[CML 019526] 石川逸子さんの詩 ミサゴ独白

加賀谷いそみ qzf01055 at nifty.ne.jp
2012年 8月 28日 (火) 13:11:17 JST


〜転載歓迎〜

オスプレイ沖縄配備に反対する全国のみなさんへ

  詩人の石川逸子さんから「オスプレイ、腹立たしくて、詩一篇作りました。ご
笑読くださいませ。」というメッセージとともに、お作品「ミサゴ独白」をいた
だきました。  
 そして、この詩をオスプレイ沖縄配備反対運動で使わせていただくことにご快
諾を得ました。  
 原文は縦書きです。みなさんがご活用くだされば幸いです。

              井上澄夫  米空軍嘉手納飛行場・一坪反戦地主
                                                    2012・8・28



 ミサゴ独白・石川逸子


聞け
わたしを騙るやつよ

万葉のはるか昔から
わたしは 世界のあちこちの荒磯に棲み
水中に魚を見つければ
すばやく降下し 両脚で魚を捕えてきた

一瞬 停止し 羽をざざざっと飛翔させる
動きも わたし ミサゴの特色
急降下を効果あらしめるための
祖から賜った 習性なのだ

聞け わたしを騙るやつよ
わたしが魚を取り 貝をさらうのは
もっぱら 今日 生きんがため
明日の食い物を確保せんため
単純明快な わけ でしかない

しかるに わたしを騙るやつよ
腹くちていながら
もっぱら気に入らぬ同種のヒトを殺すため
殺人兵士を 武器を 手早く運ぶため
わたしを真似ようとは!

サル真似と言ったらサルが怒ろう
わたしを騙るやつよ
わたしの機能に似るべくもない姿で
「敵」を殺すまえに 幾人
お前に載った兵士を絶命させたというのか

二〇〇六年から二〇一一年 わずか一一年間に
五八件の事故
逆さまに墜落 火を噴いて墜落
整備中にだしぬけに上昇し 墜落
いったい何人 涙にくれる遺族を作ったのだ

今度は 人が密集する沖縄・宜野湾市上空を
その奇怪な姿で飛び
日々の暮らしに追われるヒトたちを
飛び跳ねて遊ぶ子どもたちを
危険にさらそうとするのか

聞け わたしを騙るやつよ
所詮 わたしとお前とは
どうシャッチョコダチしようと
似ても似つかない代物だと
思い知れ

わたしミサゴは 絶滅近い 鳥
わたしを騙る オスプレイ機
お前など 単に愚かしい
ヒト殺しのための軍機
わたしの名を決して騙るな
ハワイでは 騒音を懸念して訓練をやめ
沖縄では なぜ飛ぼうとする?

ヒトがわたしを猛禽と呼ぶように
わたしがほんものの猛禽なら
お前など ぐしゃりと押しつぶし
単なる廃材にして
子どもの玩具にでも作り替えるだろうに

聞け わたしを騙るやつよ
地上から速やかに 退散せよ
海青く光りまぶしい 地
今なお米軍基地に掠めとられている地に
新たな屍の山 積み重ねないために

わたしを騙るやつよ
聞け
空中からのわたしの 切なる叫びを
聞け!

          2012・8・2





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