[CML 021005] 築地市場見学・学習会

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2012年 11月 15日 (木) 20:25:51 JST


築地市場見学・学習会が2012年11月10日に東京都中央区の築地市場で開催された。築地市場は豊洲移転問題で大きく揺れている。豊洲移転問題は東京都政の重大争点にもなっている。 

都営大江戸線・築地市場駅は外国人を含む大勢の観光客で賑わっていた。東京都中央卸売市場環境整備協会作成の区内地図は日本語、英語、中国語、ロシア語、韓国語の注意書きがあり、外国人環境客も多いことがうかがえる。築地市場は観光資源としても価値があり、移転は損失である。 

築地市場内には浴思園跡やマグロ塚もある。浴恩園は江戸時代の寛政の改革を主導した老中・松平定信の邸宅で、天下の名園と謳われた。マグロ塚はビキニ環礁での水爆実験で放射能に汚染されたマグロを埋めた場所である。このような歴史は豊洲に移転することはできない。豊洲で新たな賑わいが生まれると考えることは誤りである。 

東京中央市場労働組合の事務室で寺下章夫・東京地方労働組合総連合事務局長と長谷川紘宇・東京中央市場労働組合副執行委員長に話を聞いた。石原慎太郎の東京都知事放り投げの一つの要因には豊洲移転の行き詰まりがある。2012年10月5日に開催予定の新市場建設懇談会は延期され、11月6日に至るまで未開催である。 

豊洲移転予定地の土壌汚染は深刻である。汚染対策をすればするほど汚れが出ている。事業者の中には不景気で豊洲に移転できないという人も多い。鳩山由紀夫・民主党代表(当時)は2009年の東京都議選の第一声を築地市場そばで行い、移転反対を訴えた。ところが、2012年3月には築地市場移転の予算案に賛成した。 

移転予定地は常識的な人間ならば買わない土地である。有毒な土地であり、無償で渡されても嫌な土地である。それを東京都は普通の値段で買おうとしている。瑕疵があれば直してから買うことが普通であるが、それもしない。東日本大震災では108カ所で液状化した。人間の煩悩と同じ数である。液状化でダメと判断することが普通の人間である。都の人間は税金を自分の金とは思っていないのではないか。 

移転予定地の土壌汚染対策を担当するゼネコンに確認したが、「きれいになります」とは言わない。「一生懸命やります」としか言わない。このゼネコンは前の売主からも土壌汚染対策を請け負っていた。ちゃんと汚染対策ができていないことになる。 

移転予定地は土地だけでなく、場所も悪い。市場は荷が集まって販売することが目的である。豊洲に行っても売れるとは保証できない。移転予定地は交通の便が悪い。豊洲と言っても有楽町線豊洲駅が最寄り駅ではない。最寄り駅は「ゆりかもめ」の市場前駅である。「ゆりかもめ」は運賃が高い。 

現在の組合事務所は仮設である。以前は市場の中心部にあった。看板などを掲示しても目立つ場所にあった。現市場の再整備という理由で移転したが、東京都は再整備ではなく、移転を決めてしまった。 

築地市場ではカモメを始め、鳥が多く飛んでいた。あまり人間を恐れず、人が歩いている頭上のすぐ上を飛んでいた。築地市場が移転され、高層マンションやオフィスになれば鳥の生存は脅かされる。 

東京都の問題は土壌汚染で新市場移転の見通しが立たないにも関わらず、豊洲新市場の主要幹線道路である環状2号線の建設工事に取りかかり、市場の南岸を流れる隅田川に橋を渡すための仮設桟橋工事を始めていることである。 
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隅田川の対岸は勝どきである。環状2号線は勝どき地区では高架で建設される。勝どき地区には超高層マンション住民には環状2号線建設による環境悪化を憂う声が多い。特に東急不動産らの超高層マンションTHE TOKYO TOWERSの問題が大きい。THE TOKYO TOWERSは竣工の3年前から販売する超青田売り物件で、環境の変化リスクを消費者に押し付けるものであった。「住まいサーフィン」のユーザー評価では以下の指摘がある。。 

「将来的に激変するであろう周辺環境 それは客の判断に任せるという販売姿勢 変更だらけのモデルルーム 重く多すぎるカタログ」 

「いかんせん、売り方に問題ありでは・・・」 

低層の建物しかない築地市場は空が広い。マンションなどの超高層ビルになってしまったら、圧迫感が増える上に海風が遮られる。これだけでも築地市場を都心に残しておく意義がある。 


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