[CML 023733] Re: 「原発ゼロノミクス」再論―原発をなくす反資本主義の理念

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2013年 4月 16日 (火) 14:33:37 JST


岩下様

紅林進です。

今は、私も時間がないので、岩下さんが出された論点の内、△
「▲┘優襯ー消費とGDPはパラレルな関係にあり、GDPは50%低下
することになるが、それでも「成長」を論ずることができるのか?」
についてのみ、「エネルギー消費とGDPはパラレルな関係にあ」る
という、政府や原子力村の連中が、原発の必要性、原発を稼動させ
ないと、経済成長ができなくなる、雇用も危うくなるというウソが、
まかり通っているので、その謬論を暴くため(「原発ゼロノミクスス」
キャンペーンはそのためでもある)にも、私も多少関わった、以下の
報告書の経済成長とエネルギー消費、電力消費は、パラレルな関係
であるのではなく、これからは、省エネ技術の向上や産業構造の転換
により、経済成長をしても、必ずしも、エネルギー消費、電力消費は
増えるのではなく、日本はその点で、ドイツなどの諸外国に著しく立ち
遅れていることがわかると思います。

下記報告書の該当部分をご参照ください。


私も参加しています「エネルギーシナリオ市民評価パネル」(略称:エネパネ)
では、昨年5月30日(水)、報告書『エネルギー・環境のシナリオの論点~ 
持続可能なエネルギー社会の実現のために ~』を発表しました。 
https://kikonetwork.sakura.ne.jp/enepane/report20120530.pdf

GDPの伸びとエネルギー消費、電力消費の関係については、
その報告書本文14~46ページの下記をご覧ください。

図表は貼り付けられないので、省略しますが、特に下記の2つは、報告書
の方の図をご確認ください。

図I-2-1 GDP と一次エネルギー供給の関係(出典:IEA エネルギー統計)
図I-2-3 GDP と電力消費量の推移(出典:IEA エネルギー統計)

(以下、報告書『エネルギー・環境のシナリオの論点』より関係部分のみ抜粋)


2.経済とエネルギーの将来の見通し

2.1 世界的な経済とエネルギーの関係の変化

 20 世紀は、GDP の増加とエネルギーの増加が比例する経済社会構造が主流で
あった。しかし、最近では、産業構造の転換(エネルギー多消費製造業から付加
価値の高い製造業へ、サービス業へ)や省エネ対策の実施によって変化し、GDP 
当たりのエネルギー消費量は減る傾向にある。一方、日本では石油ショック後に
改善したGDP当たりエネルギー消費量は、1990 年以降になって横ばい傾向となっ
ている(図I-2-1)。

 GDP 当たりのCO2 排出量は、先進国では経済のサービス化、すなわち産業構造
の転換によって自然に減る指標だが、図I-2-2 のように、1990 年以降の改善率を
比較すると日本とイタリアはとりわけ低い。これは、省エネ・CO2削減が進まなかっ
たことと低い経済成長率のためである(図I-2-2)。

 日本は石油ショックで大きな努力をしたため、1990 年以降はもはや省エネの余地
がないという話が聞かれるが、1973~1990 年までの改善率を比較すると、日本は
欧米と比較して特に高い削減を実現したわけではないこともわかる。

 GDP と電力消費の関係では、電力化(エネルギーに占める電気の割合が増加)
の傾向、産業構造転換や省電力対策の3つにより、早い国では1990 年以降GDP
あたり電力消費量が減ってきた。日本は、2000 年以降になって、フランスやギリシャ
などとともに減る傾向に転じたが、全体の中ではかなり遅い(図I-2-3)。

 すでにGDP と温室効果ガスの関係では、日本やイタリアのようにGDP 成長の小さ
い国はGDPと温室効果ガスとの乖離が小さいが、ドイツのような「ものづくり」の国
でも、温室効果ガス排出量を減らしながら、日本よりもGDP の増えた国が西欧に
は多い(図I-2-4)17。


 ※なお報告書全文は下記サイトからダウンロードできます。 
https://kikonetwork.sakura.ne.jp/enepane/report20120530.pdf

この報告書を基に、『原発も温暖化もない未来を創る』(平田仁子編著、コモンズ)
という書籍にもなり、市販されています。


同様の内容のものは、やはり私もメンバーの一員として作成に関わった、
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)・市民委員会が、
2011年12月8日(木)に発表した、「脱原発・エネルギーシフトの基本方針
~福島原発事故の反省と新しいエネルギー政策の実現に向けて~」でも
述べられており、<エネルギー大量消費社会からの脱却>、<分散型
エネルギー社会の構築>を提唱しています。
  
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)・市民委員会
「脱原発・エネルギーシフトの基本方針」(2011年12月8日(木)発表) http://e-shift.org/wp/wp-content/uploads/2011/12/111208AlternativeBasicPolicy.pdf 

  
なお「エネルギーシナリオ市民評価パネル」(略称:エネパネ)の報告書
『エネルギー・環境のシナリオの論点』も、eシフト(脱原発・新しいエネル
ギー政策を実現する会)・市民委員会の「脱原発・エネルギーシフトの
基本方針」(2011年12月8日(木)発表)も、私もそのメンバーの一員として
作成には関わりましたが、すべて私の意見が反映されるわけではなく、
部分的には、私と見解を異にすることもあることは付言しておきます。


                                   紅林進

--- On Mon, 2013/4/15, yo3only <yo3only at jcn.m-net.ne.jp> wrote:


>
>立川の岩下です。
>先日、「『原発ゼロノミクス』キャンペーンは、反原発運動をどこに導くのか?」
>という文章をBlog に掲載しました。
>それに対しいくつかレスポンスをいただきましたので、再び論じる次第です。
>
>論点は、
>“單津也さんの「2050年にエネルギー消費50%減」というシナリオは本当に
> 革新的なのか?
>▲┘優襯ー消費とGDPはパラレルな関係にあり、GDPは50%低下することに
> なるが、それでも「成長」を論ずることができるのか?
>資本主義の「鬼っ子」である原発をなくすためには、成長を拒否し、世界の
> 人々と連帯していく必要があるのではないか?・・・というもの。
>
>下記からご一読ください
>Blog: http://yo3only.cocolog-nifty.com/blog/
>なお、ペイントのプログラムがうまく働かず、図表を入れるためにPDFファイルに
>なっています。不都合な方にはワードのデータをお送りします。ご連絡を・・・
>
>              


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