[CML 021314] 福島で子どもたちのマラソン大会を強行した主催…者らは全員、国際刑事裁判所の被告人席で裁かれるべき

石垣敏夫 motoei at jcom.home.ne.jp
2012年 12月 3日 (月) 20:54:41 JST


松本保昭さん
貴重な情報と見解ありがとうございます。
原発の稼動は核使用・核実験と同じで
国際法における、戦争犯罪、人道上の罪に匹敵する
ことがわかりました。

原発から住民の命と安全を守る連絡会
      石垣敏夫

福島で子どもたちのマラソン大会を強行した主催…者らは全員、国際刑事裁判所の被告人席で裁かれるべき

みなさまへ (BCCにて)松元
きのう南相馬市で子どもたちを参加させたマラソン大会が実施されたことについ
て、ふくしま集団疎開裁判の弁護士:柳原敏夫さんが、憤りとともにき びしい
見解を表明しています。

■ふくしま集団疎開裁判ブログより
http://fukusima-sokai.blogspot.jp/
======以下、全文転載======

2012年12月2日日曜日
■【意見表明】福島で子どもたちのマラソン大会を強行した主催者・後援者らは
全員、国際刑事裁判所の被告人席で裁かれるべきである(柳原敏夫)

本日2日、福島県南相馬市で、「復興記念」と称して、子どもたちを参加させて
「野馬追の里健康マ ラソン大会
<http://www.city.minamisoma.lg.jp/bunkasports/marason.jsp>」が2年ぶりに
≪雨天決行≫という不退転の決意の中で開催されました。
これに対し11月30日、「市民と科学者の内部被曝問題研究会」から、 このマ
ラソン大会の開催の即時中止を求める抗 議声明が出され、関係者に送付されま
した(以下の書面)。

その理由は、以下の通りです――市民の 測定によればコースの場所によっては年
14mSv あり、南相馬市が提供する線量データでも最高年6mSv以上、最低で年
1.8mSvの高線量であり、そのような場所でマラソンと いう呼吸が激しくなる
運動 をする場合には被ばくの危険性がさらに高まることは3.11直後に被災地に
入った米軍も警告しているとおり、よく知られた事実だ からです。この、子ど
もた ちに激しい呼吸を伴うマラソンを長時間、高線量地域で走らせることが極
めて危険なことを南相馬市の市長、教育委員会はじめ関係者 が知らない筈がな
く、従っ て、このマラソン大会によって、子どもたちに今すぐか将来かを問わ
ず健康被害が出た場合には彼らの刑事責任が問われる「殺人行為 に匹敵する」
ほどの重大行 為である、と。

この抗議声明について、以下、私の感 想を4つ述べます。
1つ目は、 本来、国と自治体 は子どもたちを安全な環境で教育するという憲法
上の義務を負っています。従って、原発事故により地域の空間線量が年1mSv以
上に汚 染されたにもかかわら ず、そこから子どもたちを集団避難させ教育を実
施しない場合、「避難させない」という不作為が子どもに対する虐待行為=違法
行為とな ります。なぜなら、も し人が溺れているとき、救助義務を負う人が救
助せず傍観していたら、それは不作為による殺人であり、「何もしない」だけで
も法律上の 責任が問われますが、 国や自治体が「避難させない」不作為はそれ
と同じことだからです。ところが、本件はそんな生易しいものではありません。
南相馬市は 「何もしない」どころで はない。危険な地域で、マラソン大会とい
う危険な活動をやらせるという子どもたちを積極的に危険な目に遭わせている。
たとえて言え ば、沈没する船に閉じ込 められた子どもたちを、救助も何もしな
いのではなく、子どもたちを海に突き落とすような真似をしている。その虐待と
しての悪質性、残 虐性は群を抜いていま す。

2つ目は、この抗議声明は、過度の被ば くにより子どもたちに健康被害という_
結果が出た_場 合に刑事責任を問題としていますが、刑事責任は結果が出た場合
に限定されません。結果が発生しなくても、結果の発生のおそれのある行 為に
ついても刑事責任 が問われるからです(未遂罪といいます)。被ばくから現実
の健康被害の発生まで時間がかかる場合であっても、マラソン大会のように過
度の被ばくが明らかに 深刻な内部被ばくをもたらし、それがDNA等の深刻な
破壊をもたらすことが確実である以上、その結果、将来、何らかの健康被害の発
生 をもたらすおそれがあ ると判断される場合には、未遂罪が成立します。ミサ
イルが発射されてから目標物に到達するまでたとえどんなに時間がかかったとし
て も、「ミサイル発射」こ そ危険な行為と考えられるのと同じことです。

3つ目は、今回の場合、南相馬市の責任 は_危険なことを知らないでやった_
「過失責任」ではあり ません。南相馬市にも高名な専門家がアドバイザーとし
ており、マ ラソン大会がどれほど危険なものかを彼らは重々承知の上で実施し
ているからです。これを_危険なことを知ってやった_「故 意責任」と言いま
す。この抗議声明が、過失致死罪ではなく、故意責任である「殺人行為に匹敵す
る」と表明したのは決して誇張ではな く、まさしく正当です。 のみならず、南
相馬市は、単に危険なことを知っているだけでなく、「復興」の御旗を掲げてこ
れをしゃにむに突き進むために、「殺人マ ラソン大会」を「健康 マラソン大
会」と言いくるめて、意図的に子どもたちを危険な目に遭わせています。その意
味で、彼らの故意責任の悪質度は飛びぬけて悪 質と言わざるを得ませ ん。

4つ目は、以上から当然のことですが、この 最上級の犯罪 行為は関係者一同が
厳正に裁かれるべきです。そのためには、国内だけではなく、国際的にも裁かれ
るべきです。なぜなら、国内だけならうや むやにされる恐れ があるからです。
他方、原発事故は「国境なき人災」であり、それによる人々の重大な被害と人権
侵害は国際社会全体の関心事とならざるを得 ず、それに関して 発生した重大な
犯罪(原発事故そのものに由来する一次的な犯罪に限らず、今回のマラソン大会
のように、原発事故から派生した二次的な犯罪 も含む)は「罰せ られることな
く放置」されてはならないからです。そのために、「これらの犯罪を行なった者
が処罰を免れることに終止符を打ち、もってその ような犯罪の防止 に貢献する
ことを決意して」、2003年に国際刑事裁判所が創設されたからです(→詳細
は後述の◎参考)。

国際刑事裁判所が裁く犯罪の1つが「人 道に対する罪」です。この「人道に対
する罪」の中に「その他の同様の性質を有する非人道的な行為であって、身体又
は心身の健康に対し て故意に重い苦痛を与え、又は重大な傷害を加えるもの」
があり(「国際刑事裁判 所に関するローマ規程
<http://d.hatena.ne.jp/kazuma_002/20040609#p1>」7条1項ラスト)、南相馬
市の「健康=殺人マラ ソン大会」がこれに該当する可能性があります。
つまり、本件のような悪質な犯罪行為こ そ、その抜本的な再発防止のために、
本来、国際刑事裁判所の法廷で関係者一同が厳正に裁かれるべきなのです。

*まとめ*
これまで、福島原発告訴団 <http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/>の
人たちの努力により原発事故そのものに由来する一次的な犯罪(過失責任)の責
任追及がなされてきました。しかしこれからは、事故後 の、「事故を小さく見
せ る」ため、或いは「復興」という名目で行なわれる二次的な犯罪(故意責
任)が決定的に重要です。なぜなら、マラソン大会にせよ、除染 作業にせよ、
中間貯蔵 施設問題にせよ、それらは被ばくにより住民に健康被害が及ぶことを
分かっていて、回避することが十分可能にもかかわらず、敢えて実施 されると
いう点で故意 のそれも悪質極まりない故意の犯罪であり、なおかつ、くり返
し、或いは継続的に実施されるため、住民はその都度過剰な被ばくを余儀な く
される現在進行形の 犯罪だからです。これを根絶するためには、機能不全に
陥っているおそれのある国内司法だけではなく、本年9月に南アフリカのツツ元
大主教がやったように(下の◎参考(2))、速やかに、厳正中立な国際法上の裁
判所による正しい裁きを求める必要が あります。様々な圧力を受けている国内
司法も、国内世論の監視だけでなく、国際法上の厳正中立な裁きを後ろに控えて
こそまともな 一歩が踏み出せるのです。
(12.12.02
柳原敏夫)
◎参考
(1)、国 際刑事裁判所とは
国際刑事裁判所は、2003年、国際社 会にとって最も重大な4つの犯罪(a
集団殺人罪〔ジェノサイド〕、b人道に対する罪、c戦争犯罪、d侵略の罪)を
防止するため、これ らの犯罪の責任者を訴追し、裁くための常設の国際法廷と
して創設されました。国連創設以来50 年間の悲願でした(→国 際刑事裁判所の
歴史
<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%88%91%E4%BA%8B%E8%A3
%81%E5%88%A4%E6%89%80%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2>)。竹島問題でも話題に
なった国際司法裁判所が当事者となりうるのは国家のみで、個人や法人には 資
格がないのに対し、国際刑事裁判所は個人の国際犯罪を裁くものです(→国際刑
事裁判所
<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%88%91%E4%BA%8B%E8%A3
%81%E5%88%A4%E6%89%80>)。

(2)、国 際刑事裁判所の精神
国際刑事裁判所の精神は、1998年、 その創設を決定し採択された「国際刑
事裁判 所に関するローマ規程 <http://d.hatena.ne.jp/kazuma_002
/20040609#p1>」の次の前文に見ることができます(→ローマ会議
<http://www.unic.or.jp/recent/roma.htm#siban>)。

    「20世紀に_何百万人もの子 どもたち_、女性及び男性が、人類の良心に
    深い衝撃を与えた想 像を絶する行為の犠牲になったことに留意し‥‥」
    「国際社会全体の関心事である最も 重大な犯罪は、罰せられることなく放
    置されてはならないこと‥‥を確認し、これらの犯罪を行なった者が処罰を免
    れることに終止符 を打ち、もってそのような犯罪の防止に貢献することを
    決意して‥‥以下の通り合意に達した。」(前文)

さらに、時効について次のように定めて います(29条)。

    「本裁判所の管轄権に属する犯罪 は、いかなる消減時効または出訴期限に
    も服さない。」

すなわち、国際刑事裁判所は
何よりも第一に、子どもたちが想像を絶 する行為の犠牲になったことを忘れない、
そして犯罪者は決して見逃さない、時効 で訴追が免れることもない、犯罪者は
いつまでも、どこにいても犯罪者、世界中の人々の手で必ず追及する。
本年9月、ノーベル平和賞(1984 年)を受賞した南アフリカのツツ元大主
教がブレア元英首相とブッシュ前米大統領を2003年のイラク戦争開戦の刑事
責任を問い、国際 刑事裁判所に訴追するよう呼び掛けました。(「時 事通信」
2012/09/03 <http://www.jiji.com/jc/zc?k=201209/2012090200207>)

    「イラクで失われた人命への責任を 負う者は、ハーグで現在、責任を問わ
    れているアフリカやアジアの指導者らと同じ道を歩むべきだ」


(3)、国 際刑事裁判所が裁く「人道に対する罪」とは、
「国際刑事裁判所に関するローマ規程」 7条で、次のように定義されていま
す。今回、注目するのはアンダーラインを引いた箇所。

第7条 人道に対する犯罪
1 この規 程の適用上、「人道に対する犯罪」とは、文民たる住民に対する攻撃
であって広範又は組織的なものの一部として、そのような攻撃である と認識し
つつ行う次のいずれかの行為をいう。
(a) 殺 人
(b) 絶 滅させる行為
(c) 奴 隷化すること。
(d) 住 民の追放又は強制移送
(e) 国 際法の基本的な規則に違反する拘禁その他の身体的な自由の著しいはく奪
(f) 拷 問
(g) 強 姦、性的な奴隷、強制売春、強いられた妊娠状態の継続、強制断種その
他あらゆる形態の性的暴力であってこれらと同等の重大性を有する もの
(h) 政 治的、人種的、国 民的、民族的、文化的又は宗教的な理由、3に定義す
る性に係る理由その他国際法の下で許容されないことが普遍的に認められている
理由 に基づく特定の集団又 は共同体に対する迫害であって、この1に掲げる行
為又は裁判所の管轄権の範囲内にある犯罪を伴うもの
(j) 人 の強制失踪
(j) ア パルトヘイト犯罪
_その他の同様の性質を有する非 人道的な行為であって、身体又は心身の健康
に対して故意に重い苦痛を与え、又は重大な傷害を加えるもの_
2 1の規 定の適用上、
(a) 「文民たる住民に対する攻撃」とは、そのような攻撃を行うとの国若しく
は組織の政策に従い又は当該政策を推進するため、文民たる住民 に対して1に
掲げる行為を多重的に行うことを含む一連の行為をいう。
‥‥(以下、略)

(以上、転載終わり)
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