[CML 027103] 関西救援連絡センターニュース2013年10月号

Matsuba Shoichi mauricemerleau at yahoo.co.jp
2013年 10月 17日 (木) 07:23:48 JST


第311号 2013年10月
関西救援連絡センター
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■=アメリカ従属の安倍政権の治安政策=
秘密保全法・共謀罪の上程を阻止しよう

 自民党は十月九日、「特定秘密」の有効期間を三十年を超えて延長する場合は内閣の承認を必要とするとの規定を設けた。自民党プロジェクトチーム(PT)など関係合同会議は、この法案を了承。「知る権利」については「『内閣の承認』を入れたことで担保された」(町村信孝自民党PT座長)として明記しなかった。自民党は十五日召集の臨時国会で法案成立を目指すという。
 翌十日、公明党PTは修正案を北村滋内閣情報官に手渡した。修正案は以下の四項目。々駝韻涼里觚⇒の保障に資する報道または取材の自由、その他の表現の自由への配慮、⊆荳爐亮由の担保のため、法令違反や著しく不当な方法と認められない限り罰しない、「特定秘密」の指定基準作成のための有識者会議の政府内設置、ぞ霾鷂開制度の整備、閣議議事録作成を義務付ける公文書管理法改正の検討。 
 自民・公明両党による修正協議後の十月末上程と言われている。
◇  ◇  ◇
 「秘密保全法」は「特定秘密の保護に関する法律案」と改称され、九月三日から十七日まで、意見公募(パブリックコメント)が行われた。しかし、概要が示されただけで、募集期間も一般的である三十日の半分の十五日間であった。
 短期間にもかかわらず、この意見公募への応募は九万件にのぼり、反対が八割近くを占めた。「スパイを取り締まれる状況にしてほしい」などの賛成意見は一割程度。意見公募は、応募が数件しかないケースも多く、九万件は異例である。
 人々が危機感を感じている実態が明らかになったにもかかわらず、町村PT座長は、「組織的にコメントする人々がいたと推測しないと理解できない」と述べ、反対意見が多いことを無視する発言を行っている。
 また、十月三日付毎日新聞によれば、この法案の検討過程について、法案を担当する内閣情報調査室(内調)のほか、防衛、外務両省や警察庁、内閣法制局など関係する十三の政府組織に対して情報公開請求を行ったが、法案の内容に触れる部分は「不当に国民の間に混乱を生じさせる恐れがある」として、ほとんどが黒塗りだったという。官僚がどう法案を練り上げたかのプロセスが公表されないため、法案について必要なことを知ることもできず、そのため、議論さえできない。
 この法案は、アメリカの要請に基づいて、アメリカとの集団的自衛権の行使を前提に、成立が急がれていると言う。これを裏付けるかのように、十月二日、キャンベル前国務次官補は、都内での講演で、日本政府が外交・防衛などの機密漏えいに対する罰則強化を柱とする法案の国会提出準備を進めていることを評価すると発言した。キャンベル氏は、機密情報がメディアに漏れる懸念があったと述べた上で「同法案は重要であり、日米両国間の情報共有をさらに促すことになるだろう」と語った。
 今年六月七日の閣議では「国家安全保障会議(日本版NSC)」創設に向けた関連法案を決定、八月二日に上程され、衆院で継続審議となっている。安全保障会議の名称を国家安全保障会議に改称し、審議事項も国家安全保障に関する重要事項に拡充するとされている。
 首相と官房長官、外相、防衛相の四大臣会合を定期的に開催し、外交・防衛計画の基本方針を決定し、有事やテロなどの緊急事態では状況に応じて参集する閣僚をあらかじめ指定。防衛計画大綱など国防の重要事項に関しては現行の安全保障会議の枠組みを残し、九大臣で審議する。NSC担当の首相補佐官を常設し、一〇〇人規模の「国家安全保障局」を内閣官房に新設する。政府機関の情報一元化に向け、関係省庁に情報提供義務を課し、特定の情報の収集を要求できる規定も盛り込まれた。
 NSCによる情報収集と、秘密保全法は一体のものである。
 明らかにされた概要には、「行為の未遂、共謀、教唆又は煽動を処罰する」と明記されており、共謀罪の先取りも目論まれている。
◇   ◇   ◇
 「共謀罪」新設のため、「政府は九月二三日、組織犯罪処罰法の改正案を来年の通常国会に再提出する検討に入った」とサンケイ新聞が報じている。
 日本は既に条約に署名、承認しており、二〇二〇年夏季オリンピックの東京開催決定により、国際テロ対策の必要性が強まったとして、法整備を急ぐという。
 なお上程案は、廃案となった改正案ではなく、当初に上程された「死刑、無期、長期四年以上の自由を剥奪する懲役、あるいは禁錮の刑にあたる犯罪」を共謀罪適用の対象にした法案が出てくるといわれている。


■「人殺しをするな!させるな!」
谷垣法務大臣は死刑執行停止を!!

 二〇二〇年夏期オリンピックの東京開催が九月八日に決定した直後の九月十二日、谷垣法務大臣は、再び死刑の執行を開始した。二月二一日の三人、四月二六日の二人に続く三回目の死刑執行である。
 四月の執行時には、鳩山法務大臣時代に行われた二ヶ月に一回の執行が、自民党政権下でまた繰り返されるのではないかと危惧されていたが、七月には参議院選挙があり、八月も死刑執行はなかった。
 オリンピック招致にとって、日本が死刑制度を存置し、かつ執行し続けている国であることは、マイナスイメージである。日本が死刑執行を行っている国であることを知らない委員は多いはずだ。
 死刑執行は、執行書への署名後五日以内と定められている。招致決定日の直後の執行は、早くから予定されていたのだろうか。
 執行されたのは、「横浜中華街店主銃殺事件等」で死刑が確定した熊谷徳久氏、七八歳である。
 執行場所は東京拘置所。
 この事件で死亡した被害者は一人。二〇〇六年四月十七日の東京地裁判決は無期懲役であった。
 検察は死刑を求めて控訴した。
 二〇〇七年四月二五日、東京高裁は、高齢で再犯可能性が低い七三歳の熊谷氏に対し、被害者の報復感情が強いことを理由に、一審を破棄し死刑判決を出す。
 二〇一一年三月一日、最高裁は上告を棄却し、死刑が確定した。
◆  ◆  ◆
 今回の執行は、死刑確定後、二年半での執行である。一年経たずして執行された「池田小事件」の宅間氏のケースを除けば、他には例をみない早い執行である。今まで、三年以内の執行はほとんどなかった。前回執行された浜崎氏は確定後一年四月での執行であったが、相被告は二〇〇九年に確定している。
 執行後の記者会見で谷垣法務大臣は、熊谷氏が執行された理由について、「誠に身勝手な理由で尊い人命を奪った極めて残忍な事案であり、被害者や遺族にとって無念このうえない事件だ。裁判所で十分な審理を経たうえで最終的に死刑が確定した事実を踏まえ、慎重な検討を加えたうえで死刑の執行を命令した」と述べたが、確定から二年半という早い時期の執行については、「どういう基準で選んだか、答えは差し控える」と、死刑執行の選択基準については、明らかにしなかった。


■公判日程
10月21日14時    関電前(令状)   大阪地裁(刑)第1回
10月28日11時    のぞき見国賠    大阪地裁(民)第5回
11月28日13時30分 瓦礫説明会      大阪地裁(刑)判決
12月5日14時15分 大飯原発再稼働阻止  名古屋高裁金沢支部(刑)第1回

※大飯原発再稼働阻止事件裁判(福井地裁)は、7月17日の判決公判では、「再稼動反対」のTシャツ着用を理由に被告を退廷された上で、判決の言い渡し。「懲役2年、執行猶予4年、未決算入50日」(求刑2年6月、未決勾留期間は500日以上)。即日控訴。なお、再稼動反対のTシャツ着用を理由とした退廷は、以前にはなく、今回のみ。
※関電前公妨事件は、8月26日に判決公判が開かれ、起訴された2件の被疑事件について、警察官の証言は疑わしいと、無罪を言い渡した。9月6日、検察が控訴。控訴審の第一回公判期日は未定。
※9月27日、大阪高裁で争われていた「選挙権確認および国賠請求」裁判の判決が出された。判決自体は「控訴棄却」であったが、「受刑者の選挙権を一律に制限する、やむを得ない理由があるとはいえない」として、「受刑者の選挙権を認めない公職選挙法11条の規定は違憲」との判断を示した。原告側敗訴であり、上告されなかったので、この判決が確定判決となる。
 今年3月に、東京地裁は「成年後見人が付いた障害者らに選挙権を与えない公選法の規定は違憲」とする判決を出し、法改正が行われ、規定は削除されている。しかし、菅官房長官は 30日午前の記者会見で、大阪高裁の違憲判断について、「すぐに影響を与えるものではない。法律が違憲であるかどうかは、最終的には最高裁が判断する」と述べ、直ちに法改正をするつもりがない旨を表明している。
※「瓦礫説明会」弾圧は、10月9日に論告求刑・最終弁論・被告人意見陳述が行われ、結審した。「大阪駅コンコース」弾圧の審理は未開始のため、H氏への求刑は行われず、被告2名(P&U氏)に対して懲役1年2月の求刑。12月5日はP氏とU氏への判決のみ。「大阪駅コンコース」弾圧は、現在公判前整理手続中(公判期日は未定)。


■ノー!ハプサ(NO!合祀)訴訟控訴審判決
東京高裁は靖国神社の歴史と実態に目を向け公正判決を!
 10月23日(水)午後2時(東京高裁101号法廷)
※判決後、弁護士会館で総括集会を開催予定。

ノー!ハプサ訴訟原告・新訴訟原告と共に「靖国合祀取り消しへ 新たな一歩」
 在韓遺族らを原告とする第二次提訴が提訴されます
 6時半〜9時/東京しごとセンター・地下講堂/参加費:500円
 ☆基調講演 : 高橋哲哉さん(東京大学教授)
 ☆控訴審判決報告(弁護団)/原告の訴え(ノー!ハプサ、新訴訟)


■催し物のお知らせ

★主催:自由人権協会京都
入場無料・予約不要
10月19日(土)14〜16時 京都弁護士会館
詩が開いた心の扉〜被害者救済と加害者支援〜
講師 寮  美千子さん(作家、 奈良少年刑務所「社会性涵養プログラム」講師)
   船木  洋志さん(殺人事件被害者遺族)

★福岡事件再審キャンペーン「私はわらじがぬがれない」
 10月23日(水)18時〜 京都弁護士会館 (街頭活動16時〜四条予定)
◇カーティス・マッカーティ(Curtis McCarty)
殺害された女性に付着した証拠の血液型が彼と一致するとした警察の鑑定結果と検察官の証拠隠蔽により、殺人罪で死刑判決を受けた。2002年、弁護士は証拠のDNAが彼のものと異なることを証明し、翌年イノセンス・プロジェクトも協力、2005年再審開始となる。2007年、21年ぶりに釈放された。
◇フェルナンド・バミューデズ(Fernando Bermudez)
少年殺人事件で逮捕、起訴され23年の刑を言い渡された。しかし目撃証言が覆り、18年後の2009年に無罪となり釈放。現在イノセンス・プロジェクトのゲストスピーカーとして国内外で活動。  
◇ジョージ・ケイン(George Kain)
西コネチカット州立大学、正義と法の管理(局)課の助教授。同時にリッジフィールドのPolice Commission(警察を監督する委員会)の役員と死刑廃止ネットワークの理事長も務め、冤罪の防止、経済的理由、死刑が被害者の苦痛を和らげるものでないとして、 死刑廃止を訴えている。
主催:生命山シュバイツァー寺/京都から死刑廃止を目指す弁護士の会
死刑を止めよう宗教者ネットワーク


★京都・当番弁護士を支える市民の会 15周年記念シンポジウム
2013年10月26日(土)14時〜 京都弁護士会館地階ホール(入場無料・予約不要)
終わらない『事件』たち〜えん罪事件に取り組む心理学者〜
  第1部:お話 浜田 寿美男さん
  第2部:対談 山田 悦子さんと(甲山事件元被告人)
 「自白の研究」で有名な浜田寿美男さんが、刑事事件に関わったのは「甲山事件」での園児証言。以降、えん罪事件における自白にいたる心理状態について研究し、意見書を書いてこられました。
 今回の総会では、浜田さんにたっぷりお話しいただき、後半の対談相手には、浜田さんが刑事事件に関わるきっかけとなった「甲山事件」の被告人とされ無罪を勝ち取った山田悦子さんにお願いしました。

★教育祭前夜集会「靖国・侵略神社・教育塔」
講演 辻子実さん
10月26日13時30分〜 阿倍野市民学習センターアトリエ
会場費1000円(資料代込) 主催 : 教育塔を考える会

★NPO法人京都DARC 10周年記念フォーラム
「10年の足跡 3651日の感謝」
 11月2日(土)13時半〜17時半
 場所:ひと・まち交流館京都

★自由人権協会関西合同例会
入場無料・予約不要
11月16日14時30分〜 大阪弁護士会館1110号室
ヴァイマール憲法がなぜナチズム支配を生んだのか? 講師・池田浩士さん

★京都弁護士会主催「第43回・憲法と人権を考える集い」
 2013年11月17日(日)13:00〜 13:00開場(入場無料・予約不要) 
 場所:シルクホール(京都市下京区四条通室町東入る京都産業会館8階) 
第1部 講演「それボク」の世界は変わったか? 
    周防 正行さん(映画監督、法制審議会特別部会委員) 
第2部 パネルディスカッション「刑事裁判の未来を語る!」 
 パネリスト 周防 正行さん
       市川 寛さん(弁護士〔元検事〕
       桜井 昌司さん(布川事件冤罪被害者)

★映画「ザルミーナ〜公開処刑されたアフガニスタン女性〜」と
 講演「紛争地の女性と死刑」
11月23日(土・祝) 14時〜16時半(開場13時半)
ドーンセンター5F セミナー室1
  お話:玉本 英子さん(アジアプレス記者
クルディスタン、イラク、シリア、アフガニスタンなどを取材)
会場費:800円
主 催 : アムネスティ(死刑廃止ネットワークセンター大阪)

★「いのちの表現展」(死刑囚の絵画展)
12月1日〜1月中旬 真宗大谷派参拝接待所ギャラリー(東本願寺)

★「靖国合祀イヤです・アジアネットワーク」連続学習会・第三回に結集を!
戦場から見た憲法九条−新たな戦死者と靖国−
今、私たちは靖国神社に新たな戦死者=神を祀ろうとする政治家たちが闊歩する社会に直面しています。「集団的自衛権の行使」、「国防軍」の名のもと、再び「英霊」をつくるのか!?
その目で見、そのレンズが捉えた真実は!
講師:志葉玲さん
フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)
12月6日(金)午後6時30分〜 エル大阪5階研修室(京阪電車・地下鉄「天満橋」下車西へ300m)
会場カンパ:800円

★死刑を止めよう宗教者ネットワーク第19回セミナー
 12月13日(金)17時〜20時 西本願寺(聞法会館)
『約束〜名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯〜』上映と
講演:門脇康郎さん(元東海TV取材班/カメラマン)



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