[CML 014072] Re: 自分がされて嫌なことは人にしない?

maeda at zokei.ac.jp maeda at zokei.ac.jp
2012年 1月 5日 (木) 19:02:21 JST


前田 朗です。
1月5日

萩谷さん


> 前田さん、日本の「フェミニズム」という言葉の意味は上野千鶴子だけで決ま
る
> のですか?


熊田さんに対して「あなたは、わたしの、あんな短い発言すらきちんと読解でき
ないのですか?」と書いた萩谷さん(笑)

あなたは、わたしの、あんな短い発言すらきちんと読解できないのですか?

第1に、私は次のように書いて「定義」したのですよ。

「日本を代表するフェミニストと長年自称してきた上野千鶴子がその著書「スカ
ートの下の劇場」で日本に普及した言葉。」

上野さんの著書を読めば、ご本人が「日本のフェミニズムを代表する」と自称し
てきたことは明白です。私は、上野さんから数冊の著書を贈っていただいて、き
ちんと読んでいますし、それ以前から大半の著書を読んでいます。

第2に、もちろん他称でもあって、マスメディアなどでは、上野さんをフェミニ
スト代表と扱って四半世紀になります。

萩谷さんがフェミニズムという言葉にどのような思い入れをしているかは、ここ
では重要ではありません。

日本では、上野さんは四半世紀にわたってフェミニズム代表と扱われてきたので
す。

第3に、しかも、私は次のように書いています。

「男性中心主義を批判してきた欧米諸国のFeminism とは何の関係もない。」

feminismと、ここで私が定義したフェミニズムとは関係ないと明示しています。


> かれこれ40年以上前に、バートランド・ラッセルの伝記のなかでフェミニズ
ム
> という言葉に出会って以来、その本の中で使われている意味でこの言葉 を使
っ
> てきた者としては、ひどい違和感があります。
> 

翻訳家である萩谷さんらしくないミスですね。feminismとフェミニズムを区別し
て読み直しましょう。




> イスラム教が女性差別的だというのは、前田さんが係わっているアフガンにい
い
> 例があります。


以下は、まじめな応答です(苦笑)。

「イスラム教が女性差別的だ」ということの例証としてアフガンを持ち出すのが
適切であるとは考えません。

アフガンの現状(路上・屋外でブルカをかぶらない女性への暴力、女子学校への
組織的放火、実質的な少女人身売買の数々)をイスラム教に由来するとみるのは、
必ずしも根拠がありません。

先日来日したマラライ・ジョヤが述べているように、そしてRAWA(アフガニスタ
ン女性革命協会)の女性たちが述べてきたように、今日のアフガンにおける特異
な「イスラム原理主義」なるものは、長期にわたる戦争と内戦のさなかで形成さ
れてきたものです。1920〜60年代のアフガンはこうではありませんでした。

イスラム教のアフガン的現象形態である、ということを否定することはできない
かもしれませんが、30年以上にわたる戦争と内戦の渦中におかれ続けた最貧国
の現実を、宗教だけに帰することはとうていできるはずがありません。

以上。



バングラデシュでもモロッコでもそんな例はあります。 キリス
> ト教圏では、フェミニズムや唯物論の影響で、女性差別をやめようという方向
を
> 教会も取り入れてきたので、日本ではそれが本来のキリスト教だ と思う向き
も
> あるが、本来のキリスト教は性差別的です。なお、教会組織はパウロに始まる
も
> ので、キリスト教徒は教会組織によって推進されてきたも のをさします。
>  イスラム圏と言っても、イスラム教じたいが単一ではないのですが、その一
分
> 派であるバハイ教の教祖アリ・カーンが両性平等を唱えて、殺害された 例も
あ
> ります。
>  イスラム教はその面ではあきらかに遅れています。というのも、女児は生ま
れ
> たらすぐ殺していいとされていたようなアラブの世界でモハメッドは女 性の
地
> 位の改善に努めた・・という事実から、イスラム教徒は、女性に関する問題は
も
> はや改善を要しないという結論を引き出しているからです。もし 改善を要す
る
> とすれば、最後の預言者モハメッドのしたことは不十分だったと言うことにな
っ
> てしまうからです。
>  以上のような理解でまちがってるでしょうか?
>  これに答えるのは、たぶん宗教学のイロハを講義することになるんでしょう
ね。
> 
> (12/01/05 13:44), maeda at zokei.ac.jp wrote:
> > 前田 朗です。
> > 1月5日
> >
> > 熊田さん
> > 萩本さんこと萩谷さん
> >
> > 「これ以上議論に応じる気はない」なんて言わずに、もう少し応酬してもい
いの
> > に(笑)。
> >
> > 本筋から離れるかもしれませんが、2点だけ。
> >
> > 1)フェミニズムの定義
> >
> > フェミニズム:男性の視線を意識した女性がパンティのデザインや色彩に凝
るこ
> > と、およびその思想を指す日本語。男性中心主義を批判してきた欧米諸国の
> > Feminism とは何の関係もない。日本を代表するフェミニストと長年自称し
てき
> > た上野千鶴子がその著書「スカートの下の劇場」で日本に普及した言葉。ポ
ルノ
> > や欲望の言葉として定着し、これに安心した男性長老研究者が上野を称賛し
て数
> > 々の賞を与えるとともに、東京大学教授に招へいした。男性による女性支配
を強
> > 化・延命するために絶大の影響力を発揮し、20世紀末葉頃まで用いられた
が、
> > 今では死語と化している。
> >
> > 2)宗教と女性
> >
> > 「イスラム教は女性差別的だ」というのは明らかに歪んだ偏見です。
> >
> > 第1に、キリスト教や儒教や仏教も、ある意味で「女性差別的」です。
> >
> > 第2に、1990年代に国連人権委員会の「女性に対する暴力特別報告者」
だっ
> > たラディカ・クマラスワミさんは、当時の国連報告書に、「宗教はすべて女
性を
> > 尊重する一面と女性を差別する一面を有する」という趣旨のことを書いてい
ます。
> > いま手元にありませんが、私たちが翻訳したクマラスワミ「女性に対する暴
力」
> > (明石書店、2000年)に収録されているはず。どの宗教も男性中心主義
的で
> > あり、だからこそ、
> > 男性に都合のいい時は女性を尊重するのです。なお、宗教と女性については、
大
> > 越愛子「宗教と女性」が参考になります。
> >
> >
> >
> > ----- Original Message -----
> >> 熊田です。
> >>
> >>  萩本さん、あなたは私の言っていることを全く理解なさっていません。
私は、
> > 「男女共同参画局の元トップ」が、「人間関係のゴールデン・ルール」は
「自分
> > がされて嫌なことは人にしない」ことだと主張し、しかもそういう主張をし
た本
> > が大ベストセラーになったことを指して、「フェミニズムのエリート主義的
な部
> > 分と新自由主義の共犯関係」と指摘しているのです。「自分がされて嫌なこ
とは
> > 人にしない」ことを「人間関係のゴールデン・ルール」にすることは、「新
自由
> > 主義に適合した日本的なライフスタイル」です。この点については、詳しく
は拙
> > 著「男らしさという病?」(風媒社、2005年)の第5章「官僚制消費資本主
義社
> > 会の宗教倫理のセラピー化」をお読み下さい。高い社会的地位にある女性は
批判
> > するべきではない、と萩本さんがお考えだとすれば、そのことこそが「女性
差別」
> > なのではありませんか?
> >> なお、申し訳ありませんが、これ以上萩本さんとの議論に応じる気はあり
ませ
> > ん。
> >> 熊田一雄(愛知学院大学文学部宗教文化学科准教授)
> >> はてなダイアリー http://d.hatena.ne.jp/kkumata/ 
> >>
> >>
> >
> >
> 
> 




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