[CML 028525] Re: 英語を母語としている人間からの指摘だけど・・・

泥憲和 n.doro at himesou.jp
2013年 12月 27日 (金) 17:55:23 JST


 もう応答しないといいましたが、取り消します(笑)
 ちょっと長くなります。

>知り合いの米国人で、日本滞在歴の長いひとにBlack companyってどんなイ 
>メージ?と聞いたら、黒人が経営してるの?

 ちょっと笑ってしまいました。
 だって“The Black Company”というタイトルの、ベストセラーシリーズが実在するのだから。
 内容は「黒人経営の会社の物語」ではありません。
 いわゆる剣と魔法小説で、「闇の軍団」といったような意味です。
 良い意味ではありませんね。
 が、このタイトルが轟々たる非難にさらされている事実はありません。
 英語圏の人だからといって、1人の意見を鵜呑みにするのはいかがなものでしょうか。

 “black economy”といえばマフィアなどの地下経済を指します。
 “black propaganda”はネトウヨお得意のねつ造プロパガンダのことです。
 こういった用法が実在するのだから、“black Company”(ブラック企 
業)も、説明さえすれば英語圏でも充分に通用するはずです。
 「黒人が経営する会社」といいたいなら、“Black Enterprise”とか 
“black business”と言えばよい。 


 こう言うと、「非難轟々」のことは脇に置いて、
 「ブラックを悪い意味に使うのは黒人差別の歴史が背景にあるからだ」と反論が返ってくるでしょう。
 これは話のすり替え。
 ああ言えばこういうってやつなんですが、それはともかく。
 この意見は“black tie”がタキシードの礼装を意味する事例や、
“black”だけで会計の黒字を意味する事例などで否定されます。
 繰り返しますが、英語圏で“black”に黒人の意味があるのはそのとおりですが、
 必ずしも黒人だけを意味しないし、よい意味もあれば悪い意味もある。
 時と場合によるという、それだけのことです。

 言葉遊びはここまで。
 なぜ「ブラック企業」というネットスラングが人口に膾炙したのか、です。
 呼び名は「搾取企業」でいいかも知れないし、
「悪徳会社」とか「タコ部屋」でもいいかも知れません。
 でも、経過を考えてみませんか? 


 人を使い捨てにするような企業の労働者に対して、労働組合などは手をこまねいていませんでした。
 告発しよう、たたかおう、団結しようという呼びかけが、続けられていました。
 でも反応が芳しくなかった。
 労働組合のやり方が悪かったのかも知れません。
 あるいは、労働組合はダサイとか、団結なんか古くさい、赤旗掲げてガンバローなんてかっこよくないと言った、
体制側の大量宣伝が浸透していたせいかもしれません。
 左翼臭が嫌われるのかも知れません。
 いずれにせよ、労働組合の呼びかけに、若者が応えてくれなかったのです。

 様相が変化したのは、「ブラック企業」というネットスラングが現れてからです。
 たくさんの若者が、俺の会社はブラック企業だと、ネット上ですが、自分の会社を告発し始めました。
 それまで社会の表面に現れなかった企業の実態が、当事者によって明るみに出され始めました。
 これまでになかったことです。
 メディアもぼちぼち取り上げ始めました。

 この動きをネット上だけでなく、現実のものにすることが、いまの課題です。
 「搾取企業」を社会的に追求すること、
 搾取されている当事者が立ち上がること、
 「タコ部屋会社」の労働条件をよくすること、
 派遣法などの悪法を改正する課題も浮かんでいます。
 現場で戦っている人、組織化に取り組んでいる人は、真剣です。
 こういった課題に若者が関心を示してくれるなら、呼び名はなんでもいい。
 「搾取企業」でいい。「悪徳会社」とか「タコ部屋」でもいいんです。
 だれもそういった呼び名が間違っているとはいいません。
 だけど、そういった呼び名だと若者の関心を引かなかったのです。

 試しに街角で街宣してみればわかります。
 首切り反対や、合理化反対、搾取といった文言の並ぶビラの受取りの悪いこと。
 ブラック企業と大見出しをつければ、手に取る若者が増えるのです。
 組合の活動家は大喜びですよ。
 こういった効果の前には、ブラックが和製英語だとか、ブラックといえば黒人であるとか、
その指摘自体が間違った言葉遊びなんか、どうでもよいのです。
 小理屈ひねっている暇があるなら、若者を引きつける別の方法を教えてくれよと言いたいところです。
 この切実性を分かって貰えないなら、話になりません。
----- Original Message ----- 
From: "hinokihara" 
<hinokihara at mis.janis.or.jp>
To: "市民のML" 
<cml at list.jca.apc.org>
Sent: Friday, December 27, 
2013 6:12 AM
Subject: [CML 028509] 英語を母語としている人間からの指摘だけど・・・


> 檜原転石です。
>
> 泥憲和さん、どうも。
>
>
>>  完敗です。
>>  私は降参しますので、これで終わりにしましょう。
>>  以後は返信いたしません。
>
> 皮肉のつもりでしょうが、あなたの解釈が間違っているから、
> それは皮肉になりません。
>
> そもそも私の投稿を読みたくなければゴミ箱へ放りこめばいいわけですが・・・。だけど返信を拒否し対話を拒否していては思考は深まりません。
>
> 私は、“英語を母語としている人間からの指摘”を繰り返しているわけで、あなたが英語を自己流に解釈しても通用しないのです。ただし日本語なら
> あなたがどう解釈しても、私にも聞くべき視点が提示される可能性は常にあります。私など、子ども時代、母親から我が家でしか通用しない言葉を聞き、外で使って、まったく通じないことに驚いたこともあります。そういうことは言葉の世界では良くある事です。
>
> 以下は、英語に詳しい荻谷良さんのCMLでの指摘です。
>
> 【そうです。こんな言葉をアフリカは言うまでもなく、欧米でも使ったら非難轟々です。タコ部屋でいいのです。私は日本でも使いたくありません。
> 知り合いの米国人で、日本滞在歴の長いひとにBlack companyってどんなイ 
> メージ?と聞いたら、黒人が経営してるの? だって。日本通のひとなんだけど、安倍やハシゲが出て来るとテレビのチャンネル変えちゃうから、日本の最近の世相にややうとくなってるのかも・・・】
>
>
>
>>  たしかに、
>> “英語馬鹿は『ホワイトラブ』(白人の愛)という曲名を平気で書く”から困りますね。
>>  『ホワイトラブ』の歌詞にある、
>> 「真冬の星座から舞い落ちた白い恋」なんての。
>>  雪と恋をイメージさせてるんですが、勘違いですよね。 
>> 『ホワイトラブ』は「白人の愛」に決まってるじゃないですか。
>>  ビング・クロスビーの有名な『ホワイトクリスマス』も、
>> 白く染まった雪のクリスマス情景じゃなくて、
>> 「白人のクリスマス」って意味なのにね。
>
> 『White Love』については、朝日新聞に多分ピーター・バラカンだと思うのですが、その種の主張がのっていました。私はSPEEDファンの英会話教室に通う同僚に、「英語講師に確認してみたら?」と聞いた覚えがあります。10年以上前です。
>
> 私流の解釈では、愛は人間をすぐ連想しますから、ホワイト・ラブとあれば白人の愛と連想し、クリスマスは北半球では冬にあります。よってクリスマスから連想して、ホワイトは雪の意味に近いと英語を母語にしていれば発想し、結局「クリスマスに雪が積もっていれば」、そう表現できるのでしょう。対義語が「グリーンクリスマス」。そもそも「ホワイトクリスマス」は英語ですが『White Love』という曲 
> 名を思いついたのは日本人ですし、「ブラック企業」と呼ぶのも日本人ですよ。
> もちろん米国にはブラック・エンタープライスという黒人のビジネス誌があります。
> ▼ホワイトクリスマス
>
> http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9
>
> ホワイトクリスマスとは、12月24日か12月25日、すなわちクリスマスイブまたはクリスマスに積雪があることを指す英語である。対義語はグリーンクリスマスで、こちらは同日に積雪がないことを指す。なお降雪しているだけで積雪がない場合、ホワイトクリスマスとは言わない。
>
>
>
>>  仰るとおり、「ブラック企業」で“真っ先に連想”するのは黒人の企業です。
>>  アメックスやダイナースの「ブラックカード」で“真っ先に連想”するのも、
>> 「黒人のカード」ですよね。
>>  だって、“英語ですから”。 
>> 
>
>
> カードから人間を連想する人はまずいません。サッカーでイエローカードとあるなら、それはただの黄色いカードですし、まさか「黄色人のカード」って、あなた本気で連想しますか?
>
> 以下、あなたが上げた例でも同様です。
>
> 英語を習っても英語を母語とする人間ほど、私たちは英語を理解できません。よって過ちを沢山犯します。これは外国人の日本語でも同様です。
> ただし、日本は難解法律英語が駆使されているTPPを英語を使って結びます。米韓FTAでは韓国の英語の達者な人間でも相当苦心したようで、結局詐欺のような協定を結んでいます。かようにはじめから不公平ですが、日本人はといえば英語帝国主義に付き従い英語を使いたがります。和製英語のナイターやガソリンスタンドに罪はありませんが、悪を含意したトンデモ和製英語「ブラック」を使って、「ブラック企業」や「ブラック大学」、「ブラック国家」では、日本だけ、それも限定された条件でしか使えない言葉であると同時に、黒人差別を助長する使い方であるいうのが私の主張です。だってそもそも搾取企業とよべばいいものをわざわざトンデモ和製英語「ブラック」を使っているのですよ。たとえば「トルコ風呂」という名前はトルコに抗議されて変更したと記憶していますが、「ブラック企業」も黒人に抗議されたら変えざるを得ないでしょう。
>
>
>>  博学な方に教えていただき、とても勉強になりました。
>>  ありがとうございました。
>
> トンチンカンな皮肉を言う前に、英語を母語とする人間の主張(ピーター・バラカンとかマーク・ピーターセンなど)をたまには読んだ方がいいですよ。だって英語馬鹿は例えば「親愛なる我が友→ディア・マイ・フレンド」と書いてしまうかもしれない。日本語としては「我が親愛なる友」より「親愛なる我が友」の方が優秀な書き方だが、英語ではそれが通用しない。よってEvery Little Thing(エヴリ 
> ・リトル・シング)の『Dear 
> My Friend』という曲名もその曲のなかの「Best of My Friend」という歌 
> 詞もマーク・ピーターセンに不気味と言われるのですから。
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