[CML 025156] シリアの人道危機:「西側はシリアに戦争賠償を支払うべき」ミシェル・チョスドフスキィのインタビュー

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2013年 6月 28日 (金) 01:58:44 JST


みなさまへ   (BCCにて)松元

オ バマ政権は、G8に向けて「反体制」反乱軍への援助を強化すると発表しま
したが、その5日前のTVニュース番組の中で、グローバル・リ サーチ・セン
ターの 設立者、ミシェル・チョスドフスキィ氏がインタビューに答えました。
「アサド政権が使ったという「化学兵器」の話はでっちあげの作り話 だ」、
「シリアの人 道危機は、西側が戦争賠償を支払うべき段階にある。」と。

簡潔に要点をまとめた彼のインタビューを、拙訳ですが紹介させていただきます。

なお、いわゆる「化学兵器の使用」については、基本的な論考になっているチョ
スドフスキィ氏の記事を次回紹介いたし ます。

*シ リアの人道危機:「西側はシリアに戦争賠償を支払うべき」ミシェル・チョ
スドフスキィのインタビュー***

*Humanitarian Crisis in Syria: “The West should Pay War Reparations to
Syria”. Interview with Michel Chossudovsky*

ミシェル・チョスドフスキィ教授(松元保昭訳)

出典:Press TV:Global Research, June 09, 2013
http://www.globalresearch.ca/humanitarian-crisis-in-syria-the-west-should-pay-war-reparations-to-syria-interview-with-michel-chossudovsky/5338250

/「いま、われわれが国際的な レベルで取り組まなけ ればならないことは、戦
争の賠償である。西側が、たとえば飛行禁止区域などでこの戦争をまだ続けると
決定しなければ、もちろん戦争は 終っている。シリアは 進歩した防空システム
を備えているのだから、その決定はこの段階で非常に危険なオプションとなろ
う。」///

/シリア「内戦」が周辺国に飛 び火すると懸念している国連の裏で、//Press
TV//は、モントリオール、グロー バル・リサーチ・センターのミシェル・チョ
スドフスキィのインタビューを伝えた。///

**

*質 問*:国 連は、シリアの戦争が続くなら中東は爆発すると警告してい ま
す。質問は、これ以上の悪化を防止するため国連自身は何をしたかということです。

*チョ スドフスキィ*:まず第一に、その声明は国連難 民高等弁務官のトップに
よって発せられたことです。声明は戦闘が停止されるならと述べていますが、テ
ロリスト側は敗北したのだから戦闘は 停止されるのでしょう。**

ま た根本的には、もし西側勢力がこれらアルカイダに属する反乱軍への援助を
モラトリアム(一時猶予)するなら、戦争は終ります、すくなくと も地上戦は
終了し ます。最近の新事実は、この国がシリア政府の支配下にあると確認し示
唆しています。反乱軍勢力はアル・クザイルで敗北し、また他の地域で も敗北
しました。

人道援 助という問題は、私の観点から言えば、人道援助、いわゆる人道援助の
主唱者は誰か?というところに焦点が当てられるべきです。まさしく、 これら
反乱軍テロリストに援助してきた国々なのです。 

こ の段階でわれわれが声を上げるべきことは、この戦争は、とくに[ペル
シャ]湾岸諸国、カタール、およびサウジアラビアの援助で、アメリカ 合衆
国、 NATO、およびイスラエルによって遂行されてきたことが十分立証され
ており、また、国際法のもとで今必要とされているのは戦争の賠償で ある、と
いうこと だと私は考えています。

「人道 的な局面」はさておき、本質的には―西側軍事同盟の歩兵―地上部隊で成
り立っているこれらシリアのテロリスト編制部隊への不法な援助の結 果ですか
ら、シリア政府に支払うべき何十億ドルもの戦争賠償に焦点を当てようと、その
ように主張したいのです。

*質 問*:最 近のクザイルでの勝利、およびシリア暴動からイスラエル製 兵器
が押収されたという近ごろ暴露された事実、―紛争のダイナミズムがもっている
この影響力はどのようなものでしょうか?

*チョ スドフスキィ*:われわれは、イスラエルがアル カイダを援助した こと
を一日目から気づいていました。また、イスラエルがゴラン高原の占領地域周辺
で反乱軍に後方支援をし兵器を注いでいることも知ってい ます。事実、イス ラ
エルは、アルカイダ反乱軍のために病院施設をつくり、負傷兵を病院に連れて行
き、さらに彼らを戦場に送るため行き帰りをバスで運んでい たのです。

イスラ エルは、NATO、とりわけトルコ、イギリス、フランス、アメリカ合
衆国と一緒になって、主権国家に対する侵略行為に加わってきました。 SAS
部隊(イギリス陸軍の特殊空挺部隊(Special Air Service)=訳注)、M16お
よびCIA秘密諜報員 を含むフランスとイギリスの特殊部隊が参加していまし
た。―われわれはそれが立証されていると考えています。誰が反乱軍を化学兵器
で訓練 しているのですか?西側の軍事同盟です。

フ ランスの首相ローラン・ファビウスが現れて―典型的な大量破壊兵器物語に類
する話なのですが―事実CNNが、西側勢力が化学兵器の使用を 反乱軍に訓練し
て いることを確認しているのに、民間人に対して化学兵器を使用していると
(シリア)政府を非難しています。トルコ警察がアルカイダ反乱軍を 逮捕した
時―そう まさに、これは、[反乱軍が化学兵器を入手した]一週間前に起きたこ
とです。

ですか ら私は、西側軍事同盟が、彼ら自身関与している残虐行為を(シリア)
政府が犯していると非難しているのですから、このすべてはでっちあげ の作り
話だと考えているのです。

現 在、われわれが国際的なレベルで取り組まなければならないことは、戦争の
賠償です。西側が、たとえば飛行禁止区域などでこの戦争をまだ続 けると決定
しなけ れば、もちろん戦争は終ります。シリアは進歩した防空システムを備え
ていますから、その決定はこの段階で非常に危険なオプションになるだ ろうと
思います。

S-300(ロシア製地対空ミサイル防衛施 設=訳注)は、適 切なところにありま
す。それは過去18カ月の 間に設置されました。防空にかんする他の小部隊もあ
ります。ただちに何らかの反応を必要とする飛行禁止区域を負わせることは、西
側軍事同 盟にとって非常に愚かなことだろうと思います。

背景は こういうことです。この戦争は、変わり目の山場に達しています。もし
西側軍事同盟の側に(軍事)介入がなければ、戦争は終ります。

(以 上、インタビュー終わり)



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