[CML 015184] <テント日誌 2/21(火)>

Kimura-m kimura-m at ba2.so-net.ne.jp
2012年 2月 24日 (金) 00:04:03 JST


<テント日誌 2/21(火)>
        「再稼働を急ぐ動きに注視を」
   ―― 経産省前テントひろば 164日目 ――
 
 身を刺すような厳冬はどうやら去ったようだ。これからも寒さのぶりかえす日もあるだろうが、それでも確実に温かくなってきている。「火器使用を口実とする撤去命令は意味をなさなくなるよね」という軽い冗談も飛び交う。経産省が目の仇にしてビデオ撮影までしていた小さなガスストーブで暖を取っていても寒かった日々が嘘のようだ。そのうちに「暑くてかなわはない」というのが人のこころだろうが、でも寒さ暑さがどれほど大事なことかに思いもいたる。寒さをしのごうとすることから人間のエネルギー問題ははじまったのだろうが、
自然の恩恵ということを考えてみてもいいのではないのか。何が豊かさかを含めて…。 


 再稼働をめぐる権力側の動きが旧ピッチに進められている。斑目原子力安全委員長はここにきて「ストレステスト」の第一次評価での再稼働に疑問を呈しているが、政府はこれを再稼働の条件として推し進めようとしている。これは経産省側の再稼働を急ぐ意向を代表していた海江田経産大臣とそれに厳しい姿勢で臨んでいた菅首相の対立から妥協として生まれたものと言われる。もともと経産省と原子力ムラは福島第一原発の事故当初から、原発再稼働を戦略として描いていた。これで飛びついたのが「ストレステスト(耐性テスト)」であるがこれについての疑問は多い。そのもとになったヨーロッパでも疑念に付きまとわれる代物である。斑目委員長の発言は遅きに失する感もするが当然のことである。

 「ストレステスト」は電力事業者のテスト報告を原子力安全・保安院が評価結果を出す。これをさらに原子力安全委員会が審議し評価を下す。この結果をもとにして内閣と地元の了承で再稼働にいたるとされる。この原子力安全委員会の評価結果に対する専門家の意見聴取会がこの間の「専門家の意見聴取会」であり、2月20日(月)で9回目が行われた。そして本日の21日には原子力安全委員会の審議もはじまったのである。ストレステスト全体が再稼働にお墨付きを与える形式的なものでありその審議会も官製的な「やらせ」の一種であることは何度も指摘してきたが、意見聴取会の委員であった井野博満・後藤政志氏の証言はそれを示している。
 
「原子力安全・保安院は、本日、関西電力大飯原発3・4号機の一次評価を《妥当》とする審査書を原子力安全委員会に提出しました。私たちはこのような稚拙なやり方をとうてい認められません」というのが両人の見解である。ここで稚拙とあるのは2月8日の傍聴人を締め出して審議した聴取会のことだが、そこでは技術的課題が残されていることが明確になったのに、保安院側はその審議をだまし討ちのように勝手に打ち切り、妥当の評価を出したことをさす。両氏にはまだ審議が続くように思わせておいて勝手に事を運んだのである。これは多くの報道としてもなされているが疑念を残した強引ともいえる処理に走ったである。両氏は残された技術的課題として様々の問題を指摘している。例えば津波の想定は11・4メートルで福島事故の14メートルより低い、制御棒の挿入を検討の対象から外している、基礎ボルトなど機器の強度について安全率を削って評価している等がある。これらは一部であるが、審議を尽くすという基本的なことさえも行われていないのである。

 この証言の中で両氏は第二次テストが11年の末まで関西電力から出されるはずであったがそれは未だに提出されていないとも述べている。何故、そんなに急そぐのかという疑問が出されるだろうが、その一つに原子力安全委員会は原子力規制庁に替わることが指摘されている。この組織替えの有効性については疑念があるにしても、それだけ再稼働の条件付けの時期は遅れる。そのために駆け込み的にテスト評価をめざしていると憶測されている。非常に不透明な日本の政治であるからこうしたことは十二分に考えられるのである。本日の審議会は外部委員の質問に対して安全・保安院のメンバーが答えるというものであったが傍聴した人は消化不良になったという感想を述べていた。

 夕方には右からの脱原発を唱えるデモがテント前広場を通った。小ぶりのでもであったけれど脱原発の行動には賛成でありテントの激励は歓迎すべきことだった。イデオロギー的な評価ではなく、行為を基準にして評価するというところを出発におけばいい。脱原発の立場にある人と大同につくという形でやる運動を我々は主張してきた。このことをやっていく一つの方法はイデオロギーではなく行為《行動》での評価を基準にしていくことにある。

 テントではフランク夫妻が用意してきてくれた料理とワインで盛り上がった。
料理の名前は忘れたがとてもおいしかった。日本の祭りでは神との共食《共撰》や直会《なおらい》が重要事であった。テントの保持が祝祭的な楽しさにあることであれば食べ飲み語りあう場は重要である。持続戦の様相に入りつつある今はこうした場の存在が大事になる。(M/O)



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