[CML 020824] 【報告】第565日目報告★原発とめよう!九電本店前ひろば★

青柳 行信 y-aoyagi at r8.dion.ne.jp
2012年 11月 5日 (月) 07:09:56 JST


青柳行信です。11月 5日。

【転送・転載大歓迎】
☆原発とめよう!九電本店前ひろば第565日目報告☆
    呼びかけ人賛同者 11月4日現在 総数2626名。
★原発とめよう!の輪をひろげる【呼びかけ人】を募っています。
 
★さよなら原発! 11・11福岡集会
  http://bye-nukes.com/fukuoka 

★私たちの声と行動で原発・再稼働は止められます。★ 
<ひろば・想い・感想・ご意見等 嬉しいです>

★ 横田つとむ さんから:
青柳さま
お疲れさまです。
今日は 友人が 警固公園で イベントをやっているというので見にいきました。
お客さんは 女性ばかりでした。
アトリエ・テトラのマルシェにもいきました。
おにぎりと蒸し野菜、パンも買いました。

いろいろな「経済の話し」というよりも、いろいろな「社会のかかわり方」という
座談会も見てきました。
いろいろなことが パラレル(並行して)で行われています。

 あんくるトム工房
知事 石原は 何をやってきたか。  
http://yaplog.jp/uncle-tom-28/archive/2126
湯浅誠さん等を都知事にする会    
http://yaplog.jp/uncle-tom-28/archive/2122

★ 橋本左門 さん<無核無兵・毎日一首> から:
☆恒河沙(コ−カシャ)といへる単位を思ひ出でぬ除染山谷の土砂数ふれば
  (左門 11・4−100)
 ☆あの日からもう100日です!
 ※ガンジス川の砂の数より多いという「無量大数」の4つ下の位ですね。
   これらの土砂・草木から放射性物質を洗い流す(実は「移染」)事は
   不可能に近い業です。・・・・コウカシャ・アソウギ・ナユタ・不可思議・
   無量大数と続きます。アソウギからは形而上学的数値です。
   コウカシャは具体の世界です。頑張らなければ・・・・。 

★ 近藤和子 さんから:
青柳行信 様
  このたび、私どもは『福島原発事故と女たち――出会いをつなぐ』を刊行しました。
 2011年3月11日、東北地方を襲った地震と津波、そして原発事故によって、
いろいろなものが変わりました。
見えづらかったものが、あらわにもなりました。
悲しい別れがあり、新しい出会いもありました。しかし問題は一向に解決にむかっていません。
 「福島の女たち」という言葉でひとくくりにされがちですが、
個々の女性たちの経験をもっと知りたいと考えて、本書を編みました。

「親愛なる皆さんへ
最大・最良の行動は、今、原発からなるべく離れることだと思います。
私たちは緊急に会津に逃げます。友人も南へ、西へ逃げています。
電話が不通です。…携帯アドは○○です。共に生きましょう!道を開きましょう!」
                              (31頁)
…………
       広野町の自宅から避難するように言われ、喜多方、会津高田、…9カ所放
浪生活をしました。楽しみが奪われ、片付けに戻ることもできず、原発事故
と見えない放射能、苛立ち…。             (68頁)
…………
       そのとき私は自宅にいました。…私は障害を持っているので、逃げないと
      決めていたのです。…原発問題は新たなる差別と分断を生み出し、一人ひと
りの生き方を映し出す鏡のようです。       (22頁)
                     
 14人(福島原発告訴団の武藤類子さんへのインタビューと、
類子さんのお母さん十三子さんの半生も収録されています)の方が何を体験したか、
本書におさめました。それぞれの方の体験は胸にささります。
あらためて、私たちの記憶にとどめなければならないと思います。
そして脱原発運動と女性というテーマについて、編者二人の思いも記しました。
 ぜひともお読みいただき、ご紹介していただければ幸いです。
       編者 近藤和子 大橋由香子 梨の木舎 羽田ゆみ子
<書籍注文先>
101-0051東京都千代田区神田神保町1−42東ビル
梨の木舎 <nashinoki-sha at jca.apc.org>         
TEL.03(3291)8229 FAX.03(3291)8090 

羽田ゆみ子(梨の木舎 )さんから:
青柳行信さま、
 メールをありがとうございます。
 返信が遅くなりまして申し訳ありません。
 私の今の生活は、週のうち東京で半分、長野の上田で半分。
 バスで行ったり来たり。いまは山越えの紅葉がきれいです。
 山のきのこからは、セシウムが見つかったのでキノコ採りにはいきませんが。
   挨拶文を添付ファイルでお送りします。
 修の呟きを、見ました。広場のようなペイジで、面白いですね。
 清瀬に母子で移住している方が、二人自殺されたという話を友人からききました。
 どういうことがあったのか、なにか手立てはなかったのかと、非力。

★ 西岡由香 さんから:
青柳さま
こんにちは。
田中輝子さんから「高知報告、気持ちが明るくなります」とうれしい
メールをいただきましたが、私こそ皆さんから元気をいただいています!

昨日、長崎東部のPTA主催学習会で、中学生の子どもを持つお母さんたち
約100人を前に講演してきました。放射能のこと、そして梼原町のこと。
町長さんが話していた「お袋の味じゃなくて袋の味になっている」台詞を
紹介したらみんなメモしてました。
そのあと質問タイムになり、一人の女性が手をあげたので、何だろうと
身構えたら
「西岡さんの好きな食べ物は何ですか?」

「ラーメンと、ファミマのシュークリーム」
と答えようとして・・・
・・講演で言ったこととやってることが違うやんけーーー!!
2.3秒考えて
「か・・韓国料理です・・ほら、薬食同源っていうし」
と苦しい答弁に終始しました(国会か)

★ 舩津康幸 さんから:
おはようございます。
今朝は、強い雨と雷がなっていまいましたが、今は止まっています。
では、被災地の新聞−福島民友から、
1.「(福島)県、効果に慎重な見方 東電の『福島本社』設置」 (11/04 10:15) 
⇒http://www.minyu-net.com/news/news/1104/news10.htm
・・・・・復興作業にかえって邪魔になるという懸念です。l
2.「原町火発2号機の試運転開始 当初予定を前倒し」 (11/04 10:15)
⇒ http://www.minyu-net.com/news/news/1104/news11.html
・・・・原発でなければ復旧の可能性がある。
3.「(福島)県中(通り)の医師流出報告 県民とICRP対話集会」 (11/04 09:45) 
⇒http://www.minyu-net.com/news/news/1104/news5.html
・・・医師が福島県から急速に減少している、と・・・・。
原発施設では、
4.「大飯原発、活断層の判断先送り 規制委、7日に再検討 」西日本11月4日 18:37
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/332467
5.大間原発 電源開発工事の再開めぐり町に抗議殺到」河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/11/20121104t23015.htm
記事「・・・同町企画経営課には、Jパワーが工事再開を発表した10月1日以降、主に首都圏や北海道函館市などから『少なくとも毎日10件以上』(担当者)の抗議の電話や
メール、郵便が寄せられている。」「Jパワーは政府の新エネルギー戦略決定を受け、事前に地元自治体の了承を求めることなく、工事再開を宣言した。」「(町の)担当者は『町は
原発容認の立場だが、町が工事再開を決めたわけではない。丁寧に声を聞くように心掛けているが、精神的に大変』と訴える。」

今届いた、西日本新聞では、「内閣支持率17%」の世論調査の記事がトップにあり、他のページもそのことに多くの紙面を割いています。
それでも一面の中段には、4.の関連記事が、3面にもかなりのスペースをとって報じていますので見出しを紹介します。1面では、
6.「『活断層 判断至らず 大飯原発 調査団 7日再検討」
3面に、
7.大飯原発 『活断層』『地滑り跡』で対立 調査団見解ほど遠く」
小見出しで
8.「関電『次回考えを説明』」
ネットでは、次の記事が少し詳しく扱っています。
9.「大飯原発:断層、再調査も…運転継続の行方見えず」毎日新聞 2012年11月05日 00時24分(最終更新 11月05日 01時07分)
⇒http://mainichi.jp/select/news/20121105k0000m040093000c.html
10.「大飯原発:『きちんと判断を』…傍聴席から切実な声」毎日新聞 2012年11月05日 00時15分(最終更新 11月05日 01時07分
⇒http://mainichi.jp/select/news/20121105k0000m040091000c.html
新聞記事は以上です。

★ 豊島耕一(さよなら原発佐賀連絡会)さんから:
<11月11日午後2時から,佐賀市内で反原発の集会>
http://byenukes-saga.blog.so-net.ne.jp/2012-10-25-1

「原子力 おことわり!」11・11佐賀集会
日時 11月11日(日)
集会 開始 2時 デモ行進 3時
場所 佐賀市役所南公園(佐賀駅の東側)雨天決行
参加費 無料(ただし、当日会場でカンパを呼びかけます)

発言  仝業事故から避難して
   ◆仝胸厠枠電所が地元にあるということは
    原発で被曝するとも知らずに働いて
呼びかけ
 原子力発電を安全だと思っていますか。
 安全とは思わないけど必要では、と思っていますか。
規制すれば原発は安全になるのでしょうか。原発を廃止すれば本当に電気が不足したり、
電気料金がべらぼうに高くなったりするでしょうか。原発が稼動しないから日本の経済は悪くなったのでしょうか。
原発に関する情報は多くは隠され、あるいはねじまげられ、推進側に都合のよいように加工されて報道されてきました。

いっしょに体験者の声を聞いて、原発の真実・事実へせまりましょう!
お願い できたら、ダンボールやうちわを利用して手作りのプラカード等を作ってご持参ください。
太鼓や空き缶などを利用した鳴り物も歓迎です。
呼びかけ さよなら原発佐賀連絡会 代表 豊島耕一(佐賀大学理工学部教授)
連絡先 phone/fax:0952-28-8845豊島 携帯 090−5740−1441杉野
最新情報は「さよなら原発・佐賀連絡所」ブログを http://byenukes-saga.blog.so-net.ne.jp/

★ 杉原浩司 さんから:
11月4日に開かれた大飯原発断層調査の評価会合を受けて、緊急署名
が提起されています。美浜の会の島田清子さんのメールを転送します。
ぜひご署名と拡散をお願いします。

【必見!】
渡辺満久さんの評価会合(11/4)でのプレゼン資料。
赤字で「活断層」と明記。最後2枚の「まとめ」も必読です。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_hasaitai/data/0002_14.pdf

評価会合の動画アーカイブ。
1時間2分〜17分ぐらいまでが渡辺満久さん(=必見!)
http://www.youtube.com/watch?v=D3lSO4r2fK8&feature=youtu.be
-----------------------------------------------------
皆さまへ
島田です。重複失礼します。
今日(11月4日)の大飯断層調査団の評価会合で、
島崎委員は、F−6が12万〜13万年前以降に動いたことを、調査団全員の確認としました。
これは、とても重要なことです。
渡辺先生はもちろんのこと、調査団全員の確認になったのです。

関電や国は、設置許可やバックチェックで、「12万〜13万年前以降に動いていない」として、「活断層ではない」としてきました。
これが、根底から覆されることになりました。関電や国の責任が厳しく問われるべきです。

ズレの原因については、「活断層によると考えても矛盾はしないが、地滑りの可能性もある」というまとめになり、
7日に関電の反論も聞いて議論することとなりました。

活断層によるズレだという渡辺先生の主張を誰も否定することはできませんでした。
また、岡田氏が「地滑りの専門家も呼んで、議論を」と主張したのに対して、
廣内氏は、「地滑りの専門家が見ても、活断層かどうかは分からない。否定することはできない」と反論しました。

12万〜13万年前に動いたことが確認されたという、この新たな地歩の上に
たって、 国の手引きにしたがって、活断層だと判断すべきです。

F−6の真上にはSクラスの非常用取水路が通っています。
手引きでは、これも認めていません。
大飯はすぐに止めるべきです。

7日の会合で、さらに議論を引き延ばしたりしてくることでしょう。
そのためにも、多くの署名で、大飯原発を直ちに停止せよ!の声を集めて、民意を示す必要があります。

渡辺氏は、これまでのF−6とは違う線を引きました。F−6はもちろんのこと、敷地内の他の原発直下の断層、
さらには海の活断層を含めて、徹底した調査・議論が必要になるでしょう。
まず原発を止めて、やるべきだと主張されました。
まったくそのとおりです。

これまでの、電力会社と国のいい加減な調査と審査の責任を厳しく問うていかなければなりません。
今後の、志賀、敦賀、美浜、もんじゅ、東通での現地調査にも影響してきます。
再稼働を進めようとする動きにストップをかけるためにも、大飯を止めましょう。
緊急ネット署名で、大飯を止めろ!の民意を示しましょう。
今すぐ、クリックを。拡散お願いします。

☆大飯原発の即時停止を求める緊急55時間オンライン署名
7日水曜日の会合の前に提出したいと思います。
☆ 締め切りは7日(水)朝6時です。55時間です。
☆オンライン署名フォーム→https://fs222.formasp.jp/k282/form2/
補助フォーム→https://pro.form-mailer.jp/fms/45b5497a35338
☆緊急55時間署名★大飯原発の即時停止を求める緊急署名
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/55-0f57.html

<署名の全文>
11月4日の大飯断層調査団の評価会合において、渡辺満久・東洋大教授は、大
飯原発の重要施設を横切る活断層が存在すると明言しました。規制委員会の島崎
邦彦委員は、「12万〜13万年前以降に動いたことが確認さた。ズレの原因は、
活断層によると考えても矛盾はないが、地滑りの可能性もある」と議論をまとめ
ました。

今日の議論のまとめによって、これまで関電と国が繰り返してきた「12〜13
万年前以降に動いていない」ため活断層ではないという主張は、根底から覆りま
した。関電と国の責任が厳しく問われなければなりません。

「断層活動によると否定できない限り」活断層と認めるべきという国の「手引き」
に従えば、F−6及び指摘された破砕帯は活断層だと判断すべきです。
さらに、その直上には、大飯原発の重要施設(非常用取水路)があるため、原発
の運転は認められません。
福井県民をはじめ多くの人々の命がかかっています。結論を引き延ばすのではな
く、大飯原発を直ちに停止することを要求します。

要求項目
一.大飯原発3・4号の運転を直ちに止めること
宛先は、原子力規制委員会、経済産業大臣、関西電力です。
☆締切 11月7日(水)朝6:00★
                  
★ 松元 さんから:
みなさまへ    
3・11事故直後から一貫して、「安全・安心」を説く放射線リスク専門家の言説
とそれを受け取る市民との食い違いを追及し続けてきた東京大学の島 薗進氏
が、「チェルノブイリ事故後の旧ソ連 医学者と日本の医学者」と題してあらた
な連載を開始しました。著者の了解をえて紹介させていただきます。その(4)
は、イリーンに協力した重松逸造の系譜の医学者

名著:中川保雄『放射線被曝の歴史』に逸早く注目・紹介してきた氏が、「この
書物が対象としているのは1990年頃までであり、…その後の放 射線 健康影響・
防護の動向にどのように関わっているかについては述べられていない。…中川が
行ったような本格的な調査研究はとてもまねができないが、 それでも大いに参
考になる手頃な書物がいくつかある。」と、今日なを根強く横たわっている「安
全・安心」論の淵源にさかのぼっての解読に意欲 をの ぞかせています。

◆ブログ:島薗進・宗教学とその周辺より
http://shimazono.spinavi.net/
ブログから島薗氏の追究履歴がわかります。

◆なお、今回の文末にも紹介されている
<真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って―> 日本語版
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI

======以下、その(4)転載(改行あり)=====

■チェルノブイリ事故後の旧ソ連医学者と日本の医学者 ――イリーンと重松の連携
が3.11後の放射線対策にもたらしたもの―― (4)イリーンに協力した重松
逸造の系譜の医学者
2012年11月2日

 事故直後から子供は疎開しなくてよいと主張し、その後、生涯最大被曝線量
350mSv、しかもそれ以上の線量でも必ずしも移住しなくてよいと主 張したイ
リーンの立場は、ウクライナやベラルーシではなかなか受け入れられなかった。
そこで、イリーンは国連放射線影響委員会(UNSCEAR) 等を頼り、国際組織やそ
こに集う外国の科学者の力を借りて自説を支えようとした。

 89年5月にUNSCEARによって、生涯350mSv基準の立場をオーソライズしようと
した経緯についてはすでに述べた。
 だが、それだけではない。すでに1988年にイリーンは自らの立場を支えるの
に、重松逸造の力を借りていた。第6部第2章「チェルノブイリの放 射線の影響
に対する他の解釈。それらに対する日本人専門家のコメントと、ロシア人科学者
による未出版の反論」(p416〜)を見よう。

 この章ではグロジンスキーという植物学者の放射線の健康影響が無視できない
とするインタビュー記事(1988年)に対する批判が数ページにわ たって述
べられた後、1988年にキエフを訪れた重松教授の地元新聞へのインタビュー
記事が長々と引かれている。イリーンを重松が強い意志をもっ て支えようとし
たことがよく分かる文章なので、ここにも掲載しよう。

 「広島、長崎の生存者の研究を通して、ガン以外の疾病の発生率の増加を証明
することは今迄のところできていない。細心の分子生物学的研究を用い ても、
遺伝学的影響は見つかっていない。影響が全くないという意味ではなく。そのレ
ベルは検知出来ないほど低いということである。
 キエフとチェルノブイリに関しては、その線量は日本のケースと比較すれば極
めて低く、我々の経験からもこの地の人々の健康に対する悲惨な結果を 予感さ
せる根拠がないことは明らかである。しかし、研究は続けて行く必要はある。特
に、人々の心配から生じるこれら問題の精神的側面の観点につい てはそう言える。
 広島・長崎の人々の間にカタル、アレルギー、伝染性の病気がほんの少数観察
されるものの、今や原爆生存者は最も高い平均寿命のグループである。 これ
は、彼らの健康に対して特別な注意が払われていることの結果である。彼らは毎
年、2,3回の健康診断を無料で受けている。注目すべきことは、 被曝した
人々はそうでない人に比べてはるかに健康に対する不安が多いことである。
 これは病因学的というよりはむしろ心理学的な現象であるように思われる。広
く広がったこの病気(日本では「原爆症」と呼ばれる)に対する治療法 を誰が
知っているというのだろう。現代の医学においても、本当の愁訴と単なる主観的
な訴えを区別することができないので、我々は全ての不満に対し て対応しなく
てはならない。悪性新生物とその医学的物質による防護策については、以下の点
を心に留めていて欲しい。
 理論上では、環境上のほんのわずかな放射線の増加でさえ、ガン発生率の増加
につながるかも知れない。これは例えば、放射線の増加によって百万人 に一人
多くガンが発生す るようなものである。しかし現段階では誰がそのガンにかか
るかを確定させることはできない。もし全員に対し て治療を行ったとすると、
99万9,999人が不必要な医療を受けることになる(中略)。
 ソビエト連邦のような多くの国民に、この治療を行うことは可能であろうか?
仮に可能であるとしても、一人の健康のために、無害とは言えない物質 によっ
て毒される99万9,999人の健康状態についての配慮をしなければならな
い。もっと安全な防御方法を考える方が意味があるように思われ る。例えば、
肉とウォッカの消費についてとかである」(419〜421ページ)

 重松は1988年訪問中のキエフで、ソ連の放射線防護医学の責任者であったイ
リーンが望んでいたとおりのことを新聞記者に語っていた。だが、こ の段階で
重松はチェルノブイリ事故による汚染についてどれほどの知見を得ていたのだろ
うか。また、住民の健康状況についてはどうか。少なくとも地 域での住民の状
況については、何も知らなかったはずだ。これは科学的な判断と言えるだろうか。

 なお、これはさほど線量が高くなかったキエフでの話だ。より線量の高い地域
については別の考えで臨むべきと考えていたのだろうか。そこもよく分 からな
い。だが、とにかくできるだけ多くの住民に避難不要という考えを植え付けるこ
とを目指して発言していたことははっきりしている。

 このように重松はチェルノブイリ事故後のかなり早い段階でイリーンと連携
し、健康被害は少ない、避難その他の防護措置は最小限でよいとの立場で 歩調
を合わせようとしたことがわかる。こういう背景があってこそ、1990年から
91年にかけてのチェルノブイリ国際プロジェクトにおいて重松は きわめて大
きな役割を担うことになる。

 イリーンは1989年のソ連政府の要請でIAEAが行うことになったチェル
ノブイリ国際プロジェクトについても詳しく述べている。これはイリー ンら、
避難をできるだけ少なくさせようとする側の意図を通すためのお墨付きを与える
べく急いで行われたこ とが明らかで、対立する勢力とのやりとりが多く記され
ている。
 チェルノブイリ国際プロジェクトについては、重松逸造『日本の疫学』にもあ
らましの叙述があるが、200人の国際的科学者集団による国際諮問委 員会
(IAC)によって行われたものだ。その委員長は重松逸造である。被害をほと
んど否定するその内容は囂々たる非難をよんだ。とりわけウクライ ナやベラ
ルーシの科学者らからの批判が多かった。

 イリーンはこの報告について述べながら、度々旧ソ連内の各地域の科学者によ
る研究が国際水準とは異なると述べている。イリーンは旧ソ連の諸国の 中での
自分たちの立場を強化するために重松と組んで国際チェルノブイリ・プロジェク
トを組んだことが透けて見える叙述がなされている。その結論は 以下のとおりだ。

 「専門家達は、将来に対する多くの重要な勧告を行った。特に彼らは、「住居
の移転を行う前に、移住によって住民に悪影響を及ぼすかも知れないと いうこ
とも考慮されなければならない」と指摘した。特別な注意が、事故による心理学
的影響を減少させようとしているプログラムの組織化に向けられ た。彼らは、
人体に及ぼす被曝の影響について、住民と地方の医師のための教育プログラムを
作成する必要性を強調した。そして彼らは、医学的診断と 検査機器、材料や試
薬の品質を改善するために全力で取り組むべきだと勧告した。最後に彼らは、再
び「地方科学者による統計学的データ収集と登録シ ステムが、国際的に認めら
れた基準と方法によって基づいて行われなければならない。」と勧告した。」
(386ページ)

 重松、メットラー(米)らによるチェルノブイリ国際プロジェクトについての
イリーンの記述を読むと、被害情報について、国際原発開発勢力の主導 権の下
で何とか上からの調査情報把握と情報管理を行い、その意志を通そうとした様子
がよく分かる。

 では、このチェルノブイリ国際プロジェクトの調査とそこから見出された被害
評価はどのようなものだったか。調査委員会の委員長である重松逸造自 身のま
とめ(『日本の疫学』2006年)を引こう。

 「1989年10月、ソ連政府はIAEA[国際原子力機関]に対して、チェル
ノブイリ原発事故の影響に関する客観的な評価を依頼しました。その 理由は、
住民の健康に対する不安や心配が急速に高まってきており、これには情報不足、
政府への不信、マスコミの過剰報道、専門家間の意見の相違な どに加えて、前
述したペレストロイカやグラスノスチといった社会情勢がこれに拍車をかけたた
めです。
 IAEAは、WHOなどの6国際機関と協力して、専門家約20名からなる国
際諮問委員会(委員長:筆者)を発足させ、この委員会が約200名の 各国研
究者が参加する調査班5チーム(事故経緯、環境汚染、被ばく線量、健康影響、
防護対策)を編成して、1990(平成3)年5月より約1年間 にわたり現地調
査を実施しました。」(.61〜62ページ)
 200名の研究者が5チームを編成したというが、それにしては調査のデータ
は小さなものである。調査期間がわずか1年で、あっという間に結論が 出された
こともこの調査の信憑性を疑わせる要因である。
 「この調査の目的は、この時点で被ばく住民の間に心配されているような健康
被害の増加があるかどうかを評価することにありましたので、疫学調査 の方法
としては、ある時点での有病状況を比較する断面調査が行われました。具体的に
は、七汚染地区と対照となる6非汚染地区を選び、生年によって
2,5,40,60歳に該当する各年齢群約25人ずつ抽出しました。検査は次
の12項目について行われました。ヾ往歴、一般的精神状況、0 般的健康状
態、た澗〃豐評態、ダ長指数、Ρ浜棔↓Ч綻腺の構造と機能、┠豈佞般髪峽
の異常、悪性腫瘍、白内障、生物学的線量測定、 胎児と遺伝的異常。最終
的に検査を終了した者は計1356人でした。」(63ページ)

 調査対象となった被曝者は約700名、残りの半数近くはほとんど被曝を受け
ていない対照群である。わずか700名の健康診断的な検査と被曝線量 推定調
査なのだが、たいへん強い結論が引き出されている。それは次のようなものだ。

 「調査結果を要約すると次のとおりです。
一、汚染地域と非汚染地域で実施された検診結果を比較すると、両地域とも放射
線と無関係な健康障害が目立っており、放射線被ばくに直接起因すると 思われ
る健康障害は認められなかった(図4−1)。(図4−1は「要医療割合」が非
汚染地区の方で高いことを示す)
二、事故の結果、心配や不安といった心理的影響が汚染地域以外にも拡がってお
り、ソ連の社会経済的、政治的変動とも関連していた。
三、ソ連側のデータによると、白内障やがんの増加を認めていないが、これは特
定部位のがん増加を否定するのに十分なデータとはいいにくい。しか し、調査
チームによる推定被ばく線量と現行の放射線リスク推定値から見て、汚染地域で
大規模、長期の疫学調査を実施したとしても、将来がん発生の 増加を検出する
ことは困難であろう。ただし、小児の甲状腺被ばく線量推定値によると、将来甲
状腺がんの発生増加をもたらすかもしれない。」 (62〜4ページ)

 この調査の手法から見ても分かるし、そこから提示された結論の大胆さからも
うかがわれることだが、このチェルノブイリ国際プロジェクトの調査結 果は科
学的な価値は高いものではない。国際的な科学者200人の名をそろえたという
ことが、そもそも権威に頼ろうとする危うさを感じさせる。その ような多数の
科学者が、短期間に一つの研究プロジェクトを有効に遂行するというのはありえ
ないことである。

 これに並行して、重松逸造は長崎大学の長瀧重信らを登用して、長期的な本格
的調査を始めようとしていた。笹川チェルノブイリ医療協力事業であ る。ここ
で長瀧氏や山下俊一氏がどのような姿勢で調査に望んだかは、「放射線のリス
ク・コミュニケーションと合意形成はなぜうまくいかないのか? (1)〜
(8)」ですでに論じた(とくに(7)(8))。そこでは、1990年の長瀧
氏の最初の訪問で、放射線の健康影響に対処することではな く、「不安を取り
去る」ことが課題だとの判断が下されていた。

 それはちょうど、重松がイリーンと組んでチェルノブイリ国際プロジェクトの
調査を行っていたときだった。長瀧が最初の訪問で真っ先に決めたリス ク評価
は、ソ連政府の立場から下されたイリーンの判断、そして国際的な放射線健康影
響・防護の科学者仲間という立場での重松の判断に相即するもの だった。

 重松逸造は長期にわたって放影研の理事長を務め、加害者側であるアメリカの
疫学調査の立場を堅守してきた。また、多くの公害事件で被害を小さく 見積も
る政府側の立場に立ってきたことも知られている(広河隆一『チェルノブイリか
ら広島へ』岩波書店、1995年)。

 1989年から90年にかけてその重松と(他の国際放射線健康影響・防護専
門家たちと)イリーンが協力して、チェルノブイリ原発事故の放射線の 健康被
害を極端に小さく見積もろうとする立場を築こうとしていた。その立場に立っ
て、初めから「不安を取り除く」ことに主眼を置いて調査を進めた のが、長崎
大学の長滝重信氏や山下俊一氏を主体とする笹川チェルノブイリ医療協力だっ
た。そして原爆被害の研究の成果の上に立って、チェルノブイ リ原発事故調査
を行ったとして、世界でも有数のその道の権威者として、福島原発事故の被災対
策に取り組んだのが、長瀧氏や山下氏だった。

 イリーン、重松、長瀧、山下氏らは、詳細な研究を始める前から下していた判
断を、そのまま科学的調査に反映させたと疑われてもしかたがないだろ う。そ
れは被災地の近くで診療にあたった多くの医学者等の立場と対立する。彼らの目
には被害者や潜在的な被害者の利益に反する偏った被害調査を 行ってきたもの
と映らざるをえなかった。

 なお、2002年、スイス・テレビジョン制作ウラジミール・チェルトコフ
(Wladimir Tchertkoff)「原子のウソ」(「核をめぐる論
争」)http://vimeo.com/42618038 はその様子を可視化している。この映像は
WHOのキエフ会議(2001年6月)の取材を基礎としたもので、以下のサイト
に解説がある。
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/hiroshima_nagasaki/fukushima
/ECRR_sankou_06.html 

 イリーンの『チェルノブイリ:虚偽と真実』は、地域の医師・医学者に原発推
進側に立ち、放射能被害を被る人々の立場を軽視する経緯をソ連政府側 当事者
の立場から描くことで、図らずも核大国と原発推進勢力の利益を守ろうとする国
際的な「専門家集団」の結束のあり方を浮彫にしてくれている。
(以上、その(4)転載終わり、その(5)へつづく)

○−−−−−集会等のお知らせ−−−−−○ 

●さよなら原発! 11・11福岡集会実行委員会 例会
日 時:11月6日(火)18:30から21:00
場 所:福岡市人権啓発センター(ココロンセンター)
   http://jinken.city.fukuoka.jp/shisetsu/access.html
   福岡市博多区下川端町3番1号
   博多リバレイン リバレインオフィス10階

● さよなら原発! 11・11福岡集会 ● 
 日 時:11月11日(日)
     14:00 集会開始 15:00デモ出発(サウンドデモ)
 場 所:福岡市・冷泉公園 
 主 催:さよなら原発! 福岡集会実行委員会 
★さよなら原発! 11・11福岡集会
  http://bye-nukes.com/fukuoka 

● 原発労災・梅田隆亮さん第4回口頭弁論 ●
日 時:12月26日(水)
場 所:福岡地方裁判所 (福岡市中央区城内1-1赤坂駅から徒歩5分)
    裁判開始:14:30 (301号大法廷)
支援カンパ: 郵便振替口座 01700−1−125911 
加入者名: 原発労働裁判・梅田さんを支える会
銀行振込:ゆうちょ銀行 一七九店(179)当座0125911

○−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−○ 
     ★☆ 原発とめよう!九電本店前ひろば★☆
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           午前10時から午後5時。(土・日曜・休日は閉設)
     ♪ みなさん、一緒に座って・語り合いませんか☆
   場所:九州電力本店前 福岡市中央区渡辺通2丁目1−82 
   地図:http://www.denki-b.co.jp/company/map19.html
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