[CML 023775] Re: 「原発ゼロノミクス」再論へのレスポンスについて

pkurbys at yahoo.co.jp pkurbys at yahoo.co.jp
2013年 4月 18日 (木) 01:54:49 JST


岩下様 

紅林です。

\茲砲盻劼戮泙靴燭茲Δ法◆屐悒┘優襯ー消費とGDPはパラレルな関係』
という点は、一般に承認されていること」では全くありません。それは日本
の現実ではあっても、世界の現実ではありません。それは、日本の産業界
が、省エネ努力、エネルギー効率の向上を怠ってきたからであり、その違
いは同じ工業国である、ドイツなどと比較してみればわかることです。
(先に紹介した表をご覧ください。)

私は、経済の本来の「成長」を考えるとき、GDPでは考えていません。
GDPは市場経済的なものさしであり、労働実体を反映していません。
商品経済化、売買されなければ、社会的に有益な労働であっても、
GDPにカウントされません。岩下さんの言われるように、「自家生産〜消費
ならGNPカウントは「0」です」。反対に、社会に有害なもの(その最たる物
が、人を殺す道具である兵器生産)、無用なものであっても、売れさえすれば、
GDPを押し上げます。まさに投機やバブルがそうであり、「アベノミクス」とか
称して、バブルをあおっても、GDPは増加します。従って、GDPは、一定の
カッコつきの「指標」ではあっても、それにとらわれることは危険です。
私は経済の一定の成長は必要だと思っていますが、「GNP成長論」や
「GDP成長論」を唱えたことはありません。

なお私自身は、「成長」と言った場合、量的拡大のみで捉えてはいません。
より重要なのはその質であり、中身です。人間労働の苦痛を減らし、人々
の生活を公平に豊かに充実させるものでなければなりません。その物的
条件を整えるのが経済です。

資本主義的な「利潤の極大化」を求める「成長至上主義」にも、量的拡大
のみを求める旧ソ連型の「生産力主義」にも反対です。

私はその意味で、「成長の限界」論や「脱成長論」にも一定の意義を見出
していますが、人類にとっては物的生産(現代においては、ソフトの技術や
人的サービス業務も含むが)の進化(深化)・成長は必要と考えます。

原子力に代表されるような「重厚長大」型の産業(それには巨大資本の
独占と権力の集中が伴う)から、再生可能エネルギー(自然エネルギー)
を基盤とする、地域分散型の経済・社会システムに変えて行くことが必要
であると、私は考えます。私自身は、自然エネルギーであっても、ソフト
バンクの孫さんらのメガソーラーやメガ風車には反対です。(原子力よりは
ましなので、それを一刻も早くなくすためには、過渡的には一定の協力は
必要と思っていますが。)そうではなくて、デンマークやドイツで多く行われ
ている、地域住民による運営、市民事業や、協同組合による運営が望ま
しいと思っており、それは市民自治を育むことになると思っています。

                              紅林進
                              tkurbys at yahoo.co.jp


--- On Wed, 2013/4/17, yo3only <yo3only at jcn.m-net.ne.jp> wrote:


>
>立川の岩下です
>紅林さんから、「エネルギー消費とGDPはパラレルな関係にあり、GDPは50%低下
>することになるが、それでも「成長」を論ずることができるのか?」――という点に関し
>ご意見をいただきました。ありがとうございました。
>
>以下、ご回答します。
> 屮┘優襯ー消費とGDPはパラレルな関係」という点は、一般に承認されていること 
>
> であるとともに、『日本のエネルギー2010』(資源エネルギー庁)で示されている現実です
>△世箸垢譴丱┘優襯ー消費の半減はGDPの半減を意味し、「脱原発は経済成長の
> チャンス」という主張のおかしさを指摘しています
>「省エネ技術や産業構造の転換」により、エネルギー消費は半減してもGDPは増やせる
> といったご主張のようですが、以下の点を再考なさってください。
> 1)GDPが±「0」としても、エネルギー効率の倍増が必要です(私は2050年までで25%の
>  効率化は容易だろうと述べましたが、効率倍増の技術的根拠は怪しそうです)
> 2)一方「飯田シナリオ」は、50年までの人口減の趨勢を考慮すれば、25%の省エネ・節電
>  しか考えていません
> 3)また「産業構造の転換」は第3次産業化、事務労働化などを想定されているのでしょうが、
>  それは製造業の海外移転、国内の労働の管理業務化、多消費型の生活を意味します。 
>
>  原発輸出も一種の「産業構造の転換」ですので、安易にこの言葉は使えません
> 4)「分散型エネルギー社会の構築」といったことを本気でお考えなら、それはGNP成長論と
>  矛盾するのではないでしょうか(自家生産〜消費ならGNPカウントは「0」です) 
>
>い覆、eシフトの報告類は読んでいます。成長と原発の関係を論じ始めたのは昨年11月
> からのことですが、それは「掘▲┘優襯ー・環境のシナリオの論点」などにおける成長志向
> に危惧を感じたからでした
>
>
>-----Original Message----- 
>From: tkurbys at yahoo.co.jp
>Sent: Tuesday, April 16, 2013 2:41 PM
>To: labor-members at labornetjp.org
>Subject: Re: [labor-members 31804] 「原発ゼロノミクス」再論―原発をなくす反資本主義の理念
>
>岩下様
>
>紅林進です。
>
>今は、私も時間がないので、岩下さんが出された論点の内、△
>「▲┘優襯ー消費とGDPはパラレルな関係にあり、GDPは50%低下
>することになるが、それでも「成長」を論ずることができるのか?」
>についてのみ、「エネルギー消費とGDPはパラレルな関係にあ」る
>という、政府や原子力村の連中が、原発の必要性、原発を稼動させ
>ないと、経済成長ができなくなる、雇用も危うくなるというウソが、
>まかり通っているので、その謬論を暴くため(「原発ゼロノミクスス」
>キャンペーンはそのためでもある)にも、私も多少関わった、以下の
>報告書の経済成長とエネルギー消費、電力消費は、パラレルな関係
>であるのではなく、これからは、省エネ技術の向上や産業構造の転換
>により、経済成長をしても、必ずしも、エネルギー消費、電力消費は
>増えるのではなく、日本はその点で、ドイツなどの諸外国に著しく立ち
>遅れていることがわかると思います。
>
>下記報告書の該当部分をご参照ください。
>
>
>私も参加しています「エネルギーシナリオ市民評価パネル」(略称:エネパネ)
>では、昨年5月30日(水)、報告書『エネルギー・環境のシナリオの論点〜
>持続可能なエネルギー社会の実現のために 〜』を発表しました。
>https://kikonetwork.sakura.ne.jp/enepane/report20120530.pdf
>
>GDPの伸びとエネルギー消費、電力消費の関係については、
>その報告書本文14〜46ページの下記をご覧ください。
>
>図表は貼り付けられないので、省略しますが、特に下記の2つは、報告書
>の方の図をご確認ください。
>
>図I-2-1 GDP と一次エネルギー供給の関係(出典:IEA エネルギー統計)
>図I-2-3 GDP と電力消費量の推移(出典:IEA エネルギー統計)
>
>(以下、報告書『エネルギー・環境のシナリオの論点』より関係部分のみ抜粋)
>
>
>2.経済とエネルギーの将来の見通し
>
>2.1 世界的な経済とエネルギーの関係の変化
>
>20 世紀は、GDP の増加とエネルギーの増加が比例する経済社会構造が主流で
>あった。しかし、最近では、産業構造の転換(エネルギー多消費製造業から付加
>価値の高い製造業へ、サービス業へ)や省エネ対策の実施によって変化し、GDP
>当たりのエネルギー消費量は減る傾向にある。一方、日本では石油ショック後に
>改善したGDP当たりエネルギー消費量は、1990 年以降になって横ばい傾向となっ
>ている(図I-2-1)。
>
>GDP 当たりのCO2 排出量は、先進国では経済のサービス化、すなわち産業構造
>の転換によって自然に減る指標だが、図I-2-2 のように、1990 年以降の改善率を
>比較すると日本とイタリアはとりわけ低い。これは、省エネ・CO2削減が進まなかっ
>たことと低い経済成長率のためである(図I-2-2)。
>
>日本は石油ショックで大きな努力をしたため、1990 年以降はもはや省エネの余地
>がないという話が聞かれるが、1973〜1990 年までの改善率を比較すると、日本は
>欧米と比較して特に高い削減を実現したわけではないこともわかる。
>
>GDP と電力消費の関係では、電力化(エネルギーに占める電気の割合が増加)
>の傾向、産業構造転換や省電力対策の3つにより、早い国では1990 年以降GDP
>あたり電力消費量が減ってきた。日本は、2000 年以降になって、フランスやギリシャ 
>
>などとともに減る傾向に転じたが、全体の中ではかなり遅い(図I-2-3)。
>
>すでにGDP と温室効果ガスの関係では、日本やイタリアのようにGDP 成長の小さ
>い国はGDPと温室効果ガスとの乖離が小さいが、ドイツのような「ものづくり」の国
>でも、温室効果ガス排出量を減らしながら、日本よりもGDP の増えた国が西欧に
>は多い(図I-2-4)17。
>
>
>※なお報告書全文は下記サイトからダウンロードできます。
>https://kikonetwork.sakura.ne.jp/enepane/report20120530.pdf
>
>この報告書を基に、『原発も温暖化もない未来を創る』(平田仁子編著、コモンズ)
>という書籍にもなり、市販されています。
>
>
>同様の内容のものは、やはり私もメンバーの一員として作成に関わった、
>eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)・市民委員会が、
>2011年12月8日(木)に発表した、「脱原発・エネルギーシフトの基本方針
>〜福島原発事故の反省と新しいエネルギー政策の実現に向けて〜」でも
>述べられており、<エネルギー大量消費社会からの脱却>、<分散型
>エネルギー社会の構築>を提唱しています。
>
>eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)・市民委員会
>「脱原発・エネルギーシフトの基本方針」(2011年12月8日(木)発表) 
>http://e-shift.org/wp/wp-content/uploads/2011/12/111208AlternativeBasicPolicy.pdf
>
>
>なお「エネルギーシナリオ市民評価パネル」(略称:エネパネ)の報告書
>『エネルギー・環境のシナリオの論点』も、eシフト(脱原発・新しいエネル
>ギー政策を実現する会)・市民委員会の「脱原発・エネルギーシフトの
>基本方針」(2011年12月8日(木)発表)も、私もそのメンバーの一員として
>作成には関わりましたが、すべて私の意見が反映されるわけではなく、
>部分的には、私と見解を異にすることもあることは付言しておきます。
>
>
>紅林進
>
>--- On Mon, 2013/4/15, yo3only <yo3only at jcn.m-net.ne.jp> wrote:
>
>
>>
>>立川の岩下です。
>>先日、「『原発ゼロノミクス』キャンペーンは、反原発運動をどこに導くのか?」
>>という文章をBlog に掲載しました。
>>それに対しいくつかレスポンスをいただきましたので、再び論じる次第です。
>>
>>論点は、
>>“單津也さんの「2050年にエネルギー消費50%減」というシナリオは本当に
>> 革新的なのか?
>>▲┘優襯ー消費とGDPはパラレルな関係にあり、GDPは50%低下することに
>> なるが、それでも「成長」を論ずることができるのか?
>>資本主義の「鬼っ子」である原発をなくすためには、成長を拒否し、世界の
>> 人々と連帯していく必要があるのではないか?・・・というもの。
>>
>>下記からご一読ください
>>Blog: http://yo3only.cocolog-nifty.com/blog/
>>なお、ペイントのプログラムがうまく働かず、図表を入れるためにPDFファイルに
>>なっています。不都合な方にはワードのデータをお送りします。ご連絡を・・・
>>
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