[CML 015126] 討論会「国民投票をどう考えたらよいか」の報告(転載)

pkurbys at yahoo.co.jp pkurbys at yahoo.co.jp
2012年 2月 21日 (火) 06:36:16 JST


紅林進です。
   
  一昨日二月一九日、東京・文京区民センターで開催されました討論会
  「国民投票をどう考えたらよいか」の報告を、同討論会での問題提起者
  の一人の村岡到氏による報告を転載させていただきます。

(以下転載)
   
  討論会「国民投票をどう考えたらよいか」の報告:村岡到

 昨日の集会について簡単にレポします。

 二月一九日、東京・文京区民センターで討論会「国民投票をどう考えたらよいか」
が開かれた。小選挙区制廃止をめざす連絡会と政治の変革をめざす市民連帯が
  共催し、週刊金曜日が協賛。司会は、矢崎栄司氏。参加者は三一人。
 報告は、村岡到氏が「国民投票の有効性と問題点」、河内謙策氏が「脱原発国民
  投票の意味」。それぞれ、国民投票の意義と脱原発実現にむけての国民投票の有
  効性を明らかにした。村岡報告は、日本の民主政の前進にとって国民投票が大き
  な意義をもつこと、それへの反発はマルクス主義の教条に発するものであることを
  明らかにした〔村岡の報告は、『プランB』第三七号の巻頭論文参照〕。河内氏は、
  司法による解決には期待できないがゆえに脱原発国民投票が有効だと提起した。
  河内氏らが呼びかけている脱原発国民投票は一万二〇〇〇人の署名、原発問題
  で初めて政治参加するようになった主婦の比重が高いという。
 質疑・討論も活発に行われた。とくにこの間、都条例制定のための署名運動をし
  てきた女性からの発言がいくつかあった。参加者の三分の一が女性であったことも、
  共催団体のこれまでの集会とは異なるものとなり、可能性を感じさせた。スイス滞在
  経験が一四年という女性は、スイスでは二〇〇二年の国連加盟も何回もの国民投
  票が繰り返された成果だと発言した。アンケートでも「国民投票の意味が分かった」
  など、集会は好評だった。
 なお、この集会につづいて、小選挙区制廃止をめざす連絡会だけの集まりとなり、
そこで「小選挙区比例代表並立制を止め民意を公平に反映する選挙制度を」が提
  起され、採択された(別掲)。
   
   
  小選挙区制廃止をめざす連絡会のアピール
<小選挙区比例代表並立制を止め民意を公平に反映する選挙制度を>
   
   政権与党の民主党は、今年一月に「議員が身を削る」と称して、衆議院の定数配分
についての最高裁による「違憲状態」判決を根拠に衆議院小選挙区の五議席削減と、
衆議院での比例区一八〇議席を一〇〇に減らすことを国会に提出する方針を明らか
  にしました。もし、この改悪を許せば、共産党や社民党などの議席は半減し、機能不
  全を深めている「二大政党制」をいっそう促進させることになります。
 一九九四年に「政治改革」の美名のもとに導入された現行の「小選挙区比例代表並
立制」は、死票が極めて多く、民意の反映を大きく歪め、政治の腐敗と劣化を加速さ
せています。二〇〇九年八月の総選挙では死票が四六・三%=三二七〇万票にも
  及び、得票と獲得議席との乖離が著しくなりました。小選挙区で民主党は得票率四七
  ・四%で七三・六%の議席を確保。反対に自民党の得票率は三八・七%にも関わらず
  議席獲得率は二一・三%にとどまり、第三党以下はさらに得票と獲得議席のギャップ
  が大きくなっています。
 民主党も自民党も政策的能力を低下させ、小政党分立の傾向が強まっていますが、
仮に六つの政党が同程度の得票を得ることになると、一人しか当選しない小選挙区
  では数字の上では一七%得票の候補が当選することになり、八三%が死票となりま
  す。比例区の定数を減らすと、ますます小政党を国会から閉め出すことになります。
  日本の議員定数が多いなどと言われますが、人口が日本の半分のイギリスの下院
  は六五〇議席です。
 「議員が身を削る」とは議員定数を削減することではなく、議員経費(議員一人で歳
  費と議員秘書給与を含め年間約六五〇〇万円)を減額したり、政党助成金(年間約
三二〇億円)を減額・廃止すればよいのです。私たちが前から主張しているこの考え
方がようやくマスコミにも登場しつつあります。
 公明党が提案している「小選挙区比例代表連用制」は、定数配分の仕方によっては
「比例代表制」に接近する場合もあり、社民党も同調し、民主党も検討中です。具体
的成案が提出されれば、私たちもその是非について検討します。
合わせて、立候補権を著しく制限する法外な供託金制度を改善することを強く求め
ます。衆参とも比例区では六〇〇万円、選挙区では三〇〇万円もの供託金となって
  いますが、他の国に比べてもすさまじい高額です(フランスはゼロ、イギリスは九万
円)。これでは普通の市民が立候補することはできません。
 政党とその他政治団体との差別も大きな弊害です。戸別訪問が禁止されインター
ネットの活用をはじめ選挙活動が大幅に制限されています。政党助成金も問題です。
年間三二〇億円にも及ぶ税金を投入していますが、受け取りを拒否している日本共
  産党に配分される分は国庫に戻されるのではなく他の政党に再配分されています。
私たちは、市民自治の実現、民主主義の拡大という立場から、集会・デモ、条例制
定のための直接請求と合わせ、選挙制度はきわめて重要であると考えます。市民
  の政治参加の機会と条件を大幅に制限する公職選挙法を根本的に改善する必要
  があります。
 私たちは、各政党に前記の諸点を強く要求するとともに、多くの市民がこれらの問
題を日本の民主主義の根本にかかわる問題として捉え、改善のための行動に取り
  組むことを心から訴えます。ぜひ、賛同の輪を拡げよう!
  
二〇一二年二月一九日 小選挙区制廃止をめざす連絡会

 


CML メーリングリストの案内