたとおり、その後、調査第二部の公安調査管理官ポストが一つ削減され、新しい法務省組織令の施行に伴い、旧法規課を「審理室」に縮小するなどの改編が行われた。
 
 第6章の「内閣情報調査室の業務と人員・予算・委託調査先」について
 
  第6章に掲げた内調文書は、内調出向経験のある公安調査官・藤原正剛が秘密裏に入手したものである。体裁からみて、九五年度の会計検査説明資料と思われる。
内調については、九八年一〇月二八日内閣情報会議が発足し、それまで非公式に開催されていた合同情報会議が正式な機関に格上げされた。内調関係法令も省庁再編に伴い改正され、その内容が強化されているが、公調と同様、とかく秘密のベールに包まれがちな内調の実態を解明する上で本文書が有益な資料となることを信ずる。
 
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 ◎私たちは、なぜ人権救済申立をしたのか                          澤藤統一郎(弁護士)
 
自由こそ、私たち市民のかけがえのない宝です。
一人ひとりの市民が、誰の指図も監視も受けることなく、自由にものを考え、自由にものを言い、自由に行動できるのが当然の姿です。この当然のことが危うくなるとき、あらためて自由という宝物の貴重さに気付きます。そして、この宝は、誰かから与えられるものではなく、市民自らの力で勝ち取り、守り抜かねばならないことにも思い至ります。
 
公安調査庁の市民運動に対するスパイ行為を知った私たちは、そんな思いで抗議の行動に立ち上がり、日弁連への人権救済申立をいたしました。
一九九九年一一月二五日付各紙の朝刊が、近畿公安調査局から漏洩した二種類の内部文書を大きく報道しました。この文書によると、同庁は市民団体・市民運動を標的としてスパイ活動を行っているというのです。  とりわけ、四〇の市民団体が名指しで「重点解明目標」とされています。日本ペンクラブ、日本ジャーナリスト会議、アムネスティー日本支部、日本生協連、原水協、原水禁、日本婦人団体連合会、日本民主法律家協会、自由法曹団等々……。主要な、人権・ジャーナリズム・消費者・平和・環境・女性・法曹団体が軒並み公安調査庁の日常的なスパイ行為の対象とされているのです。
(以下略)


To: 市民のML
Subject: [CML 027164] 情報収集、無制限に広がる 元北海道警釧路方面本部長・原田宏二さん

新聞記事
朝日新聞・名古屋本社
9月19日

情報収集、無制限に広がる 元北海道警釧路方面本部長・原田宏二さん
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310180647.html?ref=pcviewer

あちこちの大学に招かれて「監視社会と警察」といったテーマで講義をしています。
「みんなが使っているスマホの通信履歴なんて、警察は簡単に取れるんだよ」と
話すと、学生たちはびっくりする。
警察のことをよく知らないし、ふだん興味もないでしょうからね。

 コンビニの監視カメラに映った映像が「容疑者」としてメディアで流れます。
あれ、警察はちゃんと裁判所から令状をもらったうえで提出させていると
思いますか?
 実際は「捜査関係事項照会書」を使っているはずです。
紙っぺら1枚の任意捜査だから断ることもできます。
しかし警察が怖いのか、協力する。
すでに、金融機関の預金情報や顔の画像データなどが、どんどん警察に
集まるような社会になりつつあります。

 そこへ今回の法案です。秘匿の対象とされる分野は、防衛と外交だけでは
ありません。
警察がかかわる「特定有害活動の防止」と「テロ活動の防止」は、私たち市民に
身近な問題です。

 刑事警察は、具体的な事件を摘発するために捜査をしますね。
ところがスパイやテロの対策を受け持つ警備・公安警察は、具体的な事件
性が見える前の段階で「そこまでやるか」というほどの情報収集をする。
罰則も付く秘密保護法はそれにお墨付きを与えかねません。

 テロ対策を理由に、個人情報の収集が無制限に広がる恐れがあります。
例えば、原発はテロに狙われる恐れがある、として「特定秘密」扱いに
なる可能性が高い。
すると、原発関連の情報公開請求をするような市民やオンブズマンが情報
収集の対象になる可能性もありますよ。

 私は9年前、北海道警が裏金をつくり、幹部が私的に流用していた実態を
告発しました。
そのため、尾行されたこともあります。
たぶん公安でしょう。
もし秘密保護法があったら会計書類も「テロ対策」に関連するとして、私は
摘発されていたかもしれませんね。
「特定秘密」の範囲は、警察トップがいくらでも恣意的に決められますから。

 かつて警察のなかで警備・公安は花形でした。
ところが重要な監視対象だった過激派などは次々と衰退していった。
そんなときに起きたのが、2001年の米同時多発テロです。
「国際テロ対策」は警備・公安にとって錦の御旗になり、インターネットなどの
監視システムが徐々に構築されていきました。

 そしてついに、秘密保護法案が姿を現した。
その先にある改憲への一里塚だと私は見ています。
いま着々と、自由のない社会に向かっているんじゃないでしょうか。
市民はあまりに無関心で、無防備に思えます。
権力に向き合うべきメディアの責任も大きい。
自らの使命の自覚が足りないから、こんな法案が堂々と出てくるのです。

 (聞き手・磯村健太郎)

    *

 はらだこうじ 
37年生まれ。57年北海道警に採用され、退職後の04年に道警の裏金問題を告発。 

警察のあり方を考える「市民の目フォーラム北海道」代表。著書「警察崩壊」など。 



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