[CML 016370] 【東京新聞】根拠薄い「電力2割不足」 関電 夏の需給見通し 供給力、融通量 余力も+【電力不足は計58時間】今夏全体の2・8%  関電、原発ゼロ時

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2012年 4月 13日 (金) 12:09:53 JST


【東京新聞 核心】

根拠薄い「電力2割不足」 関電 夏の需給見通し 供給力、融通量 余力も

2012年4月11日

 関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題で、野田佳彦首相と関係三閣僚の協議が続いている。今夏、最大二割以上の電力供給が不足するとする関電の見通しが示されており判断の前提となる。政府は、この需給見通しを「精査する」としているが、専門家の検証を受けず、関電の言い値を土台に議論する姿勢を強めている。再稼働に向け説得力を持たない結論にしかなり得ない。(岸本拓也)

【こちらは記事の前文です】

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2012041102000218.html


根拠薄い「電力2割不足」 関電 夏の需給見通し 供給力、融通量 余力も(11日付東京新聞)

 関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題で、野田佳彦首相と関係三閣僚の協議が続いている。今夏、最大二割以上の電力供給が不足するとする関電の見通しが示されており判断の前提となる。政府は、この需給見通しを「精査する」としているが、専門家の検証を受けず、関電の言い値を土台に議論する姿勢を強めている。再稼働に向け説得力を持たない結論にしかなり得ない。(岸本拓也)

脅し

 「関電管内にとって大変な数字。当然、(企業や市民に)節電をお願いすることになる」−。藤村修官房長官は十日の記者会見で、関電管内の住民らに計画的な節電を要請する可能性があるとの見方を示した。
 「数字」とは、前日の四者協議で関電側が示した今年の夏の電力需給の見通しだ。(1)原発が再稼動せず、二〇一〇年の夏のような猛暑に襲われると、ピーク需要に対し19.6%の電力が不足(2)十一年並の暑さで節電しても7.6%の不足(3火力発電所がトラブルで停止すると最大23.3%が不足ーと、いずれも大幅な不足に陥ると強調している。
 大飯3,4号機が稼動した場合の見通しは示していないが、「再稼動しなければ大規模停電になる」と脅しているも同然だ。

疑念

 ただ、額面通りには受け取れない。関電は昨年十一月、この冬は最大で9.5%の電力不足が生じると試算して、節電を呼びかけた。だが、実際には、電力供給が「厳しい」とされる供給力に対する使用率95%以上の日はゼロ。管内の電力需給は安定していた。
 最大の要因は、夜間の余剰電力でダムなどに水をくみ上げ、昼間に水を落として発電する揚水発電の積み増しや、他の電力会社から受けた電力の融通量が増えたことだ。寒さがピークの二月は、予想より三百十八万キロワットも供給力が増えた。
 関電の広報担当者は「節電意識の高まりのおかげ」と話すが、事前の供給力を、必要以上に低く見積もっていたとの疑念もある。今夏、揚水発電は原発停止の影響で余剰電量が減り昨夏の四百六十五万キロワットが半分程度になる。ただ、全体の供給力を能力いっぱいで積算しているのかどうか、前例があるだけに判然としない。

4.7倍

 電力間で融通できる電力量も、電力会社の主張よりも「余力」がある。九州電力では二月、火力発電所のトラブルで、東京電量や関電など電力六社から最大百四十一万キロワットの電力融通を受けた。それまで、九州と本州をつなぐ送電線で融通ができる電力の限界は三十万キロワットとされてきたが、実際の供給量はその四・七倍に上った。
 関電は今夏、計百二十一万キロワットの融通を中部電力と中国電力などから受ける計画になっているが、もっと増える可能性も高い。
 振れ幅の大きい電力会社の「言い値」。さらに、すべての情報を開示しているわけではなく、検証には第三者の専門家の目が欠かせない。政府は、五月の大型連休前後に夏の電力需給対策をまとめるが、この際には、電力各社の提出する今夏の供給力を、専門家ら第三者が検証する。
 しかし、枝野幸男経済産業相は「それを待たないと(再稼動を)判断できないのか、これから議論する」と話しており、大飯原発については第三者による検証を待たず、経産省の内部精査だけで再稼動を決める公算が大きい。検証不足のまま、再稼動を推し進めれば、地元をはじめとした国民の理解は遠のくばかりだ。

http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20120412/1334176251



【電力不足は計58時間】今夏全体の2・8%  関電、原発ゼロ時

 関西電力の全原発停止が続いた場合、電力需要が昨夏並みだと、今夏に電力が足りなくなるのは計58時間で全体の2・8%となり、ほとんどの時間は電力不足を回避できる可能性があることが関電の公表データから11日、分かった。

 関電は供給力不足のため、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が欠かせないと強調している。今回は、供給力と昨夏実績の単純比較だが、需要が大きくなる時間帯の対策ができれば、再稼働を急がなくて済む可能性があり、短時間のピーク時対応が最重要課題と言えそうだ。

 関電は今夏の需給見通しで、原発ゼロの場合の供給力は2574万キロワットとしている。昨夏の電力使用量が最大だった8月9日午後2時の2784万キロワットに対し、210万キロワット不足すると主張しているが、夏の間、ずっと不足するわけではない。

 そこで関電が公表している昨夏(6月30日〜9月22日の85日間)の1時間ごとの電力使用実績データ(速報値)から電力不足となる時間を調べた。

 2574万キロワットを超えたのは12日間で計58時間。85日間(2040時間)の2・8%に当たる。8月9日は1日のうち2574万キロワットを超えたのが10時間、翌10日は8時間、他の10日間は1日3〜5時間。それ以外の全体の97%以上の時間は、下回っていた。

 2574万キロワットを上回っていたのは昼ごろから夕方が中心だが、午後0〜1時は使用量が減り余裕がある日があった。操業時間の工夫などで需要を抑える余地があることがうかがえる。

 大飯原発再稼働をめぐり、野田佳彦首相や枝野幸男経済産業相らは安全性を事実上確認し、近く需給の面で再稼働が必要かを協議する。枝野経産相は、電力に余裕があれば再稼働させないと発言している。

▽ピーク時対策が鍵

 【解説】大飯原発を再稼働しないと深刻な電力不足になると関西電力は説明してきたが、長期間続くわけではなく、特定の日の特定の時間帯に限られることが関電のデータで判明。再稼働が必要かどうかは、需要が集中するピーク時の対策が鍵を握るといえる。

 電気を使う時間をピーク時から他の時間に振り分け、供給力の掘り起こしができれば、原発ゼロで夏を乗り切ることが現実味を帯びる。それには、政府や関電がどこまで対策を進める 意志があるかが大きく影響する。

 ピーク時対策として、その時間帯の電気料金を特に高くしたり、電気の使用を控えた企業に料金を還元したりする方法で、企業が大量の電気を使う時間帯をずらせるとみる専門家が多い。通常は料金を安くする代わりに必要な場合は電力使用を抑えてもらう契約に基づき、企業に最大限の協力を求める責任も関電にはある。

 供給面も、揚水発電や外部からの電力調達などでさらに増やせないか、十分な検討が必要だ。

 東京電力福島第1原発事故は原因究明が終わっていない。夏のうち数十時間の電力不足対策として原発を再稼働すべきか。データを全て示し、国民的な議論を深めることが不可欠だ。

 (共同通信)

2012/04/12 10:28

http://www.47news.jp/47topics/e/228012.php
 		 	   		  


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