[CML 020480] 劣化ウラン兵器に関する国連決議、採決日迫る。ドナ・マルハーンの呼びかけ(TUPより)

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2012年 10月 16日 (火) 22:08:12 JST


みなさまへ    (BCCにて)松元

先日、ICBUWヒロシマの嘉指信雄さんによる英紙「インディペンデント」の記事「イラクにおける先天性欠損の途方もない増加」を紹介しましたが、今回TUPの許可を得て、「劣化ウラン兵器に関する国連決議」に向けてのオーストラリア人女性ドナ・マルハーンの呼びかけと活躍ぶりを紹介させていただきます。

とくに訳者も解説されているように、放射線被曝や遺伝子食物や化学物質による多様な被害が予測されている今日、個別の因果関係が科学的に証明されなくとも規制措置を可能にする「予防措置原則」は注目されます。

なお、核燃サイクルから生み出される「劣化ウラン兵器」については、すでにECRRが放射線内部被曝の因果関係を認めるべきと、科学的な証拠をあげて警告・勧告しています。

■ TUP本速報:キャンベラからこんにちは――次は何……? ドナ・マルハーン  
http://www.tup-bulletin.org/modules/contents/index.php?content_id=986 

======以下、全文転載=====

◎劣化ウラン兵器に関する国連決議、採決日迫る。11月4日か5日か。 
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オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクで「人間 
の盾」に参加した。04年春にはイラクで米軍包囲下のファッルージャに入り、 
その帰路地元レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにその報告をしてくれ 
た。04年冬から05年春にかけてはイラク・パレスチナ「巡礼の旅」を伝えて 
きた。05年8月には、シンディ・シーハンのキャンプ・ケーシーに駆けつけ、 
アメリカからの報告は、ほとんど実況中継だった。05年12月にはオーストラ 
リアがイラク戦争に最も貢献してきたパイン・ギャップ秘密基地に侵入し、「市 
民査察」を強行して逮捕されたが、08年2月に無罪判決を勝ち取った。09年 
末から10年初頭には、イスラエルによる包囲封鎖に苦しむパレスチナ・ガザ地 
区に入って援助を届け、現地から報告してきた。10年2月に、『普通の勇気 
――わが旅、人間の盾としてバグダードへ』を出版した。11年3月に、アフガ 
ニスタンのカーブルに向かい、地元の「青年平和ボランティア」と共に行動し 
た。12年7月に4度目のイラク訪問を敢行し、劣化ウラン弾などの有毒兵器の 
被害に苦しむファッルージャの女性や子供の現地調査を終え、無事帰国した。 

今年11月に予定される国連総会第一委員会での劣化ウラン兵器使用に関する情 
報公開を求める新決議について、首都キャンベラに乗り込み、精力的にロビー活 
動をしているドナからの報告です。 
なお、今回は、訳文説明のため、《訳者後記》を最後に書き加えました。ご参照 
いただければありがたいと思います。 
                       (翻訳:福永克紀/TUP) 
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キャンベラからこんにちは――次は何……? 
ドナ・マルハーン 
2012年10月10日 

お友達の皆さんへ 

こんにちは、キャンベラからです。ここで私たちは国会議員やジャーナリストと 
会見を重ね、国連での劣化ウラン問題に関するオーストラリアの投票を変えるた 
めに背景説明とロビー活動を続けています。 

ここ数日は忙しくて実り多い日々でした――私たちが話をした議員全員からは支 
持を取り付け、チャンネル・テンのレイト・ニュース番組の関心を呼び込み、今 
夜(10日、水曜日)10時30分からイラクでの私の映像と写真を使った番組 
が放送される予定です。 

私たちは今このキャンペーンの決定的時期を迎えています。投票が3週間後に 
迫っており、今のところ11月4日か5日に予定されているのです。 

先週、私たちは二つの重要な文書を公表して、著しい躍進を遂げました。これは 
事態の推移を大きく変えるものであり、この問題に対するオーストラリア政府の 
見解に影響を及ぼす可能性を持っていると思います。 

その文書はこれです。『予防措置を実践に。劣化ウラン兵器の容認性に挑戦』 
(Precaution in Practice, Challenging the Acceptability of Depleted 
Uranium Weapons)。 
http://www.bandepleteduranium.org/en/docs/195.pdf 
そして、『危険を認識せよ、劣化ウランについて軍隊実戦マニュアルから得られ 
た教訓と、いかに民間人防護基準制定に前進するか』(Hazard Aware, Lessons
Learned from Military Field Manuals on Depleted Uranium and how to move
forward for civilian protection norm)。
http://www.bandepleteduranium.org/en/docs/197.pdf 

『予防措置を実践に』は卓越した報告で、劣化ウランに関して各国に予防措置原 
則を採用させる説得力のある理性的な論議を提供しています。 
[訳者注:予防措置原則 precautionary principle 予防措置原則とは、ある活 
動や政策が公衆や環境に害をもたらす危険が疑われるときには、その活動や政策 
が有害であるという科学的合意が存在しなくても、当該行為が有害ではないとい 
う証明はその行為者が行わねばならず、それを防ぐためには行為者は事前に予防 
措置をとる必要がある、という考え方です。Wikiには「予防原則とは、化学物質 
や遺伝子組換えなどの新技術などに対して、環境に重大かつ不可逆的な影響を及 
ぼす仮説上の恐れがある場合、科学的に因果関係が十分証明されない状況でも、 
規制措置を可能にする制度や考え方のこと」と書かれています。 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%88%E9%98%B2%E5%8E%9F%E5%89%87 
本速報の一番下の《訳者後記》も参照されたい。] 

下記にある記事に、この取り組みのとても素晴らしい概要が記されています。 
http://www.newleftproject.org/index.php/site/article_comments/depleted_uranium_an_unacceptable_toxic_legacy
 もし皆さんが前述の報告書の全文を読む時間がなければ、何としてもこの記事を 
読み、(『予防措置を実践に』の最初の章にある)要約をチェックして、この新 
しい取り組みをボブ・カー(外務大臣)事務所と折衝する手助けをしていただけ 
ればありがたいと思います。 

今あなたに何ができるか。 
ボブ・カーの事務所に手紙を出して、以下のような認識を持っていると伝えてく 
ださい。政府が引証している研究は、専門家から時代遅れとみなされているこ 
と、短期間の影響に対する机上研究にすぎないこと、劣化ウランに曝された民間 
人の長期的影響を考察したものは何もないこと、新しい科学と研究にとって代わ 
られていること、それゆえ政府の立場を公にする信頼性のある諸研究ではないこ 
と。そして、政府に予防措置原則を採用するように求めてください。 

添付した私の最新の手紙2通が、皆さんが手紙を書くのに必要な情報を提供して 
くれるでしょう、また上記の記事も素晴らしい資料です。他にも手紙を書く資料 
がたくさん私たちのウェブサイト acbuw.org にあります。 
[訳者注:二つの添付ファイルは、以下のアドレスにあります] 
(1)Carr - third letter.docx 
http://xa.yimg.com/kq/groups/8622025/1893298862/name/Carr+-+third+letter.docx 
(2)Second letter to Foreign Minister Oct 2012.docx 
http://xa.yimg.com/kq/groups/8622025/2104975185/name/Second+letter+to+Foreign+Minister+Oct+2012.docx
 
また、まだの方は下の請願署名に署名をしていただき、友人・同僚間に広めてい 
ただきたきますように――ご協力、感謝します! 
http://www.communityrun.org/petitions/change-australia-s-vote-on-depleted-uranium-weapons-at-the-un-in-october?time=1347423656
 
今週末と来週、ノース・コースト(マランビンビーとバイロン・ベイ)で講演を 
予定しています、詳細は下記に。 

願わくば、この問題についての皆さんの思いが多くの人に届きますように、戦争 
の犠牲者との連帯を願いつつ。 

皆さんの巡礼者 
ドナより 

追伸:ノース・コーストの日取り 
10月12日(金)午後6時30分。マランビンビーRSLクラブ 
10月14日(日)午後6時、合同礼拝。マランビンビー、スチュアート・スト 
リート42、聖公会教会、 
[訳者注:原文は13日(日)となっているが、正しくは14日(日)] 
10月15日(月)午後6時30分。バイロン・ベイRSLクラブ 
[訳者注:原文は14日(月)となっているが、正しくは15日(月)] 

追追伸:NSWのノース・コーストの皆さん、木曜日午前9時40分、私がABCラジ 
オのインタビューを受けます。 

追追追伸:「大切な事象に沈黙する時、われわれの生は終焉に向かう」――マー 
ティン・ルーサー・キング・ジュニア 

原文:Greetings from Canberra - what's next...? 
URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/261 

《訳者後記》 
添付されたドナの手紙からは、ドナが実際にボブ・カー外相と手紙のやり取りを 
しながらロビー活動を続けていることがわかります。この手紙や訳文中に紹介さ 
れている各文書から、ドナたちの大まかな論点を紹介しておきます。 

最近の研究では、劣化ウランが発癌性を持ち、DNAを損傷し、先天的肢体障碍児 
出生を誘発し、土壌や水脈を汚染して環境に影響を与える可能性が高いことが分 
かっています。しかし問題は、特定の個人の病因を、劣化ウラン弾の使用による 
ものだと断定することが現実的にはできないことです。ここが、因果関係が直接 
目で見られる、地雷やクラスター弾などと違うところです。これは、福島原発の 
放射能被害にも通じる点でしょう。ここに、予防措置原則を取り入れる必要性が 
あります。 
実際、英国軍隊のマニュアルでは、劣化ウラン弾を使用した地域では、兵士に劣 
化ウラン弾に触れるな、被弾車内に入るな、皮膚を覆え、マスクを使用せよ、飲 
食も喫煙もするな、風下に回るな、50メートル以上離れろ、などと警告してい 
ます。しかし、使用各国は、兵士には警告しても、民間人には警告することもな 
く、民間人被害に対しては因果関係を示す証拠がないと主張します。 
イラク、ボスニア、セルビア、コソボ、アフガニスタンなど、米英が劣化ウラン 
弾を使用したところでは被害が発生していますが、米英は劣化ウラン弾の使用位 
置情報を開示しないので、実際どこが汚染されているのかもつかめない状態で 
す。そのため、被弾車両の金属が再利用され、広範に社会生活の中に紛れ込んで 
いる状態です。 
このキャンペーンは、まず、使用各国が予防措置原則を兵士に限らず民間人にも 
採用せよと迫っています。そして、これまでの使用位置情報を明らかにして、汚 
染除去に責任を持てと要求しています。国連決議は法的拘束力のあるものではあ 
りませんが、これを国際的圧力として活用し、最終的にウラン兵器全面禁止条約 
の成立をめざしています。 

本速報は、以下のTUPウェブサイト上に掲載されています。 
http://www.tup-bulletin.org/modules/contents/index.php?content_id=986 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
TUP速報 http://www.tup-bulletin.org/ 

配信責任者:坂野正明 

TUPへの問い合わせ: 
http://www.tup-bulletin.org/modules/main/index.php?content_id=8 
過去の TUP速報: 
http://www.tup-bulletin.org/modules/contents/ 

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