[CML 026000] 転送:参考情報(含:7・27「政治的ーエコロジー」学習会@福岡報告):第16回福岡オルターナティブ研究会への案内状

uchitomi makoto muchitomi at hotmail.com
2013年 8月 21日 (水) 15:09:43 JST


尊敬する吾郷先生には勝手に転送で大変失礼いたしますが、政治的エコロジーについての日欧の比較が大変勉強になる資料としてご紹介いたします。京都でも畑山敏夫さん(佐賀大学経済学部教授,政治学)をお招きして勉強会を行いたいものです。

 内富

 
> --- 
> 皆様 
> 
> ご参考までに、本MLに流させていただきます。 
> 
> よろしくお願いします。 
> 
> 吾郷健二 
> 
> ーーー 
> 第16回福岡オルターナティブ研究会への案内状 
> 
> 志民社会学習会 憲法問題のこれからを考える 
> 
> 日時:2013年9月14日(土)午後2時~5時 
> 
> 場所:福岡市NPO・ボランティア交流センター「あすみん」セミナールーム 
>    福岡市中央区大名2-6-46青年センター5階 
>    (西鉄グランドホテル・大名小学校横) 
>    電話:(092)724-4801 
> 
> テーマ:「自民党改憲案」が投げかけるもの  
> 
> 講師:横田耕一さん(九州大学名誉教授、憲法学) 
> 
> 講師紹介:1939年生まれ。国際基督教大学卒業後、東京大学大学院法学政治学 
> 研究科博士課程 
>   単位取得退学。1968年―2003年 九州大学教員(教養部→比較社会文化研 
> 究院)。 
>   2003年―2010年 流通経済大学教員(法学部)。 
>   著書:『国民主権と天皇制』(法律文化社)。『憲法と天皇制』(岩波新 
> 書)。 
>   『アメリカの平等雇用』(解放出版社)。『人権とは何か』(福岡県人権 
> 研究所)。 
>   主たる研究テーマ(論文があるもの):象徴天皇制、諸差別問題(黒人、 
> 被差別部落、女性、 
>   在日コリアン)、アファーマティヴ・アクション、国際人権、表現の自由、 
> 政教分離原則、平和保障問題。 
> 
> 報告要旨:昨年4月に発表された『自民党憲法改正草案』は、安倍内閣の下で、 
> 自民党改憲案の 
>  基礎になろうとしています。 
>   報告では、この『自民党改憲案』の問題性を指摘し、それを手がかりに、 
> その底流にある 
>  我々に投げかけられた幾つかの問題点を一緒に考えて生きたいと考えていま 
> す。時間の制約 
>  もありますが、概ね以下の内容になるでしょう。 
>  1 『自民党改憲案』にいたるまでの改憲の動きとその背景事情。 
>  2 『日本国憲法』が「立憲主義憲法」の本流にあること。ただし、「平和 
> 主義」は日本独自の 
>    理念であること(「国際連合憲章」の理念と相違を明確にする)。 
>  3 『自民党改憲案』の問題性。 
>   Ds! なぜ「壊憲」といえるのか。 →「立憲主義憲法」の根本的否定 
>   Ds" 三原則(国民主権主義、人権尊重主義、平和主義)の換骨奪胎。 
>  4 投げかけられている問題 
>   Ds! 国民国家における「国民統合」の統合軸として天皇は必要か。 
>   Ds" 平和を保障するとされる「(核)抑止論」に代わる平和保障方式は 
> なにか。 
>   Ds# 人権は「普遍的」か。「アジア的人権」? 
>   Ds$ 「立憲主義憲法」は「普遍的」か。また、現在でも基本とすべきか。 
>   Ds% 「我々も」、過去の歴史についてきちんと総括してきたか。 
> 
> 参考文献:『いま、「憲法改正」をどう考えるか』(樋口陽一 岩波書店)  
>      『人権とは何か(増補改訂版)』(横田耕一 福岡人権研究所) 
> 
> 参加費:無料(会の趣旨に共感される方はどなたでも参加できます)。 
>     終了後、近くの居酒屋で講師を囲む懇親会を予定しています。 
> 
> 主催:福岡オルターナティブ研究会、FNA(ADB福岡NGOフォーラム) 
>  資料準備の都合上、参加を希望される方は事前にご連絡頂ければ助かります。 
>  連絡先:kenjialter at gmail.comまたはFax:092-885-1132 
> 
> 友人の皆様へ 
>  吾郷健二です。 
> 
>  第15回福岡オルターナティブ研究会は、さる7月27日(土)、講師に畑 
> 山敏夫さん(佐賀大学経済学部教授,政治学)を迎えて、24名の参加で行な 
> われました。司会は田中靖枝さん(福岡緑の党運営委員)が務めて下さいまし 
> た。参議院選挙の直後でもあり、日本における「緑の政治の可能性」を探求す 
> る報告は大きな関心を呼んだようでした。懇親会もにぎやかに行われ、席上、 
> 畑山さんの活動家宣言(?)まで飛び出しました。 
>  「緑の政治の可能性-右でも左でもなく前へ」(ヨーロッパ緑の党のスロー 
> ガン)と題した畑山報告は興味深いものでした。 
>  「1 はじめに」で、2013年参議院選挙における日本における政治的エ 
> コロジー(緑の党=グリーンズ・ジャパン)の初挑戦は、46万票(投票総数 
> の0.86%)の獲得に終わった。日本における政治的エコロジーの長い不在 
> は、先進社会、特にヨーロッパでの政治的エコロジーの伸張(例えば。欧州議 
> 会の全議席754のうち緑のグループは59議席を占める)と大きなコントラ 
> ストをなしている。 
>  その原因として、「2 現状維持への誘惑」が強いことが挙げられる。支配 
> 層は、科学技術と制度による近代社会の行き詰まりを「エコロジー的近代化と 
> いう処方箋」で切り抜けようとしているが、しかし、それは、消費者としての 
> 受動的市民を前提し、公共圏での市民の意識や成熟を組み込まない現行の価値 
> 観、ライフスタイル、消費行動を前提しており、欲望の無限性を肯定している。 
> 現行の資本主義経済を基本的に維持して、そのグリーン化による環境と資源の 
> 危機を突破せんとするものにすぎず(グリーン資本主義、グリーン・エコノミー 
> など)、社会的公正や国際的格差の問題には無関心である。エリート優位の処 
> 方箋で、環境と資源の制約を突破できるかも疑問である。 
>  これに対するオルターナティブとして「3 政治的エコロジーというオルター 
> ナティブエコロジズム」が存在する。生産力主義、物質主義、経済成長の近代 
> の克服を目指して、現行システムのラジカルな「問い直し」をしようとするも 
> のであるが、同じような立場のディープ・エコロジーやエコ・フェミニズムが 
> 思想や個人の生き方のレベルにとどまっていて、社会変革の方法論が欠けてい 
> るのに対して、政治的エコロジズムは、制度を通じた改革の積み重ねによる緑 
> の社会への接近を図ろうとするもので、「日常性」の問い直しという運動圏を 
> 通じた変革に制度圏を通じた変革の運動をあわせたものである。 
>  それでは、そのオルターナティブな社会を展望する新しい政党とはどのよう 
> な新しい性格のものなのか?「4 ニュー・ポリティクス政党としての緑の党」 
> では、それは、(1) 新しい社会運動の政治的代表としての役割(非利益誘 
> 導政治の政党)、(2) 組織原理と政治スタイルの革新(反政党的政党), 
> (3) 「日常性」の問い直し(68年の思想の継承)にまとめられる。(2) 
> の反政党的政党の部分を詳しく述べると、①集団指導、②構成員に 
> よるポストと公選職の保持者への有効なコントロール、③公選職のロー 
> テーション制度、④開放性、⑤下部組織レベル(地方レベル)の優 
> 位性と自立性、⑥ポストと公選職の兼任の禁止、⑦構成員の参加と 
> 影響力行使の可能性の保証、⑧政治的アマチュア主義、⑨男女間の 
> 公平性、⑩公選職者の個人所得の制限である(もっとも③公選職者 
> のローテーション制度はその後、現実的でないとして廃止された)。 
>  「5 非改良主義的改良へ」では、このような新たな性格の緑の党が現実政 
> 治の中でどのように展開し、変遷してきたかが特にヨーロッパを例にして語ら 
> れた。新しい社会運動から現実政治への動きとして今日ではすべての先進国に 
> 緑の政党は存在して活動している。端緒は、1972年のオーストラリアとニュ 
> ージーランドでの誕生(運動圏から制度圏への越境の始まり)であるが、以下 
> では特にドイツとフランスにしぼって話された。ドイツ緑の党は1980年に 
> 結成され、83年に連邦議会に進出し、98年にシュレーダー社民党政権に連 
> 立参加(フィッシャー外相他2閣僚)。フランス緑の党は1984年に結成さ 
> れ、97年に国民議会に議席を得、同時にジョスパン社会党政権に連立参加( 
> 環境大臣に女性閣僚として参加)する。この過程でいずれも、結成当初の急進 
> 的オルターナティブ政党から、現実主義的方向への政策転換がなされ、非改良 
> 主義的改良(政権参加と政策的思考とエコロジー的近代化の活用)への変革方 
> 法論の変化が生まれる。もちろん、これを堕落として、拒否する原理主義派は、 
> 別の少数諸派を結成する。 
>  「6 日本のデモクラシーと政治的エコロジー」では、1968年以来の政 
> 治的エコロジーの世界的流れの中に、日本が位置づけられる。(1)68年の 
> 政治的敗北の中で、文化的社会的変容→新しい社会運動→政治的エコロジーと 
> いったヨーロッパで見られた周知のプロセスが日本では貧相だった。リバタリ 
> アン的生活スタイル・価値・感性が停滞した。(2)日常性の問い直しから、 
> 単なる個人の問い直しを超えて、制度の問い直しへと向かうことがなかった。 
> 生産力主義、経済優先主義、物質主義への問い直しが弱く、自由時間の追求、 
> 企業社会の相対化が非常に弱かった。(3)日本における「文化的創造者」( 
> 新しい緑の担い手)の存在はどの程度か?(ヨーロッパでは、1/3が近代主 
> 義者で、1/3が伝統主義者で、1/3が文化的創造者だと言われている。) 
>  以上の報告の後、質疑応答や意見交換が活発に行なわれた。いくつかの印象 
> に残った点を記しておきたい。 
> (1)今回の日本における初めての緑の党の挑戦をどう評価(総括)するか。 
> 2004年の中村敦夫を代表とする「みどりの会議」の参議院選挙の獲得票( 
> 90万票以上)と比較するなら、大きな敗北と言えるが、ゼロからの出発と考 
> えるなら、まさに始まりの獲得票(46万票)となる。この点で、畑山さんは、 
> 小選挙区を中心とするフランスの例の方が日本には参考になるのではと言われ 
> る。フランス緑の党は結成(84年)から議席の獲得(97年)まで13年か 
> かった。道のりは長く険しかったと言える。 
> (2)明るい点として、三宅洋平氏の17万票と山本太郎氏(緑の党推薦、無 
> 所属)の東京地方区当選がある。特に三宅氏はまったく新しい選挙のスタイル 
> と新しい支持者層を引きつけ、選挙に旋風を巻き起こすと同時に、大きな個人 
> 票を獲得した。マスコミは相変わらず、緑の党をまったく無視し、三宅洋平も 
> ほとんど報道していないが、これらの新しいスタイルと新しい支持者層を緑の 
> 党がどう自らのものに獲得することができるのかが重要である。 
> (3)新自由主義の浸透と共に、「豊かな社会」が揺らぎ、「豊かな社会」と 
> 戦後の繁栄をささえた「福祉国家」と「生活の安定」が脅かされつつある。従 
> 来の福祉国家に批判的な政治的エコロジーはどう、「反貧困」を組み込むこと 
> ができるのか? これからの政策的課題となる。 
> (4)日本の選挙制度、政治制度の問題点。参加者の足立力也さん(緑の党全 
> 国運営委員、平和学研究)から、改めて憲法違反の供託金制度の問題が提起さ 
> れた。全国比例区600万円、地方区300万円の供託金など、民主主義を否 
> 定する以外の何者でもない。先進国には供託金制度などない。誰でも立候補で 
> きるのである。その他、最低10人の立候補が必要などの政党要件の問題、戸別 
> 訪問禁止など、日本の非民主主義的な政治制度や選挙制度の問題が提起された。 
> 畑山さんによると、1925年(大正14年)に、日本に初めて男子普通選挙権 
> が導入された(納税条件が撤廃されて、満25歳以上の男子全員(当時人口の 
> 約2割)に選挙権が与えられた)時に、左翼政党対策として、供託金や戸別訪 
> 問禁止などの措置がとられ、それがそのまま戦後にも引き継がれているという。 
> 
>  さて、次回(第16回)福岡オルターナティブ研究会は、9月14日(土)、 
> 講師に横田耕一さん(九州大学名誉教授,憲法学)を迎えて、日本の憲法問題 
> をお話しいただきます。参議院選挙の勝利を得て、万全の体制を整えた自民党 
> 政権は、いよいよ、アメリカの侵略戦争に日本が共に参加する普通の戦争国家 
> への道を本格的に歩み出そうとしています。その最大の障壁は戦後憲法です。 
> これからの日本の進路を考える重要な機会になるかと思います。皆様のご参加 
> をお待ちしています。 
> 
> 
> 
> Help URL : http://help.egroups.co.jp/ 
> Group URL : http://www.egroups.co.jp/group/nishi-jubilee/ 
> Group Owner: mailto:nishi-jubilee-owner at egroups.co.jp 
> 
> 
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