[CML 027144] 米英無人機、市民犠牲479人 04年以降で 国連依頼、初の調査

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2013年 10月 19日 (土) 12:09:01 JST


新聞記事
朝日新聞・名古屋本社
9月19日

米英無人機、市民犠牲479人 04年以降で 国連依頼、初の調査
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310180704.html?ref=pcviewer

潜伏するイスラム過激派を殺害するとの名目で米英軍などが実施した無人
飛行機による攻撃で、パキスタンなど3カ国で少なくとも2004年以降、
民間人479人が犠牲になっていることが、国連人権理事会が依頼した
専門家チームの調査でわかった。
朝日新聞が入手した調査報告は米国を名指しし、作戦や民間人犠牲者の
データを最大限公開し、説明責任を果たすよう求めている

非戦闘地域での無人機攻撃を巡っては、他国の主権を侵害し、多くの
民間人を巻き添えにしているという国際社会の批判がある。
国連人権理事会は1月、英国の弁護士ベン・エマーソン氏に調査を依頼。
民間人の殺害は国際法上、戦争犯罪にあたることから、同氏は専門家
チームとこれまでの攻撃例を調査した。
無人機攻撃について国連が依頼した調査は初めて。

 パキスタンではエマーソン氏が3月に政府関係者に直接確認。全体の
死者が2200人に上り、うち民間人が少なくとも400人と判明した。
さらに200人が非戦闘員の可能性がある。
国連の現地組織などの集計ではアフガニスタンの死者は58人。
イエメンでは現地メディアの調査によると、少なくとも21人が殺害されていた。
報告書は武装勢力と民間人を区別した基準を示していない。
リビア、イラク、ソマリア、パレスチナ自治区ガザでも調査を進めている。

 作戦を実行しているとされる米英は情報の一部を開示したが、
イスラエルは協力を拒んでいるという。
民間の犠牲はもっと多いとの指摘もあり、調査が全容を反映しているかは
不明だ。

 エマーソン氏は今月下旬、人権を担当する国連総会の委員会で
中間報告をする。
「無人機攻撃は民間被害を少なくできる能力もある」と指摘しているが、
攻撃を行う場合の法的根拠や、攻撃を受ける国の同意の必要性などについて、
新たな国際法の枠組みを検討するよう勧告する。
来年までに最終報告をまとめる予定。
報告は国連加盟国への拘束力をもたないが、国連人権理事会が国際
人道法違反の有無を最終的に判断し、対応を検討するとみられる。

 オバマ米大統領は地上軍などを投入した他国への軍事介入には慎重
だが、無人機によるイスラム過激派掃討には積極的とされる。
本も偵察用の無人機の15年度導入を目指し、中国も訓練を始めている。

 (ニューヨーク=春日芳晃)

 ◆キーワード

 <無人機攻撃> 遠隔操作を駆使し、ミサイルなどでピンポイントの
攻撃ができる。
代表的な攻撃機はプレデターやリーパーなど。米軍や米中央情報局
(CIA)などが関与し、米側にとっては人的被害を出さずに効率的な攻撃や
情報収集ができる利点がある。
パキスタンなどでのイスラム過激派の殺害作戦を主目的にしている。
一方で誤爆により民間人の犠牲も相次ぎ、問題化している。
オバマ大統領は今年5月、テロ掃討のため無人機攻撃は継続するが、
厳格な基準の下で行う方針を表明した。日本の防衛省も無人偵察機
グローバルホークの15年度導入をめざしている。

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マララさんも無人機攻撃を批判 「テロをあおっている」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310180805.html?ref=reca

【ニューヨーク=春日芳晃】「無人機攻撃はテロリズムをあおっている」。
今月11日、ノーベル平和賞受賞が有力視されたパキスタン人少女、
マララ・ユスフザイさん(16)は米ホワイトハウスでオバマ大統領と面会し、
そう語った。
市民が犠牲になり、国民は怒っている、とも訴えた。

無人機攻撃を巡る国際世論は厳しさを増している。
世界の人権状況の改善に取り組む国連人権理事会も背中を押された形だ。
今回の調査が進めば、500人近いとされた民間犠牲者はさらに増える
可能性がある。

 オバマ氏は就任以来、無人機攻撃を多用し、「対テロ作戦」と説明して
きた。
しかし、「テロ容疑者」を司法手続きを経ずに殺害する方法は、残虐だと
の指摘は米国内外で出ている。
批判の高まりを受けて今年5月、「米国人にとって差し迫った脅威」と
認定した人物に対し、拘束が困難な場合に限って使用する方針を表明。
運用厳格化へ事実上の方針転換を迫られている。

■「主権を侵害」現地政権訴え

 【村山祐介=ドバイ、武石英史郎】パキスタンで無人機攻撃が続いて
いるのは、隣国アフガニスタンと国境を接する部族地域。
地元部族が自治する半無政府状態にあり、01年以降、対テロ戦で
アフガンを逃れた国際テロ組織アルカイダの外国兵が流入した。

 パキスタン軍も10年以上にわたってこの地域で掃討作戦をしているが、
制圧は一部にとどまる。
地域の奥深くに潜む武装勢力の中枢部をたたくうえで、無人機攻撃は
ほとんど唯一の有効な攻撃手段だ。

 米中央情報局(CIA)は04年、ここで無人機による攻撃を初めて実施し、
アルカイダをかくまっていた地元武装勢力の幹部を殺害。
その後も、アルカイダ系を含む武装勢力の幹部を数多く殺害した。

 米国は、中東イエメンでも「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の
掃討作戦で無人機攻撃を多用している。

 AQAPは09年末に米デトロイト上空で起きた米航空機爆破テロ未遂
事件への関与が疑われる。
オバマ米政権は「とりわけ深刻な脅威」と位置づけて、11年春ごろから
CIAによる無人機攻撃を本格化。同9月にはAQAP指導者だった米国人の
アンワル・アウラキ師らを殺害した。

 イエメンやパキスタンは米軍の大規模戦闘地域ではない。
だが、両国の政府は武装勢力を抑え込みたい思惑から、米国による
無人機攻撃を容認してきた。

 一方で、両国の国民は無人機攻撃に強く反発する。テロ組織とは
無関係の多くの市民の命が奪われたからだ。

 パキスタンでは民間人400~600人が死亡。
イエメンでは昨年9月、AQAP幹部の車を狙った2発のミサイル攻撃が
後続の小型バスに当たり、女性や子どもを含む十数人が亡くなった。
アフガンでは誤った情報に基づく攻撃で23人が死亡する事件もあった。

 パキスタンのシャリフ政権は今年9月、国連安全保障理事会で
「無人機攻撃は主権侵害で国際法違反だ」と問題提起。
シャリフ首相は今月下旬に予定される訪米の際、オバマ氏との首脳
会談で、無人機問題を取り上げる見通しだ。

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無人機、軍事費削減で多用 民間人巻き添え相次ぐ
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310180804.html

【渡辺丘】米軍などがパキスタンや中東で多用してきた遠隔操作の
無人機による攻撃で、国連が依頼した調査結果が明らかになった。
自軍の人的被害をゼロにでき、攻撃側には「便利」な手段だが、相次ぐ
民間人の巻き添えに、現地や国際社会の視線は厳しさを増す。
「むしろテロをあおる」との批判さえある。

「この攻撃には、インテリジェンス(情報の収集・分析活動)が不可欠だ」

 数年前、アフガニスタンで無人機攻撃に関与する米軍将校は関係国の
外交官にこう打ち明けた。
動く人を直接狙うため、攻撃直前まで正確な情報が必要になるからだという。

 パキスタン領に逃げ込んだ反政府勢力タリバーンを攻撃していた。
極めて治安が悪く、直接部隊を送り込むのは難しいという。

 米軍は2001年の米同時多発テロ後、無人機攻撃を本格化。
オバマ政権になって、軍事費の削減もあり、無人機攻撃を中東や
アフリカなどで多用するようになった。

 アフガンの首都カブール市内には、内通者を育て、連絡役になる
米中央情報局(CIA)の軍事要員がひそかに駐屯。
内通者が伝えてくる攻撃目標の動静を即座に、ワシントン郊外のCIA
本部に報告していたという。

 無人機の操縦は、基本的に米本土から遠隔操作する。
戦闘機などの実戦経験者らがモニター室で画面を見ながら行う。
カブール郊外の米軍基地などから発進。搭載したカメラやレーダーなどで
目標を識別し、ミサイルなどの精密誘導兵器でピンポイントに攻撃する。
離着陸の管制は、基地の米軍が担当する。

 米本土以外に前線にもオペレーションルームを設けているケースも
あるという。
第一線の部隊から、攻撃目標の近くに民間人の集団がいるといった
情報が寄せられた場合、前線の方が早く対応できるからだ。

 だが、攻撃した場所に居あわせた米国人を含む多くの市民が巻き
添えになっているとされる。
インテリジェンスに限界があるうえ、無人機は飛行音が比較的静かな
ため、接近しても気づきにくいとの指摘もある。

 操縦者が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患うなど倫理面の
問題も指摘される。軍事アナリストの小川和久さんは「操縦者は直接
攻撃しなくても、殺害の場面を画面で見るため、精神的なストレスが相当
大きい」と語る。

 米国は内通者の保護などを名目に、日本などの同盟国にすら、
無人機攻撃の実態を隠し続けている。
日本政府関係者は「被害の実態調査は不可能だ。
関係国から複数の証言を集め、大体の実態を把握するぐらいしか
方法がない」と語る。

 当時、アフガンの米軍将校は、無人機攻撃を巡る批判について
「誤認攻撃が多いというのはタリバーンのプロパガンダだ。
戦果は確実に挙がっている」と強調してみせたという。





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