[CML 015258] 原発をめぐる日本人の倫理状況、その(2)

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2012年 2月 27日 (月) 07:11:24 JST


みなさまへ    (BCCにて)松元

京都の諸留さんが、朝日新聞「プロメテウスの罠」の記事を紹介しながら、註のかたちで原発をめぐる日本人の倫理状況について警告を発しています。つづく。

なお本投稿のタイトルは、「英国での検問(02)船主は幽霊会社」「同(03)核運搬船に機関砲」でしたが、紹介者(松元)が「原発をめぐる日本人の倫理状況、その(2)」として、まとめて送信していることをお断りしておきます。(1、2とも前半は、朝日新聞記事の書き起こし、註が諸留さんの警告です。)

===以下、「英国での検問(02)船主は幽霊会社」の転載===

[2012(H24)年02月27日(月)AM02:20 送信]
《パレスチナに平和を京都の会》
"Peace for Palestine" in Kyoto Movement(PPKM)
諸留(モロトメ)能興(ヨシオキ)です

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前回に続き

プロメテウスの罠 英国での検問(02)船主は幽霊会社
『朝日新聞』2012[H24]年2月24日
記事と、そのコメントです。

 東京に「シーバード」という会社があった。1991年設立の船会社だ。1992年暮れから1993年1月にかけ、日本はフランスから船でプルトニウムを運んでいる。それを運んだのは<あかつき丸>という日本船籍の核燃料輸送船だ。シーバード社はその船主だった。

 登記簿によると、最後の住所は「東京都千代田区内幸町1丁目1番地1号、帝国ホテル」となっている。プルトニウム運搬船の船主だというのに、資本金はわずか40万円。

 1993年、日本社会党の参議院議員(当時)、翫正敏(いとう・まさとし)がシーバード社に関して参院科学技術特別委員会で質問している。
 「私が行って調べてみましたけれども、これは簡単にいうとペーパーカンパニーでありまして、幽霊会社、実体のない会社であります」

 当時の科学技術庁長官は江田五月[◆註:1]だった。江田はこう答弁した。
 「なかなか姑息なことだという感じもいたしましたが、聞いてみますと、原子力損害の賠償責任のこととか、あるいは警備のこととか・・・」

 プルトニウムは核兵器の材料ともなる物質だ。そんな危険な物質の運搬に際し、海上警備や事故時の賠償のために、日本が責任を持つ形が必要だった[◆註:2]。

そこでペーパーカンパニーのシーバード社が登場した、というわけだ。
 では本当の船主はだれなのか。

 それは「パシフィック・ニュークリア・トランスポート」という英国の会社だった。英国の登記簿を調べてみると、シーバード社は100%子会社として登録されていた。
 あかつき丸はもともとその会社の持ち船で、「本名」はパシフック・クレーン号という[◆註:3]。この名前では何度も日本に来ている。

 さらに調べると、パシフィック社は62・5%を英国の会社、12・5%をフランスの会社が出資していた。日本では東京電力、関西電力、丸紅、住友商事などが計25%を出している。

 日本企業も出資する英国の会社が、わざわざ日本にシーバード社をつくった。そのペーパーカンパニーの船が、はるばるフランスからプルトニウムを運んできていた。

 実は、シーバード社は2010年6月に解散した。パシフィック社はあかつき丸の後、日本にプルトニウムを運んでいない。シーバード社は「プルトニウムを運ぶため」だけの(幽霊)会社だったのだ[◆註:4]。

 プルトニウム運搬の実体はどうなっているのだろう。
(記者:松浦新)


[◆註:1]
 かって東大教養学部自治会委員長として、当時の政府の大学管理制度改革(いわゆる大管法)に反発し全学ストを決行、指揮し反国家権力闘争学生運動の「猛者」だった五月氏も、権力欲に取り憑かれ、見苦しい政府側答弁に終始する・・このぶざまな「堕落」ぶり!

[◆註:2]
 万一海上輸送の途中の海外の洋上で事故が発生した場合には、日本が国家的責任を、その被害を被る該当地域の国々に対して賠償するということである。

 裏から言えば、核燃料物質の被害を他国に与え得るような、そうした万一の危険を承知の上で、(危険発生の確率的大小はさておき)、事故とそれに伴う放射能被害の発生を前提とした上での、核物質運搬であることは明らか。

 このことは、とりもなおさず、運搬航路に該当する諸国民を、敢えて多少の危険に晒しても、日本に核エネルギーを集めることを、国策として最優先させ、敢行しても構わない、当然だ・・・とする、まさに剥き出しの「国家エゴ」そのものです。

 これが、平和憲法を世界に誇る国「ニッポン」のすることでしょうか?他国民を危険に晒してまで、大量エネルギー消費国家ニッポンが、果たして真の文化国家といえるのか?

[◆註:3]
 「あかつき丸」などと、さも日本の国の船であるかのような名前を付けて、擬装させ、日本国民を欺いているが、その実体は「パシフィック・ニュークリア・トランスポート」という英国の会社が船主の英国船籍の船であった!

 しかもこの船主会社の株のうち25%も、日本の原発ムラを支える原発企業が出資していたのだ!東京電力、関西電力などの電力会社以外に、更に丸紅、住友商事といった我が国を代表する大手総合商社が原発政策の中枢部に、資金面からも、深く食い付いていることが解る。

[◆註:4]
 用が済めば、胡散臭いペーパー会社など、さっさと「証拠隠滅」しちゃえ・・!って、とこですね!!


**転送/転載/拡散歓迎**
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真の文明は
山を荒らさず
海を荒らさず
村を荒らさず
人を殺さざるべし (田中正造)

眼前の繰り回しに
百年の計を忘する勿れ  (渡辺崋山)


「あとから来る者のために」

あとから来る者のために 田畑を耕し
種を用意しておくのだ
山を 川を 海を きれいにしておくのだ
ああ あとから来る者のために
苦労をし 我慢をし
みなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
みなそれぞれ 自分にできる
なにかをしてゆくのだ     (坂村真民)

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《パレスチナに平和を京都の会》
"Peace for Palestine" in Kyoto Movement(PPKM)
〒611-0002京都府宇治市木幡赤塚63の19
[電]0774−32−1660
yoshioki-afym at zeus.eonet.ne.jp
※当会(PPKM)へ連絡希望の方は本投稿者の差出人宛へ

===以下、「英国での検問(03)核運搬船に機関砲」の転載===

[2012(H24)年02月27日(月)AM03:50 送信]
《パレスチナに平和を京都の会》
"Peace for Palestine" in Kyoto Movement(PPKM)
諸留(モロトメ)能興(ヨシオキ)です

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前回の(02)に続き、
プロメテウスの罠 英国での検問(03)核運搬船に機関砲
『朝日新聞』2012[H24]年2月25日
の記事です。
[◆註:]は諸留の付加。

 パシフィック・ニュークリア・トランスポート社は、核物質専門の船会社だ。英国西海岸カンブリア州のバロー港を母港にしている。

 バロー港には「環境の放射能汚染に反対するカンブリア人の会」という民間団体がある。その代表、マーチン・フォーウッド(71歳)は、25年以上にわたって核物質輸送船を監視してきた。

 マーチンによれば、パシフィック・ニュークリア・トランスポート社の核運搬船は4隻ある。英国と日本、フランスと日本の往復がほとんどだという[◆註:1]。

 目の前に「パシフィック・ヘロン号」と書かれた船が接岸していた。
 「あの灰色のカバーをかけてるのは機関砲です」
 一見ふつうの貨物船だが、核ジャックに備えて武装しているのだという[◆註:2]。
 「船体は二重で、エンジンは片方が故障しても航行を続けられるように、二つあります」

 核物質を運ぶパシフィック・ニュークリア・トランスポート社の船は、航行途中の国々に嫌われている。そのため日本まで約2カ月の航海中、一度も寄港しない[◆註:3]。万一に備えた装備は充実している。

 日本の原発で使った核燃料を英仏で再処理する。その契約は1977年に結ばれた。
 1980年代にはいると、パシフィック・ニュークリア・トランスポート社の船は毎月のように日本の港に姿を現した。原発がある港だ。

 日本で積まれた使用済み核燃料がバロー港に荷揚げされると、北に約40キロ離れた(核燃料)再処理施設、セラフィールドまで鉄道で運ばれた。

 セラフィールドに日本の使用済み核燃料を運ぶことに反対するマーチンは、列車が出る港のゲートに鎖で体を縛り付けたこともある。
 「そんなことで止められないことはわかっている。でも、日本から使用済み核燃料を持ち込むことに抗議していることを知ってほしかった」[◆註:4]

 その使用済み核燃料の受け入れは2001年に終わる。今度は、処理済みの高レベル廃棄物を日本に返還する航海が1995年から始まった。

 プルトニウムの輸送は1993年のあかつき丸が最後で、1999年からMOX燃料の運搬が始まった。ウランとプルトニウムを混ぜ合わせた核燃料だ。航海は年に1〜2回だけだ。

 にもかかわらずパシフィック・ニュークリア・トランスポート社の年間売上高は約2千万ポンド(約26億円)もあり、年100万ポンド前後(約1・3億円)の利益を出し続けている。なぜなのか[◆註:5]。同社に取材を申し入れた。
(記者:松浦新)


[◆註:1]
 世界の海を航行する船舶のうち、軍事関係の船舶以外の、民間の船舶で、核燃料を積載した船舶のうちの大半が、フランス←→日本、イギリス←→日本の間を航行している。核兵器搭載のアメリカ軍空母が我が物顔に世界の海を闊歩しているのと同様、我が国は危険な核物質を搭載させた民間船舶を、我が物顔に世界の海に航行させている!

 日本各地の港に入港した危険な高濃度放射性物質の核燃料が、日本国内の国道や高速道路を、我が者顔に走行している。本来なら放射性物質管理区域として指定され、厳重に管理され、隔離されねばならない筈の、極めて危険な高濃度放射性物質(=核燃料)が、何の指定も隔離もされず、堂々と、民家の傍を走行している。無法行為が堂々と深夜から早朝にかけて、日本国内の路上を高速走行している。それも地元警察や消防署にすらろくに通報も無しに・・。

 同様のことが、海外でも行われている。核武装した米軍の日本寄港を阻止できない我が国国民、市民大衆が、同じく危険な核物質を搭載させた民間船舶を世界の海に我が者顔に航行させていることとは、密接に関連している!日米安保条約問題と原子力発電問題とは、こうした視点からも、密接不可分の、相互に連動した、根っ子が同じ問題であることが、明瞭に確認することができる。

[◆註:2]
 人間のいのちを傷つけ、奪う核物質を「武装」してまで運搬し、使用する・・これは、まさに「戦争」そのものではないか?

 人間を始めこの地球上の動植物が数十億年という途方もない歳月をかけて培ってきた遺伝子を集中的に破壊する放射性物質は、「いのちそのものを殺傷するもの」という点で、まさに「武器」そのものである。

 核燃料(=放射性物質)という「武器」を確保せんが為に、他の「武器」で武装してまで運搬する・・これを「戦争」と言わずして、一体何と言うのか!「武装」して「核燃料」を運搬する行為は、まさに「戦争」「戦闘行為」そのものである。この点からも、原子力発電を推進する者は殺戮者であり、戦争する者、殺人者である。

[◆註:3]
 イギリスから日本までの長距離航海で、どの国にも一度も寄港しない・・・・つまり、どこの国からも、迷惑がられているような、危険で厄介なシロモノを乗せた船を、日本という国の国家エゴが、強引に押し通してきているのです。

 世界の国から嫌われることを平気で押し通す日本政府の悪辣さもさることながら、その事実を知っても、知らん顔して、ほおかむりし続け、黙認し続けてきている日本国民、一般市民のエゴイズムにも、呆れるばかり!

 ウラン原鉱石採掘および精錬工場現場での、現地先住民族の放射線汚染被害問題と並び、放射性物質運搬に伴う危険性のまき散らしは、原子力発電が安全稼働しようと、しまいと、そんな事とは全く関係無く、これだけでも、反国際的、非人道的行為、国境を越えた普遍的国際人のセンスから最もかけ離れた行為です!

[◆註:4]
 イギリスにも「環境の放射能汚染に反対するカンブリア人の会」という民間団体があることも、また、マーチン・フォーウッド氏という71歳の高齢者のイギリス人もいることも、今回のこの記事を読んで、私(諸留)は、初めて知りました。

 原発とか、核兵器とかの問題となると、とかく国家が全面に躍り出てきて、個人の姿が見えにくくなり勝ちですが、国家(権力)という枠に妨害されず、国境を越えて全世界の人々と、手を携えて、心を一つにして、全世界のひとのいのちを守る運動と連帯を強めていきましょう。

 マーチン氏に、こうした苦痛と苦労を与えてきている私たち、日本人、一人一人の力のいたらなさ、弱さを、反省していきたいものです・・。

[◆註:5]
 前回、原子炉の定期検査(定検)でも述べたように、核燃料棒の価格に、大きな「バラつき」のある理由も、どうやら、この辺の事情とも関連しているようです・・・。


**転送/転載/拡散歓迎**
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あとから来る者のために 田畑を耕し
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ああ あとから来る者のために
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