[CML 020140] 広河隆一氏の「最初の小児甲状腺がんの症例の報に接して」という論は無思慮、思考停止の論でしかない

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2012年 9月 29日 (土) 18:17:40 JST


どうしてこうした無思慮、思考停止の論理を展開してやまないのでしょう? 結果としてガセネタとなっています。

上記はNPJのインターネット・メディアに掲載されている広河隆一氏(「デイズ・ジャパン」発行・編集長)の「最初の小児甲状腺がん
の症例の報に接して」(DAYSから視る日 2012年09月28日)の記事のことについて言っています。そして、その無思慮、思考停止の
記事をこれもまた無思慮、思考停止状態で掲載するNPJ編集部に対して言っています。 


http://daysjapanblog.seesaa.net/article/294638739.html

広河氏は上記記事で次のように言っています。

「今回の小児甲状腺がんの発症は、時期が早すぎるため、放射能とは関係ない、つまり原発事故とは関係ないと医学者たち
は言う。そして8万人に一人という数字は、ふつうでもありうる数字だと言う。しかしこれまで彼らは、小児甲状腺がんは100万
人に一人しか現れないと繰り返し発言していたのではなかったか。8万人に1人発症するのが普通だというなら、福島県の子
どもの人口30万人余に対して、これまで毎年平均して3-4人の小児甲状腺がんが現れていたとでもいうのか。そんなデータ
はあるはずがない。」

しかし、「8万人に一人という数字は、ふつうでもありうる数字だ」などと「医学者たち」の誰が言ったというのでしょう?

そんなことは誰も言っていないでしょう。上記の「8万人」という数字が出てくるのは次のような記事です。

「東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」の検討委員会(座長・山下
俊一福島県立医大副学長)が11日開かれ、事故発生当時18歳以下を対象とした甲状腺検査について、1人が甲状腺がん
と報告された。/甲状腺検査の対象は約36万人で、これまで結果が判明したのは約8万人」(共同通信 2012/09/11)。
http://www.47news.jp/CN/201209/CN2012091101001721.html

「これまでの調査で425人が『一定の大きさのしこりなどが見られるため2次検査が必要』とされた。60人が2次検査を受け、
うち38人の結果が判明。この中の1人ががんと判断された。」(産経新聞 
2012.9.11)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120911/dst12091117360018-n1.htm

事実は、甲状腺検査で結果が判明した約8万人のうちの「1人ががんと判断された」ということでしかありません。誰も「8万人に一人
という数字は、ふつうでもありうる数字だ」などとは言ってはいません。どうして広河氏はこのようなウソをでっちあげるのでしょう?
私にはなにかに憑かれている、としか思えません。

また、「小児甲状腺がんは100万人に一人」という数字についても下記のブログ記事によれば次のような文脈で使われています。

「福島県立大学の鈴木教授は『小児甲状腺がんは100万人に一人から二人の頻度といわれていたが、自覚症状が出てから
診察する場合がほとんどで、今回のようにすべての子どもを対象とした検査の前例がないため、比較できない』と述べた。」
http://ameblo.jp/concentric-circle/entry-11366523048.html

福島県立大学の鈴木教授は「小児甲状腺がんは100万人に一人から二人の頻度といわれていた」とこの件に関するこれまでの
医学界における常識的知識を紹介しているだけで、自ら進んで「小児甲状腺がんは100万人に一人から二人の頻度」などと主張
しているわけではありません。鈴木教授はその医学的知識を紹介した上で「(これまでの検査は)自覚症状が出てから診察する場
合がほとんどで、今回のようにすべての子どもを対象とした検査の前例がないため、比較できない」と医者、科学者としてきわめて
常識的な回答をしているだけで、「これまで彼らは、小児甲状腺がんは100万人に一人しか現れないと繰り返し発言していたので
はなかったか」などと責められ、批判されるいわれはなにもないといわなければならないでしょう。第一、事実を説明することと、「小
児甲状腺がんは100万人に一人しか現れないと繰り返し発言していた」こととはまったく性質を異にします。私には広河氏はインネ
ンをつけているとしか思えません。

内部被ばくの危険性に警鐘を鳴らすのはきわめて重要な課題だと私は思っています。しかし、内部被ばくの危険性をいうために、
あまりにつくられた(あるいは思慮のない)ウソが多すぎる。あるいは全体を見ることのない非科学的な一面的な主張が多すぎる。
あるいは主観に凝り固まった言い掛かりのたぐいの主張が多すぎる。このようなことではいけない、と私は逆に警鐘を鳴らしたいと
思います。


注:いわずもがなのことを説明しておかなければなりませんが、私はこの件に関して鈴木氏の言説の意味するところ(もっと一般的
に言えば人の言説の意味するところ)について述べているのであって、それ以上の意味はまったくありません。勘違いなさらないよ
うにお願いしたいと思います。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/ 



CML メーリングリストの案内