[CML 027716] 「逃げられない性犯罪被害者」んん? 最高裁の判決批判

大山千恵子 chieko.oyama at gmail.com
2013年 11月 18日 (月) 20:30:42 JST


「逃げられない性犯罪被害者 無謀な最高裁判決」 杉田聡・編著 青弓社

 日弁連機関誌「自由と正義<http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/publication/booklet/year/2013/2013_11.html>
」11月号、敬愛する角田由紀子弁護士 <http://wan.or.jp/reading/?p=11172>の書評に、びっくり仰天。

>最高裁の「09年の強制わいせつ」判決」と、「11年強姦」判決

気になる

>「*被害者は逃げることができたはず。そうしていないのは、強姦行為がなかったからだ*」というような「経験則」

なにか、とんでもない経験則

>「*強姦されれば膣に傷ができるはず*」

えー、それって強姦神話じゃん。

>二つの判例が下級審に影響を及ぼし始めている今...

地裁とか高裁とかって「ひらめ」化が完遂してるじゃん。

さらに保守化するってこと?

えー、たいへんだぁ。

そっこー図書館に予約しようぞ。

----------------------- 目 次 ----------------------

 序章 近年の性暴力事情と逆転判決の衝撃

1 近年の性暴力とその根絶へ向けての取り組み
2 二つの事件――「09年判決」と「11年判決」
3 本書の内容

第1章 逃げられない被害者
1 被害者は逃げられないことが多い
2 逃げられないのは暴力のためではない――被害者が陥る無力感
コラム なぜ被害者は逃げられないのか:1 橋爪(伊藤)きょう子
コラム なぜ被害者は逃げられないのか:2 桐生正幸
3 被害者が陥る心理状態――現実感の喪失と離人症
コラム 被害のさなかに起こる離人感と現実感の喪失 橋爪(伊藤)きょう子
コラム 強かん者の犯人像――犯罪者プロファイリングから 桐生正幸
4 周囲の通行人はどれだけ力になるか
5 男女間の関係にはよけい介入できない
コラム なぜ目撃者は助けることをためらうのか――援助行動の要因 桐生正幸
6 口封じ――加害者がとる策略:1
7 加害の隠蔽――加害者がとる策略:2
コラム 傷つけないように「配慮」する加害者 堀本江美

第2章 身体に痕跡は残るのか
1 被害者に残る痕跡――誤解を生む「強(forcible)かん」イメージ
2 無抵抗・いいなり状態で膣に傷がつくのか
コラム かならず膣などが傷つくのか 堀本江美
3 精液はかならず残るのか
コラム かならず膣内に精液が残るのか――消化器官としての膣 堀本江美
4 加害者・被害者の身体位置の問題

第3章 通報と告訴――なぜためらうのか
1 千葉事件に見られる被害者の行動・周囲の行動
2 なぜ通報・告訴をためらうのか:1――「汚れた」「恥ずかしい」という思い
コラム 被害者はなぜ自分を責めるのか 桐生正幸
コラム 被害者は誰に配慮するか、何を恐れるか――被害者との面接から 橋爪(伊藤)きょう子
3 なぜ通報・告訴をためらうのか:2――脅迫と被害者が陥る無力感
コラム 被害者が陥る無力感――被害者の心理的ダメージと通報前行動 橋爪(伊藤)きょう子
4 なぜ通報・告訴をためらうのか:3――警察・病院などでの検査
コラム 検診時に見る被害者の心とからだ 堀本江美
5 なぜ通報・告訴をためらうのか:4――加害者の存在への恐怖、加害者による報復の恐怖
6 なぜ通報・告訴をためらうのか:5――セカンドレイプの恐れ、家族に知られる恐れ

第4章 記憶と神話――被害者が陥る心理、被害者に対する予断
1 供述の変遷を問題視する最高裁判決――これが「疑わしき」と見なす要因になるのか
コラム 被害者は被害事実をどれだけ正確に記憶できるか 桐生正幸
2 人はどれだけ記憶できるか――被害事実が奪う記憶力
コラム なぜ供述内容が変化するのか――急性解離症状と心因性の健忘 橋爪(伊藤)きょう子
3 *まかり通るレイプ神話――判決は女性の職業に予断をもたなかったか*
4 被害者の「落ち度」は問題にならない――全裸で歩いても被害者は悪くない
5 *「落ち度」と貞操観念にこだわる裁判官*
6 女性がセックスできるのは特定のもしくは特定のタイプの相手――京教大事件に関する京都地裁判決
7 捜査・公判過程での被害者の扱われ方――依然として残る被害者軽視
コラム 被害者は警察・検察・裁判所でどう扱われるか 養父知美

第5章 一一年判決の基本原理――「経験則」と「疑わしきは被告人の利益に」
1 「経験則」と自由心証主義
2 「疑わしきは被告人の利益に」と強かん事件
3 法律審としての最高裁と無謀な「自判」――判例とはしえない最高裁判決
コラム 裁判官は何によって心証を得るのか――書類審査が欠落させる心証形成 養父知美

第6章 司法官の性意識を生むもの
1 裁判官は性犯罪について学んできたのか――司法研修制度の問題点
2 特殊性が理解されないまま一般犯のように扱われている――男の常識への固執
3 どれだけ強かんが独自の犯罪として扱われてきたか――法学書・判例に見る強かんの理解
コラム 性犯罪の特異性――「物証」や「目撃者」が乏しい理由 養父知美
4 裁判官はどこから性情報を得るのか
5 市民生活のない裁判官
6 最高裁判事とは誰なのか――最高裁判事の任官システム
7 裁判員裁判への影響は?――判決を誘導する裁判官
8 *強かん事犯では裁判官は無罪へと誘導するおそれがある*
9 専門的な検察官・裁判官をもつ韓国の事情
コラム 性犯罪に対する韓国の取り組み 養父知美
10 訴えに対する警察の対応――近年、制度的な取り組みは進んだというが
コラム 警察ではどのような教育がおこなわれているか 堀本江美

終章 改革そして展望――性犯罪のない社会を
1 司法改革
2 被害者救済制度の改革
コラム 性暴力被害者支援センターの役割――「ゆいネット北海道」の事例から 堀本江美
コラム 生涯にわたる苦しみ――支援センターに求められる要件 橋爪(伊藤)きょう子
3 加害者更正プログラム・被害防止方法
コラム 性犯罪者処遇プログラムの概要と動向 桐生正幸
4 全般的な法的・社会的改革
コラム 被害者の性的経歴と「強姦被害者保護法(Rape Shield Law)」 養父知美
コラム 親告罪の問題点 養父知美

*判決文*
あとがき

http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/743190e96e25dce707c00f7100b30a1b
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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama


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