[CML 014051] Re: 自分がされて嫌なことは人にしない?

maeda at zokei.ac.jp maeda at zokei.ac.jp
2012年 1月 5日 (木) 13:44:17 JST


前田 朗です。
1月5日

熊田さん
萩本さんこと萩谷さん

「これ以上議論に応じる気はない」なんて言わずに、もう少し応酬してもいいの
に(笑)。

本筋から離れるかもしれませんが、2点だけ。

1)フェミニズムの定義

フェミニズム:男性の視線を意識した女性がパンティのデザインや色彩に凝るこ
と、およびその思想を指す日本語。男性中心主義を批判してきた欧米諸国の
Feminism とは何の関係もない。日本を代表するフェミニストと長年自称してき
た上野千鶴子がその著書「スカートの下の劇場」で日本に普及した言葉。ポルノ
や欲望の言葉として定着し、これに安心した男性長老研究者が上野を称賛して数
々の賞を与えるとともに、東京大学教授に招へいした。男性による女性支配を強
化・延命するために絶大の影響力を発揮し、20世紀末葉頃まで用いられたが、
今では死語と化している。

2)宗教と女性

「イスラム教は女性差別的だ」というのは明らかに歪んだ偏見です。

第1に、キリスト教や儒教や仏教も、ある意味で「女性差別的」です。

第2に、1990年代に国連人権委員会の「女性に対する暴力特別報告者」だっ
たラディカ・クマラスワミさんは、当時の国連報告書に、「宗教はすべて女性を
尊重する一面と女性を差別する一面を有する」という趣旨のことを書いています。
いま手元にありませんが、私たちが翻訳したクマラスワミ「女性に対する暴力」
(明石書店、2000年)に収録されているはず。どの宗教も男性中心主義的で
あり、だからこそ、
男性に都合のいい時は女性を尊重するのです。なお、宗教と女性については、大
越愛子「宗教と女性」が参考になります。



----- Original Message -----
> 熊田です。
> 
>  萩本さん、あなたは私の言っていることを全く理解なさっていません。私は、
「男女共同参画局の元トップ」が、「人間関係のゴールデン・ルール」は「自分
がされて嫌なことは人にしない」ことだと主張し、しかもそういう主張をした本
が大ベストセラーになったことを指して、「フェミニズムのエリート主義的な部
分と新自由主義の共犯関係」と指摘しているのです。「自分がされて嫌なことは
人にしない」ことを「人間関係のゴールデン・ルール」にすることは、「新自由
主義に適合した日本的なライフスタイル」です。この点については、詳しくは拙
著「男らしさという病?」(風媒社、2005年)の第5章「官僚制消費資本主義社
会の宗教倫理のセラピー化」をお読み下さい。高い社会的地位にある女性は批判
するべきではない、と萩本さんがお考えだとすれば、そのことこそが「女性差別」
なのではありませんか?
> 
> なお、申し訳ありませんが、これ以上萩本さんとの議論に応じる気はありませ
ん。
> 
> 熊田一雄(愛知学院大学文学部宗教文化学科准教授)
> はてなダイアリー http://d.hatena.ne.jp/kkumata/ 
> 
> 




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