[CML 024973] ヘイトスピーチの廃絶を求めるアピール(第9回移住労働者と連帯する全国フォーラム・神戸)
Maeda Akira
maeda at zokei.ac.jp
2013年 6月 18日 (火) 19:35:37 JST
前田 朗です。
6月18日
転送歓迎
6月15〜16日、神戸で開催された「第9回移住労働者と連帯する全国フォー
ラム・神戸」が採択した標記アピールをお届けします。
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ヘイトスピーチの廃絶を求めるアピール
私 たちは多民族・多文化の人びとが互いの違いを大切にし合い、多様性による
豊かさが育まれる社会をめざして、「第9回移住労働者と連帯する全国フォーラ
ム・神戸」に集いました。しかし現在日本の各地で は、そうした理念に真っ向
から反した、特定の民族・国籍の人びとに対する憎悪をあおり立てる、聞くに堪
えない過激な言動が街頭で公然と行 われ、激しさを増しており、深い憂慮と憤
りを感じます。
日 本では1980年代以降の移住者人口の増大と、1990年代に始まった「外国人犯
罪」キャンペーンの影響などから、外国籍者や外国にルー ツをもつ人々に対す
るゼノフォビア(外国人嫌悪)が広がり始めました。また反中国を公言する石原
前東京都知事のいわゆる「三国人発言」 が、国内外から違法性を指摘されてい
たにも関わらず、結果的に放置されたため、公然とヘイトスピーチ(憎悪・差別
表現)を行う人々が一般 社会でも増え始めました。2000年代以降の近隣諸国と
の歴史認識問題をめぐる軋 轢の中で、歴史修正主義と嫌韓反中意識が広がり、
外国人排斥を主目的とする極右団体も誕生しました。そして2010年代にはつい
に、在日コリアンが多く住み、店舗を出す地域で「大虐殺を実行する」 「朝鮮
人を駆除せよ」「よい韓国人も悪い韓国人もどちらも殺せ」といった敵意や憎悪
に満ちた街宣活動が、白昼堂々繰り返されるようになり ました。
私 たちは日本を、人びとの心を深く傷つけ、生存の脅威を感じさせる暴言や
ジェノサイド(集団虐殺)、エスノサイド(民族抹殺)の公言を放置 するよう
な社会にしたくはありません。特定の民族集団を「殺せ、殺せ」と叫ぶ街宣活動
が拡大していく社会は、国際社会からも孤立し、危険 視されていきます。
私 たちは、敵意や憎悪が広がる事態を速やかになくすべく、思いを同じくする
人たちと幅広く連携・協力し、以下の課題に取り組んでいくことを 表明します。
(1)特定の民族、国籍、社会的身分 に属する人びとに対する敵意を煽り、殺害
や排除を予告・助長するような暴言・脅迫・威嚇を行うヘイトスピーチは、許さ
れない人権侵害であ るという決議を、国会で採択させること。
(2)日本が批准している人種差別撤 廃条約の留保条項を撤回し、国会において
ヘイトスピーチの廃絶と被害者救済を含む人種差別撤廃の法制度を早急につくら
せ、実施させるこ と。
(3)人種的優越や憎悪に基づく思想 の流布、人種差別の扇動を行うような政治
家を議会に送り込まないこと。
2013年6月16日
第9回移住労働者と連帯する全国フォーラム・神戸2013参加者一同
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