[CML 015530] Re: 週刊文春の「郡山4歳児と7歳児に 「甲状腺がん」の疑い!」という記事について〜Re: ベラルーシ:チェルノブイリ事故後1年で甲状腺がんが増加

T. kazu hamasa7491 at hotmail.com
2012年 3月 6日 (火) 23:17:31 JST


ni0615田島です

 

東本さんこんばんは

やあやあ、

あなたは、真から引用マジシャンなのですね。

 

今中さんの文章の引用。

 

あなたが(略)とした部分こそ、

『見せかけ因子を十分に検討した』というトンデル氏の仕事の肝なのですが、

あなたはそれを隠してしまった。

そうしてトンデル論文が、まったく自信の無い代物であるかのように歪曲した。

 

まあ、これはかのbuveryさんが昨年5月にやったことで、2番煎じ、いや10番煎じなのですが。

 

今中哲二さんの名誉のためにも、

東本さんが削除した部分を復活させて引用しておきます。

http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No104/CNIC0602.pdf

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

子見出し=<見せかけ因子の検討>


疫学調査とは、生身の人間集団をいくつかに分け、それぞれの集団の観察結果を比較して、
ある要因(ここではセシウム137 汚染レベル)とその影響(ガン発生)との関係を明らかにし
ようとする試みのことである。しかしながら、ガンを発生させる要因には、放射能汚染だけで
なく、喫煙、食習慣などいろいろあってそれらが複雑に絡みあっている。したがって、疫学調
査結果に統計的に有意な「相関関係」があっても、それが「因果関係」であるとは限らない。


(★東本削除部分はじめ★)

トンデルらも、自分たちの調査結果が「見せかけ因子(交絡因子)」によるものかも知れな
いと検討している。彼らが考慮した見せかけ因子は、人口密度、元々のガン発生率地域差、お
よび喫煙である。表1の相対リスクは、それらの見せかけ因子について補正済みの値である
(人口密度は相対リスクに最大で10%影響元々の地域差の補正には1986-87 年のデータ
を利用、喫煙については肺ガンのみの解析結果を利用)。解析結果に大きな影響をもたらすよ
うな「見せかけ因子」は認められていない。
(★東本削除部分おわり★)

 

結局、チェルノブイリ事故による放射能汚染レベルとガン発生率の増加に有意な関係が認
められ、その原因として第1に考えられるのが、汚染にともなう低レベル放射線被曝である、と
いうのがトンデル論文の結論である。


(★東本削除部分はじめ★)

子見出し=<トンデル論文の意味>


昨年9月、アルメニアのエレバンで開かれた放射線生物学エコロジーの小さな国際会議に
筆者が参加してみると、偶然トンデルも参加していて、彼の論文について詳しく議論する機会
があった。論文を発表するに際しては、いろいろと曲折があって苦労したらしい。


トンデル論文でまず気になるのは、被曝量を評価していないことである。中途半端に被曝量
を評価すると、論文審査員に揚げ足を取られる材料になるので、今回の論文ではあえて省いた
ようだ。筆者の大ざっぱな見積もりでは、100kBq/m2 のセシウム137 汚染があったとし
て、はじめの2年間で受ける被曝量は10〜20mSv 程度であろう。表1の100kBq/m2 当り
0.11 という過剰相対リスクをSv 当りに変換すると、1Sv 当り5〜10 の過剰相対リスクになる。


広島・長崎被爆生存者の追跡調査データでは1Sv 当り約0.5 なので、トンデルらはその10〜
20 倍のリスクを観察したことになる。この違いについてトンデルは、10mSv といった低レ
ベル被曝では被曝量・効果関係が直線ではなく、極低レベルで効果が大きくなるモデルを仮説
として考えていた。


トンデル論文のもうひとつの論点は、放射能汚染が起きて2年から10 年後という比較的短
期間にガンの過剰が観察されていることである。トンデルによると、放射線がガンを引き起
こすプロセスにはいろいろあって、低レベル被曝の場合は、前ガン状態にある組織に対するプ
ロモーション(促進)効果が大きいのかも知れないとのことであった。
(★東本削除部分おわり★)

 

トンデル本人も筆者も、チェルノブイリからの放射能汚染によってスウェーデンでガンが
増えていることが「証明された」とは考えていない。それが、本稿の表題に?が付いている由
縁である。まどろっこしい言い方になるが同時に、スウェーデンでのガン増加の原因はチェル
ノブイリ事故による放射能汚染である、と考えるのが最も合理的な説明であると思っている。


(★東本削除部分はじめ★)

スウェーデンの汚染地域114 万人の間に850件のガンが増えたのであるなら、旧ソ連を含む
ヨーロッパ全体では、その100 倍として約8 万件のガンが増えたであろう。そして、今後増え
る分を含めて、全部でその10 倍のガンが発生するとするなら、チェルノブイリ事故によって
ヨーロッパ全体に80 万件のガンがもたらされる、と言ってもよいであろう。

(★東本削除部分おわり★)

 

(以下参考文献)

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

みなさんは、MLのみなさんは必ず原文に当ってみてください。

トリミングというものは、今も昔も警察や検察がやっているように、

白を黒に言いくるめるための常套手段です。

東本さんの文章は、それが良くわかる典型例です。多分東本さんはそれを皆様に教えるために、

こうしたものを、せっせせっせとお書きになっているのでしょう。

 

なお今中さんの文中では、「被曝量を評価していない」とありますが、

トンデル氏は2004年の論文では、「土壌汚染当たりのがん発生」を疫学調査しましたので、

被曝量には言及していませんが、

2006年の論文では、ミリシーベルト当りのがん発生を分析しています。

東本さんが引用した今中論考は、2004年論文しか反映していません。

 

※トンデル2006年論文は、WEBにアップされています。

http://www.ippnw.org/pdf/chernobyl-increased-incidence-malignancies-sweden.pdf

 

したがって、今年1月末の講演会では、被曝量に言及した研究として紹介されました。

「引用パッチ屋」の東本さんは、そうした事実を見ないので、容易に馬脚を現してしまうのです。

 

引用魔術師としての圧巻は、

講演会の様子を、歪曲にも近いバイアスがかかった他人文章をながなが引用しているところです。

 

> 上記の今中哲二さん通訳のトンデル講演を聴いたという市民社会フォーラムのxxxxさんは、

>その講演を聴いた際に今中さんから直接に「・・・」

 

私は今中さんの話もトンデルさんの話も直接聞きましたが、xxxxさんは「直接」聞いたのでしょうか。

その一文を読むととてもそうは思えませんが、主観の差なのでしょうか?

 

とまれ、直接でなくても、1月末の講演会を全編VTRで聴くことが出来ます。

賢明なるMLの皆さんのためにURLを記しておきます。

http://vimeo.com/35996217

この2時間は決して無駄ではありません。

 

単に歪曲をはねのけるためではなく、「疫学調査」とは何か、

大変に勉強になります。

 

◆おしどりマコさんの週刊文春記事全文は、こちらからどうぞ、

http://ux.getuploader.com/ni0615_up/

 

 

ni0615田島拝

安禅不必須山水

http://ni0615.iza.ne.jp/blog/list/

 

 


 


> From: higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
> To: cml at list.jca.apc.org
> Date: Tue, 6 Mar 2012 21:25:21 +0900
> Subject: [CML 015523] 週刊文春の「郡山4歳児と7歳児に 「甲状腺がん」の疑い!」という記事について〜Re: ベラルーシ:チェルノブイリ事故後1年で甲状腺がんが増加
> 
> ここでは「ベラルーシ:チェルノブイリ事故後1年で甲状腺がんが増加」という問題と「郡山4歳児と7歳児に 「甲状腺がん」の
> 疑い!」という週刊文春記事とは切り離してこの問題についての感想を述べます。
> 
> 「ベラルーシ:チェルノブイリ事故後1年で甲状腺がんが増加」という「ざまあみやがれい!」ブログ主宰者の問題提起につい
> てはおそらく私もそのとおりだろう、と思っています。
> 
> ただし、次のような注をつけておきたいと思います。
> 
> 「チェルノブイリからの放射能汚染によりスウェーデンでガンが増えている?」という問題をはじめに問題提起したトンデル博
> 士の日本国内での講演の通訳をされた今中哲二さん(京大原子炉実験所助教)はそのトンデル博士の論文について次のよ
> うな見解を述べています。
> 
>    「疫学調査とは、生身の人間集団をいくつかに分け、それぞれの集団の観察結果を比較して、ある要因(ここではセシ
>    ウム137 汚染レベル)とその影響(ガン発生)との関係を明らかにしようとする試みのことである。しかしながら、ガンを
>    発生させる要因には、放射能汚染だけでなく、喫煙、食習慣などいろいろあってそれらが複雑に絡みあっている。した
>    がって、疫学調査結果に統計的に有意な「相関関係」があっても、それが「因果関係」であるとは限らない。トンデルら
>    も、自分たちの調査結果が「見せかけ因子(交絡因子)」によるものかも知れないと検討している。(略)結局、チェルノ
>    ブイリ事故による放射能汚染レベルとガン発生率の増加に有意な関係が認められ、その原因として第1に考えられる
>    のが、汚染にともなう低レベル放射線被曝である、というのがトンデル論文の結論である。(略)トンデル本人も筆者も、
>    チェルノブイリからの放射能汚染によってスウェーデンでガンが増えていることが「証明された」とは考えていない。それ
>    が、本稿の表題に?が付いている由縁である。まどろっこしい言い方になるが同時に、スウェーデンでのガン増加の原
>    因はチェルノブイリ事故による放射能汚染である、と考えるのが最も合理的な説明であると思っている。」
>    http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No104/CNIC0602.pdf
> 
> 上記の今中哲二さん通訳のトンデル講演を聴いたという市民社会フォーラムの岡林信一さんは、その講演を聴いた際に今
> 中さんから直接に「トンデル博士の疫学調査の結果は、チェルノブイリ原発事故とがん罹患の増加についての「相関関係」
> があるかもしれないことを示しているにすぎず、まして疫学調査では「因果関係」は立証できない、その点を示さずに、あた
> かも原発事故によるセシウム降下で放射線量が増加したことで、がん発生が増大したかのように」いうのは科学的な態度
> とはいえない、という趣旨の話も聴かれたそうです。今中さんのいわれるこうした視点を抜きにしていたずらに原発事故と
> 甲状腺がんの増加を関連づける論は、いたずらに放射能危機をあおるという意味ばかりではなく、原発事故被災者の不
> 安を倍乗させるだけという意味においても有害な論といわなければならないだろう、と私は思っています。このことは強く指
> 摘しておきたいと思います。
> 
> 次に「郡山4歳児と7歳児に 「甲状腺がん」の疑い!」という週刊文春記事について。この文春記事については次のような
> 批判もあります。
> 
> ■週刊文春に「言ってないこと書かれている」 「甲状腺がん疑い」記事に医師が反論(J-CASTニュース 2012/2/24)
> http://www.j-cast.com/s/2012/02/24123372.html?p=all
> 
> 同記事中の
> 
>    「エコー検査をした「さっぽろ厚別通内科」の杉澤憲医師と弁護士が12年2月23日夕方に会見し、記事の内容に反
>    論した。杉澤医師によると、甲状腺の検査を受けた18歳以下の人は170人おり、そのうち「5.1ミリ以上の結節や
>    20.1ミリ以上の嚢胞」が確認され「B判定」だとされた人が4人いたが、精密検査の結果、いずれも良性だと判定さ
>    れた。「甲状腺の状態等から判断して直ちに二次検査を要する」とされる「C判定」の人はいなかった。」
>    「杉澤医師が会見で配布した正誤表には、「明らかな事実誤認」6点が指摘されている。中でも、記事中の、「札幌で
>    甲状腺エコー検査を実施した内科医が言う。『しこりのあった7歳女児と4歳男児の2人に加え、19歳以上の「おとな」
>    9人の計11人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性1人は既に甲状腺がんが確定、切除手術を行うこ
>    とも決まっています。いくら「5歳以下で5ミリ以上の結節ができることはない」と言われても、今回検査をして、これが
>    出たことは事実です』」/という記述について、/「そのような話はしておりません」/と全否定している。「甲状腺がん
>    の疑い」だとされる、記事中の大きな根拠が否定された形だ。」
> 
> という指摘は特に重要です。
> 
> 文春記事には、「超音波の画像を診た医師は(略)、(女児の母親に対して、)『児童にはほとんどないことですが、がん細
> 胞に近い。二次検査が必要です』」と発言したという記述や、「なおも坂本さんを不安にさせるのは、エコー診断後の二次
> 検査の結果だ」、「(二次検査で)診てもらった北海道大学の先生も、今までに十四歳未満でがんになった子どもを二回し
> か診たことがなく」など「甲状腺がん」の疑い!」という記事の根拠となっている二次検査をしたことを前提とする記述が3
> か所見られますが、超音波の画像を診た杉澤医師は「『直ちに二次検査を要する』とされる『C判定』の人はいなかった」
> と二次検査の必要性自体を否定しています。
> 
> さらに下記の「おしどりマコ氏・『週間文春』編集部緊急記者会見」での本間記者の質問で明らかになったことですが、「二
> 次検査をしたはずの北大の(医師の)コメント」はなく、同記事中にあるのはまったく二次検査に関与していない「全国の
> 甲状腺専門医」の一般論だけです。これでは二次検査で「甲状腺がん」の疑い!」が出た、という根拠にはまったくなりえ
> ません。二次検査をほんとうにしたのかどうかさえ疑わしいのです。
> http://blogos.com/article/33158/?axis=&p=2
> 
> 今回の週刊文春記事は<誤報>というほかないのです。「ざまあみやがれい!」ブログ主宰者の同記事執筆のスタンス
> も誤っているといわなければなりません。
> 
> 
> 東本高志@大分
> higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
> http://mizukith.blog91.fc2.com/
> 
> From: OHTA, Mitsumasa
> Sent: Tuesday, March 06, 2012 3:15 PM
> To: cml at list.jca.apc.org
> Subject: [CML 015520] ベラルーシ:チェルノブイリ事故後1年で甲状腺がんが増加
> 
> > ベラルーシにおける甲状腺癌診断症例数を東電がグラフ化してサイトで紹介している。出典は国連科学委員会2000年報告。
> 
> > それによると、甲状腺がんは事故後1年で既に増加を始めている。
> 
> > 山下俊一・福島県立医大副学長は福島の子どもたちに対する甲状腺エコー調査を3年もかけて一巡させ、しかもその間に異常が見つかっても再調査をさせないようにしているが、とんでもない。
> 
> > TEPCO : 放射線の話 | 放射線コーナーQ&A その他 Q2
> > http://www.tepco.co.jp/nuclear/hige/qa/thi/gqa/qa-g2-j.html
> > 文春おしどりマコ会見 誤報を騒ぐ前に確認すべき「チェルノブイリの甲状腺癌」1年後から増加グラフ:ざまあみやがれい!
> > http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65792144.html
> 
> > 太田光征 
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