[CML 020060] 日本共産党、「即時原発ゼロ」の新方針を掲げる

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2012年 9月 26日 (水) 22:14:05 JST


紅林進です。
 
日本共産党は、311以降、昨年6月の「原発からのすみやかな撤退、
自然エネルギーの本格的導入を」という提言で、「5~10年以内を目標
に原発から撤退するプログラムを政府が策定する」としていましたが、
9月25日、「『即時原発ゼロ』の実現を―日本共産党の提言」を出し、
「即時原発ゼロ」の主張を掲げることになりました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-26/2012092605_01_0.html
 
これは非常に大きな前進だと思います。
もちろん日本共産党は、政権政党でも、国会で多数の議席を占めている
わけでもないので、直ちに政府の原発政策に影響を与えて、脱原発の方向
に現実を変えるわけではありません。
 
しかし、これまで脱原発に一番熱心だった社民党も含めて、国会に議席を
有する政党で、「即時原発ゼロ」を掲げている政党はありませんでした。
(社民党は、「直ちにすべての原子力発電を廃止することは現実的では
ありません。社民党は、電力総需要の抑制や省エネの推進をはかり、
代替エネルギーの開発を進めながら、危険性の高い原子炉や古くなって
運転寿命に達した炉から順次、廃炉としていく段階的なアプローチを主張
」(同党ホームページ)している。)
 
現在、国会に議席を有さない政党では新しくできた「緑の党 Greens Japan」
(まだ「政党要件」を満たしていないので、正確には「政党」ではなく「政治団体」)
などは、「原発の即時全廃」を掲げていますが、国会にはまだ議席を持って
いません。
 
こういう中で、日本共産党が、正面から「即時原発ゼロ」を掲げた意味は
大きいです。とりわけ、かつては「原子力の平和利用」と言って原発を
基本的には容認していた同党が、3.11を経て、これだけ大きく政策転換
をしたことは評価すべきです。(もっとも、かつての「原発容認」の反省は
同党からあまり聞かれず、その総括は必要と思いますが。)
 
同党が、「即時原発ゼロ」に踏み切った背景には、この夏、実際上、原発なし
でも電気は足りたという現実(現在、再稼働を強行された、大飯原発、3号機、
4号機のみが稼働しているが、現在の日本の原発依存度は1% 程度である。)、
首相官邸前の再稼働反対の巨万のデモなどの国民・市民の原発を継続すること
への強い反対や、「政府がおこなったパブリックコメント(意見公募)では8割が
『即時原発ゼロ』を求め、福島市の聴取会では『すべての原発の即廃炉』を
求める声が圧倒的」というように、福島事故から1年半を経過し、国民の世論
が大きく変化したことが大きかったと思います。
 
そして同党は、この新提言で、「過渡的な緊急避難として、火力での電力確保
が必要だが、その時期は5~10年程度とし、その間に、再生可能エネルギー
と低エネルギー社会への移行をはかる」としています。
 
社民党は、この間、再稼働反対を国会の場で一番熱心にやってきた政党
(しかし同党の議席はわずかなので、政治的影響力は限られている)と
思いますが、「即時原発廃止」を掲げず、「段階的アプローチ」にとどまって
いては、国民・市民の動きに取り残されると思います。
 
地震のほとんどないドイツならば、2022年まででもいいかも知れませんが、
世界的に見ても、稀な地震地帯、地震の巣の上にある、そして地震の
大活動期に入ったといわれる日本列島においては、2030年はおろか、
2020年までも待つことはできず、即時全原発稼働ゼロにすべきです。
というか、現実は、大飯原発3号機、4号機の2機を除いて、実質上、
「原発稼働ゼロ」に限りなく近くなっています。再稼働をさせなければ、
「原発稼働ゼロ」は可能なのです。
 
それを阻んでいるのは、今回のきわめて不十分な「革新的エネルギー
・環境戦略」さえ、閣議決定させず、「原発ゼロ」を何が何でも葬り去ろう
とする、日本経団連等の財界と、米国などの圧力、そして原子力ムラの
人々の抵抗です。


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