[CML 022583] 2/12まで:原子力災害対策指針(改定原案)に対するパブリックコメント

OHTA, Mitsumasa otasa at nifty.com
2013年 2月 11日 (月) 22:03:05 JST


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ようやく私も原子力災害対策指針(改定原案)に対するパブリックコメントを提出しました。

皆さんもこちらを参考によろしくお願いします。

みんなのパブコメ:仝胸厠郎匈佳从指針(2/12まで)、⊃薫汰幹霆燹2/28まで): 「避難の権利」ブログ
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/212228-1567.html

原子力災害対策指針(改定原案)に対するパブリックコメント
http://kaze.fm/wordpress/?p=442

原子力災害を防止するための最良の方法は原子炉を廃炉にすることです。準備段階の行動計画(8ページ)に廃炉を盛り込んでください。

緊急事態区分の判断は原子力事業者が行うとしていますが(11ページ)、これでは甘い事態区分の判断を招いてしまいます。第三者が判断すべきです。

12ページについて、EAL(緊急時活動レベル)の詳細は今後に検討するのでなく福島原発事故の検証に基づいて直ちに検討すべきだし、「標準的なEALの設定」を原子力事業者に求めるのでなく原子力事業者以外が設定すべきで、「格納容器といった放射性物質の主要な閉じ込め機能」に限定するのでなく放射性物質の全放出ルートを監視すべきです。

大事故が1回だけ起きるシナリオだけでなく、小事故が複数回起きて積算で大事故に匹敵する健康被害が発生するシナリオ、事故によらず通常稼働で健康被害が発生するシナリオについての防災指針を策定してください。

UPZ(緊急時防護措置を準備すべき区域)の目安30キロについては、「主として参照する事故の規模等を踏まえ(中略)継続的に改善していく必要がある」(18ページ)としていることから、福島原発事故以上の規模の大事故シナリオや上記シナリオが参照されない可能性があります。これらのシナリオを踏まえるべきです。

UPZを設定する目的は「確率的影響のリスクを最小限に抑えるため」(18ページ)とされていますが、低線量被ばくによる非がん性疾患リスクの最小化も目的に追加してください。

18ページの「UPZ外においても、プルーム通過時には放射性ヨウ素の吸入による甲状腺被ばく等の影響もあることが想定される」は、プルームによる影響が甲状腺被ばくだけとのイメージを抱かせてしまうので、「実際は、UPZ外においても、福島原発事故でプルームによる被ばくがあった」と変えてください。

放射線被ばくの防護措置の基本的考え方(7ページ)を国際放射線防護委員会(ICRP)等の勧告に基づくとしていますが、シーベルトは生体内での実際の線量分布を反映せず、組織・臓器当たりに平均化した仮想的吸収線量でしかなく、ICRPのリスクモデルは非がん性疾患や年齢の違いによる放射線感受性を無視しており、ICRP勧告では内部被ばくを適切に考慮した防護ができません。内部被ばくに関する防災指針は、シーベルトではなくベクレル数と健康被害の関係を基に策定してください。

菅前内閣の近藤駿介内閣府原子力委員長が福島原発事故「最悪シナリオ」で250キロの範囲で避難が必要になると推定していたことを考えても、UPZの目安30キロは狭すぎます。

複数あるOIL(運用時介入レベル)のうち、OIL1が20μSv/h(空間放射線量率)で1週間程度内を目途に一時移転となっています。

一般人の被ばく限度は年間1mSv、放射線管理区域の基準は0.6μSv/hであり、20μSv/hは高すぎます。原子力推進機関のIAEA(国際原子力機関)による国際基準よりも国内基準を優先すべきです。

WHO(世界保健機関)がIAEAの研究者も執筆者に加えて、福島原発事故後の日本内外における被ばく線量の評価に関して中間報告書( http://www.who.int/ionizing_radiation/pub_meet/fukushima_dose_assessment/en/index.html )を発表しています。

同報告書46〜47ページの表4によれば、最初の4カ月だけで、福島第一原発から30〜45キロ離れた飯舘村の子ども(10歳)の甲状腺預託等価線量は10〜100mSvと推定され(全員がというわけではない)、その50%が呼吸、30%が地面からの外部被ばくによるとしています(乳児でも甲状腺預託等価線量の推定値は同じですが、40%が呼吸、20%が地面からの外部被ばく)。この100mSvは1時間当たり35μSv/hとなります。

OIL1の20μSv/hは第5 回検討会資料4の「実効線量20mSv/年、胎児等価線量20mSv/子宮内発育期間」に対応しますが、WHO中間報告書ではUPZの目安30キロを超える飯舘村でその5倍の100mSv(甲状腺預託等価線量)の可能性があるとしていることからしても、UPZの外側にPPA(プルーム通過時の被ばくを避けるための防護措置を実施する地域)を設けるとはいえ、UPZの目安30キロは狭すぎます。しかもそのPPAの詳細が今後の検討課題とあっては、実効的な防災指針となりません。

「確定的影響」(11ページ)はたいてい、高線量による非がん性疾患リスクを意味します。低線量被ばくによる非がん性疾患リスクを考慮してください。

パブコメ期間を延長し、被災者の意見を取り入れ、パブコメを指針に反映させてください。

太田光征


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