[CML 019023] <テント日誌 7/30(月)――経産省前テントひろば 324日目>

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2012年 8月 1日 (水) 18:11:16 JST


<テント日誌 7/30(月)――経産省前テントひろば 324日目>
       また一週間が始まり穏やかな日常の霞ヶ関 
       爽やかに吹く風 その中にある危機

 昨夜は国会議事堂前の興奮のままテントの泊まり番の皆さんの話は尽きずに弾みました。その中、佐賀から抗議行動に参加し泊まった高三の学生が、見るもの聞くもの新鮮な一日の終わりに我々おじさんの話に目を皿の様にしながら聞き入っていたのがテントとしてとても新鮮でした。
初めての抗議行動。その全てを自身で体感したわけではないのですが、自分の体験を更なるものにしようと『そこでは何がありましたか?それはどうしてですか?』と矢継ぎ早の質問を僕たちに浴びせるのでした。その熱気は夜の空気も冷ますことなく、いささか寝苦しい朝となりました。
 一通りの朝の作業と前日の片付けを済ました頃、椎名さんがテントに到着したので早速その高校生を紹介しました。佐賀から一人で来た事。昨夜の興奮を語る彼を見ていて、若者に対する期待感を感じると共に、この世代いやそれに続く未来へ対しての責任を強く感じてしまうのは僕だけではありませんでした。
 午後になりHさんがテントを訪れ、昨日の国会前で逮捕された二名の応援に中央署、麹町署に行ってきたとのことでした。当然本人には面会できない訳ですが、救援センターの弁護士さんにお会いしたそうで、少しは逮捕時の状況を聞くことが出来たとのことだったので教えて頂きました。
 逮捕は規制線が破られる前、もしくはほとんど同時だったようです。逮捕したのは私服公安で、強引に連れ去られたというより同行して行ったという感じだったそうです。真偽は定かではないのですが、もし規制線が破られた後だとしたらそんなに悠長な逮捕とはならないのではないかと思いました。
話を聞くにつれ益々不当逮捕の匂いがしてきます。その話をしている時にサイクリングスーツをまとった男性がテントを訪れ、原発関連会社の株の話をしていかれました。詳しくは聞き漏らしてしまいましたが、今の株安に少なからず影響があるとのことだったようでした。また来て下さるとのことでしたのでいずれ詳しくお聞きしたいと思っています。
 連日の疲れのためか昼寝をしたのですが、日差しは強いものの、風通しを良くしたテントに時より吹く風は爽やかで、見上げれば青い空にぽっかりと浮かんだいくつかの雲。それだけを見れば何でもない風景であり、3.11前の日常そのものです。しかしその風に、空に、目には見えない放射能がと思うとやはり尋常ではいられない気持ちにさせられますし、その恐怖の中で暮らす福への想いを今更ながら致さざろうを得ないのです。 
 そして大飯3・4号炉を再稼動させた今の霞ヶ関、永田町の空気は風雲急を告げています。どんな思惑があろうとも、今、なぜこの時期に「田中俊一」を原子力規制委員会の委員長にしようとしているのか?
なぜ原子力ムラの中心人物である者をそこに据える人事を強行するのか?人間少しは遠慮というものが有るのですが、その配慮をあえてしないでわざわざそれをする今の流れは国民を愚弄するもので、形振りかまわないその醜悪さには吐き気さえ覚えてしまいます。今まさにある危機です。目の前の危機です。とてつもない暴挙にテントも備えなくてはなりません。
 夜になって月曜日恒例の「関西電力東京支社」再稼動絶対撤回の抗議が行われました。新たな幟をゴザに手書きして作りましたが、それには「このビルの9階には関電東京支社」と書いて、通りかかる皆さんへ抗議をより理解して頂くものとしました。効果があったようでした。
 テント内では正清さんとSさんとが政府・官僚のもたらす危機的状況の中でそれをどう打開していくかの議論を続けています。テントが今の政治状況とどう絡んでいくか、規制委員会人事の阻止をどのようにしていくか。喫緊の課題はこれであるとの認識には僕も同意できるものでした。 
 そこへ「右デモ」がテントの前を通りました。共に脱原発を願う気持ちは同じでありその思いは尊重できても、どうしてもその隊列には馴染まないでいる自分は少々複雑な気持ちで見送るのでした。
それでも、例の高校生がしばらくしてやはり興奮しテントに戻ってくると、『あれはどのような人たちなんですか』とまたまた質問です。少しだけ参加し参加者と話をしたようで、話をした若者にはあまり右との意識はなかったようだと言っていました。隊列の先頭にいる日の丸を持つ姿にはオリンピックのそれと変わりないイメージなのだろうかな、とその話を聞きながら思うのでした。
 いずれにしても若い方たちが思いの丈を主張し、行動するそれについては大いに期待もし応援したい気持ちではあるのですが、その中にある危うさ、脆さをも感じるのは単に僕が歳を取ったせいなんだろうなと、自問自答しながら彼の高潮した顔を眺めるのでした。       ( F記 ) 



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