[CML 015257] 原発をめぐる日本人の倫理状況、その(1)

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2012年 2月 27日 (月) 06:51:42 JST


みなさまへ    (BCCにて)松元

京都の諸留さんが、朝日新聞「プロメテウスの罠」の記事を紹介しながら、註のかたちで原発をめぐる日本人の倫理状況について警告を発しています。つづく。

なお本投稿のタイトルは、「英仏再処理工場と日本の原発 原発・核兵器分離論の誤り」でしたが、紹介者(松元)が「原発をめぐる日本人の倫理状況、その(1)」としていることをお断りしておきます。(前半は、朝日新聞記事の書き起こし、註が諸留さんの警告です。)

=====以下、転載=====

[2012(H24)年02月27日(月)AM00: 25送信]
《パレスチナに平和を京都の会》
"Peace for Palestine" in Kyoto Movement(PPKM)
諸留(モロトメ)能興(ヨシオキ)です

------------------------------------
 数日前から朝日新聞紙上で「プロメテウスの罠 英国での検問」
と題するシリーズ記事が掲載されています。
第8回シリーズ「英国での検問」では電気料金の不可解さを検証する企画とのこと。記者:松浦新氏の署名入りのこの記事を手がかりとして、幾つかの問題点を諸留が[◆註:]を付して指摘します。

----以下が記事-------

プロメテウスの罠 英国での検問(01)いきなり警官が
『朝日新聞』2012[H24]年2月23日(文中の[◆註:]は諸留の付加) 



 近づいてきたパトカーがいきなりサイレンを鳴らし、目の前で止まった。午後4時過ぎだ。
 2人の若い警察官が降りてきた。

 「写真を撮っていたというのはあなたか?」
 防弾チョッキ姿。腰ではなく、胸に拳銃と手錠が下がっている。向かい合うといやでも目に入る。

 日本から来た新聞記者であることを告げ、名刺を出す。
 「パスポートを」
 パスポートを渡すと、1人がパトカーに戻って無線で連絡を取り始めた。1人は私から離れない。

 2011年11月、英国西海岸のカンブリア。見渡す限りの牧草地だ。羊たちが草を食べる風景の中に、およそ場違いな巨大な煙突や球形の建造物がそびえている。
 セラフィールド。使用済み核燃料の再処理工場だ。ここで日本の原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す「再処理」をしている[◆註:1]。

 6日前、所管する「原子力廃止措置機関」という政府系機関に見学を申し込んだが、断られた。写真だけでも撮ろうと、施設まで来て車を降り、公園から鉄条網のフェンス越しに10回ほどシャッターを押した(写真)。その直後の検問だった。
 横に立つ警察官に、何のための検問か尋ねた。

 「重要な施設なので、あなたの身分を確認している」
 なぜ写真を撮ったと分かったか。
 「一般の人から通報があった」

 行動で写真を撮ることは止められないが、テロ対策のため警戒を厳重にしているのだという[◆註:2]。

 車から、「日本から来た新聞記者だといっている、どうぞ」 


と報告の声が聞こえる。
 一緒にいる警察官はさかんに話しかけてきた。
 米国の同時多発テロいらい警戒が厳しくなったこと。数週間前にも日本人が施設の見学に来たこと・・・。
 パトカーの1人が、上司に尋ねられたことを聞いてくる。

 「取材を申し込んだ人と連絡が取れないか」「原子力産業をどう思っているか」
 日が暮れかかっている。しばらくしてパトカーの警察官が戻ってきた。
「長時間かかって申し訳なかった。行っていい」

 そういうとパトカーは、セラフィールドの中に消えた。時計を見ると5時。長い時間だった。
 ここで取り出されたプルトニウムは、船で日本に運ばれていた[◆註:3]。その船会社は東京にあった。

  ◇
第8回シリーズ「英国での検問」は電気料金の不可解さを見ていきます。敬称は略します。
(記者:松浦新)


[◆註:1]
 英国西海岸カンブリア州にある、このセラフィールド使用済み核燃料の再処理工場から放射性汚染物質が周辺地域へ漏れ、付近住民の様々な放射線疾患発生の事例の調査報告がこれまでも数多く発表されてきている。

 他国の再処理施設での問題だから、日本には関係無いことだ・・という論理は成り立たない。少なくとも我が国からのイギリス国内への再処理持ち込みが全く無い時と比べ、日本が持ち込んだその分だけ、イギリス国内での放射性物質汚染度も、それだけ増加していること(=イギリス国民の健康といのちを日本国民が脅かしていること)は、誰も否定できない明白な事実である。

[◆註:2]
 この事実から原子力発電および核再処理施設内にはテロリストの攻撃もしくは奪取目標となる危険な核物質が蓄積されていることを如実に物語っている。原子力発電と核兵器は、その両者とも極めて危険な兵器を貯蔵する軍事施設そのものであることは、これからも、否定しようもない、明白な事実である事が分かる。「核エネルギーの平和利用(原発)と、その軍事利用(核兵器)を別々のものとして、両者を切り離して捉える見方」(日本共産党の見解がその典型)の根本的な間違いが、この点からも証明できる。

[◆註:3]
 このセラフィールド再処理工場内で再処理され抽出されたプルトニウムは「日本に輸出されるだけ」ではない。イギリスの核兵器の核弾頭内の核燃料のプルトニウムとしても使用されている!

 イギリス国内の原発から出た使用済み核燃料も、日本国内の原発から出た使用済み核燃料も、その両者は区別することなく、すべてプルトニウムに「再処理」された後、イギリスに持ち込まれた使用済み核燃料に見合う(理論上の同量の)数値のプルトニウムが、日本に返還されているに過ぎない。

 日本国内の原発が生み出した使用済み核燃料が、イギリス軍の核兵器の核弾頭燃料として転用されているのである。

 この矛盾を指摘された日本政府は「数字の上で」「持ち込んだ量」と「運び出した量」が一致しているから問題はない。従って、我が国は英仏の核開発製造には手を染めてはいない」と、まことに「子ども騙し」のアザトイ詭弁を弄して国民を欺き続けてきている。
 共産党を始め、日本国民の圧倒的多数も、この問題をある者は不問にし、あるいは黙認し続けてきている。

 ヒロシマ・ナガサキの悲劇を世界に訴え、核兵器廃絶を世界に訴え、非核三原則を世界に訴え続けてきている、我が国(日本)の、これが現実である。

 日本国内の原子力発電所の生み出す使用済み核燃料が、他国の核弾頭の核燃料として「立派に再利用・再生産」されていることを、日本国民は、いつになったら「世界の人々を欺き続ける」ことを反省するのだろうか!

 この点からも[◆註:2]でも指摘した通り、「核エネルギーの平和利用(原発)と、その軍事利用(核兵器)を別々のものと捉える見方」が、如何に愚かな主張であり、根本的に誤った考えであることが明白に解るであろう。


**転送/転載/拡散歓迎**
------------------------------------
真の文明は
山を荒らさず
海を荒らさず
村を荒らさず
人を殺さざるべし (田中正造)

社会が激動している今この時
歴史に残る最大の悲劇は
「悪しき人々」の過激な言葉や暴力ではなく
「善良な人々」の沈黙と無関心である
我々の世代が後世に恥ずべきは
「暗闇の子」の言動ではなく
「光の子」が抱く恐怖と無関心である (M.L.キング牧師) 



*******************
《パレスチナに平和を京都の会》
"Peace for Palestine" in Kyoto Movement(PPKM)
※当会(PPKM)へ連絡希望の方は本投稿者の差出人宛





------------------------------------
パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭
〒004-0841  札幌市清田区清田1-3-3-19
TEL/FAX : 011−882−0705
E-Mail : y_matsu29 at ybb.ne.jp
振込み口座:郵便振替 02700-8-75538 
------------------------------------ 



CML メーリングリストの案内