[CML 014673] 火力発電所売却は市民本位の電力自由化になるか

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2012年 1月 30日 (月) 23:16:33 JST


東京電力は福島第一原子力発電所事故による賠償や廃炉費用などを確保するため、火力発電所の新規着工を見送り、既存の火力発電所の売却を検討すると報道された。これは発送電の分離という電力自由化の究極目標に東京電力自身が一歩踏み出したことを意味する。政府内でも火力発電所を売却して事実上の発送電分離を実現する案が浮上している。これが市民にとって好ましい動きか否かは議論の分かれるところである。 

電力自由化は原発利権を打破したい人々にとって歓迎できるものである。宮台真司氏はエネルギー政策の転換について「消費者が電力会社や発電所、発電方式を選択できるようにすることが必要」と指摘する(林田力「保坂展人・世田谷区長は世田谷電力で脱原発!?」)。太陽光発電など自然エネルギーについては体制側も独占企業や天下り法人を考えているとし、それでは従前の電力供給独占体制と変わらないと述べる。 

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一方で電力自由化の持つ新自由主義的性格には懸念がある。火力発電所を新規着工せず、既存の火力発電所を売却する東京電力は、代わりに発電設備を持つ工場などから入札で購入する方針である。福島第一原発事故では事故で迷惑を被った住民への無責任ぶりが露呈したが、電力の外部調達は一層の無責任化をもたらしかねない。 

また、資産の売却は「かんぽの宿」疑惑のような濡れ手で粟の利権を連想させる。たとえば東急リバブルは旧日本郵政公社から評価額僅か1000円で取得した沖縄東風平(こちんだ)レクセンターを4900万円で転売した(林田力「日本郵政ガバナンス問題調査専門委員会報告書公表」)。 

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火力発電所売却は市民本位の電力自由化になるか注視したい。
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林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
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