[CML 025727] 核といのちを考える 断絶を越えて 在日被爆者、願いは一つ

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2013年 8月 3日 (土) 01:40:11 JST


新聞記事
朝日新聞・WEB
2013.7.30

核といのちを考える 断絶を越えて 在日被爆者、願いは一つ
http://digital.asahi.com/articles/OSK201308010214.html?ref=pcviewer

米国・ニューヨーク。5月2日、現地の平和団体に招かれた在日韓国人の李鐘根
(イジョングン)さん(84)が、米国人高校生たちに広島での被爆体験を語った。

 「原爆を投下したトルーマン大統領の決断を、私は支持する部分もある」。
鐘根さんが語ると、同席した日本女性の被爆者は当惑した表情を浮かべた。

 戦時中から「江川政市」の名で暮らしてきた。
爆心地から2・2キロで被爆し、1カ月生死をさまよった。
韓国原爆被害者対策特別委員会によると、当時の広島市にいた朝鮮人は約10
万人。
うち5万人が被爆したとみられるが、被爆体験を明かさない人もいる。

 鐘根さんが国籍と本名、そして被爆したことを語り始めたのは昨年1月。
国際交流NGOが主催し、被爆者が世界を巡る船上で体験を語る「証言航海」に
参加した時のことだ。

 2年前の福島第一原発の事故がきっかけだった。
「放射能の恐ろしさを語るべきだ。それは原発だけでなく、原爆も同じだ」と考えた。 

ニューヨークでの発言には、日本が他国を侵略しなければ原爆投下もなかった
はずだとの思いを込めた。
「日本は戦争責任も忘れるべきでない」

 米国から帰った直後の5月20日、韓国の大手紙・中央日報に、広島と長崎への
原爆投下を「神の懲罰であり人間の復讐だった」としたコラムが掲載された。

 「原爆を落としたのは神でなくアメリカだ。筆者は罪のない多くの同胞が原爆に
焼かれたことを知っているのか」。
鐘根さんは報道にやりきれなさを覚えた。
日本人とも祖国の同胞とも相いれない部分を突き付けられた気がした。

 コラムに心をかき乱された、もう一人の李さんがいる。
広島県朝鮮人被爆者協議会会長の李実根(リシルグン)さん(84)だ。
「原爆は日本人の上にだけ落ちたと思っているのか」と落胆した。

 ただ、朝鮮籍の実根さんが最近気になるのは、核開発に走る祖国・北朝鮮の
動きだ。
「多くの在日朝鮮人が被爆者になった事実を踏まえ、核兵器は絶対悪だと認識
していたはずなのに」

 実根さんは2年前、ニューヨークで核保有国の大使館や公館を訪ね、
核廃絶を訴えた。
しかし祖国・北朝鮮の国連駐在代表部には面会を拒まれた。

 「これが祖国の答えなのか」。怒りと情けなさがこみ上げた。

 2人の李さんは50年ほど前、何度か顔を合わせていた。
6月に再会し、鐘根さんがニューヨークでの発言を説明すると、実根さんは
率直に言葉を返した。

 「私は違う。原爆を落とさなくても戦争は終わった。米国は反省すべきだ」

 ただ、ともに日本で生きてきたコリアンとして、核廃絶への思いは重なる。

 鐘根さんは「日本の若者は歴史を学び、日本が世界からどう思われている
のかを考えてほしい。被害者の視点だけで核廃絶を唱えても、それは独り
よがりだ」。
実根さんも応じる。
「北朝鮮、韓国、日本は相手のことを考え、対話を重ねてほしい。
信頼が深まれば、核なき世界へ力を合わせる日がきっと来る」



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