[CML 014090] Re: 宗教とフェミニズム

Maeda Akira maeda at zokei.ac.jp
2012年 1月 6日 (金) 11:52:43 JST


前田 朗です。
1月6日

萩谷さん

> これはまあ、フェミニズムという言葉を世界共通の意味で使うか日本式に使うか
> の差ですから、これ以上はなんとも。

はい。

でも、「世界共通のフェミニズム」なるものなどないことは、feminismの世界で
は「常識」の部類に属すると思います。

「ブラック・フェミニズム」や「第三世界フェミニズム」の登場は、1960年
代に一世を風靡した第2波フェミニズム(アメリカ中産階級フェミニズ ム)に
対する異議申し立てでした。

アメリカ・フェミニズムは、男女平等を「軍隊内男女平等」の意味で用いまし
た。女を看護師としてばかり使うな、女にも戦闘機や爆撃機を操縦させ ろ、
と。湾岸戦争に際して、アメリカ・フェミニストたちは、戦闘機に乗ってイラク
攻撃を実現し、「フェミニズムの勝利」を高らかに宣言したので す。

日本でも、60数年前に戦争協力した「フェミニズム」があり、今日、日本軍性
奴隷制問題の解決を求める運動に激しく攻撃を加える「フェミニズム」 があり
ます。

これを「帝国のフェミニズム」と言います。

「帝国のフェミニズム」全般について、特に植民地時代の韓国女性について、宋
連玉さんの「脱帝国のフェミニズムを求めて」(有志舎)参照。

2000年の女性国際戦犯法廷の後、日韓および在日の女性たちが取り組んだ理
論問題は、「フェミニズムは国境や民族を超えられるか。超えるために は何が
必要か」でした。ジェンダー、民族、階級、宗教などの諸要因をいかに把握する
かが主題です。

山下英愛さん「ナショナリズムの狭間から」(明石書店)や金富子さん「継続す
る植民地主義とジェンダー」(世織書房)参照。

ではまた。



> 私としては、そういう日本式の定義に悪意を感じますが。
> いったい、ソ連や中国をさして、ほら社会主義は間違ってるじゃないか、なんて
> いう連中を信用できますか?
> 私は同じことだと思います。
>
> 既存の宗教の中から女性のための改革の動きが出ていることを、私はけなすつも
> りはありませんが、宗教は国家とともにあると思います。
> もともと宗教が反女性的であったのには、切実な理由があったはずですからね。
> 基本的には人間は自然や宇宙というものに完全には満足できませんし、 自分自
> 身がひとつの自然でしかないからではないかと思います。
>
> この話はこれくらいて終わりにしようと思います。
> 皆様、お騒がせしてすみませんでした。
>
>
>
>
> (12/01/05 20:13), maeda at zokei.ac.jp wrote:
>> 前田 朗です。
>> 1月5日
>>
>>> (もしかすると、萩谷さんは両方の意味を含めているかもしれませんが、それ
>>>>> も「宗教がいかにして性差別的であったか」を指摘し、「なぜなのか」「いか
>>>>> すれば変化しうるのか」を問いかけていることも明らかです。)
>>>
>> 萩谷さんは「宗教は本質において性差別的だと考えます」とのことですので、そ
>> の点、訂正したします。
>>
>> 私は、女性による女性のための女性解放の宗教が論理的に存在しえない、とは考
>> えていません。
>>
>>
>> 逆に、上野さんのフェミニズムについていえば、その名称にもかかわらず、そし
>> てご本人の意図にはかかわりなく、女性抑圧的に機能してきたと考えています。
>>
>> そのことは、日本軍性奴隷制の解決を求める運動に対して、10数年にわたって、
>> 彼女がまともな論拠もなしに非難と罵倒を続けてきたことひとつとってもいえる
>> ことです。
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>



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