[CML 019577] 【報告】第499日目報告★原発とめよう!九電本店前ひろば★

青柳 行信 y-aoyagi at r8.dion.ne.jp
2012年 8月 31日 (金) 07:19:49 JST


青柳行信です。8月 31日。
ひろば、8月は昼12時から。(土・日曜・休日は閉設)

明日、● チェルノブイリ・ドイツ・フクシマ ●
           真実はどこに…?
第1部 福島現地調査報告
第2部 講演:セバスチャン・プフルークバイルさん
  (ドイツ放射線防護協会会長で医療分野の物理学者)
日 時: 9月1日(土)18:30〜
会 場: 福岡市民会館 小ホール福岡市中央区天神5-1-23
  地図 http://tinyurl.com/8cyqfyz

【転送・転載大歓迎】
☆原発とめよう!九電本店前ひろば第499日目報告☆
    呼びかけ人賛同 8月30日現在 総数2492。
★原発とめよう!の輪をひろげる【呼びかけ人】8月30日1名。  
       石井 誠
★ さよなら原発! 9・23福岡集会  http://bye-nukes.com/fukuoka 
     チラシ・ダウンロードコピーできます。↑
★私たちの声と行動で原発・再稼働は止められます。★ 
<ひろば・想い・感想・ご意見等 嬉しいです>

★ 横田つとむ さんから:
青柳さま
お疲れさまです。
久しぶりのテントでした。
やはり九電前には テントが似合いますね。

夜、フライング ダッチマンのライブがありました。
しっかりした語りの 反原発 ライブでした。
 あんくるトム工房
みんなで声をあげよう    http://yaplog.jp/uncle-tom-28/archive/2026
B/Bさんのライブ      http://yaplog.jp/uncle-tom-28/archive/2025
台風あけのテント      http://yaplog.jp/uncle-tom-28/archive/2024

★ 橋本左門 さんから:
  無核無兵・毎日一首
☆フクシマの一〜三号機のセシウムは千万ベクレル毎時と伝ふる(左門 8・30−34)
 ※東京電力27日発表。かくも垂れ流しはつづく。 

★ ▼全国33ヶ所以上の金曜デモ▼http://bit.ly/NrhWjk
福岡市:8月31日(金)18:00から19:00 
電気ビル前(渡辺通り2‐ 1‐82,九電本社前)

佐賀市:8月31日(金)18:00から19:30(俳優の山本太郎さんが参加)
場所 城内公園(佐賀県庁東側広場) 参加費 無料

鹿児島県庁前17:30〜19:30
川内、霧島、奄美、鹿児島市等の九電前行動

首相官邸前および永田町・霞が関一帯
8月31日(金)18:00〜20:00 緊急!大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議

首相官邸「裏」からの抗議行動
8月31日(金)18時15分〜19時45分
(官邸西側、地下鉄銀座線・南北線の溜池山王駅7番出口すぐ、首相官邸と山王パークタワーとの間の歩道)

8月31日 原子力ムラ人事にノー! 細野大臣は白紙撤回を!
 18:30:経産省別館前/20時:規制庁準備室前ヒューマンチェーン
http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2012/08/post-e8c9.html

★ ギャー さんから:
わたくしの最近のお便りは心構えみたいなことを言って、具体的なことを言わないから、わかりづらいかなとも思います。けれども、つくづく原発を必要とする世の中のおかしさと
私たち一人ひとりとがまったく相容れないからこそ、みんながさまざまな声をあげるのだなあということを強く思う今日この頃なので、その思いを出してみたいので許してくださ
い。原発の問題にしても、その先にある戦争の問題にしても、一人ひとりの人間という存在が、階級社会に分化されていく過程において、いのちがお互いに生かし合うのではなく、
殺しうばい合う関係を生きさせられていることにおいて(そのような強制力が常に働いていることにおいて)、自分のいのちと他人(他の生命体)のいのちとの間に垣根を設けて、自分
のいのちだけを大切にするありよう(-とは言っても、労働者階級のいのちは虫けらさん同様ですので、結局は自分で自分のいのちを粗末にする生き方)に染まりやすいのだと思いま
す。それはそのような支配-被支配のひととの関係をほしょうするシステム(=体制)が確立されてしまったということがネックになって
いると感じていますけれども、このようなシステムと相容れない自分の存在を賭けた一人ひとりの闘いとそのような一人ひとりが結びつく力の弱さをも感じてしまいます。とりわ
け、日本人は長いものにまかれろという、周りと違う(のが当たり前なのに)とおかしいというようないじめがはびこる社会ですよね。別の言い方をすれば、天皇のようなしょーもな
い存在を担ぎ出す世の中が当たり前のように存在しているということですよね。こうした社会性の上で、権力が官僚などの機構としてうち固められているわけですから、何十万人か
の人がちょっとやそっと声を上げたくらいではびくともしないものなのだと思います。私としては、原発を止めるには、原発労働者のストライキが最も有効であると考えます。この
ようなことをやれば、(と言っても、電力会社の組合などはすべて原発推進という体たらくですので、彼らから最も危険な現場に行かされている日雇いや野宿の下請け労働者の組織化
が鍵を握っていると思いますので、すごい責任を感じます。)敵も自衛隊という軍事力を出してでも抑えにやって来ます。これを許さない私たちの闘いこそは、中東を
はじめとした全世界の労働者をはじめとした人びとと結びついて、世界を変える闘いであると言えると思います。困難は大きいですが、私たち一人ひとりのがんばりで世界が変えら
れる時代だなあと確信されます。原発から身を守るということと原発をなくすということは、生活は常に政治に結びついているし、政治は常に権力(すなわち、私たちを殺し、抹殺す
る力)に結びついているのですから、ここに負けない私たちみんなの自分を大切にする、すなわちお互いを大切にする団結力が問われているのですよね。なんか、まとまりがなくてす
いませんけど、こんなことを思っています。

★ 川崎順哉 さんから:
九電によると玄海一号機の「試験片」を調べた結果。
58年程度使った(机上の計算)状態であった。
この「試験片」を割って内部を検査した結果、
特に問題とされるような個所は発見されなかったと。
今年で玄海一号機は37年目です。
この「試験片」の検査結果から導き出された答は、
玄海一号機を58年程度稼動させても問題はないと判断。
これが机上の計算による理論です。

私は九電に言及しています。
何故に政府が東電を救済するのか。
それは日本の政治・経済を司る東京に電力を供給する会社だからであると。
仮に北電や九電で同じような事故が起こったとしても、
政府や自治体が救済する可能性は皆無に等しい。
と同時に政府としても責任の転嫁を図るのではないか。
我々もその辺の事情は承知している。
ならば救済を求める人々がどこに向かうか。
原発の管理運営を行う九電以外の選択肢はないのではと。
それだけの覚悟があるのかと問うています。
これが何を意味するのか解っているのかと。

私が九電側に提案しているのは、
玄海一号機の「廃炉前倒し」です。
2015年で耐用年数40年を迎えます。
ただ漠然と廃炉の時期を待つのではなく、
その前倒しをする事で民衆を説得し味方に付けるべきと。
「廃炉前倒し」を仮定しても、廃炉費用が倍額になる事もない。
ならば英断として社内で検討する事も選択肢ではないかと。
それが公的企業の在るべき姿ではないかと。
世界的にも脱原発の潮流の中、
それを味方にして風に乗る事で世間に訴えかける。
これも公的企業としての意識改革ではないかと。
 
★ 舩津康幸 さんから:
おはようございます。
昨日は台風が過ぎて、穏やかな天気になるかと思いきや、突然の雨に、台風の吹きかえしの強風でひろばは大変でした。お疲れさまでした。
きょう金曜日、官邸前の連帯する行動が全国に広がっていることを伝える記事、北は北海道から南は九州の南に浮かぶ島、屋久島や奄美まで、40数箇所まで広がっています。リスト
が掲載されています。まだまだあると思います。先ず人事案の撤回をさせましょう。
1.「あす(きょうのことです)官邸前行動」しんぶん赤旗8月30日(木)
⇒http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-08-30/2012083005_01_1.html
先にネットにある記事を追っていきます。
2.「規制委人事、採決先送りへ=例外規定で首相任命も時事通信 8月30日(木)18時15分配信
⇒http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120830-00000112-jij-pol
・・・・やはり、「例外規定」を模索し始めています。危険です。
昨日からこの関連の記事が続きます。
2.「南海トラフ巨大地震、被害想定 原発はどうなる?」産経新聞 8月30日(木)7時55分配信
⇒http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120830-00000094-san-soci
記事「・・・新たな想定によると、震源域の真上にある同(浜岡)原発には最大で高さ19メートルの津波が襲来。詳細な地形データを反映させることで、3月の暫定的な津波高よ
り2メートル低下したが、敷地の大半は浸水。水深は3、4号機周辺で最大6メートル、5号機周辺では同9メートルに達する。」「5号機の原子炉建屋で水密扉が耐えられるのは
水深7メートルまでといい、稼働中に建屋内が浸水すると深刻な事態を招きかねない」
・・・・水の勢いがありますから数メートルは簡単に越えてしまうこと大です、やはり危ない原発、福島の被災地の動きです。地元紙は、「停滞する国会に対し、復興への影響を懸
念する県民から厳しい声が相次い」でいると伝えていますが、
福島の知事が廃炉の研究?にいったようです。この知事信用していてよいのでしょうか。
3.「原発廃炉作業を視察 ドイツで(福島県)知事、安全性など確認」福島民友8月30日
⇒http://www.minyu-net.com/news/news/0830/news10.html
4.「5年間帰町せず」明記 大熊町復興検討委が1次案」福島民友8月30日 
⇒http://www.minyu-net.com/news/news/0830/news7.html
記事「・・・1次計画案は、『居住地を自ら選択し、帰れるまで待つ』『町が指定した区域に居住し、帰れるまで待つ』『大熊町に戻らない』といういずれのパターンでも安心して
暮らせるよう国や県と調整を進めると明記。」
・・・被災地の苦悩・・・どこかの村のように「何が何でも帰る」という選択だけでないのは、当然です。
5.「『戻りたい』43% 南相馬の調査、事故収束など条件」福島民友8月30日
http://www.minyu-net.com/news/news/0830/news6.html
・・・みんな戻れるなら、戻りたいんです。でも、生きていける条件回復なしには戻れないんです。
6.「中間貯蔵施設整備に重点=13年度予算要求案―環境省」時事通信 8月30日(木)12時29分配信
⇒http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120830-00000058-jij-pol
・・・地元はこの面でも苦しみます。
7.「1〜3号機注水量が一時低下 福島第1原発」 西日本8月30日 18:49
⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321336
・・・・中がわからないから原因も推測するしかない事態が継続してます。
次は原子力ムラの記事、
8.「原子力委員長らを厳重注意 推進派勉強会で原発相 」西日本8月30日 18:44
⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321346
・・・・注意ではなおらない、ダメな人は外しましょう。
9.「関電40年超原発の安全評価提出 美浜1・2号機」 西日本8月30日 18:39
⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321344
10.「原子力規制委の予算要求 断層調査や人材育成強化 」西日本8月30日 19:21
⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321368
記事「・・・これまで電力会社任せだった原発敷地内の断層調査を規制委が実施するための費用や、専門的な人材育成に向けた研修強化費用を盛り込んだ。」
・・・・・その電力会社も外部の機関に丸投げしていたのが実態ではないではないか。誰が研修のプログラムをつくるか、先生は誰がなるのか。
11.「福島で『ゲノム解析』 被ばく調査で環境相表明 」西日本8月30日 23:16 
⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321414
・・・・被災者をモルモット扱いだけにしないでくださいね。
最新の配信に、
11.「原発訴訟、安全性本格審査を 最高裁研究会で改革論 」西日本8月31日 02:01 
⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321457
・・・元ネタは共同通信のようです、いまは裁判所も原子力ムラの一員ですが、これも国民の声を聞いての動きでしょうが、結果はよい方向に向かうのかは分からない。
12.「九州 計画停電回避へ 節電などで需給安定」 西日本8月30日 22:03
⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321405
記事の結びは、「・・・・代替燃料費として1日10億円以上の経費増になっており、九電は引き続き原発再稼働を求めていく方針。」・・・お金がすべての判断、九電は何にも変
わってません。
さて、今朝の新聞にどれだけの記事が掲載されているか、配達された紙面を見てみます。
12.の記事は一面左端上方に、9.の記事が3面の左隅に、38面に11.の記事、小見出しが追加されていて、「行政に追随 司法が反省」とある、元々、司法は独立のはずなの
に、今さらです。
なんと、きょうも紙面にはこれだけです。
6面に、社説
13.「玄海1号機劣化 健全宣言でも不安残る」 
・・・やっとここまで書きましたね。記事は、世間でこれまで指摘されてきたことを新聞社として整理したのでしょう。万が一のときために、うちもこういっていたというためか。
記事は、あす確認してください。
社説検索⇒http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/
15面経済欄
14.「2ヶ月ぶりガス値上げ 10月電気値下げ」
34面社会欄、
15.きょうの「九電のでんき予報」jは、84%とあります。もう十分でしょう。

★ 黒木 さんから:
<福島県の人口、4割減少も 2040年、原発事故で流出 朝日新聞デジタル 2012年8月30日08時32分>
 福島県は29日、県外への人の流出が止まらない場合、県人口が2040年に現在より最大約38%減少するとの試算結果を明らかにした。 
 福島県では東京電力福島第一原発事故のあと、子育て世代を中心に県外への流出が続いている。人口は2011年10月で198万9千人。県の試算では、年0.5%の減少が続
き、住民票を残したまま県外に避難している人が全員住民票を移すなどと想定すると、40年の人口が122万5千人に減少する。65歳以上が占める割合である高齢化率は現在の
25%から39%になる。 
 人口流出が来春までに止まり、県内に戻る動きが進んだ場合でも、震災前からの減少傾向が続くことから、40年の人口は2割以上減る計算という。 
 県は「安心して子育てできる環境づくり、原子力に代わる産業の集積などで人口流出を抑えたい」としている。

★ 松元 さんから:
みなさまへ     
「安全神話」の学問的裏づけに邁進する被爆国日本の「研究者」たちに注目して
きた東京大学の島薗進氏が、あらたに、「放射線のリスク・コミュニケーショ
ンと合意形成はなぜうまくいかないのか?」という連載を開始しました。

放射線リスクの「「専門家」の役割と責任を明らかにしておきたい」という著者
の了解を得て、連載を紹介させていただきます。
今回その(5)は、「「安心」こそ課題という立場が排除するもの」です。

◆ブログ:島薗進・宗教学とその周辺より
http://shimazono.spinavi.net/

=====以下、その(5)全文転載(改行をしています)=====

■放射線のリスク・コミュニケーションと合意形成はなぜうまくいかないのか?
(5) ――「安心」こそ課題という立場が排除するもの
2012年8月28日

福島原発事故以前に放射線の健康影響をめぐるリスクコミュニケーション(「リ
スコミ」と略す)の考え方は危ういものになっていた。多くの市民(日 本 人)
がリスク評価の能力が劣っていると考える専門家が多いことはすでに述べた
(2)。この市民の理解力が劣っているという考えと、何よりも市民の 「不安
を なくし」「安心」を獲得すべきだという考え方(3)(4)が密接に結びつ
いている。そしてリスクコミュニケーションの課題はリスクについて客観的 な
知識を もち、「安全」の客観的な評価は確保している科学者が、それをうまく
理解できない市民の「安心」を得ることにある――これが「安全・安心」論の前
提だ。

 リスク論やリスクコミュニケーション論は3.11以後に初めて出てきたもの
ではないが、それほど長い歴史があるものでもない。原子力や放射能に 関わる
問 題に限られて述べられてきた事柄ではなく、遺伝子組み換え作物の問題と
か、タミフルの副作用の問題とか、BSE(牛海綿状脳症)に関わる牛肉の検
査の問題 とか、環境・食品・薬物のリスク等、さまざまな問題に関わってい
る。科学技術の恩恵をこうむる度合いが高まれば高まるほど、科学技術を介して
生ず るリスク をどう受け止めるかが重要な問題になってくる。だからこそ「リ
スク社会」(ウルリッヒ・ベック)という現代社会の捉え方も可能なのだし
http://www.rinri.or.jp/research_support_Shohyo1202.html 、「リスク・コ
ミュニケーション」が学問的な考察を要する分野として育ってきもしたのだ。

だが、科学が守る「安全」の上に市民の「安心」を得るという日本独自のリス
ク・コミュニケーションの議論は、1990年代半ば以降のものだ。そし て、こう
したリスク評価やリスコミ論の展開において、原子力と放射能の問題は特別重い
意味をもっている。それはチェルノブイリ事故の衝撃が和らぐ一方、原 子力ル
ネッサンスの動きにのって原発推進勢力が攻勢に転じる中で展開してきたもの
だ。リスク論における「安全・安心」論の流行は、1995年の「もん じゅ」事故
が大きなきっかけの1つであることを指摘した高木仁三郎の炯眼はさすがという
べきだ。

 ここでこの問題について、3.11以後に公表されたもう1つの重要な論考に
もふれておきたい。それは、2011年11月に刊行された、哲学者の 加藤尚武 (京
大名誉教授)による『災害論―安全性工学への疑問』の第4章「「安全」と「安
心」の底にあるもの」だ。これは近代社会の前提としての「自由」 の哲学的 考
察に力を注いできた著者による「安全安心論」批判として重要だ。

 加藤氏は、まず「「安全・安心」というように二つの言葉が連なって、それが
災害対策や技術の社会的な利用の条件であるかのように語られるのは、 日本だ
け の現象で、諸外国には例を見ない」と述べるp69。「日本だけ」の用語法――そ
もそもこれだけでも胡散臭いと感じるのは自然だ。「安心」は英語に なりにく
い、「anshin」とそのまま表記することさえあるそうだ。

 加藤氏は「これは正式の法律文書には登場せず、科学技術に関連する官庁や官
庁主導の報告書などに使われている」とし、法的規定からずれた用語法 である
こ とに注意を促している。そして、平川氏も指摘していたことだが、2004年の
「安全・安心な社会の構築に資する科学技術政策に関する懇談会」が官 庁の文
書 としては「最初のもの」ではないかと述べ、「「安全・安心」は、日本の技
術行政の専門家が国民向けに作った概念で、法哲学的には「安全」と「安 心」
は区別 しなければならない」と論じる。p69

 加藤氏の考察では、「安全」と「危険」は対概念で自由の不可欠の条件をな
し、国家の介入が認められる領域だ。「自由主義によれば、公共機関が個 人の
生活 に干渉してよい唯一の根拠は、”harm-to-others”(他者への危害)の防止
であると定義づけられるから、その場合には、「危険」の概 念を勝手 に危険で
ないものにまで拡張すると、政府の権限をそれだけ拡張することになる。この考
え方を裏返しにすれば、「安全」を「安心」にまで拡張する と、「安 全」を確
保することは政府の義務であることから、「安心」を確保することも政府の義務
であることになり、それは政府の義務の拡張を意味することに なる。そ れは自
由主義の政府論の根幹に関わる問題である」p70。

 加藤氏は安全・安心論の論理では、国家が「安心」にまで介入することを帰結
することを危惧している。事実、福島原発災害では、放射線の被害を恐 れて避
難 しようと考えている人たちに対して、政府や福島県、また政府寄りの専門家
たちが、「安心」してとどまるよう、あるいは帰るように強いる、あるいは 促
す姿勢 が目立った。科学的な情報をめぐって住民も参加して公共的な討議を行
い、それぞれの立場でリスクを評価し「安全」性を判断できるように下ごしらえ
をするこ とこそ、政府や福島県、また政府寄りの専門家たちの役割だったはず
だが、そうするよりも人々の心理と判断を誘導することを目指して来ているのだ。

 私の理解では、加藤氏は「安全」確保義務を超える要素をもつリスクの受容に
ついては、市民社会の合意を作ることによってしか解決できないが、 「安心」
を も国家側が保障するかのごとき姿勢をとることによって、合意形成を困難に
していることに問題がある。ところが、学術会議の議論などを見ると「安全 は
技術に よって保障される客観的状態であるが、安心はコミュニケーションに
よって獲得される主観的状態である」と理解されている、と加藤氏は言う。P74
 ここで はどれほどのリスクならば「安全」と見なすかは、リスクに関する
「合意形成」の問題だという民主主義の根幹に関わる理解が欠けている。

 「したがって「安全は客観的に定義可能であり、それについてのリスク・コ
ミュニケーションのあり方が安心である」という型の定義は採用できな い」。
技術 者の言葉では「安全はハードウェア、安心はソフトウェア」という言い方
はできないということ。刑法の言葉では「安全の構成要件に、リスク・コミュ
ニケー ション、合意形成が含まれる」ということだ。p78

 以上の加藤氏の論は原子炉工学の安全問題に力点があるが、私なりに放射線健
康影響問題に適用するとこうなる。長瀧重信氏、神谷研二氏らは「確 率」に
よっ て示せる「安全」は科学の領域で専門家に委ねよ、その後に「安心」に関
わるリスク・コミュニケーションを行って市民・住民の同意を得よ、という。
政府や専 門家が「安全」が何であるかを決めてしまえば、後はそれを伝えて安
心させればよいことになる。これも政府や専門家側の任務だ。それが「リスクコ
ミュニケー ション」であり、その方法がうまいか下手かということになる。放
射線健康影響の専門家は情報の伝え方が適切でなかった(参・政府事故調)とい
う言 い方はこ の立場に立っている。

 以上、加藤氏の「安全・安心論」批判を私なりに整理する。1)本来、多様な
リスク評価のあり方を反映した合意形成によってなされるべき「安全」 につい
て の公共的な合意形成を排除して、専門家だけで「安全」規定を行おうとする
誤り。2)その上で「客観的」と見せかけた「安全」概念を市民に強いて、 さ
らにそ れに基づく「安心」を導き出そうという、誘導的・操作的な「リスクコ
ミュニケーション」概念の誤り。要するに確率によって計算された「安全」は不
確かなも のであり(とくに原子力はそうだ)、それを踏まえてリスク・コミュ
ニケーションと合意形成が行われるべきだが、それを省いて政府と専門家の意志
を 押しつけ るのに「安心」概念や「安全・安心」枠組みが利用されているとい
うことだ。

 ここから、話はこの連載の(3)までで取り上げて来た、放射線健康影響につ
いてのリスクコミュニケーションの話にもどる。「安心」論、「安全・ 安心」
論への多大な注目が、この分野でどのように形成されてきたか、
 日本以外では見られないような概念枠組みまで用いて、「安全」の論議は特定
専門家たちの内にとどめ、「安心」誘導に多大なエネルギーが費やされ てき
た。 誰がこのようなあやしい企てを強力に後押ししてきたのか。これはさまざ
まな分野がからんでいるので、単純な答は引き出しにくい。だが、放射線健康
影響のリ スク分野では、「安心」論、「安全・安心」論への執着の理由が見え
やすい。というのは、放射線健康影響のリスク評価においてきわめて大きな意義
を もつチェ ルノブイリ原発事故(1986年)の被害について、日本では住民の
「不安」こそが問題だという「学説」が、政府寄り専門家により強固に打ち出さ
れ、その 後、現在に至るまでその立場が固守され続けているからだ。

 では、その放射線健康影響問題についての「政府寄りの専門家」とはどういう
人たちを指すのか。首相官邸ホームページの「原子力災害専門家グルー プ」の
箇所 、

http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka.html また、日本学術会議の「放射
線の健康への影 響と防護 委員会」の箇所を見ていただければよいだろう。
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai /shinsai/pdf /housya-kousei.pdf 

だが、3.11以後の政府や福島県の放射線対策の策定に深く関与した人物をさ
らに限定してくと、長瀧重信氏と山下俊一氏という師弟関係に あった長崎大学
医学部の教授・名誉教授の名前が浮かんでくる。どうしてか。

 原発や核実験の放射線の健康影響を研究してきた専門家の大多数は「保健物
理」とよばれる分野の専門家であって、医学者ではなく物理学・化 学・生物学
など で訓練を受けた研究者が属する。この分野では原発の開発とともに原発に
よる健康被害を抑えつつあまりコストをかけすぎないようにすることが主 な研
究課題と なる。これが「原子力ムラ」に属することは明らかだ。

他方、医学者で原爆・原発の健康影響に関心をはらって研究してきた人はたいへ
ん少ない。原爆や核実験の健康影響を研究してきた人々がいないわ けではない
が、そこでは放射線の健康リスク評価は政府や原発推進勢力に有利なものとはな
らない。放影研や放医研に関与するなどして、次第に政府寄りに立 場を移して
いった医学者はわずかながらいる。だが、彼らの中で、放射線による新たな健康
被害について研究している専門家はほとんどいない。

 ところが政府サイトからチェルノブイリ調査に加わったグループがあった。笹
川記念保健協力財団の支援で1991年から2001年にかけて行 われた「チェ ルノブ
イリ医療協力事業」であり、その中心となったのはIAEAに協力した放影研理事長
の重松逸造氏、及び同氏に依頼された長崎大学の長瀧重 信氏である。 長瀧氏は
長崎大に赴任してきから放射能による甲状腺の被害について研究していた経緯が
あって、米ソから政治的外向的な要請のあったこの医療協 力と調査の活 動に関
わるいことになった。そして、長瀧氏の部下としてこの調査・医療協力活動に加
わった数人の研究者の中に山下俊一氏がおり、長瀧氏を補佐 するような地 位に
あった。(『笹川チェルノブイリ医療協力事業を振り返って』笹川記念保健協力
財団、2006年)

 福島原発災害が起こって、どのような対策をとればよいのかというときに、ま
ずチェルノブイリの被災者への医療支援を行って来た人々が医学界 から求めら
れ たのは自然なことだったかもしれない。だが、その際、菅谷昭医師(後の松
本市長)のように日本での地位をなげうって、5年間被災地に滞在し統 治の人々
に寄 り添い彼らとともに暮らしながら臨床にあたる道を選んだ医師・医学者を
選ぶこともできただろう。実際には、そうではなくアメリカ流の原爆被害 調査
の伝統 (ABCC=放影研)を受け継ぐ人たち、つまり長期間かけて大量の
データを収集することにより「科学的に価値が高い」成果を上げ、核開発の推
進に役立てよ うという姿勢をもつ専門家がことに当たることとなった。多くの
公害問題でもそうなったように、政府が協力を求めるのは被災者側に立つ専門家
で はなく、統治 側・加害者側に立つ専門家になる。長崎の専門家ということで
それが少し見えにくい事情があったが、そこまで考慮に入れて事態は展開して
いっ た。
 
 福島原発災害の放射線健康影響対策では表記長崎大師弟が多大な権限を得て、
政府や福島県の放射線対策に関わってきている。なぜそうなったの か?この両
者 が1)チェルノブイリ事故の日本政府筋の医療援助の代表的存在と見なされ
たこと、2)長崎大学が放射 線リスク対策の最大拠点と見なされたこと、3)
政府に協力する原発=放射線領域の専門家群の中で医学系でまとまった人員をも
つのが長崎大脈であったこと。 こうした事情によるのかと推測できる。

 なお長崎大では2002年より21世紀COE「放射線医療科学国際コンソーシア
ム」http://t.co/wYmHGDuY 、2007 年よりグロー バルCOE「放射線健康リス
ク制御国際戦略拠点」http://t.co/Xeithw79 を行った。グローバルCOEの拠
点リーダーであ る山下氏はこ う述べている。「広島・長崎で培ってきた原爆医
療の経験を、もっと直接的に社会に活かそうとするもので、本学の教育・研究拠
点の中核に位置付 けられてい る。」http://t.co/KWDEuvBg  ちなみに21世紀
COEのスタート直後、同分野に東京電力の寄附講座が設置されるはずだった。
これについては、次回に少し詳しく述べよう。
(以上、その(5)転載終わり、(6)へ続く)

○−−−−−集会のお知らせ−−−−−○ 

● チェルノブイリ・ドイツ・フクシマ ●
   真実はどこに…?
日 時  9月1日(土)18:30〜
会 場  福岡市民会館 小ホール福岡市中央区天神5-1-23
  地図 http://tinyurl.com/8cyqfyz
資料代  500円
第1部 現地調査報告
飯舘村や浪江町、南相馬市や郡山市など視察、現地の被害者や営農者たちの生の声。
第2部 「チェルノブイリ・ドイツ・フクシマ」真実を求めて
         ドイツの理学博士でドイツ放射線防護協会会長を務めるセバスティア
ン・プフルークバイルさんの話。
         「3.11」以降数回にわたり福島を訪れ、精力的に調査。この日も福島
での調査後の講演。
主 催  原発なくそう!九州玄海訴訟
協 賛  さよなら原発!福岡集会実行委員会、 核・ウラン兵器廃絶キャンペーン福岡 
連絡先(近藤)E-mail kondouh-y at f-daichi.jp
詳細: http://tinyurl.com/8q86jzs

● さよなら原発! 9・23福岡集会 ● 
日 時:9月23日(日)
    14:00 集会開始 15:00デモ出発
場 所:福岡市・冷泉公園 
 さよなら原発! 福岡集会  http://bye-nukes.com/fukuoka 

● 元原発労働者の梅田隆亮さんの労災認定を求める裁判 ●
    第3回口頭弁論期日
10月10日(水)14:30 福岡地方裁判所303号法廷。

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     ★☆ 原発とめよう!九電本店前ひろば★☆
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           8月は昼12時から6時。(土・日曜・休日は閉設)
     ♪ みなさん、一緒に座って・語り合いませんか☆
   場所:九州電力本店前 福岡市中央区渡辺通2丁目1−82 
   地図:http://www.denki-b.co.jp/company/map19.html
      ★☆ (ひろば・テント080-6420-6211) ☆★
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〒812-0041
福岡市博多区吉塚5-7-23
       青柳 行信
電話:080-6420-6211
y-aoyagi at r8.dion.ne.jp
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