[CML 019391] 各国の反人種・民族差別法から学ぶ――日本における反差別法制定を考える(市民アカデミア)

maeda at zokei.ac.jp maeda at zokei.ac.jp
2012年 8月 21日 (火) 04:23:42 JST


前田 朗です。
8月20日


大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター主催の公開講座(市民アカデミア)
各国の反人種・民族差別法から学ぶ――日本における反差別法制定を考える

開講日:11月9日(金)、11月16日(金)、11月30日(金)
開講時間:午後7〜9時
参加費:1講座につき1000円
申込方法:メール・ファックス・電話などで事前申込。下記のウェブサイトから
直接申し込みできます。
 http://www.keiho-u.ac.jp/academia12/renzoku4.html

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> 日本には、国籍条項などの公的・法制度上の差別、入居拒否などの民間におけ
る差別、また、公人などによるヘイト・スピーチなど、根深い人種・民族差別が
蔓延していることは、国際人権条約監視諸機関から何度も指摘されている。しか
し、日本では未だに反人種・民族差別法が制定されていない。国連は反人種差別
モデル法を提示して各国に法制定を推奨しており、175カ国に及ぶ人種差別撤廃
条約締約国のうち、反差別法を制定していない国は少数である。そこで、本講座
では、人種主義的ヘイト・クライム規制法を含む、カナダ、イギリス等、各国の
様々な反人種・民族差別法の発展と現段階を学び、日本における反差別法の具体
的内容を検討する上での示唆を得たい。
 
 第1回:11月9日(金) 各国のヘイト・クライム禁止法
 講師:前田朗(東京造形大学教授)
 
 《講義内容》
 日本政府は、人種差別禁止法を制定する必要はなく、ヘイト・クライム処罰は
憲法違反(表現の自由や、罪刑法定原則に違反する)と称している。憲法学・通
説も、表現の自由や罪刑法定原則を理由にヘイト・クライム法はできないと述べ
て、「差別表現の自由」を擁護する。それでは人種差別表現の処罰と表現の自由
は対立するのであろうか。ヘイト・クライム処罰は人種差別撤廃条約の要請であ
り、世界の多くの諸国に処罰規定があるが、実際にはどのようになっているのだ
ろうか。世界の多くの諸国には表現の自由がないのだろうか。
 
 《講師プロフィール》
 前田朗(まえだ・あきら、東京造形大学教授)
 1955年札幌生まれ。中央大学大学院法学研究科を経て、東京造形大学教授(専
攻:刑事人権論 、戦争犯罪論)。日本民主法律家協会理事、在日朝鮮人・人権
セミナー事務局長。著書に『ヘイト・クライム』(三一書房労組)『刑事法再入
門』(インパクト出版会)『戦争犯罪論』『ジェノサイド論』『侵略と抵抗』
『人道に対する罪』『9条を生きる』(以上、青木書店)『軍隊のない国家』
(日本評論社)『民衆法廷入門』(耕文社)『平和への権利を世界へ』(かもが
わ出版、編著)など。
 
 第2回:11月16日(金) イギリスの反人種・民族差別法制度
 講師:師岡康子(大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員)
 
 《講義内容》
 イギリスは、世界的にも早い段階の1965年に最初の反人種・民族差別法である
「人種関係法」を制定した。その後も、規制対象となる分野を拡大するなど、何
度かの改定を経て、「人種関係法」は2010年には性・障がい等の反差別法と統合
され、「平等法」に発展した。2006年には、反差別法の実施を促進する監視諸機
関も、単一の国内人権機関に統合している。特に、ヘイト・スピーチ規制につい
ては、マイノリティに対する集団暴行事件、イスラモフォビア等の問題に直面し、
1985年「公共秩序法」、2006年「人種および宗教的憎悪法」等、多くの法改定、
新法制定を行ってきている。判例も含め、反人種・民族差別法制度発展の現段階
の概要を検討し、日本がイギリスから学べることは何か考える。
 
 《講師プロフィール》
 師岡康子(もろおか・やすこ、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客
員研究員) 2002年9月拉致報道以降の在日朝鮮人の子どもたちへの暴言・暴行を
契機に、弁護士として人種・民族差別問題に取り組む。2007年9月からアメリカ・
イギリスに留学し、人種差別撤廃条約と各国の反人種・民族差別法制度を学ぶ。
関連論文として「人種・民族差別禁止法の意義――日本における制定に向けて」
(『法学セミナー』2012年3月号)、「イギリスにおける人種・民族差別撤廃法
の発展」(日本弁護士連合会機関誌『自由と正義』2012年7月号)等。
 
 第3回:11月30日(金) カナダの反人種・民族差別法制度
 講師:金子匡良(高松短期大学准教授)
 
 《講義内容》
 移民国家であるカナダは、アメリカ同様、人種のるつぼであり、またアボリジ
ナル・ピープルと呼ばれる多くの先住民族が存在している。このような人種的・
民族的多様性から、カナダは「小さな国際社会」と呼ばれており、1970年代から
多文化主義を国家運営の基本に据えてきた。カナダでも、戦前には人種差別的な
政策が広範にとられていたが、戦後はその反省から反差別政策に積極的に取り組
み、現在では反差別法制のモデル国の一つとなっている。今回の講座では、カナ
ダの反差別政策や反差別法制の全体像を概観しつつ、特に人種・民族差別禁止法
制に焦点を当てて、その概要を報告したい。
 
 《講師プロフィール》
 金子匡良(かねこ・まさよし、高松短期大学准教授)
 1969年東京生まれ。法政大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了。現在、
高松短期大学准教授。専門は憲法、人権法、人権政策。近年は、国内人権機関や
自治体の人権政策について研究している。主な著書に、『国内人権機関の国際比
較』(共著) (現代人文社・2001年)、『人権政策学のすすめ』(共著)(学
陽書房・2003年)、 『これからの人権保障』(共著)(有信堂・2007年)、
『企業の社会的責任経営』 (共著)(法政大学出版会・2009年)などがある。





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