[CML 019854] 埼玉・北本イジメ自殺裁判から広がる問題

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2012年 9月 16日 (日) 16:34:48 JST


大津市立皇子山中学校イジメ自殺事件に端を発したイジメが大きな社会問題になっている。イジメ問題はイジメ加害者の非道だけではなく、学校や教育委員会、文部省の無責任体質や隠蔽体質を露呈した。イジメ問題の追及は日本の権力機構そのものへの追及になる。
残念なことにロンドン・オリンピックや竹島や尖閣諸島の領土問題でマスメディア上のイジメ問題の扱いは霞んでしまった。しかし、イジメ問題が日本社会の暗部であることは依然として変わらない。
ネットでのイジメ問題の追及者はアイコンに日の丸を掲げるなど右派も少なくない。ナショナリズムを刺激するオリンピックのメダル獲得競争や領土問題はイジメ問題隠しに格好の材料である。石原慎太郎・東京都知事による尖閣諸島買い取りを出発点とする尖閣問題は作られた紛争との指摘があるが、その動機の一つはイジメ問題隠しである。
イジメ問題は権力の一角である司法の体質も浮き彫りにする。その典型が埼玉県北本市立北本中学校いじめ自殺裁判の東京地方裁判所民事第31部判決であった。これは2005年10月に自殺した埼玉県北本市立中1年の中井佑美さん(当時12歳)の両親が提訴した裁判である。
同級生から「きもい」と悪口を言われ、下駄箱から靴を落とされ、「便器に顔をつけろ」と言われるなどの事実がありながら、判決は「一方的、継続的ではなく、自殺の原因になるようないじめがあったとは認められない」として自殺生徒遺族の訴えを退けた。
http://space.geocities.jp/ijime_saiban/
北本イジメ判決に対しては当然のことながら、非常識と大きく批判された。教育臨床心理が専門の横湯園子・前中央大学教授は、裁判所の事実認定について「いじめのプロセスが全然分かっていない」と批判する(「いじめとの関連否定 北本中1女子自殺訴訟」埼玉新聞2012年7月10日)。
大津イジメ事件を精力的に取り上げるデヴィ夫人も北本イジメ判決について「一体 どの程度の 「いじめ」 であれば 自殺との因果関係を 認めてくれるのでしょうか」と嘆息する。市民団体・市民が求め創るマニフェストの会も裁判官宛に「イジメに対する無理解に基づくものであり、市民感覚から乖離した判決」との抗議文を送付した。
http://hayariki.net/mani/ijime.html
北本イジメ判決の問題として裁判官が事実を確認していないと批判される。「この裁判で『意見書』を書いた専門家も『裁判長は本当に(意見書)読んだのか?』と報告会では首をかしげるばかりであった。」(三上英次「北本中学校・いじめ自殺裁判 東京地裁判決出る!」JANJAN Blog 2012年 7月 12日)
http://www.janjanblog.com/archives/76324
この北本イジメ判決は判決内容の非常識性から判決を書いた裁判官個々の体質に注目を集めている。裁判所の不正を正す会では同じ裁判官による過去の判決も内容も踏まえ、以下のように批判する。「結局何も記録を見ていないということです。今回のいじめ判決も当然舘内裁判官は交代した案件を深く読み込んで判決を下した訳ではありません。何も見ていないのです」。北本イジメ判決の裁判長は東京高裁時代に違法な決定を下したとして被告として訴えられている。
http://treatage.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-c440.html
北本いじめ裁判と同じ三人の裁判官で構成される訴訟も明らかになっている。母親の死後、生前贈与や遺贈が無効であるとして長女が長男と配偶者を訴えた訴訟である。この裁判は一度結審したが、口頭弁論が10月に再開される。原告側は傍聴を呼びかけている。
日時:2012年10月22日14時〜
場所:東京地方裁判所610号法廷
http://beauty.geocities.jp/souzoku_nakano/
奇しくも相続裁判では高齢者イジメが論点になった。原告は被告が入院中の母親の点滴(経管栄養)の注入速度を速め、その後具合の悪くなった母親の治療を拒否し、酸素吸入までも拒否して命を縮めて絶ったと主張する。
被告代理人は「長男が母親の点滴を早めたなどの主張をしておりますが、それは点滴ではなく流動食であり、何ら問題ないものです」と開き直った。しかし、経管栄養は医療行為であり、ミスをすれば患者を死に至らしめる危険のあるものである。医者が定めた流入速度を「時間がかかりすぎる」という理由で勝手に速めて良いものではない。
被告の治療拒否については医師記録の8月20日に「family (son)は延命につながる治療を全て拒否。現在Div.(注:点滴Drip Infusion into Vein)で維持しているのも好ましく思っていないようである」と、被告(son=息子)が母親の生命維持を好ましく思っていないと指摘している。 
この裁判では被告本人が作成した文書を国税庁作成(乙第14号証)と詐称するなどの被告の虚偽も追及している。裁判中には被告が「不見当」としていた遺産の茶道具(李朝染付の花入)を「普段使いとして日常使用していたものであり、箱もなく、原告主張のような貴重な品であるとは思われず、『不見当』とした」との理由で存在を認めるなど虚偽が明らかになったために原告側が弁論再開申立書を提出した。


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