[CML 020000] Re: 福島県の子ども甲状腺検査:嚢胞有病率の上昇と被ばくレベルの関係

OHTA, Mitsumasa otasa at nifty.com
2012年 9月 23日 (日) 22:48:57 JST


田島さん

県北地域は、4市3町1村で構成され、人口の59%、面積の43%を福島市が占めているということです。

県北地方振興局 県北地域の概要
http://www.pref.fukushima.jp/kenpoku/shinko/kikaku/gaiyou.html
福島県ホームページ - 組織別 - 市役所・町村役場一覧
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=10075#soso

相馬、南相馬両市は相双ですが、相馬市は第1グループ、第2グループのどちらにも挙がっていません。

第1グループには相双以外にも、田村市(県中)、伊達市(県北)、川俣町(県北)が含まれます。県中の被ばくレベルは、報告書によれば、県北と相双の中間です。福島市が県北を完全に代表するわけでもないし、第1グループと第2グループは相双と県北の厳密な比較にはなりませんが、報告書に基づけば異なる被ばくレベルの大まかな比較にはなるでしょう。

第2グループが福島市主体ということで、県北の線量推計を参照しました。

「基本調査が、今後の長期にわたる健康管理の重要な基礎資料であり、自らの外部被ばく線量を知る唯一の機会である」

この認識自体が間違っていると思いますし、まったく内部被ばくを考慮していないことが問題ですが、「県民健康管理調査 基本調査 外部被ばく線量推計結果」と明記されているように、線量推計は外部被ばくのみのようです。

また「4ヶ月間の積算実効線量推計値ではあるが」とあります。

オリジナルプルームの直接吸引に加え、いったん土壌に沈積した後、舞い上がった砂塵の吸引による影響も、当初の数カ月は特に重要であるでしょう。初期プルームで重要なヨウ素の他にも、バンダジェフスキーの研究で甲状腺に集積しやすいことが明らかになっているセシウムも重要ということになります。

加えて、これです。

爆発前から放射能漏れ? 双葉の上羽鳥毎時1590マイクロシーベルト
http://www.minpo.jp/news/detail/201209223793
「1号機が水素爆発を起こす直前の昨年3月12日午後3時」
「双葉町上羽鳥は第一原発から北西に5.6キロの地点」

美浜の会も昨年の段階で強調していたことです。

海外の論文が示す津波の前の放射能放出−福島第一原発1号機
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/discharge_btsunami.pdf
「この頃、14:40に地上10mで風速1.9m/sの南東の風が吹いていた(左図)。この状態がしばらく続いたとすると、15:29にMP3がキャッチした放射能は1号機を15:16頃に出たことになる。」(3月11日の事象)

福島第一原発から北西の相双、県北の住民は地震直後から既に、濃厚なキセノン133プルームを吸引していた可能性があります。逆に、福島第一原発から南の相双(広野町、楢葉町、富岡町、川内村)は、本当の初期被ばくからは逃れた、ともいえます。

双葉郡 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8C%E8%91%89%E9%83%A1

ともかく、報告書の(外部)線量推計値の絶対値は信頼できませんが、一応、前提としました。

今日は、昨日の放射線対策をすすめる東葛・茨城県南部ネットワークによる土壌汚染プロジェクト発表会・松井英介さん勉強会に引き続き、その記者会見に参加し、記者らに今回の記事など、東葛地域で健康検査をすべき理由をしたためた文書を渡してきました。

山下長崎調査と山下福島調査の結果を比較できないという問題が取り上げられています。比較できないとするなら、なおさら、長崎での結果と福島での結果が同じである、という結論を下すのでなく、比較できるよう、放射線による影響の有無を検討できるよう、福島調査の生データを公表するなり、長崎調査の詳細を公表するなり、世界における同様の研究結果と比較するなりの責任を、市民は山下氏に迫るべきです。

太田光征

(2012/09/23 4:47), T. kazu wrote:
> [uniting-peace]グループの掲示板に投稿があったことを、Yahoo!グループよりお知らせいたします。
> ---
> 
> 太田さん
> 精しい分析有難うございます。
> 
> 県北と相双の対比ということでございますが、
> 県北とは、相馬市および南相馬市のことでしょうか?
> 
> もしそうなら、
> 県北は避難しなかった人、もしくは短期避難が多く、
> 主にCs134とCs137に依拠する空間線量の長期積算値は、
> 今も長期避難中の相双地区の住民より、高いかもしれません。
> 
> 福島市を県北としますと、
> 福島市に逃げのいびた相双地区の方々は、もともとの福島市住民より高くなるはずです。
> 
> もっとも同じ福島市でも、渡利地区のような高線量地区とそうでない地区では、かなりの差があります。
> 
> しかしながら、Iー131の初期被曝となりますと、
> 汚染濃度の高い地区に逃げた相双地区の住民の方が
> 被爆量は高いはずです。
> 
> 福島県県民健康管理調査検討委員会が、調査の第一期として
> 相双地区の小児(18歳以下)を選んだのもそのせいです。
> 
> だのに、発表された結果、
> 第一期の相双地区と第2期の主として福島市との
> のう胞有病率を比べますと、後者の方が高いということになっており、
> 不可解です。
> つまり、Iー131の予想される初期被曝量との、逆相関を示しているからです。
> 
> ni0615田島拝
> 
> ________________________________
>> To: uniting-peace at yahoogroups.jp
>> From: otasa at nifty.com
>> Date: Sun, 23 Sep 2012 03:32:11 +0900
>> Subject: [uniting-peace][22907] 福島県の子ども甲状腺検査:嚢胞有病率の上昇と被ばくレベルの関係
>>
>> グループのメインページ<http://rd.yahoo.co.jp/media/groups/mail/main/?http://groups.yahoo.co.jp/group/uniting-peace>
>> |
>> 掲示板<http://rd.yahoo.co.jp/media/groups/mail/messages/?http://groups.yahoo.co.jp/group/uniting-peace/messages>
>>
>> Yahoo!グループ<http://rd.yahoo.co.jp/media/groups/mail/?http://groups.yahoo.co.jp/>
>> -
>> ヘルプ<http://rd.yahoo.co.jp/media/groups/mail/?http://help.yahoo.co.jp/help/jp/groups/>
>>
>>
>> [uniting-peace]グループの掲示板に投稿があったことを、Yahoo!グループよりお知らせいたします。
>> ---
>> [転送・転載歓迎します。重複受信の際はご容赦ください。]
>>
>> 福島県の子ども甲状腺検査:嚢胞有病率の上昇と被ばくレベルの関係
>> http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/293739672.html
>>
>> 福島県は第1回グループ(2012年3月末)に引き続き、第2回グループ(2012年8月末)について、子どもの甲状腺検査の結果を公表した。嚢胞有病率が上昇しているが、被ばくレベルの違いと関係しているだろうか。
>>
>> 対象者:
>>
>> 第1回グループ(2012年3月末)
>> 第6回福島県「県民健康管理調査」検討委員会
>> http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240426shiryou.pdf
>> 47,766名:田村市(県中)、南相馬市、伊達市(県北)、川俣町(県北)、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村(県北・県中以外は相双)。
>>
>> 第2回グループ(2012年8月末)
>> 第8回福島県「県民健康管理調査」検討委員会
>> http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240911kentouiinkaisiryou.pdf
>> 対象者:福島市(県北)の44,959名+福島市以外216名※2
>> ※2
>> 福島市以外には、南相馬市、伊達市(県北)、田村市(県中)、川俣町(県北)、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、広野町、飯舘村などが含まれる(県北・県中以外は相双)。
>>
>> 結果(「検討委員会」報告書中):
>>
>> 第1回グループ
>> 5.1mm以上の結節(solid nodule):184人(0.48%)
>> 5.0mm以下の結節:201人(0.53%)
>> 20.1mm以上の嚢胞:1人(0.003%)
>> 20.0mm以下の嚢胞:13,382人(35.11%)
>> 5.1舒幣紊侶訐瓩20.1舒幣紊稜綱ΑB判定):186人(0.5%)
>> 5.0舒焚爾侶訐瓩20.0舒焚爾稜綱ΑA2判定):13,459人(35.3%)
>>
>> 第2回グループ
>> 5.1mm以上の結節:232人(0.55%)
>> 5.0mm以下の結節:153人(0.37%)
>> 20.1mm以上の嚢胞:3人(0.007%)
>> 20.0mm以下の嚢胞:18,136人(43.12%)
>> 5.1舒幣紊侶訐瓩20.1舒幣紊稜綱ΑB判定):239人(0.6%)
>> 5.0舒焚爾侶訐瓩20.0舒焚爾稜綱ΑA2判定):18,119人(43.1%)
>>
>> 考察:
>>
>> 第8回報告書の「甲状腺検査の結果概要2
>> 年齢区分・性別・年度による判定割合」(16ページ)によれば、4つの年齢区分のいずれでも8月末の方がA2判定の嚢胞および結節(英語ではまとめてnoduleと呼ばれる)の有病率(prevalence)が増加しており、B判定についてもほとんどの年齢区分で8月末に有病率が増加していることから、これらの有病率の増加は検査対象者の年齢分布の違いによるものではないと思われる(嚢胞および結節は一般に年齢が高いほど多いことが知られている)。
>>
>> 土地の汚染度に関しては、3月末の検査対象地域(主に相双)は8月末の検査対象地域(主に福島市=県北)より高いが、第8回報告書の「【先行調査+全県民調査】実効線量別推計結果内訳」(11ページ)によれば、福島県の中でも地域によって「外部被ばく」のレベルが異なる。
>>
>> 「基本調査」の回答率が22.9%、線量推計率が26.0%(同1ページ)なので全体の推計ができているわけではないが、県北の住民の被ばくレベルは1mSv未満が33.5%、1mSv以上が66.4%であるのに対して、相双は1mSv未満が72.5%、1mSv以上が27.4%となっている。
>>
>> 県北の住民が相双の住民より被ばくレベルが高いと推定され、県北中心の8月末グループも相双中心の3月末グループと比べて被ばくレベルが高い可能性があることから、8月末における嚢胞および結節の有病率の増加と放射線の関係が心配される。
>>
>> 広島、長崎の原爆被爆者における甲状腺結節と自己免疫性甲状腺疾患の放射線量反応関係 被ばく55-58 年後の調査
>> JAMA 295(9):1011-22, 2006
>> http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/11/dl/s1128-20c.pdf
>> 「全充実性結節、悪性腫瘍、良性結節、のう胞の有病率と線量との正の関係が認められた。」
>>
>> 第8回報告書は「これまでの疫学調査により100mSv以下での明らかな健康への影響は確認されていないことから、4ヶ月間の積算実効線量推計値ではあるが、『放射線による健康影響があるとは考えにくい』と評価される。」(3ページ)としているが、100mSv以下で健康影響を確認している疫学調査※は数多くあり、8月末までの甲状腺検査の結果からも、「健康影響があるとは考えにくい」との結論を現段階で下すことはできない。
>>
>> ※ 内部被曝−資料: 東日本大震災被災者支援千葉西部ネットワーク
>> http://2011shinsaichiba.seesaa.net/article/273231204.html
>>
>> 福島での健康調査を率いる山下俊一氏は、甲状腺検査結果と放射線量の関係を分析できるよう、生データを一刻も早く公表すべきである。また、この検査結果が意味するところを過去の同様の結果と比較するなど、客観的な説明を自ら行う責任を果たさなければならない。
>>
>> 太田光征



CML メーリングリストの案内