[CML 025167] 「海の日」・水俣「海づくり大会」反対!7・15学習集会

吉田 宗弘 mnhryoshi at yahoo.co.jp
2013年 6月 28日 (金) 13:42:50 JST


反戦反天皇制労働者ネットワークの吉田です。

水俣「海づくり大会」に反対する学習集会を下記のように行いますので、参加を呼びかけます。

 ●「海の日」・水俣「海づくり大会」反対!7・15学習集会
   日時 7月15日(月曜)午後1時30分〜5時
   場所 エルおおさか(大阪府立労働センター)701号
      (地下鉄谷町線・京阪電車「天満橋」下車7分)
       http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html
   講演  水俣病被害者の闘争の歴史と行政施策の欺瞞性について
         ――原爆症裁判との共通性
   講師 小野田 学さん(チッソ水俣病関西訴訟弁護団)
   DVD上映(チッソ水俣病関連)  
   資料代 500円(経済的に厳しい方は受付まで)
   主催: 参戦と天皇制に反対する連続行動

◆何と残酷な政治であることか

 「ハイハイもできなかった赤ん坊時代から何とか生き延びて、56、57歳になった人たちが、ここ水俣にいる。……(中略)……/生きるということは、具体的に口を動かし、手でさわり、足を動かし、声を出し、なによりも親や友人たちと言葉を交わし、一緒に食べ、怒ったり、一人で排泄(はいせつ)も出来、人を恋しがり、そういうことがまず生きているということである。/それが何ひとつ出来ないで生きているだけという病人がいったいどれくらいいるのか。何とむごいことだろう。一軒の家で患者が1人名のり出ていれば、必ず近親者も、両親祖父母の誰かが発病しているのである。生きる喜びを一度も味わわなかった人たちが何人死んでいったのか。患者認定制度の問題を指摘する最高裁判決や、水俣病
の幕引きをつくり出した特措法〔水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法〕をすすめた『上々の衆』たちは、希望の星を夢見ている民衆のせつない思いを見捨てないでいただきたい。今からでも遅くはない。そういう人たちに直接声をかけて、その肉声を同じ世に生きている人たちに伝えてもらいたいものだ。特措法などは最初からもの言えぬ人たちをよいことにして、この人たちを供儀〔生贄(いけにえ)〕にしながらことをすすめるつもりではあるまいか。一人の人の一生を考えても何と残酷な政治であることか」 
 これは、『苦海浄土――わが水俣病』の作家、石牟礼道子さんが朝日新聞(4月30日)に寄せた文章「水俣病患者の肉声知って」である。「水俣病の幕引き」=水俣病患者・遺族の切捨てをはかる政府とチッソへの怒りだ。水俣病患者と遺族は、そして彼らとともに闘ってきた人びとは、この「幕引き」に抗して、「水俣病は終わりません」とあらん限りの声で叫び、新たな裁判などで「幕引き」を許さない闘いを始めた。

◆公害被害地域というイメージの払拭とは
    「水俣病問題の最終解決」

 「幕引き」のつもりの特措法が、過去3回の「決着(幕引き)」策謀と同じように、粉砕されることを恐れる政府や熊本県、水俣市、そして原因企業チッソは、4回目の「決着策謀」=特措法をなんとしても貫徹し、水俣病の「終結」をはかりたいのである。それは「水俣病問題の終結宣言」を「誰も反対できない」とされる「権威者」=天皇を使って行うこと、つまり天皇出席の第33回全国豊かな海づくり大会(主催は熊本県や漁連などの実行委員会、後援は農水省・環境省。10月27日(日)、熊本市、水俣市、天草市)を計画したのだ。「海づくり大会」を「地域における紛争を終結させ、水俣病問題の最終解決を図り、環境を守り、安心して暮らしていける社会を実現す(る)」(特措法前文)大会とし、そこ
に天皇を出席させるというわけである。熊本県や水俣市など「海づくり大会」実行委員会は、その開催の意義について「既に水俣湾の環境復元が完了し、国内の他の水域と変わらぬ清らかな海となっています。しかし、今でも公害被害地域というイメージは拭いきれていないことから、水俣の海が素晴らしい豊饒〔ほうじょう〕の海であることの発信」を行うことだ、といっている。まさに彼らは「水俣病問題の最終解決」(特措法)を「公害被害地域というイメージの払拭」(「海づくり大会」開催意義)として語っているのである。もっとも、「海づくり大会」だけでは、なお心もとないと考えた国家と支配階級は、水俣病の原因となった水銀の取引や排出の規制基準を盛り込んだ「水銀に関する水俣条約」採択
の国際会議を「海づくり大会」の前に設定する。いかにも水俣病の発生を反省するかのような国際的パフォーマンスである。しかし、それは水俣病被害市民の会の坂本龍虹代表がいうように、「内向きには特措法で、外向きには水銀規制条約で水俣病を幕引きしようとしている」ものだ(熊本日日新聞1月14日)。
 ともあれ、こうして政府と支配階級は、患者や遺族、支援の人々を、天皇と「国際社会」に支持された「水俣病問題の最終解決」に楯突く「非国民」として社会から孤立させ、「地域における紛争を終結させ」ようとしているのである。チッソと国および熊本県は、水俣病の存在をはじめは否定し、否定できないとみると、企業存続のために患者や遺族を分裂させ、切り捨てる「終結策謀」(「政治的決着」)を何回もくりかえしてきたのだ。

◆国家と支配階級の危機の「救済者」、天皇を許さない

 私たちは、「水俣病問題の幕引き」の国家セレモニーである、天皇出席の第33回全国豊かな海づくり大会に反対である。
 天皇明仁は、自衛隊の外国派兵の露払いとして、日本の戦争責任を免罪する「謝罪なき謝罪外交」(東南アジア・中国訪問)を行った。東日本大震災のあとの被災地「巡幸」もそうであった。民衆の怒りを民主党政権にむかっても国家そのものに向かないように奔走したのである。そして今度は「水俣病問題の幕引き」に動くのだ。まさに資本家階級の「救世主」なのだ。私たちはこうした天皇と国家とチッソ、資本家階級を許すわけにいかない。天皇出席の「海づくり大会」に反対しよう。

参戦と天皇制に反対する連続行動               
    大阪市淀川区十三東3丁目16−12   電話:06−6303−0449
  賛同費のお願い  個人・団体とも1000円。
   郵便振込 00900−8−168991   
   口座名称 反戦反天皇制労働者ネットワーク




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