[CML 025125] Re: 全国の弁護士152名が代理人となり、6月16日新大久保排外デモ参加者の傷害・暴行事件について告訴
maeda at zokei.ac.jp
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2013年 6月 26日 (水) 22:31:53 JST
前田 朗です。
6月26日
東本さん
ご苦労様です。
以下の東本さんの主張に納得です。
澤藤さんの主張には一部若干、首をひねるところもありますが、大筋では同じ立
場、同じ方向での運動です。澤藤さんには日本民主法律家協会で長年お世話にな
ってきているので、次に会った時には意見交換しようと思いますが。
梓澤さんとも青年法律家協会で長年一緒でした。私は昔は青年法律家協会東京支
部長でした(笑)。いまは青年法律部会「初老支部」会員で、とっくに退会しな
ければならない年齢ですが、年齢規定がないので、まだ一応会員です。梓澤さん
とは、関東大震災朝鮮人虐殺問題にも一緒に取り組んできました。
----- Original Message -----
> 一昨日の6月24日、「人間として『アンチ朝鮮人デモ』(外国人排撃デモ)
をもはや等閑視することは許されない」とする全国の
> 弁護士152名が代理人となり、6月16日に東京都新宿区新大久保周辺で行
われた「行動する保守運動」が主催した外国人
> 排外デモ「桜田祭」の参加者による暴行、傷害の被害を受けた被害者2名(K
さん、Nさん)による告訴状を新宿警察署に提出
> し、受理されました。
>
> 同弁護団の有志は先に「外国人排撃デモに関する弁護士有志の声明」を出して、
外国人排撃デモにおける「集団行進や周辺
> への宣伝活動において一般刑罰法規に明白に違反する犯罪行為を現認確認した
ときは、当該実行行為者を特定したうえ、
> 当該行為者と背後にある者に対して、その責任追及のためのあらゆる法的手段
に及ぶことを言明する」と宣言していましたが、
> 今回の新宿警察署へのKさんとNさんの刑事告訴状提出はその宣言の実行の第
一弾ということができるでしょう。
> http://www.mklo.org/public_html/mklo/html/archives/94.html
>
> 「警視総監、よく聞いて下さい。甘い捜査をやるようであれば、検察審査会に
申立てをし、国民の名において捜査を断罪します」
> と、同日開かれた記者会見に参加した弁護士の一人、梓澤和幸弁護士は冒頭、
警察行政責任者に向けて強い口調で「怒り」
> の啖呵を切りました。啖呵は時と場合によっては必要です。この場足は特に必
要な啖呵だったと言えるでしょう。
>
> その弁護団有志の記者会見の模様は下記で観ることができます。
> http://iwj.co.jp/wj/open/archives/86613
>
> また、同日、同弁護士団が代理人となって新宿警察署に提出したKさんとNさ
んの告訴状は下記で見ることができます。
> http://www.mklo.org/public_html/mklo/html/archives/97.html
>
> 下記は同記者会見で代理人弁護士の代表のひとりとして語った澤藤統一郎弁護
士の弁です。
>
> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
> ■新大久保ヘイトスピーチ・デモ参加者による傷害・暴行告訴の記者会見で
(澤藤統一郎の憲法日記 2013年6月24日)
> http://article9.jp/wordpress/?p=643
>
> 弁護士の澤藤です。
> 新大久保のヘイトスピーチ・デモ参加者が暴走して、ヘイトスピーチを止める
よう説得・抗議活動を行っていた方に対して起こし
> た傷害・暴行事件の告訴に関して、梓澤和幸弁護士から詳細な背景事情や意義
の説明がありました。私から、若干の補充を
> いたします。
>
> この事件について、2人の告訴人代理人として名乗りを上げた弁護士は150
人を超えます。いずれもヘイトスピーチの被害者
> の側に立つべく旗幟を鮮明にしています。
>
> その皆が、表現の自由をこの上なく大切に思う立場の者ばかりです。けっして
公権力による言論規制を望むものではない。し
> かし、表現の自由とは、本来公権力や社会的強者を批判する言論の自由を保障
するもの。表現の自由の美名に隠れて、弱
> 者の基本権を侵害する自由が認められてよいわけがない。とりわけ人種差別発
言や民族差別発言で、マイノリティを貶めるこ
> とは到底許し難い。
>
> さりとて、人種差別や民族差別が純粋に言論にとどまる限りは、これを処罰す
る刑事法規は現在ありません。刑罰権の発動
> によってこれを処罰せよ、あるいは押さえ込めというわけにはまいりません。
>
> では、どうすべきか。一般論としては、言論には言論をもって対抗すべきだと
いうことになります。差別される側にも十分に反
> 論する権利が保障されているのだから、その権利を行使して反論すればよいで
ないかという議論です。
>
> しかし、この議論は画に描いた餅でしかない。対等者間モデルの一般論を当て
嵌めることの不当性について多くを語る必要
> はないと思います。強者が弱者を貶めているとき、弱者に自力で権利の救済を
せよというのは、権利侵害を放置し容認する
> ことにほかなりません。いじめられている人に、「反撃の権利があるのだから、
いじめっ子に反撃すればよい」といって傍観し
> ているに等しいのです。
>
> このような場面で、被害者に代わって対抗言論を買って出る市民が現れるとい
うことは、まことに貴重な、素晴らしいことと言
> わねばなりません。被害者の立場にたち、被害者に代わって、ヘイトスピーチ
の恥ずべきことを説得し、愚かな行為を止める
> よう働きかける行動は、民主々義社会の良心と良識に基づくものと賞賛に値す
るものです。
>
> ところが、ヘイトスピーチデモへの参加者の中には、この説得に耳を貸さない
ばかりか、このような説得活動を不愉快として、
> 実力行使に及ぶ者さえ現れました。本日告訴に及んだ2件の事件は、ヘイトス
ピーチデモの参加者が説得者に体当たりし、
> 転倒させ、あるいは蹴飛ばすなどして、暴行・傷害に及んだというものです。
明らかに犯罪ですし、警察官が現認している行
> 為です。到底許すことができません。
>
> もし、この暴行や傷害を座して見過ごすとすれば、ヘイトスピーカー側に間違
ったサインを送ることになります。この程度のこ
> とは許されるのだと。そして、せっかく立ち上がった良識ある人々の勇気を挫
くようなことにもなりかねません。実は、これま
> での間違ったサインの積み重ねが、今日までの事態のエスカレートをもたらし
たといわざるを得ません。断固とした刑事制裁
> によってヘイトスピーチデモの異常さ、間違いを糺し、彼らに自覚を促さねば
なりません。
>
> 警察は、「デモ隊もデモへの抗議の人々も、どっちもどっち。警察がどちらに
肩入れすることはしない」と言っていますが、大
> 局を見失ってはなりません。人種差別・民族差別の発言で弱者の人権を侵害し
ている側と、その被害者に代わって説得を
> 試みている人々と。それを一緒くたにして、どっちもどっちと言ってはならな
い。ことさらに、ごく小さな局面だけに焦点を当て
> れば、そのように見えることもあるかも知れません。しかし、大局をみれば、
一方は余りにもひどい差別発言の加害者であり、
> もう一方はヘイトスピーチの醜さを克服しようと立ち上がった、良識ある人々。
その区別を見失うようなことがあってはならな
> い。
>
> 私たちは、この良識と勇気とを発揮して説得の行動に立ち上がった人々の側に
徹底して立ちたいと思っています。それこそ
> が民主々義社会における主権者としてあるべき姿であり、とりわけ、社会正義
と基本的人権を擁護する使命を負っている弁
> 護士の責務だと思ってのことです。
>
> そのような趣旨での本件告訴であることにご理解をいただきたいと思います。
> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>
>
> 東本高志@大分
> higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
> http://mizukith.blog91.fc2.com/
>
>
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