[CML 015300] 特定のある人を特別視する、あるいはスター視する「思想」には賛成できません。というよりも危険です~Re: 水俣と福島に共通する10の手口

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2012年 2月 28日 (火) 12:30:40 JST


「アイリーン・美緒子・スミスさんの指摘」のなにが「さすが」だというのでしょう? 
 毎日新聞の小国綾子記者の記事中にある
アイリーンさんが「ユージンさんの死後は米スリーマイル島原発事故(79年)の現地取材をきっかけに、一貫して脱原発を
訴えてきた」ことが「さすが」だということでしょうか?

しかし、米スリーマイル島原発事故(79年)を契機にして脱原発運動をはじめた人は私の身の回りにもたくさんいます。そう
した人たちが集まって1993年秋に私の身の回りでは「脱原発大分ネットワーク」という市民団体も結成されました。アイリ
ーン・美緒子・スミスさんだけを「さすが」視する理由にはなりません。

アイリーン・美緒子・スミスさんが水俣と福島に共通する「10の手口」を編み出したのが「さすが」だというのでしょうか? し
かし、「10の手口」「10の条件」「10のなになに」というのはよく使われるいわば常套句というべきもので、巷間の本屋には
「モテるための10の条件」「愛の鉄則10か条」「公務員試験に合格するための10の鉄則」などなどのたぐいのハウツー本
が溢れています。この風景は昔もいまも変わりません。ハウツー本は便利ですが、それだけに切り捨てられるものも多い。
しかし、その切り捨てられたものの中に実は大切なことがたくさん含まれていた、とは私たちが体験としてよく知っているこ
とです。

内容的に見ても水俣と福島の共通性を指摘する声は10か条というまとまった形ではないにしても個々の形の指摘として
3・11直後からありました。そうした指摘を集めると100か条は優に超すでしょう。私の身の回り(湯布院)でも昨年の10
月1日に水俣本願の会の緒方正人さんと加賀市から子どもたちを放射能から守る防災ネット事務局長の加賀光闡坊住
職・佐野明弘さんをお招きして「ミナマタからフクシマへ いま、いのちを問う」という講演会が催されたりもしました。そして、
そこでも水俣と福島の共通性を指摘する声はたくさん出ました。これもアイリーンさんだけを「さすが」視する理由にはなり
ません。

上記の記事に「『不公平だと思うんです』。原発事故と水俣病との共通点について、アイリーンさんが最初に口にしたのは、
国の無策ではなく『不公平』の3文字だった」という一節がありますが、原発事故問題に関して「『不公平』の3文字」を最初
に口にするのもなにもアイリーンさんに限ったことではありません。CMLへの常連投稿者の萩谷さんが「原発国民投票は
地獄に通ずるバラ色の道・・・」(CML 2012年2月15日)という論で脱原発国民投票の問題性を指摘するにあたって最初
に口にしたのも「不公平」という言葉でした。「フクシマのことはまずフクシマ 
 に。フクシマに原発を押しつけて電力を使って
きて、石原 に投票した都民がフクシマ県民と同じ票の効力をもつというのは不公平です」。
http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-February/014854.html

同記事中で、アイリーンさんの「香港やベトナムの街で貧しい子どもたちが食べ物を求めて車の上に飛び乗ってくるのを
見たのも、父親の外車の中からだった」という原体験と罪悪感をまるで貴種流離譚伝説かなにかでもあるかのように称揚
するのもセンチメンタルな礼賛以上のものではありません。作家の埴谷雄高は子ども時代に占領下の台湾で「支配者とし
ての日本人」のひとりとして人力車の上から見下した台湾人のことをそのエッセーで罪悪感をこめてしばしば語っています。
こうした在外邦人の経験を持つ日本人は決して少なくありません。ここにもアイリーンさんをヒロインにする理由は見あたら
ないのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%B4%E8%B0%B7%E9%9B%84%E9%AB%98

どのような人であれ等身大で見る(評価するのであればほかの人と同じように評価する)、というのは「平等」や「人権」を論
じる者の視点の基本というべきものだろうと私は思います。特定のある人を特別視したりあるいはスター視したりする背景
には、おそらく自身としては無自覚的なポピュリズムに瀰漫され、かつそのことに気づかない「思想」の劣化があるのではな
いか。ポピュリズムがファシズムに転化しやすい弊を持っていることは私はしばしば論じています。あえて問題視しておきた
いと思います。



東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

-----Original Message----- 
From: Yasuaki Matsumoto
Sent: Tuesday, February 28, 2012 7:17 AM
To: 市民のML
Subject: [CML 015295] 水俣と福島に共通する10の手口

みなさまへ (BCCにて)松元

まったく的確な「水俣と福島に共通する10の手口」、さすがアイリーン・美緒子・スミスさんの指摘です。太田光征さんの紹介を転送いたします。

よく読んでみると、ミナマタ、フクシマに限らず、足尾鉱毒事件の昔から数々の戦争、パレスチナ、9・11、アフガン、イラク戦にいたるまで普遍的な「手口」であることが分かります。

=====以下、転送=====

水俣病さえ未だに終わっていないという事実。

その背景にある「不公平」(差別)。

無責任と隠ぺいの共通手口を駆使。

太田光征

*
☆特集ワイド:かつて水俣を、今福島を追う アイリーン・美緒子・スミスさんに聞く 

(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120227dde012040007000c.html
http://www.peeep.us/1329bba2

■水俣と福島に共通する10の手口■

1、誰も責任を取らない/縦割り組織を利用する

2、被害者や世論を混乱させ、「賛否両論」に持ち込む

3、被害者同士を対立させる

4、データを取らない/証拠を残さない

5、ひたすら時間稼ぎをする

6、被害を過小評価するような調査をする

7、被害者を疲弊させ、あきらめさせる

8、認定制度を作り、被害者数を絞り込む

9、海外に情報を発信しない

10、御用学者を呼び、国際会議を開く





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