[CML 025066] 【原発輸出+京都でヒット1】毎日新聞:原発輸出:市民団体が反対集会 京大で23日 /京都+今週の本棚:中村達也・評 『<脱成長>は、世界を変えられるか?』=セルジュ・ラトゥーシュ著

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2013年 6月 23日 (日) 08:52:35 JST


原発輸出:市民団体が反対集会 京大で23日 /京都

毎日新聞 2013年06月20日 地方版
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 福島第1原発事故で故郷に住めない人たちがいる一方で、政府が原発輸出を進めようとしていることについて市民団体が23日午後1〜3時、京都市左京区吉田本町の京都大学文学部新館第2講義室で集会「倫理なき原発輸出を許さない! インド、トルコ現地の声」を開く。

 講演者は、トルコ出身で国際環境NGOグリーンピース(GP)インターナショナル核・エネルギープロジェクトリーダーのアスリハン・テューマーさん、GPインド・エネルギー担当のカルーナ・ライナさんの2人。

 参加費800円。逐次通訳付き。主催はODA改革ネットワーク関西(070・5650・3468)。

今週の本棚:中村達也・評 『<脱成長>は、世界を変えられるか?』=セルジュ・ラトゥーシュ著

毎日新聞 2013年06月23日 東京朝刊
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 (作品社・2520円)


 ◇自然に埋め込まれた人間のための倫理学

 六月初旬に来日したオランド仏大統領が、安倍首相との会談で合意した内容のひとつが原発の推進であった。さらには、核燃料サイクルや原発の共同開発・輸出に関しても協力することを確認したという。そしてその数日後、アベノミクスの成長戦略の中に、原発の活用を盛り込むことを、安倍首相が表明した。脱成長を提唱し、原発を<絶望のエネルギー>と呼ぶラトゥーシュが、こうした動きをはたしてどう見るのか。そんなことを思いながら本書を読んだ。著者のラトゥーシュは、現代フランスを代表する経済学者にして思想家。前作『経済成長なき社会発展は可能か?』をきっかけに、注目を集めるようになった。

 興味深いエピソードが、「日本語版序文」に記されている。訳者の中野氏とともに京都10+件の竜安寺を訪れたときのことである。寺のつくばい(茶庭の手水鉢(ちょうずばち))に彫られている四文字「吾唯知足(われただたるをしる)」、つまり「知足のものは貧しといえども富あり、不知足のものは富ありといえども貧し」を発見したときの驚きを彼は語っている。当時執筆中であった本書の最終章「<脱成長>の道(タオ)」は、老子の「少欲知足」の教えを引用することから始まっているからである。あたかも竜安寺での発見を予期していたかのようである。前作の発想、つまり脱成長とポスト開発を引き継ぎつつも、本書で目論(もくろ)むのは、脱成長の倫理学を構想すること、グローバル化した現代消費社会のいささか節度を欠いた生活様式に歯止めをかけるための論理を探ることである。

 それというのも、人類全体の地球環境に及ぼす負荷は、すでに一九八〇年代半ば頃に生物圏の再生産能力を超えたらしいからである。例えば、エコロジカル・フットプリントで表現される人類による地球環境への負荷は、二〇〇八年時点で、許容限度の一・五倍にも達しているという。人間の生命と生活を支えるはずの経済活動が、人間の生存基盤である生命の世界を地球規模で蝕(むしば)んでいるのである。ラトゥーシュは、そもそも人間は根源的に自然や他の人間からの<負債>を抱えた存在であることを強調する。だからこそ、人間を、社会関係のみならず、地球生命系にも埋め込まれた存在として捉え直すべきだと主張する。あらゆる関係から切り離され孤立した合理的経済人(ホモ・エコノミクス)をモデルとする経済学のパラダイムは、もちろん退けられる。 		 	   		  


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