[CML 027088] 福島第一原発、作業員は今 線量超えればポイ捨て

BARA harumi-s at mars.dti.ne.jp
2013年 10月 16日 (水) 11:16:07 JST


新聞記事
朝日新聞・名古屋本社
9月14日

線量超えればポイ捨て 福島第一原発、作業員は今
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310130388.html?ref=pcviewer

東京電力福島第一原発で9月以降、単純な作業ミスによるトラブルが続いている。
放射線量の高い現場で働き、汚染水まで浴びた作業員もいる。
ミスの背景に何があるのか。

 「浴びちゃったな」「きょうも高かったな」

 第一原発の出入り口「入退域管理棟」。仕事を終えた作業員たちが、渡された
レシートのような紙を見てつぶやく。
無言で数字を見つめる人もいる。
記された数字は、被曝量。
1日で2ミリシーベルト近く被曝する作業員もいるという。
一般人の年間被曝限度の2倍近い。

 建屋周辺は今も毎時100ミリシーベルト超の場所がざら。
作業ごとに浴びる線量を想定して計画を立てて現場に向かうが、1年間の被曝限度
50ミリシーベルトを超えると、その年は現場では働けなくなる。

 「被曝線量がパンクすれば、ポイ捨てされるだけ」。
10年以上、第一原発などの原発で働いてきた30代の男性は、そう自嘲する。

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疎外感、そがれる士気 福島第一原発、単純ミス相次ぐ 下がる日当「割に合わない」 

http://digital.asahi.com/articles/TKY201310130406.html?ref=pcviewer

原発作業員が「ポイ捨て」されると語った男性は、事故前は原子炉建屋内などの作業で 

チームの責任者も務めた。
事故直後、避難先から志願して戻り、原子炉に水を入れるために建屋にホースを運んだ。 

被曝量が1時間で10ミリシーベルトを超え、「死ぬかと思った」こともある。

 五輪に沸き返る東京の様子や、消費税増税がメディアをにぎわす一方で、第一原発の 

報道はトラブルばかりで、作業員の声はほとんど報じられない。
被災地に著名人が慰問に訪れても、作業員には会わずに帰る。

 「今は社会全体で応援してくれる空気が感じられない。モチベーションがどんどんなくなる」
とぼやく。

 入退域管理棟で働くベテランの男性は、汚染水絡みのトラブルが相次いだ夏ごろから、 

作業員の肌や下着の汚染が増えたと感じる。

 防護服に全面マスクを身につけてはいるが、マスクを外す際に汚れた手袋で首筋に触れる
人もいるという。
「事故後にゼネコンが集めた作業員は経験も知識も浅く、防護服も上手に脱げない」

 しかも、第一原発は通常の発電所と違い、がれき撤去やタンクの据え付けなどで少しずつ
様子が変わっていく。
事故前の作業経験が通用しない現場もあるという。

 20代の男性作業員は、周りで除染の仕事に移る人が増えたと感じている。

 国が進める除染では、日当とは別に1万円の「危険手当」が支払われる。
この男性の日当は、事故の年は3万円近かったが、今は2万円を下回る。
除染の賃金との差はほぼなくなった。
「第一原発で浴びる線量は除染作業の数百倍になることもある。
割に合わないと思う人が増えているんだろう」

 休憩所には、仕切りもなく、床にマットを敷き雑魚寝するだけの場所もある。

 高線量の被曝にポイ捨て。疎外感と士気の低下。割に合わない待遇……。
厳しい労働環境の中、作業員の確保も容易ではない。

 それでも第一原発に戻る人がいる。

 30代男性は、母親から「何であんたが、あんなところで働き続けるのか」と
言われた。覚悟の上だ。

 1999年に茨城県で起きたJCOの臨界事故で大量の放射線を浴び、亡くなった
人の画像をタブレット端末に入れて持ち歩いている。
「こうなるかもしれないと考えながら働いてる」

 地元で暮らし、第一原発で働いてきた。「この業界には『マイプラント意識』という 

言葉がある。
お金の問題じゃない。俺らがやり続けなくちゃ」

 (根岸拓朗、笠井哲也、岡本進)


 ■要員、下請け頼み

 国や東電は福島第一原発で働く人が年間約1万2千人必要とみて要員計画をつくった。 

だが作業員には年間被曝量の上限があり、新たな人を確保し続けないとすぐに人不足に 

陥る。
無理な人集めによって違法な偽装請負が横行し、要員計画は事実上破綻している。

 実際に最前線で働く作業員のうち、東電社員は1割ほどだ。
危険な作業の大半を担うのは下請けの人々。
地元だけでは足りず、全国各地から原発作業に不慣れな人も集められる。
募集業務を担うのもまた下請け業者だ。

 東電を頂点にプラントメーカーなどの元請け、その下に中小業者が連なる多重請負構造は、
こうしてできる。
雇用責任はあいまいになり、偽装請負の土壌が広がる。

 東電が昨年、作業員4千人を対象にしたアンケートでは、半数近くが偽装請負の状態で
働かされている恐れが判明。
賃 金が中抜きされ、安全管理も不完全だった。
国は「指導を強化する」というが、東電や元請けは人件費を抑えるため社員の新規採用に
慎重で、「下請け頼み」は改善されないままだ。(多田敏男)


 ■東電、問われる現場管理

 福島第一原発で相次ぐ作業ミスについて原子力規制庁の池田克彦長官は4日、東電の 

広瀬直己社長に「初歩的な確認の不足で引き起こされた。
現場管理能力が著しく低下している」と詰め寄った。
ほかの発電所から作業員を回してでも、福島第一原発で適切に作業管理をするよう指示した。

 しかし、ミスはその後も止まらない。
7日、経験不足の作業員が配電盤の操作を誤り1号機原子炉の注水が一時低下。
9日には誤ってホースを外し、作業員が汚染水を浴びた。

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は9日、「現場の一人一人の士気をきちっと保てる
ようにしないと。不注意によるトラブルは規制でなおるものではない」と発言。
東電が作業を下請け任せにしている現状や、作業環境の悪さについて懸念を示した。

 東電原子力・立地本部の尾野昌之本部長代理は11日の会見で「構造的なものなのか、 

うっかりしたからか、整理して改善したい」と述べた。
2日に起きたタンク上部から汚染水が漏れて一部が海に流出した問題では、現場担当者の
要求が幹部に伝わりにくく情報共有ができていなかったことなどを原因に挙げた。

 30~40年続く廃炉作業の担い手を確保するには、作業員が抱える健康への不安の 

払拭が欠かせない。
国は東電や協力会社に、半年に1回作業員の健康診断を義務づけている。
事故後9カ月の間に働き、累積の被曝線量が50ミリシーベルトを超えた作業員に限り、 

離職後に白内障の検査などの費用を国が補助する。

 支援団体「被ばく労働を考えるネットワーク」(東京都)の中村光男さんは「会社から
放射線管理手帳をもらっておらず、自分の被曝線量を知らない人もいる。
50ミリ以下の被曝でも、国の責任で離職者に定期的な健診をすべきだ」と話す。



 ■福島第一原発で最近起きた主なトラブル

 9月15日 台風18号の影響で汚染水をためているタンクを囲む堰(せき)から雨水が
あふれる

   27日 タンク内にゴムパッドを置き忘れ、放射性物質除去装置ALPSが処理停止

10月 1日 ホースの誤接続で雨水が5トン漏れる

    2日 タンクに雨水を入れすぎ汚染水430リットルが堰外に。一部が海に流出

    7日 配電盤の誤操作で電源が止まり、1号機原子炉への注水が一時低下

    9日 汚染水淡水化設備の配管を誤って外し、作業員が汚染水を浴びる 



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