[CML 025511] IK改憲重要情報(22)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2013年 7月 21日 (日) 22:29:08 JST


IK改憲重要情報(22)[2013年7月21日]

 私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)
   
弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)

 弁護士アピールを支持する市民の会
 http://2010ken.la.coocan.jp/kaiken-soshi/

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(以下は、河内の個人的見解です。念のため)

  西尾幹二著『憂国のリアリズム』(ビジネス社)の一読のお勧め

 「こうなることは分かっていた。アメリカと中国のはざまに立たされ、
頼りにしていたアメリカがあまり当てにならないという現実が、やがてゆっくりと訪
れるだろうとは前から思っていた。」

 このような一文で始まる本が出版されました。著者は、西尾幹二氏です。西尾幹二
の名前を聞いて、ああ、あの右翼か、と思われる方もいると思います。私(河内)は
西尾幹二氏の議論に全面的に賛成するものではありません。にもかかわらず、私は、
参院選後の憲法改悪反対運動をどう進めようかと考えている方に、この本の一読をお
勧めしたいのです。
それは「敵ながら天晴れ」な本だからです。

 私がこの本を勧める第一の理由は、この本が、「米中が日本を挟撃か」
と言われる複雑怪奇な日本をめぐる情勢に真正面から取り組んでいるからです(おそ
らく最近の動きを本格的に分析した最初の本ではないでしょうか)。西尾幹二氏の以
前からの持論が現在の情勢にフィットしたという面もありますが、西尾幹二氏の日本
の歴史・伝統をふまえた情勢分析は、一つの到達点を示していると思うのです。
 西尾幹二氏の議論を右翼の議論だ、と切り捨てるのは簡単です。しかし、そのよう
に切り捨てることによって民衆運動の側の理論的認識は高まるものでしょうか。むし
ろ、民衆運動の側の理論が痩せ細っていくことになるというのが戦後の教訓ではない
でしょうか。
 日本の民衆運動の中には「民衆運動の側に立った、すぐれた理論家があらわれて右
翼の理論は粉砕されるから、右翼の本なんて読む必要がない」という人もいます。し
かし、現実と切り結ぶ本を読まなければ、その人の理論・思想は退化することになる
でしょう。「すぐれた理論家がいつかあらわれる」というのは幻想でしょう。

 私がこの本を勧める第二の理由は、西尾幹二氏の知的大胆さに学ぶところが非常に
大きいと思うからです。
 西尾幹二氏が、1990年代の半ばに「新しい歴史教科書」をめざす運動の旗頭の一人
であったことは良く知られていることですが、氏は、それ以降も、日本の歴史の見直
しを進め、この本でも半藤一利や加藤陽子批判を展開しています。そして、「当時の
歴史を扱うなら、日露戦争後に日本がとりこまれた英米の金融資本主義の罠、ユダヤ
人の暗躍、コミンテルンの陰謀、これらすべてを取り入れて全歴史として描くべきで
ある」と主張しています。私は、氏の大東亜戦争が正しかったという主張には賛同で
きませんが、大東亜戦争の全面的な把握の不十分さという氏の主張や、私たちの中に
アメリカによって刷り込まれた部分があるという氏の主張は、そのとおりだと思って
います。
 私は、日本の民衆運動の側の理論の弱点の一つが大胆さの欠如だと思っています。
だから、日本の民衆運動の側に立った理論は、読んで面白くないのです。私は、この
弊害の克服を願っているので、西尾幹二氏の知的大胆さには学ぶところが多いと考え
ています。
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                          以上

 



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