[CML 021083] 世田谷区宛て利用者負担等の見直し要請文

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2012年 11月 19日 (月) 22:45:39 JST


2012年11月19日 

「利用者負担等の見直し」条例改正案を提出せず、検討し直すことを要請します。 

1、11月12、13の両日、世田谷区議会の4常任委員会で、「利用者負担等の見直し」をやめてほしいという複数の陳情が審査されました。私たちは、陳情の趣旨をかなりご理解いただけたのではないか、と感じています。各委員会では不採択の声はなく、採択あるいは趣旨採択のご意見とともに、私たちの訴えに理解を示しつつも会派でよく検討してから対応を考える、という継続扱いになりました。 

一方、この両日の委員会には行政から、これまでのままの区民負担増計画条例化としか言いようのない改正を第4回定例区議会(11月27開会)に提出する予定である、との報告がありました。もし、このまま提出するとなれば、意見を聞く前から行政の結論先にありきのまま強行しようということになります。情報公開も、住民参加も、議会審議もないがしろにされてしまいます。 

さらに、陳情審査では、今回の区民負担増計画内容のさまざまな問題点が浮き彫りになり、行政側が説明できなかったり、しどろもどろになったりするやりとりが繰り返されました。つまり、条例改正案提出の手続き・プロセスに重大な問題点があることにくわえ、計画内容の問題点について行政がほとんど答弁不能状態になっているのです。 

なので、私たちは、区長(行政)が今回の区民負担増条例改正案を提出せずに、検討し直すことを要請いたします。また、区議会各会派にはそのためにご尽力いただくことを要請いたします。 

2、今回の区民負担増計画の対象は、子育て支援のなかでも最重点の保育、学童分野での施設・サービス使用料値上げ、新規徴収です。介護支援のなかでももっとも切実なお年寄りのおむつ代助成の切り下げです。さまざまな市民活動、文化、スポーツ活動を支え、市民のつながりとコミュニティを元気づけるために欠かせない施設使用料の値上げです。これらが区政の重要施策であることは、区長がつとに強調され、議会各会派もそれぞれの項目に関連して繰り返し議会質問されてきたことです。 

なぜ、他の「行革」項目にはまだ手をつけていない「聖域」(たとえば大型開発など多額の税を食っている)が残っているのに、そちらを節約しないで、大事なこれらの施策を狙い撃ちにして、4億円ほどの「増収」をはかろうとするのでしょうか。区の財政は本当に、この4億円ほども賄えない状態なのでしょうか。 

区行政はこの夏にかけて、当初計画していた高齢者福祉施策削減を一部撤回し、おむつ代助成削減だけを残しました。同じように「中3までの子ども医療費無料」の一部有料化検討は、見送りました。やればできるのです。 

しかもこの間に、今年初28億円余の歳入不足だった平成25年度財政収支見通しが、収支ゼロ円となりました。つまり歳入不足はないという見通しです。さらに9〜10月の「決算議会」では、平成23年度も120億円余の当初予算の使い残し(不用額)が確認されました。それでも4億円ほどを、捻出できないのでしょうか。 

陳情審査で行政は、こうした根本的な問いかけに対し、まともに答えていません。 

3、行政は今回の「利用者負担等の見直し」にあたり、「利用する方と利用しない方との負担の公平を図る」と説明してきました。これが、今回の「見直し」の「基本とする考え方」とされているのですから、この説明が成り立たないと、「見直し」そのものが成り立たなくなる問題です。そして、この肝心の問題で、行政側は回答不能でした。 

私たち区民は、所得に応じて納税し、(地域)社会全体の福祉、公共サービスを支えています。利用できないから「不公平だ」とは思いませんし、そうはなりません。納税者=税「負担」者にとって、「利用しない不公平」ということはありえません。 

たとえば、区民全体の中でみると、こどもを認可保育所、区立幼稚園に通わせている親たちは、一部です。また、区民施設をすべての区民が利用しているとは限りません。区政の総合的な行財政運営の中で、運用できる税をまずは優先度の高い施策に充て、「住民福祉の増進」を図る「公共サービス」を提供することが自治体の仕事ですから、納税者・区民全体にとっては、そういうものですね、ということになります。 

4、そうはいっても、すでに「受益者」はいまも料金を「負担」しています。施設利用の料金が上がると、利用は減ります。市場経済の原則ですが、減ることを狙うのですか。値上げしない場合はどういう弊害が出るというのでしょうか。 

ここでも、区行政は「利用する方と利用しない方との負担の公平を図る」という「基本とする考え方」を持ち出すだけで、まともに説明できませんでした。 

説明責任を果たせない「考え方」なるものを、「負担の公平」という負担増の口実にすることは、必要な情報開示なしに、「利用できない人もいるのだから、自分は値上げされても仕方がないか」と思うように区民を誘導することにつながります。「負担」増に耐えられない人を「利用」できない状況に追い込むことにもなります。 

見直すべきものは、「運営経費」に占める「利用者負担割合」を決めた「適正な利用者負担の導入指針」(平成22年12月策定)ではないでしょうか。 

今回の値上げ計画を「結論先にありき」でなかば強制的にもちこむのではなく、以上のようなまだまだ論議未了の問題点を、一般区民、施設・施策の利用者をいれて、しっかり検討したいのです。そのために、今回の値上げ計画をいったんとりやめて、再検討いただきたい。それこそ、情報公開と区民参加を根幹的区政運営手法とするはずの保坂区政がなすべきことではないでしょうか。 
http://hayariki.net/setagaya/5.htm
        「公共施設を考える世田谷の会」安藤英典 

        「新しいせたがやをめざす会」内山祥隆、志村徹麿、堀江照彦、吉田恵子

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林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
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