[CML 014861] Re3: やってはならない、ずさんな瓦礫処理

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2012年 2月 8日 (水) 17:13:11 JST


前迫さん

結局のところあなた及びあなたの主張を支持される人たち(一応猪飼周平氏の論にならって、そういう主張を持つ人た
ちを「避難論者」と呼んでおきます)の主張は、放射能で汚染された福島の地は捨てて、すべての県民は福島県外に避
難せよ。国はすべての福島県民を県外に避難させよ、という主張だということになります。
http://ikai-hosoboso.blogspot.com/2012/01/10.html

しかし、現実にはそうしたあなた方の主張を実現させることは不可能というべきだから、たとえば児玉龍彦氏(東大教授
・東大アイソトープ総合センター長)は「東電と政府は、放射性物質を飛散させた責任を謝罪し、全国土を1ミリシーベル
ト/以下に取り戻す覚悟を決めて除染予算を組む」こと及び福島県全土の徹底的な除染を提唱しています(「国土を守
り国民とともに生きる5項目提案」(30/30頁 児玉龍彦)。
http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/twg/dai4/siryou1.pdf

また、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)も、震災がれきの処理問題について「原発から排出された放射性物質は
その本来の原発敷地内に戻すのが当然」という立場を貫きながらも、「各自治体は現在の焼却施設にきちんと排気系
統に放射能を補足できるようなフィルターなどを取りつけた上で焼くことは私は受け入れざるをえない」という提案をして
います(毎日放送「たね蒔きジャーナル」文字起こし  ざまあみやがれい! 2011年12月22日)。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65781692.html

しかし、上記にいう「避難論者」の多くは、「除染」や「がれきの受け入れ」という言葉を聞くだけで強い拒絶反応を示し、
「除染を推進している」という理由で児玉隆彦氏を早くから「御用学者」扱いし、最近では小出裕章氏も「がれきの自治
体受け入れを容認している」という理由で「御用学者」扱いされることも多くなっています。少し前までは児玉氏や小出
氏を「神様」扱いしていたにも関わらずです。

いまそうした彼ら、彼女たちの多くが頼りにし、彼ら、彼女たちの「避難」論の柱として依拠もしている人は、わが国の
内部被ばく研究の第一人者の肥田舜太郎医師(95歳)です。しかし、その肥田氏も福島県の現実について次のよう
に言っています。

「だから福島でああいうことが起こっても、(略)どうしたらいいかというのは本人ができもしないこと、「遠くへ逃げろ」と
「汚染してないものを選んで食べろ」と、みんなこの二つだけを言う。現地の人間で実際にそれをできる人は、福島県
の人口の一割もいませんよ。もしみんなが移ったら、日本には行く所がありません。」(「市民と科学者の内部被曝問
題研究会:記者会見記録(その2) 原爆被爆医師の証言(肥田舜太郎氏)」より。CML 
014746)
http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-February/014589.html

その肥田氏も「避難論者」たちの「避難」論、「がれきの自治体受け入れ反対」論の構築に都合が悪くなれば、またし
ても「御用学者」の汚名を着せられる日も案外近いのかもしれません。

前迫さんは次のように言います。

「そうしたら、フクシマの人たちはどうなるのか?/その前に、/何であんな環境に、人が、子どもがまだ居るんです
か?/(略)1mSv/年を越える環境に何で人が子どもが、「11ヶ月も」居るんですか?/それが最大の問題だろう
とは思いませんか?」

「ある「科学者」と呼ぶに相応しい人に聞いてみました。/200万人の福島県民は平均4人家族として50万世帯で
す。/この世帯に脱出費用と当座の新生活資金として500万円。/1年間の生活資金として500万円。/この合
計1,000万円を、この50万世帯に仮払いしたとしたら、/天文学的数字で私にはよく判らないのですが、おそらく
5兆円だと思います。この国の年間予算が40兆円ですから、そこから先ず1年、フクシマの避難希望世帯に5兆円
を仮払いしたら、フクシマの人は脱出可能なのではないか?」

おっしゃるとおり福島から脱出しようと思えば、5兆円の脱出資金を政府が融通してくれるというのであれば200万
人福島県民の脱出は可能です。

しかし、猪飼周平氏の論の紹介のときにもすでに述べているように、200万人福島県民の多くは福島からの脱出
を必ずしも望んではいないという世論調査があり、選挙結果があり、他県から福島へ再び還流するという人口移動
の実態があるのです。

■原発震災に対する支援とは何か―福島第一原発事故から10ヶ月後の現状の整理(猪飼周平 2012年1月27日)
http://ikai-hosoboso.blogspot.com/2012/01/10.html
■猪飼周平さん(一橋大学教員)の論攷「原発震災に対する支援とは何か―福島第一原発事故から10ヶ月後の現
状の整理」における問題提起に共感する(弊ブログ 2012年2月3日)
http://mizukith.blog91.fc2.com/

すなわち、たとえば「渡利小学校父母と教師の会によるアンケート調査」によれば、「少なくとも比較的積極的に現
地に住み続けることを希望する人から、とりあえず住み続けようとしているひと、さらには避難を希望する人まで様
々な人がそこに混在しており、積極的にせよ消極的にせよ多くの人びとは土地に留まることを選択しているという」
事実が現として存在していること。

また、「このようなことは福島市だけで起こっているのではない。飯舘村は計画避難に対して最後まで抵抗したし、
南相馬市では人口約7万人のうち6万人が一旦避難をしたと言われているが、その後順次人びとが戻ってきて、
現在では5万人程度まで人口が回復しているとみられている。さらに、11月20日の大熊町長選では、帰還を訴え
た現職が再選されている」という事実も現として存在していること。

上記の事実の存在を認めた上で、さらに福島の人々がその地にとどまることを選択していることについて「メディア
が安全を煽っているために住民が避難の必要性を認識できないでいるのではないか」と考える人がいるとすれば、
猪飼さんの上記の論の「3.福島において営まれている日常生活」の項まで読み進めてください。

そこで猪飼さんは、1)福島県内でも福島県産の食品は回避されている。2)書店では放射能から身を守るための
ハウツー本がベストセラーとなっている。3)街中で小学生以下の子どもをほとんどみかけないなどの事実をあげ
た上で「これらの事実は、福島県民が放射線に関するリテラシーが低いという認識は事実ではなく、一般の国民よ
り高いレベルで、放射線に関する知識をもっているというのが事実であることを示唆している。とすれば、福島の
人びとは、そこに住むことが怖くないからそこに住んでいるのではない。そこに住まねばならない理由があるから
そこに住んでいるということになる」と考察を深めています(そして、考察はさらに続きます)。

結論として猪飼さんは福島支援のあり方として、「今や汚染地域の汚染状況や放射線被曝のリスクについて最も
よくわかっているのは現地の人々だということである。これは、地方自治の基本認識でもある。とするなら、よほど
のことがない限り、基本的には住民の判断に基づいて支援策が構築されるべきである」という地域支援の基本原
則を述べています。そして、私は、猪飼さんのこの考え方に賛成します。

いわゆる「避難論者」は、自らの「避難」の論を人道的な見地からの絶対不可侵の天賦人権の論のように錯覚し
ているところはないか? そして、その思いなしの過剰によって、結果として福島に現に住んでいる人たちの意向
と考え方を軽視しているということはないか? 十分に反省的に考えていただきたいことです。



東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

-----Original Message----- 
From: maesako_kbsc
Sent: Monday, February 06, 2012 11:28 PM
To: 市民のML
Subject: [CML 014824] Re: やってはならない、ずさんな瓦礫処理

皆様
NO DU! 神戸
「品川宣言」起草グループの前迫です

皆さん、問題設定を随分辺鄙なところまで誘導されています。
もう少しラディカルに問題を立ててください。あるいは、元居たところへ
戻ってください。

原子炉とか放射性物質とかは「科学」の問題です。私たち市民は素人で
すから、あまりえらそうなことは言えませんが、問題の設定くらいは組み
立てられます。

放射性物質には半減期の短い物もありますが、「永遠」に近い物もあります。
半減期は双曲線のようなものですから、どんなに急激に下がっても、何時
までも「0」にはなりません。

核分裂生成物やその汚染を考える時、私たちは「いつまでもなくならないもの」
と言う前提で考えなければなりません。人生80年と言っても、今日生まれた
子供が一生生きても、フクシマ由来の放射性物質の方がはるかに長く存在し、
脅威は続くのです。

そして、人が介在しなくても、高い濃度の放射能汚染は、低い濃度に希釈さ
れながら拡散してゆきます。つまり、「除洗」は単なる拡散でしかありません。
環境への拡散を小さくするのは、閉じ込める事以外にはありません。
国際法が放射性物質の希釈拡散を禁じるのは、全量が拡散すると、濃度が
一定維持され、永遠に危険だからでしょう。

福島第一から放出された放射性物質の全量が将来全地球に拡散した時の
平均が2Bq/kgであったと仮定すれば、現在福島第一でその半分を閉じ込め
れば、1Bq/kgで済むわけです。拡散に30年を要すれば、Cs137が半減期の
平均(もっと短い核種もあれば、もっと長い核種もある)と仮定すれば、30年
後には半減しているから、0.5Bq/kgがフクシマ由来の放射性物質のバックグ
ランド値となります。

どのようにやっても、希釈拡散=汚染は進みます。でも、少しでも閉じ込める
ことができれば、その数値は低くで収まる。あたりまえのことです。
例えば関東の焼却灰や下水汚泥で高い数値の放射性物質が回収された。
その行き先は福島第一の敷地以外にはないのです。放散された物が濃縮さ
れて回収されたのです。元あったところに戻して、閉じ込め直すのが、唯一正
しい方策です。

私は昨年4月頃から、フクシマから放射性物質を出してはいけない。それが
農産物の形をしていようが、震災ガレキの形をしていようが、放射性物質を余
所に移動させることは、汚染の拡散である。
フクシマから出して良い、出さなければいけないのはそこに生きている「人」だ
けだ! と言い続けています。

とても単純な「科学」的真理だと思っています。
この私たち市民にでもわかる単純な事実に逆行する論理を展開する「科学者」
などという輩は、全て否定してかかっても大丈夫だと私は思っています。
市民側の反原発の科学者だと言っても、わざわざフクシマから農産物を持ち出
して、「老人が食え!」なんて言ってる科学者は偽者です(個人的には好きですが)。 


この人の言うことに従ったら、西日本でも老人がセシウム心筋炎や膀胱癌でバ
タバタ亡くなりかねません。

「フクシマの農業を守りたいから」なんてエールを送って、万~千Bq/m2の畑地
で福島の農家さんを働かせたら、ここでもバタバタ農家の年寄りは亡くなりかね
ません。どうしてそれがフクシマの農業を守ることなのか? 実はフクシマの「農
業」のために、実際にそこで働く「農民」を犠牲に差し出しているだけなのです。
でも、そんな犠牲を払っても、フクシマの農業は少なくとも数十年は蘇りません。

本題から離れていますが、ヘパフィルターだろうとバグフィルターだろうと、フクシ
マからガレキを持ってくるから、素人がその性能を議論しなければならない。
素人が議論しても何にも解決しない。
汚染物質を「わざわざ」持ってきて、クリアーな地方まで「わざわざ」汚染するのか? 


汚染物質の移動をくい止めて、汚染の拡大(拡散)を防止するのか?
それだけの問題です。

そうしたら、フクシマの人たちはどうなるのか?
その前に、
何であんな環境に、人が、子どもがまだ居るんですか?
1年は8760時間です、0,25マイクロシーベルト/時の環境は2mSv/年を越えるで
しょう。1mSv/年を越える環境に何で人が子どもが、「11ヶ月も」居るんですか?
それが最大の問題だろうとは思いませんか?

ある「科学者」と呼ぶに相応しい人に聞いてみました。
200万人の福島県民は平均4人家族として50万世帯です。
この世帯に脱出費用と当座の新生活資金として500万円。
1年間の生活資金として500万円。
この合計1,000万円を、この50万世帯に仮払いしたとしたら、
天文学的数字で私にはよく判らないのですが、おそらく5兆円だと思います。
この国の年間予算が40兆円ですから、そこから先ず1年、フクシマの避難希望世帯
に5兆円を仮払いしたら、フクシマの人は脱出可能なのではないか?

私信なので、お名前はオープンしませんが、
________________________________
5兆円はあってます、を出し汚染地区の子どもとその家族を優先的に、
次に,浜どうり、中どうりの150万人を移住させるべきです。初動の遅れと
今もチェルノブイリでも強制,勧告移住地区(のレベル)にフクシマで住まわせ続
けていることがこれ以上つづけばチェルノブイリを遥かに凌駕する悲劇的なこと
が起こります。
まやかしの除染,帰還に1兆円をこえるお金があるなら4兆円をくわえて速やかに
移住させるべきです。
文科省が9月30日に発表したストロンチウムとプルトニウム(セシウムより毒性が
高く、ホールボディーカウンターで検出できない)の汚染地図から--飛散規模も
大本営発表より広範でしょう--これらの核種による内部被曝も起こっている可
能性が高いと思われます。したがって、こどもや大人に症状が現れるのはもうすぐ
という肥田先生のおっしゃるとうりだと思います。実際、南相馬では複数の大人に
脱毛や異常出血がでています。福島の自殺者をふくめた老人の死亡率が昨年の
12倍以上と言われています。

新しい土地で、放射線フリーの食事をとれば内部被曝を減らすことが出来ますし、
なにより健康でいられれば未来に希望が見つかります。チェルノブイリの25年の
実態を知れば、政府、マスコミ,学者が一体で宣伝している除染・帰還政策は東電
を生きのびさせ、福島県民を棄民させる策以外の何モノでもないことがわかります。
過去に安全神話で嘘をついて来た人達が、反省もお詫びもせず、民のための政策
を行うはずがありません。
__________________________________

ちなみに、西日本へ自力で逃げてきた避難家族の多くは、
「せっかくフクシマの放射能から逃げてきたのに、ガレキに乗って放射能が追いかけ
てくるんですよ。私たちはどうすればよいんですか?!」
と言います。
フィルターの議論をしている場合でしょうか??

<蛇足>
上記いただいたご回答へのそもそもの私の質問・危惧は以下のモノでした。
__________________________
3.11から11ヶ月

今回の東京電力福島第一原子力発電所が起こした放射性物質
大量放散「事件」から、無為に11ヶ月を過ごしてしまいました。直ぐに
1年です。
確かに多くの人たちが、脱原発のために立ち上がり、活動しています。
それはすばらしいことです。とりわけ、フクシマの子どもたちを何とか救い
たいとの様々な活動には、誰しも頭を下げます。
でも、この11ヶ月という期間を見て、ふと思ってしまいます。
「もう、全ては遅いのかも知れない。」

ヨウ素131は半減期が8日ほどしかない核種であることが知られています。
3ヶ月=10半減期も経ましたら、1/1000以下になってしまうもののよう
です。最近、食品の残留でも誰もヨウ素なんか問題にもしません。もし、
新たに放射性ヨウ素が日本列島で観測されたら、それは「再臨界」の
可能性ですから、その意味では注目されるでしょうけれど、実際今は誰も
注目しません。
でも、チェルノブイリでは「チェルノブイリ ネックレス」と呼ばれる甲状腺摘出
痕、首を切り裂いたような手術痕が、多くの若者に刻まれていることが知ら
れています。

「 ベラルーシでは放射性降下物の70%が国土の四分の一に降り、50万
人の子供を含む220万人が放射性降下物の影響を受けた。ベラルーシ
政府は15歳未満の子供の甲状腺癌の発生率が2001年には1990年の
2000例から8,000-10,000例に急激に上昇したと推定している。 」 」

「ウィキペディア」から、ただし以下の注釈出典が示されています
48.^ Office for the Coordination of Humanitarian Affairs, “The Republic
of Belarus”,
The United Nations and Chernobyl,
http://www.un.org/ha/chernobyl/belarus.html
2011年6月20日閲覧, "70 percent of the total radioactive fallout from
the accident
descended on nearly one-fourth of the country. The fallout affected
more than 2.2
million people, including 500,000 children."
49.^ Office for the Coordination of Humanitarian Affairs, “The Republic
of Belarus”,
The United Nations and Chernobyl,
http://www.un.org/ha/chernobyl/belarus.html
2011年6月20日閲覧, "The government of Belarus estimated that thyroid
cancer
rates in children under 15 years rose dramatically from 2,000 cases
in 1990 to
8,000-10,000 in 2001."

福島県民人口が2008年に220万人とされています。このデーターと同程度です。
すると、数年後に1,000人の子どもが。15年後には10,000人の青年達が首筋を
切開されることになります。そして、その刻印はすでに打たれているのではないか?

ということです。

既に、ダメージを受けてしまった甲状腺各細胞のDNA。それを決定的な病変へと
決定づけないための努力や方法があるのでしょうか?

肥田舜太郎先生も、そろそろ1年目で、様々な症状が現れてくると言われています。
広島での体験からですから、長期の曝露ではなく、短期の初期被曝で決定づけられ
ていると解釈すべきでしょうか?

前迫は科学者ではありません。八百屋のオッサンみたいな者です。でも、そんな私
がこんな風に考えてしまうのです。




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