[CML 021079] 福島被曝地(被害地)から、木田さんのレポート

石垣敏夫 motoei at jcom.home.ne.jp
2012年 11月 19日 (月) 21:16:02 JST


福島県の被曝者避難者木田節子さんから
レポートが送られてきました。
ご本人のご了解を得ましたので送信致します。
(原発から住人の命と安全を守る連絡会
 世話人 石垣敏夫)


木田節子さんからの現地レポート
福島県知事・町長と県民の実態

先々週は、被曝労働を考えるネットワークと再稼働阻止全国ネットワークの立ち上げ、雨の国会前集会で三日間東京に行ってました。
先週は、息子が面倒をみていたペットが、ほとんどアパートに置きっぱなしで可哀想になり、
思いきって引き取ることに決め、物件探しです。
私は一年七ヶ月の間で、避難は一回だけですが、ペットのワンコは10回も移動しています。
引き取るためには今の社宅には居られず、初めての物件探しで、一ヶ月かかりました。 


やっと見つけたペット可のアパートに、今週には引っ越したいのですが、先週末も原発告訴団二次提出で福島へ、
オランダの新聞社の取材、昨日は警戒区域へカメラマン同行で立ち入りと、体力が持たず、できるかどうか分からなくなりました。
何にでも協力したいのですが、焦るばかりです。
早くワンコを引き取り、いつか官邸前に連れてって、うちのワンコにも、「ひと言」言わせたいですが、
その頃、官邸の主は誰になっていることやら。
安部だけは何としても受け入れる分けにはいきませんよね。
私だけでなく、福島の知り合いや「福島の女たち」などに、現知事、佐藤雄平をよく言う者はおりません。
そもそも、今一番危険なイチエフ4号機、3号機に置かれているMOX燃料は、
雄平が知事就任後すぐにプルサーマルを承認したために搬入されたものです。
前知事、佐藤栄佐久さんは、度重なる東電の事故隠しや隠蔽体質に、自分が福島を守らなければと、
県の原子力安全対策課の職員に勉強会を開かせ、原発で働く人たちからの内部告発をもとに東電や国に申し入れもしていました。
私は、栄佐久さんが県知事でいる限りは、福島でのプルサーマルはないと安心していましたし、
県民からの信頼も厚く、みんな、佐藤知事ではなく、親しみを込めて栄佐久さんと呼んでいました。
プルサーマルに反対し続ける栄佐久さんに、東京都の石原知事は、「一千三百万東京都民の生活に必要な電力を供給するのが、
原発立地県の勤めなのに、一県知事が何を言うか」とのたまったのです。
そして、東電と、原発の利権に群がる者たちの姑息な手段により、抹殺されたのです。 


利権に群がる者たちとは、立地町の町長や業者たちで、今、問題になっている、
収束作業員の手間賃をピンハネしているような、作業員派遣会社(原発の町では「人夫出し」と呼ばれています)の社長たちです。
前双葉町町長・岩本忠夫は、そんな立地町でも、社会党の県議だった頃は、内部告発の情報をもとに、
県議会で東電の隠蔽を追求したこともある、原発慎重派だったそうですが、町長になり、娘が東電社員と結婚した途端に、
手のひらを返したように推進派になったと、一緒に原発反対運動をしていた人が証言しています。
(布施哲也氏の著書・「福島原発の町と村」より)現知事も息子は東電社員、大熊町、富岡町、昨年選挙で負けて失職した、
前楢葉町長も、町長になったら息子が東電社員になる…という構造です。
事故以前、地元では「東電からの金の受け渡しが表に出ないように、身内が社員になるのだ」と、
公然と言われていました。私たちに証拠が掴めるはずもなく、
(ま、そんなもんだろうな)の意識が蔓延していたのだと思います。
結局はみんな、見たこともない大金を手にし、権力を握ってしまうと、理性だのふるさとへの愛着だのは、
どこかへ吹き飛んでしまうのでしょう。知事や市長や町長になる前は、純粋にふるさとのことを思っていたのでしょうが、
国や電力会社の大きな力に懐柔されてしまうのだと思います。
勇気を出そうとすれば、過去にあったように、自殺に見せかけた不審死、登山中の事故死、東電OL事件みたいな殺人事件のように
、抹殺される…。
福島県知事の雄平も、福井県知事・西川も、スネに傷持つ身同士で、もはや自分の意思のない操り人形なのではないでしょうか。
私たちが行った公開質問状にも答えないのではなく、答えることをさせてもらえない。 


自分の意思が、もうないのだと思います。まるでサスペンスのような話ですが、根拠は、福島の雄平です。
八万五千人の双葉郡民を、本当に心配しているような、心ある発言が聞かれません。
自身は山形から通いながら、県産農産物を、簡単に「安全だ」と言いました。
スピーディーの情報削除の理由も、県職員に説明させ、自ら謝罪しません。
県内の原発すべて廃炉にと言いながら、第二原発の再稼働準備が着々と進められていることを、
知らないはずはないのに(息子の話でも、現在、第二に通っている、主人の会社の同僚の奥さんの証言でも、間違いありません)、
真剣に抗議しません。もう、国と東電の、ただのポチです。
おそらく、次期の知事選には出られないでしょうから、早く任期が終わるのを待っているだけなのだと思います。
ならば、県民はそれでいいのか?と、思いますが、そこには被災地の難しい事情があります。
まずは震災や爆発から時間が経ちすぎて、双葉郡の避難者は疲弊して、訴える気力がないこと。
騒いでもどうにもならないと、諦めていること。
汚染だの放射能だのと騒がれると、「被害の少なかった会津の風評被害を助長する」と、 

いい顔をしないこと。
県内で生きていくしかないのだから、「誇りを持っていきましょう!」という、恐ろしいプロジェクトが、
すでに始動していることです。
教育関係者の研修会で、国から送られたピーアール担当者が、学生に講演して歩いているそうです。
それを霞ヶ関に行って訴えても、本気にする人はいないでしょうね。
私たちのように、声を挙げている者はわずかですし、そんな人たちは、この緊急事態であっても、福島のような田舎では「変な人」です。
東京の原発反対を訴える人たちの中で、「ふくしまの女たち」は、知らない人は少ないでしょうが、
県内では本当に無名です。
何しろ県内のテレビや新聞が報道しません。
フリーのジャーナリストで、度々福島を取材している方が、「大手の報道は腐ってる。 


でも、一番腐ってるのは、福島の地元紙とテレビ局だ」と言ってました。
ほんとうに、そう思います。ローカルニュースの中で、5分でも流せば、考えたり、引き込もっているより、声を挙げよう!と、
賛同する人はいるはずですから。
結局、原発を引き受けた自治体の末路とは、こういうものなのか、それに気がつく時というのは、
第二のフクシマになった時だけなのか、悲しいことですが、今の私がみなさんに教えられることはこれだけです。
ひとつだけ、それをくい止められる力があるとしたら、県民の力だけです。
そのことを、早く福井の人たちに知って欲しい、知事に勇気を持って欲しい。
どんなに富と名声を手に入れても、人には最後の時は来ます。西川県知事、あなたは最後の最後まで原発のポチで終わる気ですか。
福井県民のために、最後の仕事ができますか。
どちらを選ぶかはあなた自身ですが、前双葉町長j岩本忠夫は、原発反対派から身内の事情で推進派に身を投じ、
原発中毒になって、箱物だらけに金を使い、その結果原子力交付金を貰いながら財政困難に陥り、
全国の自治体で三本の指に入る、破綻寸前の町にしてしまいました。
そこから這い上がるために、イチエフに7号機、8号機新設を…と、声をあげながら町長選に敗れました。
皮肉にも、その岩本氏は、すがった原発が爆発し、自らも避難民になり、4か月後の去年、
7月15日、避難先の福島市内の病院で亡くなっています。 



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