[CML 025743] Re: 転載:「風立ちぬ」は宮崎駿72歳、渾身の一作

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2013年 8月 3日 (土) 16:53:39 JST


前田 朗です。
8月3日

東本さん

ご苦労様です。

いろんな見方・観方があるものですね。私は映画を見ていないので、映画につい
てはコメントしません。

零戦について一言。

日本では、零戦の優秀性ばかりが強調されます。川西玲子さんの意見は戦後日本
で作られた零戦イメージであり、典型的な俗論です。

私も少年時代、それこそゼロ戦隼人や紫電改のタカの愛読者でしたから、「ゼロ
戦神話」の世界にいたと言えます。

しかし、後に軍事史の初歩的知識を得た途端に、「ゼロ戦神話」を脱却すること
ができました。

小型戦闘機で旋回能力がすぐれていたのはたしかですが、防御の観点をネグレク
トし、つまり操縦士の生命を守ることを度外視した戦闘機です。もともと戦闘機
なので、生命の尊重を求めることが無理な話ですが、少なくとも欧米諸国では自
国軍人の生命を守ることを忘れていません。

そして、大型機が登場するや、ポンコツになりました。さらに、レーダーを装備
していなかったため、片っ端から撃墜されました。

「ゼロ戦神話」の世界には「撃墜王」などの英雄物語が随伴し、奇妙でアンバラ
ンスな物語がいまだに作られます。しかし、零戦が「撃墜王」を生んだのはごく
短期間で、実態は「撃墜されまくりのポンコツ機」となりました。

その秘密は、前田哲男『重慶爆撃』に見事に描かれています。

以上、余計なコメントでした。

ではまた。


----- Original Message -----
> 映画評論家の川西玲子さん*が東アジア倶楽部という Facebookの頁にアニメ
「風立ちぬ」の映画評を書いておられます。
>https://jinjibu.jp/article/detl/keyperson/263/
> 
> また、豊島耕一さん(前佐賀大学理工学部教授)も技術者の観点を含めて同映
画評を書いておられます。
> http://pegasus1.blog.so-net.ne.jp/2013-07-30#more
> 
> それぞれ見るべき論(映画評)だと思います。ご参照ください(ここでは川西
玲子さんの映画評のみ掲げておきます)。
> 
> なお、宮崎駿監督自らが同作品の意図を語っている文章もあります。こちらも
ご参照ください。
> 
> ■飛行機は美しい夢(企画書 2011.1.10)
> http://kazetachinu.jp/message.html
> ■宮崎駿「時代が僕に追いついた」 「風立ちぬ」公開(日経新聞 2013/7/27 
>  3:30)
> http://www.nikkei.com/article/DGXNZO57782960W3A720C1000000/?df=3
> 
> 
> 東本高志@大分
> higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
> http://mizukith.blog91.fc2.com/
>




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