[CML 027164] 情報収集、無制限に広がる 元北海道警釧路方面本部長・原田宏二さん

BARA harumi-s at mars.dti.ne.jp
2013年 10月 20日 (日) 20:05:04 JST


新聞記事
朝日新聞・名古屋本社
9月19日

情報収集、無制限に広がる 元北海道警釧路方面本部長・原田宏二さん
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310180647.html?ref=pcviewer

あちこちの大学に招かれて「監視社会と警察」といったテーマで講義をしています。
「みんなが使っているスマホの通信履歴なんて、警察は簡単に取れるんだよ」と
話すと、学生たちはびっくりする。
警察のことをよく知らないし、ふだん興味もないでしょうからね。

 コンビニの監視カメラに映った映像が「容疑者」としてメディアで流れます。
あれ、警察はちゃんと裁判所から令状をもらったうえで提出させていると
思いますか?
 実際は「捜査関係事項照会書」を使っているはずです。
紙っぺら1枚の任意捜査だから断ることもできます。
しかし警察が怖いのか、協力する。
すでに、金融機関の預金情報や顔の画像データなどが、どんどん警察に
集まるような社会になりつつあります。

 そこへ今回の法案です。秘匿の対象とされる分野は、防衛と外交だけでは
ありません。
警察がかかわる「特定有害活動の防止」と「テロ活動の防止」は、私たち市民に
身近な問題です。

 刑事警察は、具体的な事件を摘発するために捜査をしますね。
ところがスパイやテロの対策を受け持つ警備・公安警察は、具体的な事件
性が見える前の段階で「そこまでやるか」というほどの情報収集をする。
罰則も付く秘密保護法はそれにお墨付きを与えかねません。

 テロ対策を理由に、個人情報の収集が無制限に広がる恐れがあります。
例えば、原発はテロに狙われる恐れがある、として「特定秘密」扱いに
なる可能性が高い。
すると、原発関連の情報公開請求をするような市民やオンブズマンが情報
収集の対象になる可能性もありますよ。

 私は9年前、北海道警が裏金をつくり、幹部が私的に流用していた実態を
告発しました。
そのため、尾行されたこともあります。
たぶん公安でしょう。
もし秘密保護法があったら会計書類も「テロ対策」に関連するとして、私は
摘発されていたかもしれませんね。
「特定秘密」の範囲は、警察トップがいくらでも恣意的に決められますから。

 かつて警察のなかで警備・公安は花形でした。
ところが重要な監視対象だった過激派などは次々と衰退していった。
そんなときに起きたのが、2001年の米同時多発テロです。
「国際テロ対策」は警備・公安にとって錦の御旗になり、インターネットなどの
監視システムが徐々に構築されていきました。

 そしてついに、秘密保護法案が姿を現した。
その先にある改憲への一里塚だと私は見ています。
いま着々と、自由のない社会に向かっているんじゃないでしょうか。
市民はあまりに無関心で、無防備に思えます。
権力に向き合うべきメディアの責任も大きい。
自らの使命の自覚が足りないから、こんな法案が堂々と出てくるのです。

 (聞き手・磯村健太郎)

    *

 はらだこうじ 
37年生まれ。57年北海道警に採用され、退職後の04年に道警の裏金問題を告発。 

警察のあり方を考える「市民の目フォーラム北海道」代表。著書「警察崩壊」など。 



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